芳村思風とOne World

12月2日 快晴

大屋根のsumika
大屋根のsumika

今日も晴天、何か良い予感のする朝でした。

今日はすみれ事務所は定休日でしたが、私は引き渡し前の大屋根のsumikaの設計事務所検査と外構の打ち合せ、店舗工事の完了後確認に、次に着工する新築工事の現場確認と昨日に引き続き建築屋らしく実務に励みました。

いい天気にも恵まれて、快調に走り回りました。(笑)

大屋根のsumika
大屋根のsumika

喜多川泰シリーズ。

さて、今日は少し久しぶりとなる書籍のご紹介、ひょんなきっかけでご紹介いただき、こつこつと読み進めている喜多川泰さんのずいぶん前に出版された1冊です。
私の読み終えた感想は、私が長年学び続けて来た世の中の真理、原理原則、人生を良きモノにするヒントが非常に読みやすい爽やかなストーリーの中にちりばめられてある、喜多川泰ワールドの入門編としては非常に入りやすい良い一冊だと感じました。

この本の紹介をしようと思ったきっかけは先日の知的資産経営ウィーク2015のイベントで行政書士会に呼ばれた際の斉藤社長のワークを受けて。
建設職人甲子園OSAKAの理事長も勤められている測建の斉藤社長は、人間力を高める価値観教育を社内で行っておられ、それが自社の知的資産と言う説明をされました。
その実例として自社で行われているワークを参加者の皆さん相手に行われて、私も参加させていただきました。
そのワークとは、感情論哲学者の芳村思風の「生きるとは」を読んで感想を述べあうと言うもの。

題材はこちら、

芳村思風 生きるとは。

『生きるとは』

人間において生きるとは、
ただ単に生き永らえる事ではない。
人間において生きるとは、
何のためにこの命を使うか、

この命をどう生かすかということである。

命を生かすとは、
何かに命をかけるということである。

だから生きるとは命をかけるという事だ。
命の最高のよろこびは、
命をかけても惜しくない程の対象と
出会うことにある。
その時こそ、
命は最も充実した生のよろこびを味わい、
激しくも美しく燃え上がるのである。

君は何に命をかけるか。
君は何のためになら死ぬことができるか。

この問いに答えることが、
生きるということであり、
この問いに答えることが、人生である


芳村思風

突然にして究極の問い。

そのワークは芳村思風の詩を読んで「何のために死ねるか?」と言う真っ昼間から突然の重た過ぎる衝撃の問いを投げ合うというものでした。(笑)

ワークのパートナーを務めてくださった司会者の坪内さんは若干の戸惑いを隠せない様子でありました。そんなこと、あんまり考えた事無いですし、と。(笑)
確かに、、何のために死ねるかという問いを常日頃自らに問いかけることなど普通はまずないと思います。

翻って私の場合、若い時から肝臓を患っていたこともあり自分の寿命が50歳までと覚悟しておりました。なので、肝臓疾患を治した最近まで、いつも死ぬことを前提に物事に向き合ってきた気がします。
この、突然の問いに対して、私が思い出したのは自分の命より大事なものがこの世にできたと思えた瞬間のことでした。

それはやっぱり娘の誕生です。

その娘も今は高校生になり、憎まれ口を叩くことも多く、こっぱずかしくて今更面と向かってはそんなこと言えませんが、子供が生まれた瞬間から、この子を何とか何不自由なく成人させるようにしてあげないと、と必死になって仕事に打ち込んだ覚えがあります。

自分の命よりも大事な者にしていること。

ワークの中で、坪内さんにその命より大事な娘さんに今どんなことをしていますか?と(畳込むように、笑)聞かれて、何にもできてない自分に後ろめたさを感じながらも、唯一、今年行なった事は、彼女に『自分で人生を切り開き生きていく力』を身に付けてもらいたいのと想いを込めて手紙を添えて本を送った事でした。

その本は、喜多川泰さんのこれ、

手紙屋〜蛍雪編〜

私のその話を聞いて、坪内さんに同じ高校生の子供を持つ親としてぜひその本を教えてほしいと言われたのが脳裏に残っており、今日のブログとなった次第です。

One World.

斉藤社長のワークをきっかけに、他人様にあまり話すこともない私の心の中の心情を吐露し、それに共感された方が本を読み、それを子供に伝える。

ひょっとしたら、その本がきっかけでその子の人生が大きく変わることもあるかもしれないし、その本人に響かなかったとしてもそこから誰かに本が渡り、何かしらの変化が発生する可能性もあるわけで、

この世は鎖のように不思議な縁でつながっていて、たった1人の小さなアクションが他人の人生に大きな影響を与える事は少なくないと思っています。

この喜多川泰さんの本は、短編集のような構成で何人かの人の人生の一瞬にスポットを当てています。そしてそこから影響を受けた人は人生を変えてまた人に影響を与えて行く。

少しの勇気を出して「良いこと」をすることでそこから無限にそれは増幅されていき、世の中が少しずつ良くなっていく。そんな連鎖を分かりやすく読みやすいストーリーに乗せて示してくれています。

まさにOne World

One World
One World

http://www.amazon.co.jp/One-World-喜多川-泰/dp/4763134175

この本に描かれている世界はリアルに今、現実に起こっているのだと実感しつつ、様々なところでいただくご縁に心から感謝する次第です。

すべては、心の持ち様ですねー。

坪内さん、是非手に取ってみて下さい。
斉藤社長、良いきっかけをありがとうございました。

心謝。

NHKと厚生労働大臣認定と噓も方便なお朔日。

12月1日 晴れのち曇り 福山にて

今年最後のお朔日。

総社
総社

朝はいつもの様に総社までアイドル犬チャックとお参りに行きました。

今年もあとひと月、ここまで無事に過ごさせて頂けたことの感謝と、また新しい年を迎えることが出来ます様に、と(ちょろっとだけのお賽銭で)お願いしました。(笑)

毎月、ひと月の初めにお参りする様になって、どれくらいになるかはっきりとしませんが、毎月区切りをつけながら感謝の気持ちを持つことで、なんとなく、物事が良い風に向いて来た様に思います。

そんなお朔日、良い事やそうでも無いことが色々とありました。(苦笑)

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すみれの農業研修がNHKで紹介されました。

まず、朝一番、目覚めてiPhoneを見てみたら、NHKの北郷さんからメールが来ており、朝のニュースと夕方のニュースで先日キャルファームさんの取材をされた放送をされるとの連絡を頂いてました。ついでに?すみれが年間通して行なっている農業研修の様子も紹介してくれるとのことで、公共の電波に乗ってみるのは悪い気がしないし、と見てみると、

 

 

 

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私の(というか大方の)予想通り、(苦笑)私の受けたまーまー長廻しのインタビューはカット、建築女子の大工見習いリカちゃんの溢れる笑顔が画面一杯に映し出されておりました。

ま、いーんですけど。。

とにかく、いつもお世話になっているキャルファームの大西さんの先進的な取り組みが紹介されて、その熱い想いが広まれ私としてはなんの文句もございません。
が、もうこれからはTVのインタビューには出て行かず、リカちゃんに任せようと固く決意した次第です。(笑)
それにしても、流石のNHK、放送の反響はかなり大きかったみたいなので、大西さんの事業が飛躍的に進むことを期待したいと思います。

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『職人起業塾』が厚生労働大臣の認定研修事業に!

二つ目の良かったこと。
顧問社労士の川西先生から連絡があり、兵庫、大阪、京都で正式に『職人起業塾』の研修カリキュラムが厚生労働大臣の認可事業として認められたとの連絡があったこと。
認可されるべく申請しているので、認められて当たり前ではありますが、職人や現場管理者の意識改革、マーケティング理論を落とし込む研修が大臣認定の事業となったことはモチロン初めてのことですし、(技術的な研修しか今までは認められていなかったのです。)国費を使ってそのような教育が出来るのは職人等の現場従事者の働き方を根本から変える大きな出来事です。
俄然テンション上がりました。(笑)

(受講生は大変かも知れませんが、笑)結果にコミットして、必ずや成果をあげて、『守り、育てるべき職人』を『守られて当然と思える売上げ、利益を上げられる生産性を持つ職人』へと劇的な変容を遂げてもらいたいと思います。

多くの方々のご理解と御協力のお陰で、すみれの創業からのミッション、『職人の社会的地位の向上をはかる』のスタートラインに立つことが出来ました。
心から感謝申し上げると共に、そのご期待に添える様、心血を注いで結果を出す所存ですので、引き続きのご支援を宜しくお願い致します。

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嘘も方便の実践。(苦笑)

3つ目。お朔日参りの後は広島県福山市までの弾丸出張。
新規出店の現地確認及び打ち合せに向いました。三原行きのローカル線に乗って尾道の手前の街と、初めて訪れた土地なので分からないこともありましたが、出来るだけ綿密な調査をして、開店するにあたってのリスクをあぶり出すことに注力してみたところ、どーも気になる点がいくつかあり、関係省庁に確認してみるとあまり芳しく無い解答が帰ってきました。

厄介といえば厄介、目を逸らして知らんぷりを決め込んで進めてしまう手もありますが、店舗設計のプロとしてはそんな訳にも行かず、オーナーさんに言いにくいことを口にする結果となりました。
とはいえ、解決出来ない程決定的な問題ではないので、なんとかクリアして計画を進めることが出来る様に祈りつつ帰神しましたが、変える間際まで各方面とやり取りをした中で、ワタクシ、嘘をついてしまいました。

近年、あまり意識して嘘をついた覚えは無いのですが、今日はハッキリと嘘をつこうと決めて嘘をつきました。

それが良かったのか、悪かったのかは結果次第となる訳ですが、改めて気付いたのは、真実を知らせる為に嘘をついた方が良いこともあるんだということ。

『嘘も方便』という古人の残された言葉もありますが、今までそれを否定的に受け取っていたのが、50歳を前にして今更、これが大人のいう、嘘の必要性か、と理解して、即実践しちゃた次第です。(笑)

普段からよく口にして、物事に向き合う時に心がけている、『この世はすべからく表裏一体』という真理に照らすと、『嘘も方便』はまさにそのまんま。とうに受け入れていても良さそうですが、今まで何故か許容することがありませんでした。他人の嘘に対して憤りを感じたり、許さなかったりしたことも少なくないと思います。
子供の頃にしょっちゅう嘘をついていただけに、罪悪感を引きずっていたのかも知れませんが。。。
今考えてみると、ずいぶん器の小さい対応だったのかも知れません。(汗、)

今日のお朔日に私がついた嘘が吉と出るか、凶と出るか、近いうちに結果が明らかになるのでまたこの場でご報告したいと思います。(多分ハッピーエンド)

とにかく、色んなことがあったお朔日、新年を迎えるためのラストスパートをかける日としては申し分無かったと思います。

あちこちに同行頂いたKさま本日はありがとうございました。
新しい事業がうまくスタートを切れる様に精一杯の努力を致しますので、引き続き宜しくお願い致します。

色々あり過ぎて、とりとめの無いブログになってしまいました。。
本来はまたサボっているラーメン紀行をアップしなければいけなかったのですが、それは近日中にまとめたいと思います。

ラーメンファンの皆様、最近サボり気味でスミマセン。(^ 人^)

 

工務店のイノベーション@知的資産経営Week2015

11月30日 快晴

蒼天
蒼天 

1週間の立ち上がりの月曜日にして11月の最後の日は雲一つない青空が広がりました。

早いもので今年も残すは後1ヶ月。あっという間に年末を迎えることになりました。
今年中にやるべし。にも拘らず、まだ積み残した仕事も結構な量が残っており、焦る気持ちを抑えながら今日は一日事務所に籠り落ち着いてスケジュールの整理など。
慌ただしくなる師走を前にあまり得意でないタイムマネジメントに向き合ってみましたが、そこで気付いたのは、「忘年会が多すぎる!」(笑)

タイムマネジメント以前に生活態度を改める重要性を痛感です。(笑)

 

知的資産経営Week2015

さて、昨日は大阪行政書士会会館にて『知的資産経営week2015』のスタートに合わせたイベントに講師とパネリストとして参加してきました。
数ヶ月かけて作って来たすみれの『知的資産経営報告書』もそろそろ完成を見る段階に入っており、報告書作成にあたり、感じたこと、気付いたことをお話しさせて頂きました。

中小企業、特に建設業ではなかなか取り組む企業がまだまだ少ない、この『知的資産経営報告書』とは、(乱暴且つ簡単にまとめてしまうと)従来のバランスシートに反映されていない無形の資産を明らかにするものであり、企業の競争力(強み)を見える化する取り組みです。

それらを明文化して見つめ直すことでスタッフ全員と強みを共有し、更に磨きをかけることで業績を向上させよう!というのが知的資産経営となる訳です。

知的資産経営Week2015
知的資産経営Week2015

 

中小建設業の知的資産って?

一緒に講演された建設職人甲子園OSAKAの理事長の斉藤社長は『人間力を高める価値観教育』こそが自社の知的資産だと言っておられましたし、私は『マーケティングマインド』を現場の最前線の職人にまで浸透させることがそれだとお伝えしました。知的資産と言うにはあまりにぼんやりとして、守る程のモノでもない様に感じられるかも知れませんが、知的資産とは特許や独自の技術力と言った絶対的な強みとなる特異なモノだけを指すのではなく、セグメントした自社のマーケットの中で競争優位性を発揮して売上げ、利益の源泉となるものだと理解しています。

知的資産経営Week2015
知的資産経営Week2015

イノベーションの定義

そんな考えを後押しして勇気づけて下さったのが日本で一番人気のある大学として最近売り出し中の近畿大学経営学部の松本誠一准教授の基調講演でした。

企業が持続的に発展していく為には、

①それぞれに合ったイノベーションが必要。
②それぞれの知的資産を活かすことが不可欠。

“変えていくもの”と“続けていくもの”の判断が非常に重要となる。とした上で、イノベーションとは必ずしも劇的な変革が必要ではないとご説明下さいました。

イノベーションの5分類とは、

  1. 新しい生産物または生産物の新しい品質の創出と実現
  2. 新しい生産方法の導入
  3. 工業(産業)の新しい組織の創出
  4. 新しい販売市場の開拓
  5. 新しい買い付け先の開拓

であり、イノベーションとは『全く新しいもの』を生み出すことではなく、生産方法や組織、市場開拓、供給先の変更なども全てイノベーションに含まれる、そして、意識改革も立派なイノベーションだと、職人の意識改革、マーケティングマインドを現場に落とし込んで、現場で本当の価値を生み出して顧客満足度を高めることでリピート、紹介のみの市場を創造するという私たちの取り組みを全面的に認めて下さる、愛に溢れた講演でした。

知的資産経営Week2015
知的資産経営Week2015

ちなみに、私の話しのお題目は(知的資産を活用した)『工務店のイノベーション』でして、松本ジュン教授のお陰で、非常に話しやすく、そして聞いて頂いた方にもご理解を頂けることになったのではないかと思います。

松本ジュン教授、素晴らしいパス、ありがとうございました!
心から感謝します。

また、私たちの様な片田舎の小さな工務店の取り組みにスポットを当てて下さった川嶋先生をはじめ、行政書士会の皆様、ありがとうございました。
今後とも、ご支援の程、宜しくお願い致します。
春男先生、写真ありがとうございました(^ ^)

心謝。

知的資産経営Week2015
知的資産経営Week2015

電磁波への取り組みの日。

1128日晴れ

冬空
冬空

2日前の夜中、酔っぱらって浴槽で寝てしまったツケが廻って来てとうとう何年かぶりに風邪をひいてしまいました。。。
明日はいつもの建築業界のヒト向けではなく、行政書士会での講演と、パネルディスカッションにお招き頂いていると言うのに全くオレって、アカンやん。と少し自己嫌悪に陥っております。(涙)
とは言え、少し咳が出るのと鼻水が若干落ちて来る程度なので今夜はあったかくしてぐっすりと寝て、明日の講演に備えてなんとか一晩ですっかり治してみたいと思います。

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今日は電磁波対策の日

昼からは引き渡しがいよいよ迫ってきた「大屋根のsumika」のオールアース工法に適合しているかを確認する電磁波測定の完了検査で、一般社団法人日本電磁波協会(EMFA)の公認インストラクターである青山哲久氏に検査にお越し頂きました。電気工事担当のK川さん、担当大工のコムさん立会のもと、私も現場に向かいました。

(当たり前ですが、)検査は無事合格。今年、新しく日本の住宅内の電磁波環境の基準を定めたEMFAの高性能住宅認定を神戸で初めて取得した認定住宅となりました。

すみれの新築工事では住宅内の電磁波環境の負荷の軽減を果たすオールアース工法を標準仕様としています。目に見えない電磁波に対する対策は、デザイン重視の現在の注文建築業界においては非常に価値を見出してもらいにくい部分ではありますが、理解ある顧客に恵まれているおかげでほとんどの住宅でご採用をいただけいています。今回もスッキリと電場の影響をとりはらわれた家に住まれた後に頂くお施主様の感想が楽しみです。

オールアース工法完了検査
オールアース工法完了検査

電磁波測定社内勉強会開催。

夕方からは引き続き一般社団法人日本電磁波協会の公認インストラクターである青山哲久氏を自社にお招きしてスタッフ全員を集めて改めて電磁波対策の研修会を開催しました。

現在すみれでは電磁波測定士の資格を持っている者が4名います。
事務所内の電磁波対策もしていますし、資格者以外のスタッフにもおおまかな情報共有はしていますが、その理論を細やかな部分まで説明したことがなかったことに、ハタと気がついて今回の研修会を開催する運びとなりました。

すみれが会社として掲げている理念は、「建築を通して地域社会に貢献する」であり、これは建物と言う箱を作ることではなく、その後の暮らしに貢献するという事でもあります。
その意味から、自分たちの経験を通して体に負荷があると実感している低周波の電磁波に対してはやはり予防の見地から対策をしたいと言うのが我々の思いです。

工事を終えて引き渡した後もお客様と一生のお付き合いをする。と決意しているからこそこのような取り組みをするのですが、その考え方をスタッフ全員に共有してもらえるようにと様々な研修を毎月積み重ねている次第です。

電磁波社内勉強会
電磁波社内勉強会

そして、我々が貢献すべき地域社会の最も身近な対象はスタッフだと思っています。
スタッフの暮らしが安心してそして健康的に住まえるようにまずなるべきではないかと。
そんなふうに考えると、今回の研修会をもっと早くやっておけばよかったと若干の後悔をしてみたり。
まぁ、いつも口にすることですが、知ったから何かが変わるわけではなく、それが行動に移り習慣化して、定着して初めて物事は変わり始めます。行動を起こす前には知るだけではなく、理解してからある程度の意識の熟成が必要だと考えるとこれもそんなに悪くないタイミングだったのかな。
なんて思い直しました。

今すぐ対応しなければならないような緊急の問題ではなく、しかも目に見えない電磁波問題対策。現代の日本ではあまりなじみのない『予防』と言う見地からぼちぼちコツコツではありますが普及を進めていきたいと思います。

奇しくも、昨日仙台からお越しいただいていた澤口社長のスイコー社も、建築職人甲子園で壇上企業として活躍されていた田村建設さんもオールアースパートナー企業でした。同じような意識、価値観、方向性を持つ同業者の仲間に勇気をを頂きながらスタッフと共に、一丸となって本当の健康住宅、リスクの無い住まいの提供を進めて行きたいと思います。

青山インストラクター、本日はありがとうございました。

電磁波社内勉強会
電磁波社内勉強会

リフォーム業界の第3の道。@ひょうご安心リフォーム推進委員会。

11月27日 晴れ時々くもり

冬空
冬空

 

体調管理以前の大問題。

昨日の雨のあと、夜半から一気に気温は下がって神戸も漸く冬の到来を感じさせる寒い朝になりました。
昨夜は諸事情有り、結構遅く遅く大阪での忘年会から帰宅して、なんと!湯船に浸かったまま寝てしまい、気がついたら水風呂の中で震えておりました。(苦笑)

慌てて浴室から飛び出して、ヒーターで身体を温めてからベットに潜り込みましたが、さすがに何年かぶりに風邪を引きそうな予感がしております。。
それにしても浴室で寝てしまうなんて体調管理以前の問題、まだまだこれから忘年会ラッシュは続きますし、体調管理というよりもまずは生活態度に気をつけたいと思います。(笑)

 

 

NPO法人ひょうご安心リフォーム推進委員会

今日は昼から理事の末席を勤めている『NPO法人ひょうご安心リフォーム推進委員会』の実行委員会と更新研修会とはるばる仙台の遠方より講師をお招きしての特別講演会に参加してきました。

NPO法人ひょうご安心リフォーム推進委員会の活動とは、

この法人は、市民に対して、真意安心して住宅リフォームができる環境づくりのための事業を行い、市民生活の充実と地域の活性化に寄与することを目的とする。この法人は、その目的を達成するために、次に掲げる特定非営利活動を行う。
(1)まちづくりの推進を図る活動
(2)地域安全活動
(3)情報化社会の発展を図る活動
(4)経済活動の活性化を図る活動
(5)職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
(6)消費者の保護を図る活動この法人は、その目的を達成するため、次の特定非営利活動にかかる事業を行う。
(1)「あんしんリフォーム基準」の運用及び周知の事業
(2)「あんしんリフォーム」の普及啓発及び情報提供の事業
(3) 行政の住宅リフォーム政策に関する情報の収集及び提供事業
(4)「あんしんリフォーム事業者」資格の認定及び運営事業
(5)「あんしんリフォーム」に関する相談窓口事業
(6)建築における日本伝統技術を推進する事業
(7)その他、当法人の目的を達成する為に必要な事業

※ホームページより抜粋

と言った活動で、兵庫県かの有志のリフォーム事業者が集まって、消費者に安心して品質の高いリフォームをしてもらえる環境を整えています。発足してまだ2年目、来春で3期目を迎えるまだ活動を始めたばかりの若い?団体ではありますが、リフォーム事業者だけではなく住宅設備機器メーカー、商社、建材店などの多くの方に賛同を頂いてコツコツと地道な活動を行っています。

 

 

今年までを振り返って。

初年度にまず行なったのは、安心して依頼が出来るリフォーム事業者の認定事業でした。
許認可が必要な建設業と違い、だれでもいつでも開業出来るリフォームと言う事業は、実際の工事をやってみないとその実力、工事の品質、アフターフォローの充実が分からないという一般の消費者にはあまり知られていないリスクをまずは分かりやすい基準を設けてこの基準に適合していれば大丈夫だと、分かりやすい目安を設けて、事業者の認定を行ないました。
とはいえ、大まか兵庫県のリフォーム事業者登録制度に登録出来る基準と同じなので、特に変わった条件ではないので、県の行なっている登録制度の補助的な役割といってもいいかも知れません。

2年目に入り、次に行なったのは、消費者への啓蒙活動、神戸市等と連携して無料の市民セミナーを県下の各所で今年は5回行いました。
内容は、未だにトラブルが一向に減らないと言われている『悪徳リフォーム業者』に引っ掛からない様に、その特徴や対策、またぼったくり業者ではなくても、納得して業者の選定が出来る様に、相見積りの取り方や契約に於ける注意事項の説明をして、失敗しない、安心してリフォームが出来る基礎知識をお伝えしたのと、参加型のDIY講座では壁紙の補修方法やインテリアを模様替えする時に気をつけてもらいたい空間演出の基礎知識等も披露、各地で多くの人にご参加頂き、喜ばれました。

株式会社スイコー 澤口社長講演会
株式会社スイコー 澤口社長講演会

 

住宅業界のトレンドは長期優良住宅リフォームへ

そして来期、今までの事業を継続しつつ、次のステップに何をして行くか、という議論がこのところの運営委員会のテーマでもあったのですが、その答の一つを指し示して頂いたのが、本日の特別講演で仙台からお越し頂いた『株式会社スイコー』の澤口社長が紹介して下さった事例でした。

国の住宅政策はスクラップ&ビルドから既存住宅利用と流通にシフトしてもうずいぶん経ちました。少子化、人口減の問題に対応して、という事もありますが、先進国の中で飛び抜けておかしなことになってしまっている、住宅の資産価値があっという間に下がり、十数年で無価値になってしまうことが国民を貧しくしてしまっている大問題の解決に乗り出したという事がその側面にあります。新築住宅では『長期優良住宅』の普及を促進し、もの凄い額の助成金を名が打って100年持つ住宅を広めることで不動産流通を根本から変える方向へと推し進めています。

新築の長期優良住宅についてはこの5年間でずいぶん普及が進み、2020年の住宅性能の新基準の義務化でそこは一段落。次は現在既に建っている、人が住んでいる既存住宅への取り組みへと駒を進めている真っ最中。と言うのが昨今の建築業界の事情です。

 

新しいチャレンジへの道標

今日の澤口社長にご紹介頂いた取り組みはその国の施策(補助金)の周知と共に、資産価値を上げて快適に住まえる住宅性能を向上させる長期優良住宅リフォームの案内をセミナーの形式をとって消費者に訴え続けているとのことで、その結果、性能向上という今までのリフォームの花形だったデザインや便利で使いやすい住宅設備機器の交換とは違う視点、違う価値観でリフォームに取り組まれるお客様が徐々に増えて来たとのことでした。

住宅の性能とは、その地の環境(気温や積雪、風向き、湿度等)と非常に密接な関係があります。所謂高気密、高断熱の工法、技術的な開発は北海道や東北を代表とする寒冷地を中心に盛んになったこともあり、標準的な住宅スペックをどこにでも転用出来るものではありません。瀬戸内の温暖な地域、海からの風が気温を下げてくれる神戸には、この地にあった性能を見いだすべきなのです。
そう考えると、地域に密着して生活者の暮らしに寄り添う私たちの様な地域密着の工務店、リフォーム会社が率先して住宅性能の数値化と実際の住み心地の検証を行っていくべき責務を背負っているのかな、なんて考えさせられる素晴らしい講演でした。

澤口社長、この度は本当にありがとうございました。
住宅性能向上と電磁波環境の改善、共に取り組んでいく様に致しますので、引き続き宜しくお願い致します。

深謝。

冬月
冬月

今、工務店直面する労務リスクとマイナンバーの関係 @京阪神木造住宅協議会

11月26日 雨のち曇り

建築士の祭り?

雨が降りしきる朝、朝礼もソコソコに朝早くから事務所を飛び出しました。
向った先は神戸市役所。
年にに一度の建築士事務所の祭典?特定建築物定期検査報告書の提出です。今回もマンションのオーナー様にご依頼を頂き、検査と報告書の作成、そして今日の提出と設計事務所らしい業務に勤しみました。
市役所5階の特設会場?に言ってみると、壁一面に机を並べ、役所の建築課の担当官がずらーり。
お祭り気分?を盛り上げておられました。(笑)
それにしても、担当者によって指摘事項がバラバラなのはなんとかならんもんでしょうかね、、

梅田スカイビル
梅田スカイビル

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第26回京阪神木造住宅協議会研修会

昼からは大阪、梅田に。
最近急増している中国からの観光客の大阪で(意外に)人気ナンバーワンスポットらしい梅田スカイビルへ、今日は研修会の講師役です。

私も理事の末席に名を連ねさせて頂いている京阪神木造住宅協議会で工務店の従業員を対象とした研修会、『職人起業塾』の講師を共に勤めて頂く、社労士の川西先生と共に、事業所の環境整備をメインテーマに、リスクヘッジ、そして前向きに事業を展開出来る様に人材育成について研修会を行ないました。
(ここには書けない様な、笑)全国で起こったリアルな事例がポンポンと飛び出し、皆さん不安感を煽られつつも、今の時点で気付き、行動に移すことで安定経営の道を進めることが出来ることに気付かれたようで、終始真剣なまなざしで聞いておられました。

私の話は何故今、労務管理、労働条件の見直しをしっかりしなければならないか、そして何故従業員の教育、スキルアップに取り組まなければならないか、という川西先生の講演内容の前座として、その『何故?』と言う部分だけに焦点を合わせてお話をさせていただきました。

 

工務店が抱える労務リスク

短い時間の話しでしたが、「なるほどね、」と共感頂いた方も多かったので、(ついでに?)ここでも簡単に内容を紹介しておきたいと思います。(至ってマニアックな内容となりますが、苦笑)
まずは、工務店経営者さんが薄々感じているが、切迫したリスクとは感じておらず、ついつい対応を先延ばしにしてしまいがちなリスクについて整理をしてみました。

第26回京阪神木造住宅協議会
第26回京阪神木造住宅協議会

具体的になんのことかといいますと、先々月、すみれで労災事故が多発して参っているという話しです。工務のヒメー君が(眼鏡をしていたにもかかわらず)現場作業時に目にゴミが入ったらしく、数日経っても違和感が取れないから、と眼科に行きました。
眼科では目を洗浄してもらい、簡単に治療は終わり大事に至ることは無くてメデタシメデタシ、のはずですが、ここから事件は起きました。

治療を終えて精算に行くと、なんと!目に入っていた異物が鉄粉だったことで、仕事中に起こったのだから社会保険の適用は出来ません、労災を申請するか、全額負担をして下さい。と言われたとのことです。当然、労災の申請をする事になりました。

保険適用厳格化の影響

まあ、法例遵守の立場から言うとごもっともな話しではありますが、、実際は今までこの程度のことはナーナーというか、暗黙の了解というか、目くじら立てずに社会保険で処理してくれていたのが、今後はは罷りならん。とのこと。社会保険機構の財源不足は以前から声を大にして叫ばれていましたが、非常に厳しい厳格化の流れを身を以て体験させられることとなりました。

この事件を受けて、これって神戸だけの話しではないな、と思い調べてみると、やっぱり!近年労災事故は増加の傾向にありました。

建設業界が安全衛生の意識を高め、長年災害を失くすことに取り組み、減少を続けて来た現在、労働環境の悪化で労災事故が増加したとは考えにくく、これは保険適用の厳格化の流れが反映されたものだと思います。(あくまで私見です。)

第26回京阪神木造住宅協議会
第26回京阪神木造住宅協議会

 

労災認定も厳格化

そして、以前にも書いたかも知れませんが、労災を使うことについても大きな問題が表面かしています。宮大工が屋根から落ちて死去したのに、一切の労災がおりなかったと言うニュース。

第26回京阪神木造住宅協議会
第26回京阪神木造住宅協議会

(今までなーなーで使い続けて来ていた)社会保険、国民保険は仕事中の些細な怪我でも適用されなくなり、すぐに労災を申請しなくてはならない上に、雇用関係が明らかになっていない労働者については、労災は適用されず、しかも、個人事業主特別加入という職人への救済処置は、日当で働いている者に対しては請け負い=事業主とは認められない、労働者への適用は除外という厳しい判断が下されています。建築現場で人が死んでいるのに、一切の労災が認められないのには憤りを感じずにはいられませんが、法律の原則論に立ち返るとキッチリと遵守していない事業主が悪い、と結局は元請会社の使用者責任を問われてしまうのは致し方無い様な気もします、、

 

全てを明るみに出すマイナンバー制度

この流れを後押しするのが、只今絶賛配布中のマイナンバー制度です。
職人が工事現場で怪我をした際、病院や警察でマイナンバーの提示を求められると、雇用関係がどうなっているかは一目瞭然、元請の労災を使えるか、救済処置として設けられている個人的に加入している個人事業主特別加入の労災を適用出来るかが一瞬で明らかになります。
一人親方の職人、職人会社の代表者等は一切労災が使えない様になりますし、しかも上述の宮大工の例を鑑みると、請け負い契約を結んでいない、日当計算の常用と呼ばれる働き方では、その救済処置も適用されないことになります。

これは、非常にヤバいことに。。

ちなみに、労災保険適用の原則論ってこんな感じ、

第26回京阪神木造住宅協議会
第26回京阪神木造住宅協議会

建築現場で働く職人の仕事は、ずいぶんと安全に留意して事故が少なくなったとはいえ、やっぱり常に危険ととなり合わせです。しかも、車での通勤や移動中もモチロン就業中と言う事になれば、いつ何が起こるかも分かりません。もしも、現場で重大な事故が発生したら、事業の存続が出来ないような状況になる可能性があることを工務店の経営者は理解しておく必要があることを強い口調で訴えておきました。

まとめは、こんなこと。

第26回京阪神木造住宅協議会
第26回京阪神木造住宅協議会

ガチョウを育てる意識が全てのリスクを回避する。

これらの厄介な問題に対する対処としては損害保険に加入するとか、出入りしている職人、工事会社への保険の加入を徹底する、とかになるのですが、私としてはあくまで問題は対処ではなく、根本的な解決を目指すべきで、その結果、事故やトラブルの予防を叶え、誰も悲しんだり苦しんだりすることが無い様にすべきだと思います。
現場で働く職人達はモノづくりの担い手であり、工事が出来ないと工務店はいくら多くの契約を取って来たとしても一切売上げはあがりません。イソップの有名な寓話に出て来る金の卵を生むガチョウと金の卵の関係の様に、利益=金の卵に執着してガチョウ=利益を生み出す実業を疎かにすると、結局豊かになることは出来ません。

工務店経営者は現場でモノを生み出す、職人を守り育てる意識を持ち、それを事業のシクミに落とし込むことにしっかりと向き合えば、上述した会社をすっ飛ばしてしまう様なリスクを回避することが出来ると思います。

第26回京阪神木造住宅協議会
第26回京阪神木造住宅協議会

そして、職人は今まで通り、図面で指示されたことだけが出来れば良いのではなく、モノづくり事業の最も重要な一端を担う者として『守られるべき大きな価値を持った人材』となるべきだという事も併せて進めなければ成り立たないという事も、(やっぱり)最後にお伝えしておきました。

簡単にまとめてみたブログセミナーはここまで、もっとコアな詳しい話しが聞きたいと思われる工務店関係者の方は是非京阪神木造住宅協議会にご参加下さい!(笑)

こちら→京阪神木造住宅協議会

 

(ゴクゴク私的な)TVの功罪。

1125日曇りのち雨

ゴルフシーズンの締めくくり。

今日は水曜日につきすみれ事務所は定休日。
私といえば、今シーズンの締めくくりとなるゴルフコンペに参加させていただきました。
昨日の天気予報では朝から雨、しかも寒くなるということでしたが、朝起きて空を見てみると雲の切れ間から青空が覗いておりしかもあったかい。
いつもの様に(笑)「ついてるなぁ」と言いながら何とかホールアウトまで雨に降られずにラウンド終えることができました。まぁ、相変わらずスコアは土砂降りでしたが(泣)
今年のゴルフシーズンの締めくくり、悪くなかったのではないかと思います。

ABCゴルフ倶楽部
ABCゴルフ倶楽部

TVなんていらねーや。

話は変わって、昨夜は朝久しぶりに家族揃って自宅で晩御飯を食べました。
娘は最近、日曜、祝日とかでも塾に行ったり、店の手伝いに行ったりと夜にいないことが多く、私は私で相変わらず夜に出かけることが多く、そもそも自宅で夕食をとることが少ない現状があり長い間家族揃って食卓を囲6ことがありませんでした。

そんなこんなで少し早めに仕事を切り上げて食卓についたのですが、食事を始めてすぐにテレビの音楽番組でジャニーズのグループの1人が脱退すると言うコメントを発表して、我が家の一家団欒はその瞬間に悲鳴とも絶叫とも取れるような声とともに消滅。

テレビなんかいらねーや。と本気で思った出来事でした。

TVも案外悪くねーな。(笑)

その後ジャニーズ騒動が1段落して就寝前に妻と「撮りためたビデオを見ようぜ、」ということになりひと月分ぐらい溜まっていた大河ドラマ「花燃ゆ」を見ました。

主人公の杉文や後々、彼女と再婚することになる楫取伊之助が西南戦争で捕らえられた薩摩藩の残党に吉田松陰の残した言葉を話しているのを聞くたびにジーンと感動して、やっぱりテレビはあった方が良いのだとついさっきまで思っていたことと全く逆を考えたりしてました。
人間って、(私だけかもしれませんが、)勝手なものです。(苦笑)

もともと不人気?という噂もあった「花燃ゆ」ですし、幕末の動乱期から明治維新へと国の制度を作りにあげる地味な時代に舞台が移ったこともあり、見られている方はごくごく限られているとは思いますが、実はここに来て非常に素晴らしい話になっています。(一ヶ月振りに見ましたが、)

士魂商才の息吹

士魂商才とは士の魂を持ってってプライドを忘れずに商いに才能を発揮するという意味ですが、この時期の侍が新しい時代に対応したのがそもそものルーツだと思っています。(私見です。)

これやなー、と感じたのは、楫取伊之助が生糸の相場が上がってアメリカとの契約の金額よりも高い値で売れる状況になった時、契約の審議を守るからと言う理由で儲かる取引をやめさせたくだりです。相場が高騰しているときに売りさばけば大きな利益が手に入るのに、先に契約を結んだアメリカとの信義を守るという行動に出たのは、単なる綺麗事にこだわっただけではなく、将来の売り上げ利益をしっかりと見定めていたからだと思いました。先見の明だと。
そして、それは私が社内外で主宰している「職人起業塾」でいつも話してる目先の利益に囚われず、一生で生み出される価値についてしっかり目を受けること。というマーケティングの原則論に沿った行動だといえます。

『7つの習慣』はそもそも日本人的思考

日本人の価値観、倫理観に基づいた商いの理念はそもそもマーケティング理論など必要ないぐらい素晴らしいものだったと言えるのかもしれません。私が敬愛してやまないスティーブン・R・コビー博士は晩年になってこんなことを述べられています。

「『7つの習慣』は本来日本人の特質や精神からこそ生まれるべきものだった」と。

三方よし、論語とそろばん、士魂商才とその概念は様々な形で脈々と日本の企業や事業者に受け継いでこられ、今私たちが一生懸命に学び、実践している原理原則に則ったマーケティング手法とは実は日本式の商いの常識だったのだと、『花燃ゆ』の楫取伊之助の言葉を聞いて、改めて認識し直した次第です。
TVもたまに見てみると、悪く無いモノです。(笑)

すみれ書道教室
すみれ書道教室

まずは、日本の文化を浸透させる。

ゴルフのラウンドを終えて夜は書道のお稽古を2間たっぷりとつけていただきました。
姿勢を正して墨をすり、ひたすら筆先に意識を集中させる時間、ほんのちょっとした習慣ではありますが、こんなことを繰り返すことでじわじわと日本人的価値観、伝統文化に親しみ、しっかり体に染み込ませつつ、志を持ち、正しい選択をしながら、正直で誠実な商いを続けていきたいと思います。

『花燃ゆ』をすっかりフェードアウトしてしまっている皆さん、確かに舞台は関東に行っちゃったし、地味になりましたが、なかなか捨てたもんじゃないですよー、ぜひ見てみてください。(笑)

あ、あと、最近またすっかり女子会の様相を呈しているすみれ書道教室、新規生徒さん絶賛募集中です!興味があるよ、と言う方はお気軽に高橋までお問い合わせ下さい!

お待ちしています!

すみれ書道教室
すみれ書道教室

 

鉄板な、絶対エースの理髪店の話。

11月24日 晴れのち曇り

3連休明けの朝は雨上がり。
雨雲は東の方に流れていき、空気が澄んで西の空からゆっくりと青空が広がりました。
このところ少し生意気な愛犬チャックとお散歩に行く頃にはいつもの伊川の河川敷には陽射しも差してとても気持ちの良い朝を満喫出来ました。

秋空
秋空

あっという間に11月も残り一週間になり、また、あっと言う間に新年を迎えることになるのでしょうが、年内に片付けておくべきタスクはまだまだあり、ここらで一度、棚卸しと優先順位をつけてみようと思い、今日は予定を変更して事務所に籠ることにしました。
自分の時間、行動をコントロールするには、落ち着いて計画を立てる時間が必要です。^ ^
今週からスケジュール帳も(どうも使いにくかった)ツイテル手帳から陰山手帳に変わり、以前愛用していたフランクリンプランナーに近いレイアウトということで、俄然計画立てることに意欲をかき立てています。(笑)
後は実行あるのみですね。

 

鉄板の理髪店

そんなこんなで一日事務所に籠り切っていた訳ですが、昼休みには気分転換に大好きな床屋に出掛けました。そもそも散髪に行くのが好きなので、短いスパンで割に頻繁に行くのですが、先日、妻に「眉毛がなんか情けないことになっとうで、」と指摘を受けて、休み明けには行かねばなるまい。と思っていたのです。

散髪台の椅子に座ると、まず始めにオヤジさん担当のひげ剃りからでした。
椅子を倒され、手際よくシェービングクリームを塗られ、蒸しタオルを顔半分にかけられて額から順番にカミソリが当てられて行く、いつも通りの流れです。
しかし、今日の散髪は、『まゆげカット』という重要な目的があり、いつもはオーダーしないオプションの注文をしなければなりません。
しかし、その注文を言い出すタイミングを逃したまま、顔のタオルがとられたらすぐに顎まわりにカミソリがやって来て何も言えず。。
はて、どうしたものか、と思っていたら、カミソリがしまわれたタイミングで即、いつもはしないのにオヤジさんはごく自然な流れで眉毛に櫛を当てて情けなく伸びている部分をカット!してくれました。
プロの職人の凄さを垣間みた気がします。おまけに鼻毛もカットしてくれたし。

 

絶対エースの理容師

この理髪店では、ひげ剃りはオヤジさんの担当ですが、肝心の散髪は息子さんであるマスターが必ずしてくれます。いくら忙しくてもそこは絶対にオヤジさんに変わることはないのです。
散髪の世界において、私の中の絶対エースの存在です。(笑)
この理髪店に来ている限り、髪の毛のことで悩むことはこの先も一生無いとさえ思っています。
それはただカットが上手と言うだけでは無い、髪の毛にまつわるあらゆることに対して絶対の信頼を寄せているからで、たまに出張先とかで、我慢し切れず散髪に行ったとしても、帰って来てまたすぐにこの店で切り直したりする程で、もっと言うと、シャンプーや整髪剤もここで購入しているくらい。とにかく、私に中では唯一無二の存在になっています。

 

絶対エースの条件とは?

とはいえ、当たり前ですが、生まれてこの方ここの理髪店しか知らない訳ではありません。
当然、以前は違う散髪屋さんに行っておりました。
ちなみに、こちらにお世話になるきっかけは、元々通っていたお店が(諸事情あり、)店を畳んだからで、その時のマスターに、「これからどこに行ったらいいんですか?」と問うたところ、こちらを紹介されたのがそもそもです。
その後、半ばしょうがなく新たな理髪店に通い始めた訳ですが、それから数年の期間を経て、絶対エースの座を確固たるものにされたと言うのが流れです。

私が、これは鉄板や、と確信した絶対エースになった条件を整理してみます。

  1. 信頼している人からの紹介だった。
  2. 理容コンテストの全国大会に挑戦、数々の賞を受賞されていた。
  3. 散髪以外、頭皮のケアなどの知識が豊富で改善の提案をしてくれた。
  4. 髪の毛を切る理論を説明してくれた。
  5. 話すときは話す、黙るときは黙る、コミュニケーションのスキルが高かった
  6. 商品開発の裏話など、理容業界の良く無いことも教えてくれた。
  7. ゴルフやマラソンなど共通の話題が豊富だった。
  8. 同い年の娘がおり、父親の苦悩を共有出来た。
  9. ロードバイクの素晴らしさを熱く語ってくれた。
  10. マーケティングを学び、経営者としての視点を持っていた

ざっとこんなところ。
整理してみると改めて凄いです。(笑)

へヤーズフカセ男前コース!
へヤーズフカセ男前コース!

信頼の4つの核

常日頃、スタッフや主宰している勉強会でしょっちゅう口にするのは、未来の売上げ、将来の生活を安定させるのはコツコツと顧客からの信頼を積み上げていくしか無いと言うことです。
その説明をするのに、信頼を得る為に必要なことを小割りにして説明しているのが、『信頼の4つの核』です。たしか、敬愛してやまないコヴィー博士が提唱されていたのだと思いますが。

4つの核とは、

「誠実」一貫性を持って全ての物事にあたっているか。

「意図」なんの為にという人生の大命題に向き合って、常に目的意識を明確にしているか?

「力量」どんな技術を持って、品質とスピードを担保する事が出来るか?

「結果」今まで創造し、提供して来た価値にどの様な実績があるのか?

この様に 見てみると、私に中で鉄板の絶対エースの理髪店マスターはこのすべてをキッチリとカヴァーされていることが改めて確認出来ます。

 

信頼が未来をつくる。

ちなみに、一応、マーケターの端くれとして、この鉄板の理髪店をマーケティングの見地から見てみると、、

私はこの理髪店に月に2回弱くらいのペースで通います。
一回の散髪代は組合で決まっている値段なので(たぶん)3700円と決して高くありませんが、時間さえ許せば奨められるままに頭皮のクレンジングやフェイシャルケアなどのオプションを注文します。その他、シャンプー等の商品を購入することを考えると、単価は5000円くらいにはなると思います。
甚だ下世話なことですが、(笑)大まかに計算してみると、5000円×2回×12ヶ月=12万円と、私一人でも一年に結構な金額をこのお店に使います。私の様な顧客が300人いれば、それだけで3600万円の売上げが継続して出来上がる訳で、それもほぼ利益(笑)ですが、更に言ってしまうと、私の様に、「この理髪店は鉄板ですよ、」と紹介する熱心な顧客がいれば、一年に20人や30人の紹介を受けることはそんなに難しいことではありません。
要するに、年数を重ねるごとに、どんどん経営は楽になっていくという図式がはっきりと見える訳です。

一人の顧客に対する信頼を守ることで、明るい未来が出来る。これこそマーケティングの真髄であり、最も基本に忠実な分かりやすい組み立て方では無いでしょうか。(笑)
ま、その為には全国のコンテストで入賞するくらいの不断の努力が要る訳ですが。。。

今日も散髪に行ったおまけ?にいい勉強をさせて頂きました。
顧客にとっての『鉄板の絶対エースになる!』来年のすみれのテーマにしたいと思います。

マスター、オヤジさん、ありがとうございました。

深謝。

へヤーズフカセ男前コース!
へヤーズフカセ男前コース!

 

 

 

 

量は質に転換、習慣は精度を転換。

11月23日 曇りのち雨

ハーバーランド
ハーバーランド

三連休最終日。昨日は茶の湯のお稽古があり、週に一度の習慣であるランニングが出来ずだったので今日の午前中は代わりに60km弱のサイクリングで汗を流しました。

今日は勤労感謝の日、祭日ではありますが、昔からの慣習?で建築屋に祭日はあまり関係がなく、事務所も現場も全くの通常営業でした。そんな訳で、トレーニングを兼ねて現場周りをしてみました。

サイクリング現場リポート(笑)

まずは、ハーバーランドのひょうご木づかい王国で開催していたちびっ子向けワークショップの会場に。クリスマスシーズンが近づいてきたので、今回はクリスマスリースづくりでした。

ひょうご木づかい王国ワークショップ会場
ひょうご木づかい王国ワークショップ会場

開始前の準備で若干のトラブル?ポカ?もありましたが、ちびっ子が嬉しそうにモノづくりに励んでいる姿はとても微笑ましく、これをきっかけに将来ものを作る仕事に興味を持つ様になってくれたらいいなーなんて、勝手なことを妄想してきました。(笑)

ひょうご木づかい王国ワークショップ会場
ひょうご木づかい王国ワークショップ会場

来月は12月12日、お正月の準備にミニ門松を作ってもらうことになっておりますので、ハーバーランドにお越しの方はお気軽に立ち寄って下さいね。

 

続いては、お引き渡しを間近に控えた新築現場へ。

タイル職人
タイル職人

もう軽く10年以上の付き合いの職人さん、年を取られてすっかり角が取れていい雰囲気を醸しながら黙々と作業をされていました。腕のいいタイル職人も減って来ているのでなんとかもう十年、頑張ってもらいたいと思います。(笑)

 

お次はオープン間近の店舗工事の現場に、

塗装職人
塗装職人

内装仕上げの追い込み中、皆さん勤労感謝の日もなんのその、馬力あげてがんばってくれてました。

担当の大ちゃんはというと、太極拳の型をしながら、太陽のパワーを身体に取り入れる儀式に夢中になっており、、

太極拳?
太極拳?

嘘です。(笑)私に一生懸命ファザード周りの納まりを説明してくれてました。
大ちゃん、担当者として最後までバッチリとお願いします。

あちこちの現場をチャリンコで廻ってトータル58km、現場での打ち合せも出来たし、良い運動になったーと昼過ぎに帰って来て、出社、私も皆に負けじと昼からはガッツリとデスクに向かいました。

とにかく、世間様は3連休で行楽や旅行を楽しんでいる中、しかも、勤労感謝の日にも拘らず、皆さんガンガン働いてくれて本当にありがとうございます。ご苦労様でした、と引き続き宜しくお願い致します!

 

 

内なるアウトプット?こそ最大の学び

昼からはPCに向って、締め切りが刻々と迫る、研修事業のテキスト本の原稿執筆の続き、運動して脳が活性化していたのか、かなり集中して進めることが出来ました、この調子で行けば、なんとかギリギリ間に合いそうです。

ひたすらキーボードを叩いて文章を書きながら思ったのは、これって究極のアウトプットやな、ってこと。考えを文章に表す、というのは一見単なるアウトプットの様ですが、自分の内面に暗黙知として持っているものを文章にしていつでも見える様にする作業というのは、もっと内に、更に奥に、と自分の内面の奥深くを探検して確認作業を繰り返す行為です。アウトプットとは全く逆の方向性を感じながら文章を吐き出し続けました。

 

 

量は質に転換、習慣は精度を転換。

最近、めっきり頻繁になって来た人前で話す機会を頂いた際、事前に話す内容をまとめたりすることは頭の中の整理になり、また自分の行なっている事業を論理的に検証する稀な機会であり、気付くことも学ぶことも多いと常日頃思っているのですが、それが話すのではなく、文章として残し、人の手に渡るとなるとその精度はもうひとランク上がらなければなりません。サイヤ人が、スーパーサイヤ人になる様なイメージ(古っ)でしょうか。(笑)

そんな風に考えると、毎日書き続けているこのブログも実は『内なるアウトプット』と言っても良いかも知れません、8年以上、毎日書き続けてきたことでとりあえず圧倒的な量をアウトプットしたのはその結果、かけた年月なりに蓄積され、圧倒的な量は自然な流れで徐々に質がついて来る様になり、その一連の流れは、内面を深く掘り下げることに繋がって来た様に思います。それはあらゆることに対して自ずと精度をあげる方向へと自分を導く(というより追いやる?)ことには間違いないと思うのです。

 

 

ブログの効果性

先日、販促メディアの取材を受けた際、ブログの効果性について、つい、(検索エンジンに見つけられやすいといった)外部への影響が拡大する、といった表面的なことを申し上げてしまいましたが、実はそんなことよりも、自分の内へと潜り込んでいくアウトプットの習慣がもたらす精度への意識の高まりが自分の中で行動を起こし続けるエンジンの役割をしてくれていて、そのことの方がずっと大きな効果の元になっているとあらためて思いました。
うすっぺらーい、耳障りのいいこと言っちゃって申し訳なかったな、と反省しております。(笑)

とにかく、答えは(問題も)全て自分の中に有ることをよーーーーく認識して、自分自身に真摯に向き合うことをこれからも習慣として持ち続けたいと思います。
今はまだまだ、その尻尾さえもつかめてない感じですが、そのうちきっと人生の大命題に対する答えが見つかるのだと思います。

ガンバロ。。。

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おまけ

テキスト本に引用しているコラム、昔を思い出しながら書いてたら懐かしさが込み上げてきました。佐藤君の物語、転載しちゃいます。

大福帳=顧客名簿に無限の売上げが隠されてあり、その掘り起こし?は誠実な姿勢で既存の顧客に向き合い、積極的に交流を深めることで未来の売上げが創って行ける、と言う話しです。

*****ここから転載******

実際にあった例をご紹介すると、大工のS君が巡回訪問に言った先で、「キッチンパネルがちょっとだけめくれて来たのよ、」とお客様に相談されました。工事を行なったのは2年以上前でしたが、おかしいと思い、調べてみると製品自体の不具合だという事が分かりました。メーカーに代替品の手配をしてもらい、キッチンを外して不具合が出ていないところも全て張替えの工事を行ないました。

それから数ヶ月後、そのお客様に内装のリフォームを注文され、工事の完成の際に私も立ち寄って見ました。すると、そのお客様は私の顔を見るなり、「あの時はありがとう!本当に嬉しかったわ!」と手放しで歓迎してくれ、たまたま居合わせた近隣の方に、「ちょっと聞いて、この工務店さんは自分がやった仕事を何年経っても勝手に来て調べて、不具合を見つけたら全部やりかえてくれるんよ!」と猛アピールをしてくれて、「リフォームするんやったら絶対にここでやってもらい!」と未来に向けてクロージングをして下さいました。

自社の強みを生かし、このようなお客様を増やし続けることで、将来の売上げが自然と発生するシクミが出来ていくことがお分かり頂けたと思います。

*****転載ここまで*****

要するに、真面目が一番!(笑)

 

 

ここに解は無い。しかし問いはある。

11月21日晴れ

今日は朝から 1番から新築工事の完了検査の立ち会いに現場へ。

建築確認申請完了検査
建築確認申請完了検査

若干の残工事も残っておりますが、法定検査は当たり前ではありますが滞りなく終了。
鉄筋コンクリートと木造の混構造でいつもに比べて後期も長くかかってしまいましたが、少しの残工事と外構工事を済ましたらいよいよお引き渡し。
(私はあまり参加出来ませんでしたが、汗、)常に笑いの絶えない楽しそうな打ち合わせも終わりと思うと少し寂しい気もしますが、間取りから内外装の仕上げまで一生懸命に考えられた結果の住宅にお住まいいただけるのは嬉しい限りです。
オールアース工法の電磁波対策とEM珪藻土、無垢フローリング等の自然素材で仕上げた内装での快適な住空間を堪能頂ければと思います。

T様、もう少しでお引き渡しさせて頂きますので楽しみにお待ち下さい。

大屋根のsumika
大屋根のsumika

昼からは事務所に戻ってデスクワーク。
締め切りが刻々と迫る原稿に向き合いましたが、電話や来客や倉庫に搬入された大きな看板の荷下ろしを手伝ったり(笑)と、まあ色々と用事があるもので、集中力を要する仕事に事務所で作業するのは向いてないのかも、なんて思ってしまいました。

もしくは、分断されてもすぐに集中モードに戻れる様に脳みそを鍛えるか、ですが。。
来年はアクティブブレインの復習会に精力的に参加しよう、と思います。(笑)

 

二方向からの気付き

そんなワサワサした一日を過ごしながら、今日ご連絡頂いた二人の方から気付かされることがありました。それは、私の強みについて。

スタッフや主宰する塾に参加頂く方に、よく「あなたの強みはなんですか?」という質問をします。しかも、「その強みとは独りよがりのモノでは意味は無く、顧客にとって価値があるものでなければなりません。」とも追い打ちをかけます。(笑)

私を含め、周りの人達が、下町ロケットの佃社長の様に中小企業にあっても、大企業にひけを取らない、世界の最先端の技術を持っていたりすることはまず無くって、そのような質問にはどうしても答えに詰まってしまいがち。それでも、日々仕事をして売上げを上げて稼ぐには、顧客に選ばれる『強み』は必ず必要です。

結論としては、対象とするマーケットを絞り込んで(セグメントして)その中でNO1になることをまず考えて、その影響の輪を徐々に広げていくことでその(大したことないように思える)強みが発現する。とお伝えするのですが、それでもなかなか「私の強みはこれです!」と胸を張って答えるのは難しいようです。

私も自分の強み、自社の強みについて毎年の様に考え直し、それが本当に顧客に対してバリュー(価値)となっているのか、ベネフィットを渡せているのか?を練り直しているのですが、今日のやり取りで、今まで自分が思っていた強みと、第三者が感じてくれている強みが違うことに今更ながら気付かされました。

 

 

価値は感情にある。

『職人起業塾』を研修事業として立ち上げてから、ありがたいことに各方面から研修やセミナー、講演等の非常に多くのオファーを頂いております。今まで積み重ねて来たことを世の皆様が認めてくれたのかしら、と密かに喜んでいるのですが、そこで大事なことは、オファーを下さる皆様が私の何に対して価値を感じてくれているか?ということです。

当初、私自身の中では、今まで建築業界で取り組まれた会社が稀な、職人を正規雇用して、技術だけではなくマーケティング理論、考え方、コミュニケーションのスキルアップを図り、現場での顧客満足を高めて来たことが物珍しいからかしら、と思ったりしていましたが、今日改めて気付かされたのは、皆さんが認めてくれている価値は実はそんなことではなく、自社で毎月開催している『職人起業塾』の内容が心に突き刺さるからだということです。感情を揺さぶられた方が多くいて、それを体験したり、口コミで伝わったり、取り上げられたメディアで雰囲気を感じたりしてくれた人達が興味を持ってくれているということ。

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ここに解はない。しかし、問いがある。

それはどうゆうことか、と言うと、職人起業塾はセミナーではなく、グループコーチング 形式を取っているので、私には一切の答が無いと言うことです。(苦笑)
実際、勉強会の間、私が話す時間はごく一部で、殆どの時間は参加者の皆さんが自分を振り返り同じ設問に対する解答を述べられています。その解に対して、たまに私が深堀をして、深層にある本来の答を絞り出してもらうことはありますが。(笑)

結局のところ、私自身に価値があるのではなく、私とのやり取りの中で自分自身に気付くこと、そして他の参加者が悩み、考え絞り出す同じ問いに対する答と自分の解との違いに更に自分のパラダイムを見直すことに価値を見いだされているのだと思ったのです。

 

他力本願(笑)

これはなかなか、大きな気付きでした。
このところ、あちこちから研修のオファーを頂き、私よりも大先輩の立派な経営者を前に話す機会も増えて来て、さて、どうしたものか、と考え込むこともしばしばだったのですが、そもそも私を呼んで頂く価値は私には無く、そこにおられる皆さんにあるのですから、私はその思考のお手伝いをするだけです。問いかけるだけでいいんやーと、ずいぶん肩の荷が降りました。(笑)
そして、これって創業当初の軍隊式工務店(汗、)から放任式工務店(極端か、笑)への転換のきっかけとなった、『人を信じよう』、『スタッフの隠れた能力を引出そう』というパラダイムシフトの経験に全て起因していることであり、何もかも自分でやらなければ気が済まず、必死になって走り回るもスタッフは定着せず、そんなに利益が残る訳でもなく、ハムスターの車輪の様に同じところをグルグル廻っていた暗黒の時代に見つけた一筋の光の延長線上にあったんや、と妙に納得をしてしまいました。

自分の強みは、自分自身にあるのではなく、他者との関係性にある。
親鸞上人の言われた他力本願とは少し違いますが、自分の小ささを認識することで、強みから発して相手様に渡すバリューを最大化出来て、その人の本願に近づいてもらえるならこんなに素晴らしいことはありません。

そして、私の場合、『強みを磨く』とは他者との関係性を深める、という事になるのだと思います。ご縁を頂いてお付き合い頂いている皆々様、今後とも宜しくお願い致します。

結局、皆様が頼りですので。(笑)

心謝