大工のリクルーターは18歳大工 #オレ達に明日がある!

令和2年11月12日 晴れ

多可町産ヒノキのショールーム

12月も半ばに差し掛かる週末。このところ毎週土日は打ち合わせや現場確認など、ぎっしりと予定が詰まっており、分刻みのスケジュールをこなしておりましたが今日は久しぶりに一切、外出の予定もなく1日中事務所に篭りきることが出来ました。先月から神戸市のチャレンジ補助金を活用させてもらって、オンラインでもオリジナルキッチンのフィッティングが出来るようにと改装工事を行っていた、3階ショールームがようやくほぼ完成に近づいてきて、今日はほとんどの時間をその兵庫県の地場産材、多可町桧を天井と床に貼った部屋で、精神を落ち着ける効果があるといわれるヒノキの香りに包まれて1日過ごしました。来週末には全て完成して、リニューアルオープンしている予定ですので、近くにお越しの際はぜひ癒しの空間を体感しに来てください。

仕事の中心はコミュニケーション

一日中事務所にいたからといって、(当然ですが、)別段、暇なわけではなくて、早朝7時から大工スタッフとの1on1コーチングをスタートさせたのを皮切りに、zoomを使ったオンラインでのミーティングや、年末恒例のスタッフとの個人面談等々、最終8時までぎっしりと予定が詰まっており、しゃべったり、聞いたりを延々と繰り返すコミニケーションの1日でした。企業は人なり、とよく言われるように、事業所における組織運営の最も重要な基礎は働き手が満足して働ける環境作りであり、その根本である人事制度の構築とその運用です。そして、人事制度の最も重要な三本柱は賃金規定、等級制度、評価制度であると言われており、私にとってスタッフとの個人面談は単なるお悩み相談の時間では無く、リアルにその人事制度の運用の場であり、非常に重要な意味を持っています。

課題を知る、見つける。

今日も一人当たり1時間以上もたっぷりと話込み、年頭に掲げた目標に対する進捗状況の確認や、やりたい仕事ができているか、社内の問題点、個人的な問題点はどのようなものか、それを私に改善できるか等々、役割と責任を全うしているかの確認と同時に、働く環境を整えるためのヒアリングを出来るだけ丁寧にと心がけて行いました。ま、聞いたからといって私が全て解決できる訳ではもちろん無くて、困ったねー、と、一緒に頭を悩ます事も少なくありませんが、4半期毎に全社員と面談を行う中で、次の面談の際に同じ事で悩まなくても良いように、少しでも改善出来る様に努力をしています。職場環境の改善にはキリがなく、しかもその内容は多岐に渡ります。先は長く、皆に納得、満足してもらえる様にするのは非常に険しい道ではありますが、とにかくまず、努力すべきことは何なのかを知る事が重要で、その為にも改まった場でのコミュニケーションがとても大事だと思っています。

若手大工リクルーター活躍中

そんな面談を繰り返す中で、今日は少し嬉しい事がありました。新卒1年目のカズキと話している中で「次の新卒採用を出身の県立工業高校の建築科に行って、先生に大工の良さを熱く語って、後輩をスカウトしてくる様に」と、以前から彼に託している事もあり、「その後の採用計画はどうなっている?」と聞いてみたら、再来年卒業の後輩が、大工になりたいとつむぎ建築舎への就職を考えているみたいです。と嬉しい報告をしてくれました。また、同級生でゼネコンに就職した友人が、仕事があまりにも面白くないので(もはや!)転職を考えており、弊社(というよりカズキにかもですが、)に興味を持っているみたいです。と、少し遅めの第二新卒の話も2件あります。と報告をしてくれました。大工の採用と育成は私達つむぎ建築舎の未来を拓く重要な事業であり、若者が興味を持って、就職したいと言ってくれるのは私にとって非常に嬉しい事で、いつでも面接するからと、機嫌よく答えておきました。(笑)

職人が働く姿を見て憧れる

若者が集まってくれるのはとても嬉しい事ですが、それよりも私が本当に嬉しかったのは、建築科の高校を卒業して、新卒で大工見習いになったカズキを見て、友達が、面白そうやなー、良いなーと大工に興味を持ってくれていることです。今日の面談でも役割と給与が一目で分かる等級表を見せて、来年はジュニア層からステップアップして職人層のレベル1に、4年後は新卒5年生のタクミ先輩と同じ様にリーダー層のレベル1に等級を押し上げていけ!とハッパをかけましたが、本人もすっかりその気になっており、「必ずできるようにがんばります!」と明るく答えておりました。その調子で順調にキャリアアップを重ねると、地方自治体に就職するより生涯所得は多くなり、しかもお金が欲しい若い時に他業種に比べて稼げる様になります。ただ、高卒の大工の見習いから、役割等級をランクアップしていくには、ただ単に現場作業を熱心に行っているだけではなく、技能検定を受けたりして技術を身に付けるのはもちろん、建築士の資格を取得したり、お客さんや協力業者の職人さん達とのコミュニケーションを円滑に行えるスキルを身につける事も重要です。決して低いハードルではありませんが、そこは職人向けの研修事業を行なっている一般社団法人の母体の会社ですので、万全のサポート体制を整えています。(^ ^)

オレ達には未来がある!

創業時から職人の地位向上をミッションに掲げて来た我々が目指したのは、簡潔に言えば、若者に大工になりたいと思われる環境を整えて、それを若者に伝えて受け入られる状態を整える事でした。そのために安定的な仕事量を確保できるように、マーケティングやブランディングに取り組んできたと言っても過言ではありません。若者に入職してもらうには、今現在働いている職人が、未来に希望を持ち生き生きと楽しそうに働いていることが絶対条件です。また、1年生のカズキが弊社に入社した最も大きな理由の1つに、私の旧知の知り合いでもあり、お客様でもある彼のお父さんが「大工はいいぞ、大工になれ」と強く推薦してくれたことがその背景にありますが、それは就職先として最低限の条件である、職人の正規雇用とキャリアプラン構築を行ってきた成果に他なりません。地味で成果に結びつくのに時間がかかる人事制度を起点とした組織運営を地道に継続してきた結果だと思っています。若者が集まる業界、事業所には未来があります。18歳のリクルーター、カズキに「なんて大工って仕事は素晴らしいんだ!」と感じてもらい、後輩や友達に熱く語ってもらえるような環境をさらに整えていきたいと思いました。カズキ、頼んまっせ!(笑)

 

 




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協力業者会って必要ですか?

令和2年12月11日晴れ

早めの打ち上げ。

昨夜は九州筑後での若手大工育成プロジェクトの講座終了後、来週は年末が迫ってきて予定が詰まっていることもあり、少し早めの打ち上げと称して事務局の方々と食事に行くことになり、当然最終の新幹線には間に合わず博多のお気に入り温泉宿に泊まることになりました。建築業界の未来を見据えて、若手の職人を育成する必要性を強く感じて、実際に活発な活動されている「人にやさしい会を考える会」の事務局の皆さんは、高い志と、理解したこと、やらねばならないと感じたことを愚直に実践できる素晴らしい方々で、本質に真摯に向き合う姿を見て、私も常日頃から大いに刺激をもらっています。昨夜も熱く、楽しい素晴らしい時間をいただきました、心より感謝しています。

協力業者会の必要性

懇親会場の居酒屋に向かう道すがら、そんな事務局の方々から突然質問を受けました。「塾長の会社でも業者会をやっておられるのですか?」と訊かれたのは、以前から協力業者さんを集めて会合を開きたいと思いつつ、未だ実現させていないのを、なんとかせねばと考えてヒントを探されていたようでした。私が一般社団法人で研修講師やセミナー事業を手掛けながら、本業は工務店をやっているように、一般社団法人 人にやさしい・・・の事務局の皆さんも本業は建材商社、いわゆる流通店を断熱や外構の工事も含めて販売、受注されておられています。近年、職人不足の顕在化につられてか、材工共で受注する案件が増えているようで、新たな職人さんとの取引を始めたりもあり、自社で発注する工事を施工する職人の意識レベルを揃える必要性を強く感じられている様でした。

何のための会合か?

私達、株式会社四方継では創業当時のかなり前から、年末年始に懇親会をメインにして、協力業者さんに集まってもらう会合を開催してきました。10年程前に、もっとしっかりと繋がりを深めたいとの想いで組織化を図り、当時、「四方良しの会」と命名して一年に二回、定期的な会議の場を持つ事を始めました。その際に最も気を付けた事は、私自身職人時代に大手ハウスメーカーの業者会に強制的に参加させられて、面白くもない、為にもならないくだらない話を延々と聞かされ、居眠りをしていた経験と同じような事だけは絶対にすまいと言う事で、そのために主催者側のこちらからの情報提供やお願いや規則の押し付けをするのではなく、業者さんの言葉に真摯に耳を傾け、自分達の身を正す事でした。説明会として開催したキックオフミーティングの際に私が協力業者の皆様に伝えたのは、「我々は決して自分達だけが良ければいいとは考えない。お客様も我々も業者さんも、そして地域社会や業界全体が良くなる様に考え、行動したいと思っています。」と、現在の理念と同じ目的を熱く語りました。

在り方を示すところから。

その上で、皆が良くなっていくように必要なアクションをみんなで考えてみんなで実践と検証を繰り返すプロジェクト会議を立ち上げたいと訴えました。まず初めに協力業者の皆さんに私がお約束したのは、弊社との取引で絶対に赤字の工事はさせない。発注書を交わした後でも、現場の段取りが悪い等で思うように工事が進まず、発注金額を割り込むような事が有れば、かかっただけ請求してください。と、私たちの関係が元請け対下請けではなく、対等な立場であると明確にする事でした。その上で、業者さんに対してあれこれとお願いや押し付けをするのではなく、まず我々に対して改善点を忌憚なく言ってもらいたいと、スタッフを交えたグループディスカッションでの我々に対するダメ出し大会を行ったのが、四方良しの世界を目指すプロジェクト会議の皮切りでした。今年は残念ながらコロナの影響で中止、延期を繰り返して開催出来ていませんが、それ以後延々と四方良しの世界を作ることを目的にして毎年二回の会議を続けています。

直感を信じろ。

私自身の協力業者会の立ち上げや運営の経験談を披露しつつ、相談を受けた協力業者会発足の担当者さんには一刻も早い段階での企画のまとめ上げと、早期の業者会の立ち上げ、開催をオススメしておきました。その方は、運営の方法論や出席してもらう人選、どのような内容で行うべきかのコンテンツ等、随分と考えなければならない事が山積しておられる様で、そろそろ始めなければならない、でも準備も整っていないのに見切り発射は出来ないと悩まれているご様子でした。私は、考える程人は動けなくなる。人が動くのは感じて心が動く時である。との感性哲学論を紹介して、直感的にいつ開催するのが良いと思いますか?と問いかけてみたところ、来年の2月だと思います。との返答を貰いました。じゃあ、2月開催を目標にして逆算してスケジュールを立てて進めていきましょう!と勢いだけで業者会の発足と第一回目の開催が決定しました。(笑)

職人の立場に立って考える。

実はワタクシ、これまで結構な頻度で建築会社の協力業者会、総会、安全大会で講演を依頼されており、全国各地の工務店、リフォーム事業者主催の会合で話させてもらっています。別に講演業を生業にしている訳ではないので、積極的に売り込んでいる訳ではないのですが、口コミで伝えられて、遠方からも多数のご依頼をもらいます。その理由を聞いてみると、よくありがちな元請けの言葉を代弁してあれをやれ、これをやれと職人たちを縛り付けるタイプの講演ではなく、職人の立場になって自分たちの価値を最大限に生かすにはどのようにすべきかと言った職人目線の講演やレクチャー、もしくは厳しい問いかけを行うかららしく、珍しさもあって職人さんや業者さんには強い刺激があるようで、居眠りをされる方は殆どおられません。私が昔、毛嫌いしていたように職人さんは強力業者会に対してアレルギーを持っておられる方が少なからずおられます。前述の担当者さんが新たに協力業者会を立ち上げるに際して悩んでいた理由の一つでもあり、不肖私がお手伝いに行きますよ!と珍しく自分から売り込んでおきました。明確な目的を持ったいい業者会が立ち上がることを祈っています。(笑)


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残心を成長の糧にしろ。#若手大工育成プロジェクトday11

令和2年12月10日 晴れ

若手大工育成プロジェクトday11

今日は九州、筑後にて。福岡県の工務店団体、一般社団法人人にやさしい家を考える会の主催で半年間、12回のカリキュラムで開催している若手大工育成プロジェクトの講師として指導のために昨晩遅くに九州入りしました。新規就労3年未満の若手大工を対象に小さな実習棟を実際に建てて、大工工事の全体像を体験してもらう取り組みも今回を終えると残り一回、最終回を残すのみになりました。自社(一般社団法人職人起業塾)の研修も半年間のカリキュラムで行なっておりますが、終盤が近づくと、当初長く感じていた6ヶ月という時間がいかに短いかを思い知らされます。今回も、まだ夏の名残が残る暑い時期に研修第一回目のオリエンテーションで大工としてのあり方、職人としての価値をどのように生み出せるかを熱く語ったのがまるで昨日のように感じられます。短く感じられる理由は半年間の研修で伝え足りないと私が感じるのと、成長のきっかけを掴んだ受講生が、もう少し学びたいと心を残している様を感じる両面で少しの消化不良を感じるからだと思っています。

若手大工の悔しそうな顔。

今日の講座では、前回に引き続き、階段や玄関框、フローリング貼りなどの内部造作、仕上げ工事を行いましたが、最終回にせっかく建てた実習棟を綺麗さっぱり解体撤去してしまうカリキュラムになっている事から、半日間解体作業を前倒しして、仕上げ工程の時間を短縮しておりました。あと半日あれば、階段も一応、2階まで上れるように出来ていたし、刻みだけで終わってしまった玄関框も取り付いて、フローリングまで貼り終えていたはずが全て中途半端な状態で終了し、受講生達は悔しそうな顔をしておりましたが、ワークショップは全てを終わらせることが重要だ。との原理原則に基づいて、解体工事を始めてもらいました。今日はいつもにも増して、講師、受講生の両方が消化不良を感じ、心を残す自習講座になってしまいました。

テーマは自分たちでやりきること。

実は、事務局からはせっかく楽しそうに、若手にはなかなか手をつけさせてもらえる事がない造作工事をやっているので「解体工事の時間を短縮して、会の理事メンバーさんに解体工事の応援を頼みましょうか?」との申し出もありました。その選択をしたら、きっと受講生達は喜んでくれたと思いますが、私としては敢えてそれをお断りして、中途半端で悔しい感じの作業終了を受講生達に告げました。確かに、失敗が許されない実際の現場では若手の大工が高価な造作材の加工をさせてもらうのは何年も先で、失敗しても良いよ、気楽にやれ、と言われながら作業をする機会は絶対にありえません。彼らにすると類い稀な大きなチャンスかも知れませんが、そんなことよりも、当初の計画通り、自分たちで全ての工程をやりきることの方がずっと大事だと考えた次第です。実際、思いの外、順調に進んだ解体工事ではこれまでないくらいに楽しそうに作業していました。

 

 

 

 

 

 

 

残心

日本が古来から大事にしてきた世界に誇る素晴らしい概念はたくさんありますが、「残心」もその中の一つだと思っています。心を残すと書くこの考え方は侍の果たし合いで決着がついた後も相手に対してリスペクトを持ち続けるという意味合いで語源のようですが、私は何に対しても割り切らないことだと定義しています。人との関係にしてもそうですが、心に留める事によって、何かしら次に繋がる事があると思っています。研修でも、もう少し出来たのに、との悔しい思いや、もっと学びたかったというもの足らなさ、消化不良の部分があるからこそ、次のステップアップに繋がると思っていて、満足して割り切ってしまうと成長などないと思うのです。そのな観点からすると、今日の実習で中途半端な終わり方をして、悔しい思いをしてもらったのは決して悪くないと思うのです。

残心(一部抜粋)
心が途切れないという意味。意識すること、とくに技を終えた後、力を緩めたりくつろいでいながらも注意を払っている状態を示す。また技と同時に終わって忘れてしまうのではなく、余韻を残すといった日本の美学や禅と関連する概念でもある。
だらしなくないことや気を抜かないことや卑怯でないことであり、裏を返せば「美しい所作」の継続ともいえる。
武道における残心とは、技を決めた後も心身ともに油断をしないことである。

出典:Wikipedia

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

心技体のブラッシュアップ&バージョンアップ

ちなみに、この若手大工育成プロジェクトは3ヵ年計画であり、来年も継続してさらにバージョンアップした研修を行う予定です。また、来年の2月からは博多で職人起業塾の研修もスタートします。こちらは既に定員に達しておりますが、この実習研修に参加している若者で、もっと学びたいと希望するメンバーには特別に門戸を開くようにしています。来週で半年間に及んだ若手大工育成プロジェクトの実習研修は幕を閉じますが、研修の終わりは新たなチャレンジのスタート、今日の残心を胸に、更に学び、実践を通して経験をちみ重ねたいとの気持ちを若者たちが持ってくれることを強く願います。とは言いつつ、やっぱり少し残念な感じは否めませんが、今日も楽しい実習ができました。皆さんお疲れ様でした。(笑)

 

 

 

 

 

 


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コロナで変わった事、気づいた事。#TOTOリモデルクラブ経営革新会議

令和2年12月9日 晴れ

長い一日。

水曜日は朝活の日。今日も夜明け前に起き出して張り切って朝の異業種交流会に参加、終了後に愛犬チャックの散歩等の後のルーティーンを済ませて、同じBNIメンバーとのゴルフコンペの会場であるアーク吉川ゴルフクラブへと車を走らしました。神戸は先週からずっといい天気が続いており、今日は12月だと言うのに日中は汗ばむくらいの小春日和。気持ちの良い青空の下、気持ちの良いメンバーとのグリーンコミニケーションは非常に楽しく、(朝からずいぶん忙しいくバタバタしましたが)良い時間を過ごすことができました。夕方からは明日の筑後で開催する若手大工育成プロジェクトの講師を務めるために何とか日付が変わる前に九州の羽犬塚に前乗り。今日も長い1日でした。

謙虚と感謝。

ちなみに、昨日も倫理法人会の朝活に参加して、夕方からはTOTOリモデルクラブの経営革新会議に参加、その後すっかり定番となっている懇親会でも深夜まで熱く議論を戦わせました。毎日元気に早朝から夜中まで充実した日々を過ごせることに感謝しきりですが、考えてもみれば、強引とも言えるような過密スケジュールを長期間こなせているのも、病気もなく、コロナはおろか風邪もひかない健康で丈夫な体があってこそ、本来はまず両親に感謝しなければならないのかもしれません。人はつい、うまくいったら自分の手柄、失敗したら他人のせいにしたがるもの、しかし大元はこの世に生を受けたからこそで、忙しい毎日を過ごしながら、謙虚に感謝の気持ちを忘れずにいなければと思いました。

強制的パラダイムシフト

昨夜遅くまで大いに盛り上がったTOTOリモデルクラブのメンバーとの勉強会、経営革新会議の昨日のテーマは「コロナによって気づいたこと、変わったこと」でした。私は今年に入ってすべての価値観や前提条件が逆転したと思っていて、新型コロナによるパンデミックによって世界中が強制的にパラダイムシフトをさせられたと考えています。本来、風土病であるはずの感染症が世界中を巻き込み、GDP成長率の世界平均をマイナスに叩き落とした原因は、紛れもなくグローバル化した世界の経済システムにあり、実際、コロナ禍を抑える為に今も世界中が鎖国状態になっています。集団行動も、対面コミニケーションも、公共交通機関の利用さえも忌み嫌われるようになり、街中のロケーションが良いと繁盛するとされていた飲食店はバタバタと倒れ、地方都市の方が非常時に経済的な影響が少ないと商業施設の郊外への流出が始まっています。まるで鏡に映し出されたようなこれまでと真逆の世界です。

変わる選択。

そんな世界の大きな変化に合わせて、我々も変わらざるを得ないのは自明の理ですが、近視眼的な視点で対処を繰り返し、コロコロと生業を変えれば生き残れるかと言うと、決してそんな事はないと思います。zoomやUber eatsの二番煎じの和製ビジネスが一向に普及しないのを見てもそれは明らかで、混迷の時代こそ、本質的な価値の創出を担う商品やサービスの提供が求められるし、事業者はそこに焦点を合わせて変わるべきところを見つけ出し、変化しなければならないと思います。私達が今年になって株式会社四方継へと社名を変え、地域コミュニティサービスを行う「つない堂」なる新規事業部を立ち上げたのはコロナ禍が始まる前ではありましたが、昨年から変わらなければならない時代の潮目を感じていたからに他なりません。あくまで対処ではなく、予防的観点で「変わる事」を選択してきました。

価値観をひっくり返す。

そんな私達の選択がコロナ禍に対応出来たかは今の段階ではまだ分かりませんが、昨年一年かけて我々が生み出すべき本質的な価値(四方良しの世界の実現)に根ざした事業展開を考えたのは紛れも無い事実であり、それまでの前提をひっくり返して新たな会社のコンセプトにして来ました。すみれ建築工房から引き継いだ「つむぎ建築舎」は、「引き継がれる価値のある丁寧なものづくり」をコンセプトに、新建材と言われる早い、簡単、安い既製品の造作材の利用をやめて、時間も手間もかかり、費用も嵩張る無垢材の造作材や建具、キッチンをオーダーメイドで作るのを基本仕様と定めました。時代の流れに逆流しているようですが、一生に一度と言われる住宅の建築で、もっと住まい手に寄り添った世界に一つしか無い価値を提供したいと思ったのです。

日本昔ばなしかよ。

新規事業部として立ち上げた「つない堂」は、地域で活躍している専門家を紹介したり、たった1000円の会員フィーで無料メンテナンスを大幅に拡充したり、自分たちで作った無農薬野菜をおすそ分けしたりと、地域に住む人の為に良き事を行い続ければ、きっと良き事が我々に訪れる。との日本昔ばなしに出てきそうな日本古来からの価値観を実践する、収益面で考えると利益を生むまでに気が遠くなる程の時間がかかりそうな事業です。利益偏重が加速し続ける資本主義社会において、大企業の様に潤沢な資本があるわけでも無く、(20年続いたとはいえ)吹けば飛ぶような小さな建築事業者が母体の事業としては、常軌を逸していると言っても過言ではありません。しかし、お天道様は私達の想いと行動を見てくれているはず。少し時間はかかりますが、必ずいい結果に結びつくと信じています。

不易流行。

とにかく、誰もが理解している通り、世界は変わったし、事業を継続するには我々も変わらなければならないのは既に事実です。コロナ禍が行き過ぎるのを待つなんて方もおられますが、世界のパラダイムが転換した今、元の世界に戻ると考えるのは楽観的に過ぎるというものです。しかし、時代に合わせた〜との触れ込みで流行りに乗っかったところで長続きするビジネスになる訳もありません。俳句を文化にしたと言えるくらいの大きな功績を残された松尾芭蕉が「不易流行」が肝要だとの言葉を遺されておられますが、新たなものへの(対処ではなく)対応、変化する事と同時に、本質的な思考、変わらないものを守る軸を持つことがこれからのVUCA(不透明、不安定、複雑、曖昧)な世界を生き抜いていくには必要ではないかと思うのです。以上、経営革新会議での補足でした。中尾会長、参考にしてください。(笑)


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この土地を買っても大丈夫? #結果は準備に由来する

令和2年12月8日晴れ

師走

火曜日は朝活の日。今日も夜明け前から神戸市倫理法人会のモーニングセミナー会場。ポートアイランドへと車を走らせました。12月も2週目に入り、今年もいよいよ押し迫ってきて何かと忙しくなる時期に差し掛かりました。モーニングセミナーの後は西へと車を走らせて、新築を計画されているお客様が購入を決められた土地の再調査に向かいました。昼からも以前から土地を探されている方から土地の購入を決めようと思うとのメールをいただいて、土地の調査に向かいました。さすがに12月、いよいよ師走っぽい感じになってきました。

建築会社の不動産サポート

私たちつむぎ建築舎は、不動産の免許を取得しておらず、事業としての不動産仲介は行っておりませんが、建築と不動産は切っても切れない関係にあり、土地探しのお手伝いも積極的に行っています。不動産取引の実務は提携している不動産会社さんを紹介して取引をしてもらうのですが、お客様にしてみると土地を買うこと自体は目的ではなく、そこに家を建てて快適な暮らしを送る事が目指す先なので、土地購入後にどのような家が建つか、表面的に現れていない土地購入後の建築ににまつわる費用を算出したり、冬の日射取得による暖房にかかるランニングコストの試算等の提言等をアドバイスするようにしています。

土地の購入は早い者勝ち

本来の原則論から言うと、家を建てるために土地を購入するのなら、そこにどんな家が建つのか、細かくシュミレーションをしてエクステリア等を含めた総予算も住宅の性能からはじき出されるランニングコストも全てつまびらかになってから土地を購入する判断をするのが当然のように思います。しかし、残念ながら不動産取引の世界では、買い付け証明書を出したらすぐに契約日を設定し、手付金を支払うのが慣習になっており、じっくりと建築計画を練り上げてから判断する時間的余裕はありません。土地は常に一点モノであり、早い者勝ち。全く同じものは世界に存在しないからなのかもしれませんが、とにかく急いで抑える必要があると言うことになってます。

不動産市場の現状

日本の人口のピークはとうにすぎて、すでに少子高齢化のあおりを受けて住宅も土地もあまり始めています。10年後には日本にある住宅の3分の1が住む人がいない空き家になると言う統計も出されており、需要と供給のバランスで価格が決まる市場の原理から考えると、これから地価の暴落が始まると言う予想もあながち間違いでは無いように思います。ただ、それは全国おしなべて均一になるのではなく、都市部での地価の高騰が続き、その分地方の空洞化が激しくなりつつあり、神戸市でも、中心部と周辺部では顕著にその差が表れようとしています。現状では、コロナによるステイホームの影響か、意外に神戸市内の土地は品薄になっており、人気のエリアではちょっとした争奪戦が繰り広げられています。

待ったなしの不動産取引の準備

そんな中、土地を探して家を建てようと計画されている方たちは、なかなか思うような土地に巡り会えず、せっせと家づくりの情報収集をして、夢を膨らましているにも関わらず一向に計画が前に進まないなんてことが散見される状態です。そんな時にやっと見つけた候補地に対して急いで買付証明を出してしまいたくなる気持ちは充分わかります。ただ、上述したように一度土地を買う意思を表明すると、思いのほかとんとん拍子に話が進み、じっくり腰を落ち着けて考える時間も取れないまま、あっという間に売買契約の締結になってしまいます。その限られた時間内で、建築計画のシミュレーションを行うには、土地を決めてしまう前から詳細なイメージを形にしていく必要があると私は思っていて、土地が決まってないお客様に対しても仮の土地でバーチャルプランを作るお手伝いをしています。

成果は状態(準備)に由来する。

ここ近年の注文建築を行っている工務店の間では、土地も決まっていないのにプランを作るようなことはしないのが風潮としてあるような気がしていますが、事前の準備をしておかないと気になる土地が出てきたときに判断が間に合わない、もしくは杜撰な計画や試算になるような気がしてなりません。コロナになって世の中の価値観が逆転したと言われますが、無駄だと思えることこそ価値がある時代になってきたのではないか、なんて思っています。そんなこんなで、家を建てたいけどまだ土地が決まらない、見つけられないと言われる方は是非とも一度私たちつむぎ建築舎にご相談をいただければと思います。2〜3回の面談で新しい家(暮らし)に対する思考の整理とそれをカタチにする準備をしているだけで、希望の土地が見つかったときに、慌てずに冷静に判断をできるようになると思いますし、そうすることが、後々後悔しない納得の家づくりにつながると思うのです。土地が決まらない前に、契約する様な事はしませんのでご安心ください。(笑)


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いい街を継ぐとはいい人を継ぐこと。#丹波古民家再生プロジェクト

令和2年12月7日 晴れ

良い街を継ぐ活動

神戸は今日もいい天気、師走とは思えない暖かい日が続きます。昨日の日曜日は、久しぶりとなる丹波に出向き、空き家対策プロジェクトの流れでご依頼いただいた家屋の解体工事の現場確認と、足掛け2年取り組んでいる古民家再生プロジェクトのワークショップでした。この2つのプロジェクトの両方とも、私はコアメンバーとして運営側の立場にいるのですが、どちらも多くの人が興味を持って積極的に関わりを持ってくださいます。というか、両方とも良い街を次世代に継ぎたいと言う思いの部分が共通しており、人類が経験したことがないと言われる人口減少による様々な問題に対する危機感を持っておられる方が多いのかもしれません。

丹波竜の里

昨日、山南町の現場調査に行く道すがら、絶好のドライブ日和のいい天気と、丹波市の紅葉を見て、気分よく車を走らせていると、「丹波竜の里」なる看板が目に入り、つい立ち寄ってしまいました。そういえば、と思い出したのは子供の頃、丹波の山あいで恐竜の化石が見つかった、世紀の大発見だとと大騒ぎしていた頃があったこと。その恐竜は丹波竜と名付けられ、その丹波の里には化石から復元された立派な恐竜が復元されてありました。兵庫県の山間部は古代遺跡も多く発掘されており、悠久の歴史とロマンを掻き立てられるなかなか面白いところです。

空き家対策と古民家再生

空き家の解体現場の確認を終えて向かった古民家再生プロジェクトのほうは、年末も近くなってきたと言うことで大掃除と少しずつ進めている大広間の仕舞いの作業を行いました。今回は、近畿大学の建築学科に通う学生さんや、自ら空き家を購入してDIYを行っているセミプロのDIYerも参加してくれて、ワイワイと楽しく作業を進めることができました。2人とも先週、キックオフイベントを行った空き家対策プロジェクトチームの取り組みに興味を示して参加してくれた流れで、今日のワークショップにもお誘いしたのですが、古民家の再生に大いに興味を持たれていたようで非常に喜んでくれていたように思います。

サードビジネスと田舎暮らし

作業終えた夕方からは、イノシシの骨で出汁を取った鍋を囲んでの懇親会、初参加の方の自己紹介から始まり、様々な話題で大いに盛り上がりました。古民家再生プロジェクトのDIYイベントに参加される方は(特にコアメンバーは)非常に面白い方が多く、勉強になる話もたくさん聞くことができます。イベントには実際の現場でDIYの技術を学びたいと参加される方も多いですが、実際こられてみると多彩なメンバーとの交流の方に大きな価値を感じられるようです。昨日もわざわざ東京からサードビジネスの研究をされている清水さんが参加され、行き詰まり、閉塞感が漂い始めた資本主義の次に来るであろうと言われている自立循環型社会の価値観と、限界集落になりつつある地方の村落の活性化には深い親和性があり、新しい働き方、新しい生き方をここで学べることができると熱く語ってくださいました。大学生の女の子がとても興味深そうに聞いておられたのは非常に印象的でした。

地方都市に生きる

初めて参加してくれた近大1回生の建築女子を見ていて、大学で建築を学ぶ学生が地域や社会の課題を解決しようと取り組む面白い大人たちに混じって活動をされるのは凄いことだなぁと感心しながら一緒に作業をしたり、食事をしたりしておりました。彼女は私が参加する朝活BNIのメンバーの娘さんなのですが、決してお父さんに引っ張ってこられたわけではなく、自らの意思で積極的に参加されました。その理由を聞いてみると、彼女の出身地、兵庫県の北部に位置する出石町は、歴史的建造物が多く保護地域に指定されているらしく、住宅を建て替えることが禁止されている地域でその町並みの保全と老朽化して住みにくくなった住宅をどうするか、と言う難しい問題を解決したいと考えて建築を学ぶことを志したとの事でした。ほんとに地元が好きで、卒業後は地元に戻りたいと言う彼女の熱い言葉におっちゃんは密かに感動してしまいました。

いい街を継ぐ

私たちが今年から、事業内容を刷新し株式会社四方継と言う社名に変更したのは、私たちの事業の目的を明確にし、常にその目的に向かっていった活動を出来るようにしたいとの私の強い想いが反映されています。その根底には自分たちだけが良ければ良いのではなく、事業を通して少しでも地域に貢献したいとの想いがあります。その大きな目的の一つが、いい街を継ぐこと。元々建築屋なので、建物の保全やメンテナンス、町の景観に配慮した高い性能の住宅を提供することで、少しでも町並みを良くして安心できる街を子供達に残したいと思っておりますが、20名弱のメンバーで運営している小さな会社で出来ることはたかが知れています。しかし、事業と少し離れて、地域貢献に繋がる活動をする事で、今回参加してくれた学生さんの様に志を持って地域を良くしたいと思っている人に実践の場を提供できたりもします。いい街を継ぐとはいい人を継ぐことに他ならないと改めて感じた丹波の夜でした。ご参加頂きました皆様、ありがとうございました。


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曖昧な世界を生きる。#ノーショー問題発生

令和2年12月5日晴れ

師走。

冬っぽくないきれいな青空が広がる良い天気の週末になりました。このところ、新築やリノベーションの相談が増えており、土日の面談の予定がぎっしりと詰まってしまっており、今日も朝から夜まで分刻みのスケジュールをこなしました。午前中、わざわざ関東から神戸市の西の果てにある弊社まで研修事業の手伝いをしたいと訪問された若者ともあまり時間が取れず、1時間の面談の後、時間が足らないと、ヘビーローテーションで通いつめている近所のラーメン屋さん、麺屋貝原さんにお連れして、ランチをとりながら話し込みました。絶品の貝出汁の塩ラーメンを食べ終わってふと時計を見ると既に1時前になっており、1時の約束に間に合わないと走って事務所に戻る慌ただしさでした。まさに師走です。(笑)

ノーショー問題。

そんな感じで、何とか時間をやりくりして予定をこなしているにもかかわらず、なんと!1時に来社予定だったお客さんは、ノーショー(連絡も無くキャンセル)で来られないと言う珍しい出来事がありました。私にとって来社予定でアポイントメントを切っているお客さんが連絡もなく来られなかった事は今まであまり記憶がないくらいに珍しいことで、何かあったのかと少し心配になりましたが、その方は誰かの紹介とかではなく、ホームページを見ての問い合わせで、電話で話した際もあちこちに電話をしておられた雰囲気もあり、きっと忘れてしまわれたんだろうなと思ったのと、連絡したところで後の予定が詰まっていたこともあり、今日のところは私の方から連絡を取るのは控えておきました。

前提条件は疑わしい。

ひと昔の私なら、約束をしておいて何の連絡もないまま、すっぽかすなんてなんて非常識な!と憤慨していたと思います。しかし、今年になって私が手にしたパラダイムシフトでの1番大きいな気づきは、前提条件は疑わしい。と言うことで、約束を守らない事はさておき、物忘れをしてしまうこと自体はそんなに悪いことでは無いのではないか?と今まで持っていた常識を疑ってみました。実際、私も(何かと)失念してしまう事がないわけではないし、来社予定だったお客さんが予定をすっかり忘れてしまっていても、程度の差が違うだけで、五十歩百歩、私の物忘れと大して変わりはありません。

忘却力。

「忘却はよりよき前進を生む。」とのニーチェの言葉は有名ですが、忘却は人間が生きていく上での知恵であるとも言われます。人は誰しも忘れることで精神を保っている部分が少なからずあると思うのです。逆から考えると、人はやりたくないことを、意識してか意識せずかは別として、忘れるようにできているとも考えられます。生きていると忘れてしまった方が幸せな事はたくさんあるし、そもそも全てを覚え続けていることなどあり得ません。自分自身を鑑みても、辛かったこと、悲しかったことをもし全て覚えていたら、多分発狂して生きていることから逃げ出てしまうと自信を持って言うことができます。

価値がないから忘れられる。

そんなふうに考えれば、忘れてしまう事は別段悪いことではなく、致し方がないことと捉えることもできます。ただ、私がこれまで歩んできた人生とは記憶であり、記憶を全て喪失してしまうと、自分の人生自体の意味も価値も失ってしまうのもまた事実だと思うのです。今日の、約束をすっぽかされると言う、なかなか体験することがない珍しい体験に対して感じたのは、忘れてしまうこと自体は悪いことではなく、忘れられる程度の意味や価値しか感じてもらえなかった私に問題があるのだと思ったのです。その人は本当はそもそも来社して私の話を聞きたかったわけでもなく、なんとなく電話してみたら私が来ませんかと言うもんだから、つい(その気もないのに)私の言葉に乗っかってしまっただけでは無いのかと思うのです。

守られない約束。

そういえば、と思い当たったのは、スタッフと(細々としたことで)約束をしたはずが、守られないことが少なからずあることです。「また忘れとるやないか」と怒ったり、詰ったりしてきましたが、そもそもやりたいと思っていないような約束を、無理矢理取り付けられても人は忘れてしまうもので、忘れたことが悪いのではなく、ちゃんと合意形成をしていないにもかかわらず、押し込むように約束を取り付ける私のほうに大きな問題があったのだと今更ながら気づかされました。深く思い返せば、私の中に約束を取り付けてしまえばこちらのもの、みたいなパワーゲーム的な考え方が根底にあったのかもしれません。冷静に考えれば、それは忘れられても仕方がない。となります。

曖昧な世界を生きる。

最近になって私に起こったパラダイムシフトは理論や理屈では何も変わらないと言う、今までの思考を全くひっくり返さなければならないものでした。それは、言い方を変えればすべての前提条件を疑い、見直す必要があると言うことになり、今まで私が長年積み重ねてきたものがガラガラと音を立てて崩れ去るような衝撃的な出来事でした。しかし、同時に理論上、うまくいくはずのものがうまくいかない、理由がわからず曖昧だったものの答えが見えてきた瞬間でもありました。平成の終わりから、令和はVUCA化(不透明、不安定、曖昧、複雑)な時代になると言われてきましたが、その時代に対する向き合い方がようやくわかりかけてきた気がします。この調子でめんどくさい世の中を楽しめるようにしたいと思います。


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簡単な事は深く掘り、複雑な事は単純に。 #空き家対策プロジェクトチーム発進! 

令和2年12月4日 快晴

大工デザインの寿司屋さん

いい天気の日が続きます。今日は久しぶりに三宮で改装工事中のお寿司屋さんの現場に顔を出して、現場責任者の大ちゃんにあれこれ口出し、ではなくアドバイスをしてあげました。寿司こそが日本の食文化の集大成であり、フレンチやイタリアンなどの高級フルコースなんかよりも格段に文化的価値が高いと思い込んでいる寿司好きオッサンの私としては、自社施工物件のお寿司屋さんが三宮の中心地、北野坂に出来るのは非常に楽しみで、とにかくカッコいい店にしてくれと店舗デザイン担当も兼ねている大工の大ちゃんに頼んでいます。もちろん、実行予算内ですが。(笑)

空き家対策プロジェクトチームキックオフ!

店舗工事の現場の後は、このところ気に入って会合で良く使っているハーバーランドにある元ホテルニューオータニ、現在はザ・マーカススクエアにて、新たに設立する任意団体、空き家対策プロジェクトチームのキックオフ会議でした。この新たな取り組みは、BNIで一緒に活動している弁護士の遠藤先生の「街の美観を損ね、経済を停滞させ、地域住民の危険に種になる空き家を積極的に取り組んで何とかしなければならない!」との熱い志に共感し、同志を募った事で誕生したこれまでにない新しいプロジェクトチームで、弁護士、建設業以外にも司法書士、保険業、不用品、廃材処分、税理士、リフォーム会社、不動産業と空き家対策に必要な全ての業種が一堂に会し、連携をとりながらそれぞれの専門分野の強みを生かし、迅速に問題解決に向けたアクションを遅滞なく進める仕組みを作り上げます。

深刻化する空き家問題

実際に私たちも、少し前にお客様から、強風が吹くと隣の空き家の瓦が落ちてきて非常に危ないので何とかならないか?と相談を受けましたし、広島の刑務所からの脱走囚が、瀬戸内海の島の空き家を渡り歩いて暮らしていたと言う報道もあったり、誰も住んでいない家から不審火が起こって火事になることも少なからずあるようです。大体、人が住まないと建物ばどんどん朽ち果てていくもので、長年放置された空き家は、雨水が侵入し、シロアリが食い荒らし、台風や地震の際に倒壊する危険も歳月とともに高まります。全国的に見れば、10年後には全体の3分の1が空き家になると言う統計も出ており、このまま放置して問題を先送りする時ではなくなっているのは明らかです。

深刻化する理由。

この空き家問題、どんどん深刻化している理由は、必要なくなった家を解体処分するにも、売却するにも、一筋縄ではいけない複雑な問題が絡み合っていることが多く、しかもその問題は案件によってバラバラです。近隣の人が長年空き家になっているのを気にかけて、自分の街を守るために、どこかに相談して解決しようと思っても、自治体でも、弁護士でも、不動産業でも、建築会社でも、司法書士でも、それぞれ単体で問題解決することができず、様々な専門家間で横断的に問題解決を図らなければ一向に前に進まないのです。それならばいっそ、すべての専門家が揃っているワンストップサービスの窓口を作って、情報を共有しながら適材適所の人員が活躍し、一体となって問題と月に住めるような仕組みを作ったらどうか、というのが今回のプロジェクトの基本的な考え方です。

複雑な事は単純に

無いんだったら作ったらいいじゃん、と言う感じの単純で短絡的な思考に寄り掛かって発足したように見えるかもしれませんが、大体世の中の真理は、すべからず表裏一体であり、複雑な事は単純に、単純な事は深掘りして丁寧に考えてみるのが本来あるべき姿だと私は思っています。神戸の街をきれいな街並みにしたい、そこに住まう人の不安を解消したい、負の遺産になってしまっている嫌われ者の土地をもう一度価値あるものとして復活させたい、そんな熱い思いを持ったメンバーが集まった空き家対策プロジェクトチームはひょっとしたら、大きなムーブメントを巻き起こす可能性もあると思っています。今日のキックオフイベントはたった12人でのスタートでしたが、今後はどんどん同じ志を持つ仲間を増やしていきたいと思っており、随時メンバー絶賛募集中です。気になるなと思われる事は気軽に高橋までご連絡お願いします。一緒に神戸の街をいい街にしませんか?


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「四方良し」と自由 #自由を我らに!

令和2年12月3日晴れ

目的と役割と責任。

神戸では雲1つない気持ちの良い青空が毎朝続き、お天道様のおかげで日中も暖かい日がこのところの毎日。12月と言うともっと寒いイメージですが、気温は15度近くまで上がり、雪が降るような気配は微塵もなく、3月になれば春が来ると考えるとずいぶんと冬の期間は短くなったものだと思います。気候変動の大きな変化は気づかないうちにじわじわと忍び寄っているようです。そんな師走の月初、私といえば毎年恒例の年末の個人面談マラソン絶賛開催中でして、スタッフ一人ひとりに向き合って、我々が目指す世界、皆がいいねーと言って暮らせる、四方良しの実現に向けて、目的の確認と、そこに向かって役割と責任をしっかりと全うしてほしいと丁寧に説明を繰り返しています。大事なのはやり方より在り方です。

良しとは「自由」

私達、株式会社四方継は「四方良しの世界の実現」を理念に掲げており、その為に必要だと思う事を事業として取り組んでいます。「良し」とは状態を表す言葉の一つで、楽しい、嬉しい、健康、快適、ストレスフリー、未来への希望に溢れる等々、心身、物心共に豊かな状態の総称だと認識しています。そして、(私個人的には)その根本にあるのは自由への憧れだと思っていて、束縛、強制されない、自分自身の意思に従って生きる、人間の尊厳を守れる事が大前提にあるのではないかと思います。私が大工になったのは、手に職をつけて、個人的なブランドというのは大げさですが、付加価値を持つ事で働きたい時に働いて、遊びたい時に遊べる様になれると思ったからで、人に縛られない、自由な生き方が出来るのではないか、と思ったからです。

freedom」と「liberty

人間的欲望の本質は自由である」そう言ったのは、19世紀ドイツの哲学者G.W.F.ヘーゲル。そんな視点を持ちながらWikipediaで「自由」を引いてみると、「英語の「Freedom フリーダム」と「Liberty リバティ」は、ともに自由と訳される。(中略)両者の共通点は、現在的意味合いの自由とは異なる意味で用いられた点である。英語「freedom」と「liberty」の用法にも残っているが、近世までは特権を意味する語であった。民衆の持ちえない権利を有している状態が「freedom」または「liberty」であった。」とあり、決して、何もしなくても誰にでも簡単に手に入るものではなく、積極的に手に入れる努力が必要だった事に気付かされます。近世になって、日本国憲法で国民の権利としての自由が定められ守られており、あたかも誰もが自由を手にして当然のような風潮がありますが、実際はそんな事はなく、私は自由です。と声高らかに言える人が一体どれだけいるでしょうか?

そこにある自由。

自由=人間の尊厳であり、守られるべきもの、守るべきものです。日本国憲法12条は、「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。」と規定しています。ちなみに、日本国憲法には以下のような3つの自由権が謳われています。精神的自由(思想・良心、信教、学問、集会、結社、表現)経済的自由(居住移転、職業選択、外国移住・国籍離脱身)人身の自由(奴隷的拘束・苦役、令状なき不当な勾留など、正当な法的手続を踏まない不当な拘束からの自由、勾留拘束に当たっての法定手続の保障)で、これらの自由はどちらかというとアクティブに掴み取りに行くというよりも、パッシブな受け取る自由であり、干渉されない自由と言っても良いかも知れません。言わばある意味自由なんだけど、それを良い事、近代国家になる前の人たちが思い焦がれ、命をかけて欲した素晴らしい事として感じる訳ではなく、安穏としたそこにあった当たり前として享受しているように思えてなりません。

四方良しと自由。

話を戻して、、私は四方良しの状態とは皆が皆、自由を手にしている実感を感じる世界にしたいと思います。ここで言う自由は英語で言うところの「freedom」と「liberty」の複合であり、単なる自由と言うよりも、あらゆる事に対して自分の信じる価値観で選択の自由を行使できる、勝手、気ままに気持ちよく生きられるようになればいいなと思っています。もちろん、私も含めてです。ただ、「自由はまた他者の自由とも衝突する。他者の自由を尊重せず勝手な振る舞いをしてはならない」というJ.S.ミルによる『自由論』、そして、日本国憲法に「自由権の濫用はしてはならない(憲法12条)」と定められている通り、自分だけが良ければいい、などと言う幼稚な考えに陥る事なく、他者を慮り、他者貢献を自分の喜びであり、権利だと主張して行動できるくらいのアクティブな自由の世界を作りたいと思っています。それは結局、若かりし頃に私が感じ、目指した「卓越した技術を持った大工」の様なパーソナルブランドをそれぞれが身につける事、個としての人間を認め、認められる様になる事ではないかと思うのです。自由を我らに!(笑)


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今こそ、感性は力。#パラダイムシフトの時代

令和2年12月2日快晴

超夜型人間の朝活

水曜日は朝活の日、今日も夜明け前から起き出してみっちり2時間BNIビジネスミーティングに参加しました。この時期の早朝6時半と言うと外はまだ真っ暗で、かすかに朝日が昇ってくる東の方向が赤く染まり始める位の時間、夏の早朝も気持ちが良くて好きですが、冬の凛とした空気感が漂う夜明け前の時間も(3年も朝活を続けていると)すっかり好きになりました。私はそもそも超夜型人間で、朝起きるのが苦痛だと思っていた一昔前から比べると、今ではすっかり朝起きに対してポジティブな印象を持っており、まるで天地がゆっくり返った位の大きな違いです。人は環境に合わせる生き物だと言いますが、まさにそうだと体感しています。

53歳のパラダイムシフト

天地がひっくり返る位の意識の転換のことをパラダイムシフトと言います。スティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」にある女性の様に見える絵が実は老婆を描いた絵であるというのは有名で、見方や解釈で世界は全く違う事実になると言われます。実は最近(また)私にそのパラダイムシフトが起きました。それは芳村思風先生の感性論哲学に書かれてある「考えるな、感じろ」と言う言葉の意味がようやく腹の底から理解できたことで、「人間は考える葦である」とのプラトンの有名な言葉にあるように、私は考えるからこそ人間だと思い込んでいた節があり、ナポレオン・ヒルの「思考は現実化する」と言う有名な成功哲学を信じ込んで来ました。ただ、ぼんやり考えているだけで何でも思い通りになるとは思っておらず、思考→行動→習慣のプロセスを踏めば、大抵のことは達成するのが原理原則だと思っていたし、長年その実践に努めて来ました。

男子に二言無し。

しかし、自分自身の事はさておき、経営者となって、事業所を率いるリーダーともなれば、自分が行動するだけで良いわけは無く、スタッフに事業計画を伝えて動いてもらわなければなりません、また、一般社団法人職人起業塾で行っている研修事業は企業から職人等の現場実務者の従業員を預かって、原理原則論を中心に理論を教え込みますが、これも実際の業務に反映されなければ全く意味も価値もありません。自分だけではなく、他者を動かすのに私がとってきた手法は理論構築であり、ロジカルに理詰めで追い込んで行き、最後には「やります。」と言わざるを得ない状況を作る事です。それは、自分が子供の頃から、「男子に二言無し」とか「吐いた唾は飲まない」と言った昭和真っ只中の価値観にどっぷりとハマり、それが前提条件として成り立っているものだとばかり思い込んでいたからに他なりません。

言葉と裏腹は珍しくない。

しかし、実際は、やる。と言ったからやる訳ではないし、分かりました。と言ったから心底納得した訳でもない、結局、やるはずの事をやらない、進むはずの事が進まないなんて事が数多く起こります。私は、どんなに納得してなくても、最終的にやると言ったらスッパリ諦めてやるし、口と裏腹の行動を取るなんて子供の所業だと長年思っておりましたが、どうやら世の中はそんなに単純には出来ていなかった様で、このおかしな現象はやらない者の個人的な問題ではないか、と片付けてしまおうとしていました。しかし、その傾向は年々加速している様に感じて密かに悩んでおりました。

「考える人」は石の様に動かない。

芳村思風先生が提唱し、行徳先生が世に広めたと言われる感性論哲学は思考ではなく感性こそが人間が重きを置く重要なことで、考えるのではなく、感じろ。との言葉はその概念を如実に、端的に言い表しています。行動を決定するのは脳の新皮質と言われる思考回路ではなく、脳幹周りの感情を司る部分だと言われていますが、確かに人は考え込むと動かなくなり、感動すると即行動に移します。これが真実だとすれば、私が得意として来た理詰め、理論武装、論破、ロジックで人を追い込んで行くやり方は、行動を促すどころか、逆に凍りつかせて人の動きを止めてしまう所業です。ひょっとしたらこちらが本当じゃないのかと今頃になって気づいたのです。

 

関ジャニ∞の村上くん

先日、実践人の会の勉強会に参加した際、パネラーとして登壇された行徳先生の口から「関ジャニ∞の村上くんを知っているか?」との意外な言葉がこぼれました。なんのことかと思いきや、なんでも村上君が感銘を受けた本と言うことで芳村思風先生と行徳先生が対談した「今こそ感性の時代」という書籍を紹介したらしく、10年ほど前に出版された書籍であるにもかかわらず、今になって増刷を重ねる爆発的な売れ行きを見せているとの事でした。偶然にも感性論哲学にもう一度学び直すべきではないかと思っていたタイミングでもあり、事業所のミニ図書館、つむぎ文庫の書棚にあったその本を改めて読んで見ました。私は感性論哲学を全く知らなかった訳でもなく、芳村思風先生や行徳先生の本も何冊か読んでいるはずなのに、その本に書いてあること全てがずっしりと腹に響き、今までの自分の思考が真逆だったと気づかされたのでした。

https://online.chichi.co.jp/category/BOOK/902.html

今こそ感性の時代

この本には、なぜ論理思考がダメで感性を磨く必要があるのか、その事でどのような効果があるのかがわかりやすく書かれており、なぜ野生の動物には無く、人間だけが特性として持つと言われてきた理性が意味を為さないか、その理由を延々と書き連ねています。その中で行徳先生の十八番と言われる野鴨の話ももちろん語られており、これからの混迷の時代を乗り切るには理性ではなく、野性(感性)が必要であり、人は考えるのではなく感じろ。と繰り返し書かれています。そこに書かれている引用やエピソードは、なるほど!と共感させられることばかりで、読み進めれば進めるほど、その度合いは深まって、これまでの自分の価値観が音を立てて崩れ去るのを感じました。まさにパラダイムシフトです。今日から、年末に向けてスタッフとの個人面談をスタートしたのですが、その面談の中でも、これまで理詰めで行動を促してきたことの謝罪と、我々が目指す四方良しの世界の実現に共感(感じて)してもらえるか?と丁寧に話し合いました。パラダイムシフトが新たなステージへの鍵になる事を大いに期待しつつ、感じてもらえるコミュニケーションを心掛けたいと思います。


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