建築×UXD=古民家再生?

平成30年8月曇り時々雨

終戦記念日。

今日は1日中お天道様が顔出すことなく、比較的涼しく、過ごしやすい1日でした。お盆も最終日ということで、さすがに今日は一応、平常営業(定休日だった!)のすみれ事務所も出勤者は少なく、電話が鳴ることもほとんどない静かな1日になるかと思いきや、お盆の間中も進めているリフォーム工事の現場があったようで、朝から若衆が出勤してきて、軽トラックに材料を積んでバタバタと現場に出て行ったり、思いのほか問い合わせの電話がかかってきたりと結局いつも通りの日常。私は事務所で電話番をしつつ、犬の散歩以外事務所から出ることなく、息を止めるかの如く集中してデスクワークに励みました。リセットできたとはまだ言えませんが、溜まりに溜まっているタスクが少しずつ片付きつつあります。

業態進化。

昨日は夕方から神戸市役所近くにあるリフォーム事業者向けのsak-sakで有名なクラウドシステム会社の喜多社長に呼ばれて、事務所移転に伴う工事の打ち合わせに行きました。なんでも、デジタルトランスインフォメーションの本格化に伴い、クラウドサービスの企画制作業務からソフトだけではなくハードウェアも含めたウェブ・クラウド活用全般のソリューションを提供するIT企業へと業態を変革するらしく、それに伴い人員も増やし、広くで働きやすい事務所へとステップアップするんです。と力強く言われておられました。よく学ばれている方はやっぱり世の中のゲームチェンジへの流れに敏感です。私も顧客の1人として大いに期待するとともに、益々のご発展を祈りたいと思います。

ジャンルを超える共通の興味。

喜多社長と私とは(年齢は近しいですが、)全く経歴も違いますし畑違いの事業を行っておりますが、以前からなぜか意外と興味の方向というか趣味嗜好が似通っている部分があり、不思議といろんな話で盛り上がります。昨日も、久々に神戸ダービーと言うことで現場打ち合わせの後、一緒に食事に行き、デジタルトランスインフォメーションをはじめとしたIT・デジタル革命の中での変化へ対応せねばならない等のビジネス話をはじめ、滝行やコーチングや昭和時代の名曲?と多岐に渡る話で大いに盛り上がりました。中でも以前からUXデザインに大いに興味を持たれていたらしく、是非とも関西のUXコミュニティーに入りたいと言われており、私が学びを始めて3年目となり、現在研究生として通っている今期のXデザイン学校にも本当は参加したかったとの事でした。UXデザインは既にウェブ関係の仕事、特にユーザインターフェースの設計には不可欠になっているとは言え彼のアグレッシブな学ぶ姿勢には脱帽です。

建築×UXD=?

そんな勉強熱心な喜多社長もUXデザインを建築の実務に落とし込むのにはあまりイメージがつきにくかったようで、「で、高橋社長はUXと建築をどのように結びつけているんですか?」と聞かれました。私の答えは「今までの住宅設計には何か足らないものがあると思ってて、マーケティングの世界で既に常識になっているモノからコトの転換さえまだできていない現状を鑑みると、UXデザインを取り入れるなんてずいぶん現実と乖離しているように感じますが、建築業界だけ取り残されるわけにもいかないと思うんですよね」と言うことで、具体的には建築設計はヒアリングが命と言われますが、ヒアリングの対象である顧客はまだ住んだことのない新しい家での暮らしを理解しているわけもなく、なんとなくのイメージやデザインに引きずられてしまいがち、また、作り手である我々は許認可業でありこともあり、セオリーや経験則に縛られてバイアスがかかりまくった提案をしてしまいがち、家は3回建てて初めて納得できると言われる所以です。

家なんて欲しくない世代。

ユーザー経験を元に、ユーザーがまだ知らない新たな経験を生み出す思想、哲学であるUXデザインでは調査と観察に重点を置いており、インタビューでは顧客は本当のことを語らない、と繰り返し教えられています。調査観察をもとにバイアスのかからない事実に基づいたインサイトを発見し、潜在的な問題解決や願望を満たすサービスデザインを見つけることが肝になります。この数ヶ月、私が社会人になりたての(大手企業の)若者達にインタビューをしてはっきりと認識したのは、家を所有することに対する憧れや願望が全くと言って良い程ないことです。確かに終身雇用制度がなくなり、ダブルワークが当たり前になって働き方、生き方の多様化が進んでいる今の時代、何十年もかけてローンを組み、一つの場所に縛りつけられる住宅の取得は現実的では無いのかもしれません。夢のマイホームを手に入れたい人がいなくなる時代がすぐそこまで迫っており、私たち建築会社は大きな転換を迫られています。

建築請負から体験のサポートへ

UXデザインを学び、建築との関わり合いの研究を始めた私が見出した1つの答えは、車や自転車だけでなく家も所有ではなくシェアされるようになるということで、私たち建築会社は建築請負業からユーザが望む暮らし方や住まい方を大きな費用をかけることなく体験してもらえる場を作る役割へと変化しなくては顧客が居なくなるのでは無いかと感じています。そんな思いもあって現在熱心に取り組んでいるのが丹波での古民家再生プロジェクトで、事業主体はもちろん地元の人たちですが、われわれは建築の専門家として使われてない数多くの空き家、古民家を再生するお手伝いを建築請負ではなく建築専門家として計画段階から関わって、DIYサポートや耐震や断熱といった住宅性能に関わる専門的なアドバイスとエビデンスの提供に徹するようにしています。

(ずっとはキツイけど、)田舎に暮らしてみたいというインサイト。

丹波と言う近い田舎=ちかいなかで自然と触れ合いながら美しいロケーションの中で暮らしてみたいと言う願望は(私にも大いにありますし、)今の若者たちにもありそうですし、実際、何もない海辺のカフェの様な民宿に泊まりに行ったりするのが流行ったり、テレワークの普及で都会に住む意味が薄れているのを見て、日常と非日常の中間くらいの体験を求めている層は一定数は必ずいる、と言うかこれから増えてくるのではないかと感じています。いきなり丹波に移住して田舎暮らしをするのは難しくても、一定期間の体験をして見たいという人は結構いるのではないかと思いますし、実際に「ちかいなか」で暮らして見て初めてその良さに気づく事も少なからず有ると思います。ひょっとしたらそれが限界集落に陥りつつ有る地方都市の地域再生に繋がる可能性もあるのではないかと。

ジビエとクラフトビールと花火のキックオフイベント

そんな田舎暮らしを体験出来るシェア古民家をリノベーションするプロジェクトがそろそろ始まります。賛同者を募るキックオフイベントを丹波の花火大会に合わせて8月26日(日)に開催する予定で、イノシシや鹿のジビエをメインとしたBBQとクラフトビールを楽しみながら、都会から丹波に移住して地元に暮らす人が丹波のちかいなかで体験出来る魅力を紹介したり、シェア古民家の使い方や協賛方法のプレゼンテーション等を行います。締めは目の前でドーンと上がる大迫力の花火、子供たちにも大いに盛り上がってもらいます。気軽に参加出来る古民家再生プロジェクト、まだまだ参加者募集しておりますので、夏の終わりに是非遊びがてら来てください。ひょっとしたらゲームチェンジの手掛かりも見つかるかも知れませんよ!以下にイベントの詳細、転記します!

「古民家から再生プロジェクト」のキックオフパーティーを8/26(日)の15時から開催します。イベントページはこちら→https://www.facebook.com/events/237375223562920/

・再生前の古民家を実際見たり
・古民家周辺を散策したり
・今回のプロジェクトの説明
・どんな関わり方、利用ができるのか
などの質疑応答やディスカッションをしたり

・丹波の野菜とジビエのバーベキューと地酒、地ビール、中岡さんのワインを飲み食いしたり

・その日はちょうどすぐ近くで花火大会があるので間近で花火観賞したりできます。

参加費は大人3900円ですが古民家再生後に使える3000円の割引券を進呈しますので実質900円で参加する事ができます。
お子さんは無料です。

近くに流れるプールやツリーハウスのある森や川遊びできる綺麗な川もありますしご予約頂ければ三心五観でランチもできますので是非ご家族でお越し下さい。http://www.3shin5kan.com/p/blog-page_20.html
をご参照下さい。
電気、水道は使えますので寝袋持参で宿泊してもらってもOKです。
最寄り駅からの送迎もします。

【日時】
2018/8/26(日)15:00~21:00 途中参加途中退席OK

▼大まかなスケジュール▼
15:00~古民家周辺の案内&散策
16:00~プロジェクトの紹介&ディスカッション&質疑応答
18:00~バーベキュー
20:00~花火観賞

【場所】
丹波市春日町下三井473-2
https://goo.gl/maps/jR7hLU29fCk

【参加費】
大人:3900円(3000円の宿泊割引チケット付き)
子供:無料

【お申込】
https://www.kokuchpro.com/event/180826/entry/

【送迎について】
▼電車でお越しの方▼
神戸、大阪方面からですとJR黒井駅14:07着の電車でお越し下さい。

▼高速バスでお越しの方▼
全但バスが大阪、神戸方面から出ています。
・大阪(阪急三番街)13:20→春日インター14:33着
・神戸(神姫バス神戸三宮BT)12:30→春日インター13:46着

【お問合せ先】
自然食レストラン三心五観 藤本

3shin5kan@gmail.com

090-6676-6283

_____以下は告知です!_____

◆近日イベント・セミナー情報 ※ブログ見ました!で特典あります。

夏休みちびっこ支援!〜夢を叶える木工教室〜

8月18日(土)午前の部10:00〜 午後の部13:00〜
今年もすみれでは、毎年恒例の木工教室を開催します。『夢を叶える木工教室』では事前に子供達に作りたいモノの設計図を書いてもらい、FAXもしくはメールで送ってもらって実際に倉庫の端材を使って作って見る『2度楽しいモノづくり』を体験して頂きます。「これと言って何を作るか思いつかないなー」という方には、ブックスタンドや小物入れといった題材も用意していますので、安心してご参加下さいね。すみれの若手大工が腕を振るい夢を形にするお手伝いをいたします。作りたいもののスケッチを書いて送ってください。詳細はスタッフにご連絡ください。
定 員:午前の部、午後の部 各回10名
参加費:OG様、お知り合いの方、お取引先さま無料

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