志で負のパラダイムをひっくり返そう。

令和二年一月二十七日 雨

冬らしくない1日。

今日の神戸は朝から雨と強い風が吹き、気温は朝の間も7度〜8度、一年で最も寒さが厳しい大寒の候とはとても思えない、季節感の薄い一日でした。地球が温暖化しているか,寒冷化しているか、諸説ある様ですが、とにかく激しい気候変動の波に晒されているのは間違いなさそうです。それにしても、4ヶ月にも及ぶオーストラリアの火災はその面積を日本に置き換えると首都圏から以北の本州半分を燃やし尽くした計算になるとのこと。私の想像の範囲を大きく超えている大災害に、これからは今までの延長線上に無いのだと改めて考えさせられました。

気候変動とIT革命

昨年、一昨年と日本も大きな災害に相次いで見舞われましたが、その過酷さは年を追うごとに酷くなっている気がします。更に今年もそれが更新される可能性も少なくない訳で、先行きに対する不安というよりも、人間の力ではどうしようもない自然の巨大な力に畏怖の念を感じぜずにはおられません。そして、先行き不安は気候変動だけではなく、すでに始まっていると言われる消費税増税による市場の萎縮、人類が経験したことのない人口減少による国の衰退と言う日本独自の大きな問題もあり、世界を席巻するIT革命とグローバリズムによるアメリカ中国の寡占化と、一体この先どうなるのか、全く見通しが立たない時代に突入したと言えると思います。

市場縮小と職人不足。

我々がなりわいとしている建築業界を振り返っても、新築着工頭数は激減すると言われ、リフォーム業界は大手の参入が相次ぎ中小零細は淘汰される時代になったと言われます。それにも増して圧倒的な職人不足がすぐ目の前まで迫っており、よしんば受注を取れたとしても着工できない、もしくは工事が終わらずに売り上げが立たず破綻する会社が続出するともいわれています。不安要素、マイナス要因を数え上げればきりがなく、不安定、不確実、曖昧な世の中に不安をかき立てられずにはいられません。

国難に向き合うパラダイム。

そんな混迷を深める世の中ですが、事実は1つ、解釈は無限にあると言われるように、物事はすべて自分自身の見方次第。どのようなパラダイムを持って向き合うかに全てがかかっていると思いますし、八方塞がりだと思考を停止し、足をすくませていてはどうにもなりません。ピンチはチャンスだと信じ、悲観的に考えて楽観的に行動することこそ今の時代に必要なあり方ではないかと思う次第です。歴史を振り返ってみると、国難と言われる状況がこれまでも何度もあり、その度に先人たちはその困難を克服してきました。代表的なのが幕末から明治維新にかけて、西欧列強諸国が日本に押し寄せて、開国と同時に植民地化を図った時代ではないかと思います。

志を立てて以って万事の源とす。

その国難を乗り越える原動力となったのが、後の日本の中枢を担うメンバーを多く輩出した吉田松陰先生の松下村塾での教えではないかと私は思っていて、「志を立てて以って万事の源とす」との言葉に集約されるのではないかと思っています。なぜ志が必要なのか、と考えれば、私利私欲ではなく、国のため、世のため人のためを考えての行動は周りの人から支持され、応援され、ムーブメントを起こす原動力になるからで、それは時代を超えて現代でも変わらない真理だと思うのです。先日東京で開講した第15期職人起業塾でも塾生の皆さんに、志を立てろ、何のために学び、何のために働くのかその目的を明らかにして、周りの人から応援されるような新たな取り組みを始めよう!と熱く語りました。その部分を明確に、確固たる意志で持つことができれば、これからの混迷の時代を切り開き、生き残っていけるのではないかと思うのです。

さぁ、ひっくり返そう。

少し前にSNS上で秀逸なCMだとずいぶん話題に上った、研修の最後に紹介したパラダイム転換の動画を以下に紹介します。大ピンチは大チャンス、さあパラダイムをひっくり返そう。(^ ^)