ゼロエネルギー化住宅、今期も募集しています。

7月27日曇り

すみれ事務所近くの街路樹の百日紅の花が咲き始めました。

私にとって、夏本番を知らせる風物詩です。

収穫祭での笑顔
収穫祭での笑顔

昨日は、夏らしい晴天の中、すみれのスタッフが毎月コツコツと農園に通ってプロの農家さんから研修を受けながら地道に取り組んでいる農業事業の第二回目となる『収穫祭』を行ないました。

お客様、沢山の子供達に参加して頂いて、大いに盛り上がり、楽しい夏の日を過ごして頂けた様で、主催者側の私たちも一緒に楽しませて頂きました。

その模様はすみれfbページでご確認下さい。

https://www.facebook.com/sumire430 

 

実は、、今年も明日から富士登山に行ってきます。

夏本番と言えば、明日から毎年恒例の社員研修を兼ねた富士登山にスタッフと一緒に行ってきます。

6年連続6回目、すっかり毎年恒例行事となっております。

今年はすみれから5名、協力業者会から4名、その他勉強会などで仲良くしていただいてる方々を含めると総勢なんと20名。かつてない大人数で、日本で最も高い頂を目指します。

言い出しっぺとしての重大な責任を胸に刻みつつ、(天気予報ではどうも芳しくないようですが、)運を天に任せて山頂目指してきます。

 

早い者勝ちの様相を呈している住宅助成事業。

さて、お題目は久ぶりとなる住宅事業についての告知です。

昨年度も国土交通省から採択を受け、お客様に利用していただきましたゼロエネルギー住宅の補助金制度が今年も継続して行われています。

今年度は少し制度が変わり、個別の事業者では無く、地域のグループでの採択となり、すみれでは今までの実績を元にグループの申請のお手伝いをしてきました。

その甲斐あって、私たちが所属している団体ではすべてゼロエネルギー住宅の採択があり、いくつかは今年度も利用することが可能となっています。

ただ、昨年に比べると大幅に予算は減っているようで、いわば早いもん勝ちといっても過言でない状態となっております。

私にすれば、個人住宅で新築を建てれば(長期優良住宅であれば)100万円、(ゼロエネルギー住宅であれば)165万円の助成金がもらえること自体がそもそも異常だと思っていたので、縮小傾向に対してそんなに違和感はありませんが、せっかくの国の施作なのでタイミングよく利用できる方にはできるだけ利用していただきたいと思っています。

 

 

ライフプランを応援する家づくり。

ゼロエネルギー住宅とは、建物で消費するエネルギーと太陽光発電などでつくるエネルギーの割合を一次エネルギー消費の換算でゼロの住宅にするというこの試みですが、実際に採用していただいたお客様宅では光熱費0円どころか、大幅に売電による収入が増えた!という声も実際にいただいております。

0.8%という史上最低の固定金利による住宅ローンを利用いただいて、安心した将来設計を立てながら、

「間取りやデザインにこだわり、自然素材を使って、電磁波対策を施した健康的な家を注文建築で建てたにもかかわらず、賃貸住宅に暮らしていた時よりも、生活が楽になった」

との喜びの声をいただいています。

「早速住宅ローンの繰り上げ返済を考えようかしら」とかも(笑)

ゼロエネルギー住宅の他にも、本来ならもうなくなっているはずの長期優良住宅の普及を目指す地域型グリーン化事業の助成金枠も今でしたら若干ありますので、現在、家づくりをお考えの方は早めに一度ご相談頂ければと思います。

関連サイトまとめ

ちなみに、すみれのゼロエネルギー住宅のスペックはこちら。

http://sumireco.co.jp/sumika-zero.php

施行例はこちらです

http://sumikaie.jugem.jp/?cid=26

http://sumikaie.jugem.jp/?cid=22

国土交通省からの案内はこちら、

http://kkj.or.jp/zero-ene/zeh26/mlit/index.html

補正予算でまた追加枠があるかもしれませんが、今のところは随分と少ない枠の争奪戦となっております。

早めのお問い合わせ、心よりお待ちしております。

『真善美』と社会教育者としての自覚と責任。

7月25日 快晴

今日も朝から夏らしい爽やかな青空が広がりました。

今日は理事として参加しているNPO法人ひょうご安心リフォーム推進委員会が主宰のセミナー、〜お部屋の壁紙お手入れ&空間演出とあんしんリフォームのポイントの準備の為に朝から飛び出しました。

 

 

一向に減らない悪徳リフォーム問題

最近はあまりニュースに取り上げられる事は無くなりましたが、私のところには未だに良く訪問販売系の悪徳リフォーム業者の強引な売り込みについての相談や問い合わせが来ます。

「近所で工事をしているから、ついでに点検しましょうか?」と親切な職人風の若者がやって来て、無料ですよ、と言う言葉に乗って屋根や床下を見てもらったらあれよあれよと言う間に高額の見積りを提示され、断れない、もしくは断りにくい状況になってしまったのですが、どうしたらいいでしょうか?

といったこと。

私にとっては不思議ですが、この手の相談は何故か何時まで経っても無くなりません。

今日のセミナーの中でも話題に上りましたが、最近、新手の手法?(手口か、)を使った業者が逮捕されたと言う事件もありました。神戸新聞の記事はこちら、

http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201506/0008194910.shtml

 逮捕容疑は共謀の上、昨年10月、2回にわたって兵庫県内の80代女性宅を訪問。「洗面所の配水管から水が漏れてる」などとうそをついて修理工事を持ちかけ、吸水効果のない調湿マット144枚を敷いて現金計280万円をだまし取った疑い。マットの仕入価格は1枚約600円だったという。

神戸新聞NEXTより抜粋。

気をつけて頂きたいと思います。。

このような、いつまで経っても、手を変え、品を変えながら高齢者を狙って荒稼ぎするこの手の業者に騙されない様に、業界の常識的な知識を少し知って頂く機会を設けているのがこのセミナー活動です。

 

 

一度受け入れたら断れなくなる法則

振込詐欺も同じなのですが、人は一度自分が下した判断を覆すのが苦手な生き物らしく、チョットした間違えを修正すれば良いのに、無理にでも肯定し続ける習性を誰もが持っていると心理学者が言っておりました。親切そうな職人風の若者に対して、「点検してくれてもいいよ、」と一度受け入れた時点でその自分の判断を間違っていないと思える方にと引きずられてしまうとのこと。

それって、点検商法の手口なんですよ、と一度詳しく聞いておけば、面倒な事に巻き込まれずに済むと思います。地域に安心してリフォームを頼める環境を作りたいとの想いを共にする仲間とこのような地道な活動を続けております。

あんしんリフォームセミナー
あんしんリフォームセミナー

教育者に学ぶ。

昼からは大阪へ
毎月、「理念と経営」の勉強会で共に学ばせて頂いている真田明子社長にお誘い頂き、盛和塾の研修会にお邪魔しました。

 

中国の重慶で教育事業で素晴らしい業績を残されている中国の盛和塾、塾生である呉安鳴氏の講演を聴きに、9月には帰国してしまう中国からの実習生、張くん、王くんを伴って行ってきました。

講演のお題目は、『真の教育とは『人間として何が正しいのか』を学ぶこと』

素晴らしい講演でした。

近代中国の偉大な教育者、陶行知氏の『生活即ち教育』という思想と、稲盛和夫氏のフィロソフィーを元に魂を磨き、関わる全ての人に物心両面の幸せを創造すると言う思想を教育現場にて実践し、『成功方程式』(人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力)を用いた教育スタイルを作り上げて数万人もの子供達の人格形成に大きく寄与されたという呉先生の一言一句、一挙手一投足には一貫して非常に強い芯をお持ちだと感じました。

講演、その後のパネルディスカッションや質疑応答を通してずっとそれを感じ続けて、堂々とした、と言うより毅然としたその態度にこのぶれない強い芯の根源は一体なんだろう?と考え続けていました。

呉安鳴氏講演会
呉安鳴氏講演会

 

真善美と言う強い=優しい価値観

講演会が終わり、懇親会でも少しばかりアルコールが入った塾生の方々との再度質疑応答(と言うより問答?笑)が繰り返され、そのやり取りを聞いていて、なるほど、と思ったのは、『真善美』というキーワードです。

真善美とは、本当のこと、正しいこと、美しいこと。

コトバンクによると、

認識上の真と、倫理上の善と、審美上の美。人間の理想としての普遍妥当な価値をいう。

至ってシンプル。それ以上でもそれ以下もないその価値観をしっかりと心の中に持っている事が、呉先生の強さの根源ではないか、と思いました。

もう一つは、教育の可能性を問われたのに対して答えられた、教育を通して目指しているのは、『影響と使命』との言葉。言い方を変えると魂の使い方ってことなのだと思います。

これには正直しびれました。

呉安鳴氏講演会
呉安鳴氏講演会

『ヒト・ヒト・ヒト』

先日のJACK全国大会でクモデ代表理事が『ヒト・モノ・カネ』から時代は『ヒト・ヒト・ヒト』へ
と会の最後を締めくくっておられましたし、私のパートで『職人起業塾からの提言』というお題でお話させて頂いたのも、根本的問題解決のキーワードは『人』だということでした。

そして、ノーベル平和賞を受賞したパキスタンのマララ・ユスフザイさんが国連で訴えたのは、

Education is the only solution. Education First.(教育が唯一の問題解決へのアプローチで有り、最も重要)

要するに、最も重要なのは人に正しい道を説き、教え、育むってこと。

という事は、当然、自分自身の襟を正す事から見直さなければならないってことです。

真善美と言う価値観を追い続け、今なお謙虚に学び続けておられるからこそ、呉先生から芯の強さがにじみ出ているのだと言うのが今日の講演を聴いての私の中の結論であり、気付きで有り、学びでした。

呉安鳴氏講演会
呉安鳴氏講演会

教育者である自覚と責任

私たち経営者にとってはスタッフの成長を促すのが最も重要な仕事であり、スタッフは後輩の成長を促す事が同じ様に重要です。

経営者で有る無しに拘らず、私たちは一人の社会人として、教育者であらねばならない自覚と責任を今一度持ち直し、在り方を正さねばならないと強く感じた次第です。

陶行知氏が説かれたという、『生活即教育』とは『社会即学校』ということ。

社会人として、スタッフをはじめ関係する皆さんと共に全員で我々は教育者足らねばならない。人生を通して真善美を追い続けるという価値観を共有する取り組みをなんとか始めて見たいと思います。

厄介な仕事が増えたー、と思うか、こんな大きなチャンスは又と無いと思うかは自分次第。

気張って生きたいと思います。

無理難題、バッチこーい!(笑)

 

とにかく、予想を遥かに越えた素晴らしい学びと気付きを頂けたご縁に心より感謝致します。

真田社長、ありがとうございました。

心謝

 

おまけ、少し早めのプチ送別会はアメリカンで、

Hard Rock Cafe
Hard Rock Cafe

 

鰻屋のマーケティングに学ぶUSP

7月24日 快晴  土用の丑の日

久しぶりに暑い一日でした。

夏空
夏空

昨夜はJack全国大会の流れで結局、懇親会後の3次会のお茶屋さん風Barまでフル参加となりました。(苦笑)

怒涛の三日間、先一昨日のの職人起業塾、一昨日のすみれプロジェクト会議、昨日の全国大会でのスピーカーと3連チャンで人前で話すのが続き、慣れてないからだと思いますが、人前で話すのは思いのほか疲れるようで、昨夜のアルコールが残っている事は無いですが何となく体はダメージを引きずっている感じ。

なるほど、このタイミングでうなぎを食うのかと、江戸時代から続くと言われる土用の丑の日のイベントに納得です。(笑)

すみれママ☆にお願いして、何とか奮発して夕食にはうなぎを出してもらって疲労回復したいと思います。

 

 

土用の丑にうなぎを食すのは国民的行事

今朝の朝刊の新聞折込に入ってたスーパーのチラシがうなぎ一色だったとくまちゃんのSNSの投稿で目にしましたが、日本人は(私を筆頭に)こーゆープロモーションに弱いものですね。(笑)

平賀源内が業績不振に喘ぐ鰻屋を助けるために、販売促進のキャンペーンを作ったと言われるこの土用の丑のイベント。

時代は変わり日本人の食生活もすっかり変わった現在もなお続くというのは非常に秀逸なアイディアだったのだと思います。

同じようなプロモーションと言えば、バレンタインデー、それに付随したホワイトデーですが、どちらもすっかり国民的行事として定着しています。

やっぱり、(私を筆頭に)日本人はこの手のプロモーションに弱いのかも。

バレンタインデーはお菓子メーカーのプロモーションで発案されたと聞いたことがありますが、平賀源内が行なったそれとの大きな違いは、外国から新しい文化が入ってきたと言う触れ込みではなく、もともと日本にあった価値感を再構築して新しいキャンペーン?を張ったことだと思います。

 

 

近大のナマズ

少し前に、クロマグロの養殖で一世を風靡した近畿大学水産学部がすっかり高級魚となった、しかも絶滅危惧種として指定されている日本うなぎの代わりにナマズを代用した試みを行っているとのニュースを目にしました。

しっかりと泥を吐かせたナマズを蒲焼きにして食べてみると、食感もうなぎにヒケをとらず、栄養価も変わらないと、うなぎに比べ繁殖ががたやすいナマズの養殖に乗り出すとの事でした。

そのニュースを見て、平賀源内がうなぎではなくナマズをオシてたらどうなったんだろうと、どうでもいい空想をしてしまいました。(笑)

もしくは、魚屋を助けるのにうなぎを選び、キャンペーンを作ったそのわけは何だろうと。

諸説あるようですが、当時は「丑の日にちなんで、“う”から始まる食べ物を食べると夏負けしない」  という風習があったようです。

 

鰻推しの理由

真相はわかりませんが、多分こんなことじゃないかと勝手に想像してみました。

  • 季節的にうなぎの供給が多かった。
  • 調理がたやすく量販に向いていた。
  • 誰にでも好まれやすい魚だった。
  • 見た目が一般の魚とは違いビジュアル的に違いが出しやすかった。
  • 栄養価が高いことを知っていた。
  • この時期に夏の暑さで体調崩した人が多かった。
  • 土用の丑の日となんとなく語呂がよかった。

完全に単なる想像ですが、私の小さな脳で考えるのはこんなところ。
実際は、単なる思いつき?、言い方を変えるとインスピレーションが働いただけなのかも知れませんが。。

それにしてもこうやって鰻を大々的に売り出した理由を並べてみると、1つずつは全くもって取るに足らないようなことばかりです。

たいしたことないものばかりでもそれらを上手に組み合わせるだけで日本全国に知れ渡り何十年何百年と続くようなプロモーションになったりするのかしら?なんて考えてしまいました。

 

 

なかなか見いだせないUSP

マーケティングの世界で、非常に重用視されるものの一つにUSP(ユニーク・セリング・プロポジション=自分だけのユニークなウリ)があります。

ビジネスモデルを組み立てる際、まずはそれを発掘する事が重要で有り、それをハッキリさせてから、アピールするプロモーションを仕掛けるべきだとよく言われます。

しかし、誰にも真似されないような自分独自のウリなんて、そんな簡単においそれと見つかるものではありません。私も、自分自身を振り返っても特異稀な才能を持っている訳では無いと自覚しています。

 

 

鰻屋のプロモーションに学ぶ

そんなとき、平賀源内が作り上げた鰻屋のモデルは非常に多くの示唆を与えてくれます。

それは、一つずつは大した事無いものばかりでも、それらを複合的に組み合わせ、顧客のニーズにあったプロモーションを行なう事で、圧倒的な支持を得る事が出来る。ということ。

柔道の試合で背負い投げなどで大技の一本を決めれなくても、足技で技ありを2本取れたら結局おなじ事、なにもリスクを背負いながら対戦相手の懐に飛び込んで行かなくても良いってことです。
もっと言うと、実は技ありも要らなくて、リスクを極力回避して、『有効』を積み重ねるだけで試合に負けない柔道になるかも知れません。

人より、他社より少しだけ変わっている事、もしくは強い事、それらを沢山寄せ集め、複合的に掛け合わせて一つの商品、サービスに練り上げることで、この世の誰にも真似の出来ないユニークなウリを持つ事が出来て世間に知れ渡ったりする可能性があるってことです。

なんのことない小さな事の積み重ね、平凡な事を非凡までやり切ることが、そこに繋がって行くのかも知れません。

結局、小さな事からコツコツと、地道に続ける事が一番ってことですね。(笑)

 

おまけ、

夏らしい一枚。

空蟬
空蟬

まむし、食べますか?#土用の丑の日

7月23日 曇天

今日は京都へ。

京都タワー
京都タワー

リフォーム、建築事業の全国組織、一般社団法人JACKの年に一度開催される全国大会へ参加してきました。

参加というか、今回は特別講演のプロレス団体ゼロワンの取締役社長であり、看板レスラーの大谷晋二郎氏に続いて第二部のメンバー枠の講演の大役を仰せつかってしまい、職人上がりの経営者、そしてマーケティング塾の主宰者としての立場から皆様に提言をさせて頂きました。

ゼロワン大谷晋二郎社長
ゼロワン大谷晋二郎社長

大谷社長の講演は非常に素晴らしく、思考は現実化する、と言うナポレオン・ヒルの言葉を地で行くようなご自身の半生について熱く語ってくださいました。

そして、ゼロワンは団体としていじめ撲滅の為のボランティア活動に熱心に取り組まれているとのことで、ご自身のやられてもやられても立ち上がる姿を通して、「強い人間とは勝ち続ける人ではなく、何度負けても、失敗しても、立ち上がれる人のことだ。」という強いメッセージを子供達に届けておられる姿には、深い感銘を受けた次第です。

大谷代表の熱い想いがほとばしる、素晴らしい講演でした。

問題は、その素晴らしい講演の後が私の受け持ちだったってこと、、(汗、)

jack全国大会にて
jack全国大会にて

ハードルが上がりまくって、大変なことになりましたが、(苦笑)そんなことも言っておれず、とにかく持論を展開して、モノづくりを支える職人の育成、教育の必要性と、それによってもたらされる付加価値について一生懸命に話させて頂きました。

 

奇しくも、明日は土用の丑の日でもあり、絶滅危惧というキーワードで、うなぎと大工の人口推移を並べてみました。

冒頭に、つかみが大事かと思い、

まむしたべますか?

という質問をスクリーンに映してみたところ、関西の人は「ウンウン、」と頷いてくれて、その他の人は不思議な顔をする予定だったのが・・・・

予想に反してほぼ全員が???という顔。

完全に滑りました。笑

(関西では)言うまでもなく『まむし』とはうな重のことですが、年代の違いもあるのか、皆さんその呼び名をあまり使わないようでして、、。

とにかく、土用の丑の日の前日という事で、京都の京極にある(自称)日本一美味しいうなぎのお店の紹介もしておきました。

参加された方がお店に行って、「まむし下さい。」と誰か一人でも言ってくれたら本望です。(笑)

 

ちなみに、講演の中で紹介したうなぎのグラフはこれ、

日本の天然うなぎ漁獲量の変化
日本の天然うなぎ漁獲量の変化

大工はこれ、

大工人口の予測【国土交通省】
大工人口の予測【国土交通省】

全く同じような推移です、完全に絶滅危惧種ですね。。

ちなみに5年前の国勢調査の結果からはこんな状態で、、

技能労働者推移
技能労働者推移

この調査後、若年層の入職者はほぼゼロのまま横ばい、あと数年後にはM字グラフの山の部分の両方ともが引退して消えてしまうと考えると、正直恐ろしくなってしまいます。

データーから見ても既に職人不足は顕在化しており、見れば見るほど待った無し、の危機感が募ってきます。

職人不足の顕在化
職人不足の顕在化。

このまま、若年層の建築業界への入職者が増えなければ、5年後にはとんでもないことになる、そして、仮に大工を目指す若者が入ってきても技術を身につけるには5年程度の時間が必要という事を鑑みると、職人不足問題はまさに待った無しです。

この問題の解決は、うなぎの様に先行投資して稚魚を育てるしか残された道はないのですが、投資に対するリターンのイメージが出来ないような事業は誰もやりたがりません。

ちなみに、うなぎは穫るから育てるに転換してこのリスクを回避しています。

養殖うなぎ生産量
養殖うなぎ生産量

なので、職人を育てること、(=企業の利益に繋がる育成プランを立てること)が絶対に必要なのですが、その観点は国土交通省にしても、業界団体にしてもすっぽりと抜け落ちたままです。

今回、職人起業塾からの提言として皆さんにお話をさせて頂いたのは、次世代を担う若い入職者に技術の伝承と共に、売上げ、利益を残さなければ事業は成り立たないこと、そして現場で働くことは、次の受注をもらう為の種蒔きである、という意識を持ってもらえるようにマーケティング理論、経営者感覚を教え込む必要がある。という事でした。

クモデ代表理事には、リスクの認識、その回避の方法論から途中で大工の付加価値論に話が変わったね、と若干の揶揄をされてしまいましたが、、(苦笑)

職人を守り育てるには、守り育てられる価値を職人は持つ必要があり、それが出来なければ今までと同じ様に、現場作業以外の仕事は何もできない、将来のキャリアを持つことが出来ない旧態然の単なる現場作業員として人員の在庫となってしまいます。

 

ドラッガー博士が唱えられた、『単純労働者から知識労働者への転換』を大工は果たさなければならない時代に入っていると思うのです。

職人も、事業者も、顧客も、全ての人が意識を大きく変える時だと。

スライド71

私たちすみれのミッション、『職人の社会的地位の向上』への取り組みを進めることで、少しずつこの難問が解決の方向に向かうのではないかと思っています。

 

職人、現場管理者の意識改革のサポート事業、そろそろ本格化しますので、ご期待下さい。

 

 

おまけ、

大谷代表、ありがとうございました。

微力ながら子供達への支援事業への協力、させて頂きますね!

ゼロワン 大谷代表と!
ゼロワン 大谷代表と!

 

 

 

 

本質を語れば名言となる。(笑)

7月22日雨

 

今日は昼からスタッフ全員と取引先、協力会社さんにお集まりいただいて第4回すみれプロジェクト会議なる会合を開催しました。

第4回スミレプロジェクト会議
第4回スミレプロジェクト会議 写真は青山さんのfbから無断で拝借。^^;

我々が今抱えているリスクおよび今すぐではないけれども将来確実にやってくる問題点などを共有し、関わる全員が幸せになれるように、と、意識の統一を図りました。

その他には、win winの関係を作れるような取り組みとして、取引いただいている業者さんや商社、メーカーの担当者の方を紹介するウェブサイトの作り込みを行ったり、待った無しの職人不足の問題と共に職人復権の時代の到来と、我々がその中心となって活躍しなければならないというコミットなども行いました。

また、運営委員として左官職人のの大西プロ、美装工事の西口プロ、給排水設備の高橋プロ、電気工事士の北川プロ、そしてスタッフのよーへーと大ちゃんの師弟コンビに就任してもらい、今後より活発な活動を行えるように体制を整えました。

懇親会で大西運営委員長が言っておられた、「毎回同じようでもありながら少しずつ内容が違うこの回は、当たり前のことを当たり前に行うことを目指して何度も繰り返しながらこつこつと歩みを進めることが重要だと再認識する場でもある」ということなのだと思います。

共に歩みを進めながら切磋琢磨しお互いに今よりもっと良くなる様に地道な取り組みを続けていければと思います。

皆様よろしくお願いします。

第4回スミレプロジェクト会議
第4回スミレプロジェクト会議 写真は青山さんのfbから無断で拝借。^^;

 

本質ってなんだ?

さてお題目は昨夜、すみれ本社で開催された「第23回職人起業塾」からの備忘録です。

昨夜のテーマは「本質ってなんだ?」と言う事業の目的に深く斬り込む内容で、事業もしくはサービスそのものがそのものである理由を皆さんにグループコーチング形式で発表してもらいました。

「(あなたの事業の)本質はズバリ何でしょう?」

という私の質問に端的に応えて下さった皆さんの答えが素晴らしすぎたので備忘録としていくつか紹介したいと思います。

本質とは、
モノづくりの会社であること。(工務店経営者)
自分の本心に気付けば自分らしい成功が手に入る。(コーチ)
正規の施工方法で正規の材料を使用し、正規の金額で施工。(工務店従業員)
お客さんの笑顔とありがとう。(工務店従業員)
土づくりは人づくり。きれいな花になることよりもきれいな花を咲かせる土になる。(農家)
安らげる空間作り。(植木屋)
えがお。(工務店)
三方よし。(デザイナー)
足りないことを補う。(IT用心棒)
心のゆとり。(インテリアショップスタッフ)
全ての人を豊かにする。(行政書士)
全ての人はもともと光ってる。(社会労務士)
後方支援。(保険営業マン)
住み良い家をつくる人になる。(工務店現場管理)
信頼される人。(工務店従業員)
夢を現実にする。(工務店従業員)
お客様の売上げアップに寄与する。(看板製作会社)
夢の実現、暮らしを守る。(工務店経営者)
お客様に安心して生きてもらう(保険営業マン)
日本を元気にする。(電磁波対策コンサルタント)
結局は自分自身。(工務店経営者)
気持よく暮らせる空間、生きるよろこび。(工務店インテリアショップ店長)
お客さんが明るく過ごせる。(工務店)
価値観に訴えかけること。(設計士)

皆さんの解答、どれも素晴らしかったです。てか、既に名言の域に達しておられます。(笑)

普段あまり行なうことが無い、自分達が作り出す価値の本質をあぶり出すという作業を一生懸命に取り組み、考え、絞り出してくれました。

余分なものを全て削ぎ落としてわかりやすく最も短い言葉に凝縮してみる。

シンプルな言葉ほど人の心に届く。ということを改めて実感した次第です。

 

第23回職人起業塾
第23回職人起業塾 写真は青山さんのfbから無断で拝借。^^;

 

 

マーケティングと本質の親密な関係

私が主宰している勉強会での『マーケティング』の定義としているのは、セールス(販売促進)と対局の自然に売上げが発生するシクミづくりです。

そこで最も重要となるのは人と人との信頼関係であり、その根本は、「どうやるべきか?」ではなく「どう在るべきか。」という自分自身の在り方を見つめ、律することから始まります。

そして、世界に一人しかいない『自分』もしくは『自社』だけが作り出し、提供出来るバリュー(価値)を突き詰めて、顧客へ寄り添い、ソリューション(問題解決)や新たな価値観や快適さを届けることで生涯かけがえの無いパートナーとなり得る『信頼』を勝ち取ることが出来る。

そのサイクルを繰り返すことで、徐々に顧客の数が増えて行き、ある一定の量に達すると売り込むことをしなくても自然とビジネスが成り立つ様になるというものです。

そこで非常に重要なのは、そのビジネスの『本質』に常に向き合うことだと思うのです。

 

 

すみれの仕事の本質

せっかくの機会なので、私も自社の本質について考えてみました。(発表の場が無かったので、ここでこっそり発表しておきます。)

ちなみに、すみれでは、『モノづくりの本質を守り、作り手を守ること、育てることで、高い品質、高いサービスを提供します』というコミットメントをして大工の正規雇用、自社での責任施工を行なっています。

真摯で誠実な女性プランナーの丁寧なヒアリングから導かれる設計、プランニングを現場でキッチリとカタチにする。そしてその価値を持続して頂ける様に積極的なアフターフォローを行なうことで、お客様に暮らしの安心をお届けする。

そんな建築の仕事を通して実現する私たちの理念(事業の目的)は『建築を通して地域社会に貢献する』という至ってシンプルかつ大まかなものです。

そして、その本質とは、

『一期一会の心』

だと思っています。

以前にも繰り返しこのブログに書いていますが、千利休は茶室に活ける花を「野に咲く花のように」と言われました。

いつ出会うか分からない、偶然のご縁を頂いた方をその価値観でもてなすには、いつ訪れても床の間にさりげなく花を活けておかねばならず、それは裏を返せば一年通してずっと茶花を育て続けなければなりません。

花畑を耕し、種を撒き、水をやり続ける事を毎日の暮らしの中に落とし込み、毎日決まったことを必ず刻み続けることが出来て初めて、茶室に何気なく花を活ける事が出来るのです。

そして、心を尽くしたおもてなしが出来る様になる。

一期一会の心を体現するということとは、毎日の暮らしの中にこそあると思うのですが、これこそ、私たちの事業の本質ではないかと。

このことはすみれスタッフには耳たこなほど繰り返し言い続けていて、今日のプロジェクト会議でも、各人仕事に対する想いを語ってください、と言うコーナーで、中国からの実習生の張くんが「日本で学んだことは、一期一会の心です。」と言ってくれたのには、少しうるっと来てしまいました。(涙、)

 

今回も塾生の皆さんに学びに来て頂いていると思いきや、、実は私が一番学ばせて頂いている様ですね。(苦笑)

塾生の皆様、ありがとうございました。

来月も宜しくお願いします。(^^)

にわ・とりのすけ生田新道店にて懇親会
にわ・とりのすけ生田新道店にて懇親会

 

人間力を高める。

7月21日 曇り時々晴れ

3連休明けの火曜日。

おまけに台風明けの営業日となり朝から慌ただしく台風の際の雨漏りの原因解明のための調査に走り回りました。

漏水調査
漏水調査

雨漏りは、木造住宅に限らず、全ての建物にとって非常に悪い影響を及ぼします。

基本的に雨は上から降ってくるもの、という考えを前提に雨仕舞いをしているので先日の台風のような暴風を伴って風が下から巻き上げて雨だまりを作るようなことになると通常想定しているような収まりでは止めきれていないのが実情で、原因解明もなかなか難しかったりします。しかも、雨漏りの原因は複合的な要因なことも多く、1カ所怪しげなところを見つけて対処したからといって止まるとは限らないのが厄介なところ。

「根本的に一切合切やり直してしまいましょう!」と言ってしまうのは簡単ですが、できるだけ無駄なコストをかけずに、可能性を1つずつ丁寧につぶしていくことを心がけながら改善策を提案していきたいと思います。

image

さて、お題目はすみれの社内風景、すっかりブログネタの宝庫となっている個人面談の続きです。(笑)

 

人生の目標設定

現在は設計部に引き続き、職人である工務部の個人面談をしています。

全員に配布しているヒアリングシートの中に、「長期的な目標は?」という設問があります。

社内での取り組みももちろんなのですが、個人的な人生に対しての目標や方向性を聞く意味もあり、各々それぞれの答えが返ってきます。

 

昨日そんなやりとりをしている中で、長期的な目標に対して、

「人間力を高める」

と言う若衆がおりました。

「おお、なかなか深いねー」などと言いながらも人間力を高めるとは具体的にどういうことかと深堀。

「優しくなることです」

とのこと。

素晴らしい答えです。

ちなみに、すみれの今季の全社目標は「優しくなる」です。

実は、今年の元旦の日、愛犬チャックの散歩をしながらふと天から降りてきた言葉がなぜか、「優しくなりたい」でした。

そう言えば、書き初めもこんなのを書きました。

優勝劣敗
優勝劣敗

 

優しくなるには・・

優しくなるには、強くあらねばなりません。

無力で、飢えて、不満だらけ、憤りを感じながら人に優しくなんてできないと思うのです。

心理学者のアドラーは人は貢献することにこそ幸せを感じると結論づけましたが、それは誰にでも簡単にできることではなく、まず自分自身の状態を整えてこそ、という大前提があると思います。

力をつけて、満足できる暮らしを得て、心に余裕を持ってこそ初めて他者貢献に目が向くのが人間の性ではないでしょうか。

そんなふうに考えると、人間力を高める=優しくなる=まずは強い自分を作るべきだと考えられます。

では、強くなるにはどうすべきか、これがまたまた厄介な命題であり、おいそれと簡単に答えが見つかるものではありません。

そんな時は、ベストプラクティスを意識するとヒントはたくさん見つけることができると思いきや、、

全てにおいて「強い」人ってなかなか思い当たらない、、

 

 

『強い人』を考えてみると、

私の時代で強い人と言うとマイクタイソン。(古いか、)

無敵の強さを送りましたが、傷害沙汰を起こしてお縄になったりしましたし、精神的に強いとはとても言えないし、、

後は北の湖。

憎らしいほど強かった覚えがありますが、現役引退後、協会の理事長になってからはあまり良い印象がありません。

国技の頂点を極めた人ではありますが、本当に人間力に優れた強さを持ってるかと言うと少し疑問な点もあるような。。

もうすこし最近活躍している人で言うと、イチロー選手。

トップ選手になってからも絶え間ない努力と鍛錬を積み重ね、世界のトップの成績を残して今も現役で活躍されているのは人間的にも非常に強い方だと思います。

 

もう少し違う切り口から見ると、宮沢賢治の詩にあった人物はどうでしょう。

雨ニモマケズ風ニモマケズ、と言う人物像は心が強く優しいという価値観に近いと思います。

原文はこちら、

(原文)
「雨ニモマケズ」
雨ニモマケズ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
慾ハナク
決シテ瞋ラズ
イツモシヅカニワラッテヰル
一日ニ玄米四合ト
味噌ト少シノ野菜ヲタベ
アラユルコトヲ
ジブンヲカンジョウニ入レズニ
ヨクミキキシワカリ
ソシテワスレズ
野原ノ松ノ林ノ蔭ノ
小サナ萱ブキノ小屋ニヰテ
東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ
西ニツカレタ母アレバ
行ッテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
南ニ死ニサウナ人アレバ
行ッテコハガラナクテモイヽトイヒ
北ニケンクヮヤソショウガアレバ
ツマラナイカラヤメロトイヒ
ヒデリノトキハナミダヲナガシ
サムサノナツハオロオロアルキ
ミンナニデクノボートヨバレ
ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ

ワタシハナリタイ

強いですね。

 

後は、「命もいらず名もいらず」という山本兼一さんの小説の主人公にもなった山岡鉄舟が私の中で強い人のイメージです。

小説のご紹介はまたの機会にするとして、笑、強い人というのは日々の鍛錬を怠らず自分の弱さをしっかり見据えれる人間ではないかと思います。

自分の弱さを認め、それを補完するために努力を積み重ね出るからこそ人に優しくできるのではないかと思うのです。

 

 

人生の目標を見据えた習慣

そして、「日々の鍛錬」をもう少し優しく言い換えると『習慣』ということになります。

このブログに毎度登場のスティーブンコヴィー博士の「7つの習慣」に説かれている「人格主義」とは結局、日々の鍛錬を積み重ね、あり方をただし、人に優しくすることで自分もよくなっていくという日々の鍛錬の指南の書でもあります。

緊急性の低い重要なことを意識する行動の最たるものは、人生の目標に向けた日々の鍛錬に他なりません。

そのように考えると、「優しくなる」と言うのはマーケティング理論と密接な関係があるとも言えるかもしれません。

今期の全社テーマとして掲げた言葉を自分個人の長期的な目標と言ってくれた大ちゃんがその辺を深く理解してくれているか、そうでもないかは別として、同じ方向性を見てくれていることに心から感謝したいと思います。

毎年2回、延々と同じようなことを繰り返す個人面談ですが、確実に少しずつではありますが、高いレベルに進んでいることを改めて実感することが出来ました。

しつこく粘り強く繰り返すって大事なことですね、まさしく、ヘーゲルの弁証法に書いてある通りです。(笑)

大ちゃん、気合い入れていこ!

 

おまけ、

昼に参加した県主催の研修会、意見交換会にてスーパークールビズ。

夏ですね。(笑)

ひょうご木の匠の会
ひょうご木の匠の会

青磁のいま。

7月19日 大阪は雨、静岡は晴れ

台風11号の影響で、昨日は電車の不通、遅延、分断に振り回され、大幅に予定が遅れたままの一日となってしまいました。

今日は朝から静岡までの弾丸出張の予定が入っていたことも有り、神戸に帰ることを断念、なかなかリザーブが取れない大阪で安ホテルを探してお泊まりとなってしまいました。

軽い帰宅難民みたいなものです。(苦笑)

しかし、帰ることを諦めたお陰で、結局普段よりもゆっくりと睡眠時間が取れて、朝の目覚めはスッキリ☆

予定より少し早め、というかいつになくずいぶんと余裕を持って、新幹線に乗り込みました。

我ながら良い判断だったのではないかと、(笑)

竹千代像
竹千代像

 

久しぶりとなる静岡では、何でも家康公の生誕400年祭を開催している様で、きれいな街が何となく盛り上がっているようでした。

静岡駅周辺には駿府に三度も居を構えたという徳川家康縁の地がたくさん有るみたいで、時間もあることやし、たまには観光でもしてみよーかなー、なんて思いましたが、あちこち歩き回る程時間があるわけではなく、中途半端なので史跡巡りは諦めました。

徳川家康像
徳川家康像

が、しかし、以前から一度行ってみたかった駅前の『静岡市立博物館』で『青磁のいま』というタイトルで陶器展が行なわれているのを発見!

吸い込まれる様に行ってみました。(笑)

青磁といえば、台湾の故宮博物館で大きなフロアーを割いて産地とその成り立ち、生産の変遷、官窯として重用されたその歴史を非常に詳しく紐解いており、昨年の訪台の際にずいぶん勉強させて頂きました。

また、昨年逝去された山本兼一氏の名を一気に世に知らしめた『利休にたずねよ』では利休が生涯恋慕し、悩まされ続けた、高麗の姫の形見として登場した『緑釉の香合』と共に随所に青磁の香炉等が登場、その美しさの描写が執拗と言って良い程繰り返されていて、深い印象となって焼き付いてしまっています。

静岡市立美術館
静岡市立美術館

そんなこんなで興味津々、青磁の黄金時代をになった宋時代、有名な龍泉窯の名物と共に中国、高麗、朝鮮から伝わって来たものではない、日本の陶芸家が本歌を凌駕、もしくは新たな境地を切り開く気概を込めて作陶した茶碗、壺、花器等々、故宮博物館で観たものとはまた違う雰囲気を醸す器を観ることが出来ました。

中でも、氷裂と言われる釉薬が何重にも作り出す紋様には人間の意志を越えた美しさが宿っている様に思えました。もし、これを意のままに操って作陶していたとしたら、どれくらいの経験と挑戦、そして努力と言うより執念を燃やし続けたのだろうか、なんて思ったり。

道を究めた人の残した作品は魂が乗り移っているような迫力があります。

 

今回、一番記憶に残ったのはコレ、

青磁輪花椀 銘 鎹
青磁輪花椀 銘 鎹

青磁のカスガイ茶碗ってたしかに何かの小説の中に出て来たと思うのですが、、

いくら考えても思い出せなくて、モヤモヤしたままですが、頭の中でイメージしていた名物を実際にこの目で観れたのはいわゆる『福眼』と言うのでしょうか、幸せな気分を味わう時間となりました。

モチロン、その後はガッツリと仕事、クライアントと一緒に新規店舗の物件調査を行ないましたよ。(笑)

ま、たまには出張のついでにその地の文化や伝統に触れてみるのも良いものでした。

考えても見ればこれも台風のお陰かも。禍転じて福と為すですね、、

ありがとうございます。(笑)

 

とにかく、『青磁のいま』展、思いの外良かったので、静岡界隈にお住まいの皆様、一度足を運ばれてみては如何でしょうか?

甘い見通しで失うもの、得るもの。

7月18日曇りのち晴れ

台風明けの伊川
台風明けの伊川

台風一過と言えるほどは午前中は天気が良くなくて、大きな被害をもたらした台風11号は熱帯低気圧に変わり神戸はまだ厚い雲に覆われたままでした。

今日になっても台風と言うよりも、豪雨による被害でJRを始めとする交通網は分断、朝になって雨が止んでも全く機能してないまま。。

昼から、滋賀県の湖西、和邇にまで月に1度の茶の湯のお稽古の予定があり、さてどうしたものかと思い悩みましたが、天候も回復していることもあり何とかなるかと思い出発してみましたが…。

私の見通しの甘さを露呈することになりました。

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根拠なき思い込みの怖さ

まずは、JRの神戸駅から西が運転見合わせ。

ならばと思い地下鉄で三宮に出るべく伊川谷の駅に行くと、駐車場はいっぱいで長蛇の列。

車を拾ってもらうようにお願いして、車を乗り捨てて地下鉄に乗って三宮まで出てみると、JRの運行予定は全て調整中。

要するに、各駅停車しか動いてないし、大阪でこれもまた分断。

しょうがないので、大阪からはおけいはんに乗り継いで、JR奈良線経由で京都に出ようとするも、奈良線は運転見合わせ。

おいおい、とぼやきながら丹波橋で近鉄に乗り換えて近鉄経由で京都駅に。

京都から湖西線は運転しているとの情報を得ていましたが、実際はボチボチ運転。

結局、いつもより2時間も長く時間をかけての道のりとなってしまい、雨も止んだし天気も回復して来たからそろそろ大丈夫やろ、と根拠なく思い込んだ自分自身に痛く反省。

 

初めての近鉄京都
初めての近鉄京都

守り続ける、という価値

緊急性の低い重要な事を継続するには、すこしの気合が必要と少し前のこのブログにも書きましたが、そこまでしてお稽古に通う意味があるかどうか、疑問に思われる方も少なくないと思います。

JRに恨み節を言っても始まらないし、ただ大自然の脅威にひたすら従うしかありませんが、それでも『続ける』という選択をすることが後々に振り返ったときに重要になるのではないのかなんて思っています。

実際、お稽古に行って日常から離れた時間を過ごし、お点前に集中してみるとそれはそれで良いもので、無理をして来てみて良かったなと、改めて思った次第です。

先生にはご迷惑をおかけしてしまいましたが…。

台風一過の比良山
台風一過の比良山

 

お稽古を終えて、夕方から何かとご縁が深いKコーチと会食の約束をいただいており、急いで向かってみるも、なんとまだ往路と全く同じパターン。

すっかり晴天となり、交通網も復旧しているだろうと思っていた、はかない希望はあえなく崩れ去りました。

結局、またまたありえない位ひどい遅刻をすることとなり、平身低頭謝罪して食事をご一緒させていただきました。

随分と遅くなり多大なご迷惑をおかけしてしまいましたが、Kコーチと様々な話をしながら食事をご一緒させていただいた時間は、これまたずいぶん良くて、非常に充実した一日となりました。

近しい価値観を持つ、突き抜けた業績を出されている方とご一緒出来る機会に恵まれたことを心から嬉しく思いました。

 

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守ることで守られる振り子の法則

あちこちで、行くとこ行くとこご迷惑をおかけする情けない1日でもありましたが、結果的には(私的に、苦笑)そんなに悪くない一日だったような気がします。

人生、思い通りにならないことなんていくらでもあるし、悪いと思えることも、ツイてないと思うことも次々やってきます。

しかし、すべては振り子の法則だと思えば、それらはそう悲観することではないのかもしれません。

普通ではありえないない位に、散々遅刻した私のことを、「大変だったねぇ」と労っていただける方々に囲まれていることの幸せを感じつつ、そんな風に思いました。

 

台風11号に翻弄され、疲れ果てた一日ではありましたが、頑に約束を守ることで見えて来るものがある、そんなことを思う一日、先生をはじめお稽古をご一緒頂いた皆様、Kコーチ、本日は本当に失礼を致しました。

私の為に大幅に予定の時間を狂わせてしまったことをお詫び申し上げると共に、温かく受け入れて頂いたことを心から感謝申し上げます。

人間万事塞翁が馬、ばっかじゃないの、と思えるような行動は周りに多大な迷惑をかけつつも、そのバカさ加減故に得られるものがあるのだと改めて痛感。

 

皆様、本当にありがとうございました。

心謝。

矛盾と振り子と弁証法。

7月17日 台風直撃、暴風雨

避難韓国って、、
避難韓国って、、

今年は例年よりも台風の発生が早く、そして多いと聞いておりましたが梅雨明けを前にいきなり台風の直撃。しかも大型、、

朝から、今日の打ち合わせやミーティング後の予定を全てキャンセルして事務所待機にします。と朝礼で言ったそばから電話が鳴り始め、カッパを着込んで結局夕方まで1日中走りまわることになりました。

こんな時こそ、私たち地域密着の工務店の出番だと重々心得てはおりますが、暴風の中屋根に登ってのの応急処置はなかなか厳しいものがありまして、、

まーまー命がけ(苦笑)

雨漏の応急措置
雨漏の応急措置

ま、理念の体現を日々の業務の中で行うべきだと、スタッフに繰り返し耳にタコが出来るくらい言い続けている立場の私としてはそんな事は言っておれず、次々にかかってくるお客様の電話にパンツまでずぶ濡れになりながら必死に対応しました。

とにかく、お客様の不安な気持ちを少しでも解消できて、「ありがとう」と言ってもらえたのは、工務店冥利に尽きるというものです。(^ ^)

高速道路は通行止め
高速道路は通行止め

 

 

まずは聞く場を持つことから。

さてお題目は、ただいま絶賛開催中の個人面談での出来事、すみれの社内風景ネタです。

半年に1度、全スタッフとの個人面談を通して、社内の問題点、個人の課題、そしてそれぞれの改善点や仕組みの見直しを行う機会として改まって、じっくりと話す時間を全員と設けています。

スタッフには、事前に配布するヒアリングシートへの書き込みをしてもらい、問題の提起及びその解決を探ります。

こんなのです。

面談カルテ
面談カルテ

問題点、課題の洗い出しを行い、問題解決へのアプローチを一緒に考えることは非常に重要なことではありますが、それと同時に重要なのは『検証』です。

そんな意味を込めて、スタッフが日々の業務を通じて、すみれの事業の目的を果たした事はありますか?という設問があります。

 

 

経営理念ってなんですのん?

企業には目指すべき目的が有り、事業はその目的を達する為に行なうもの。

そして、事業は経営者一人が行なうものではなく、全てのスタッフで力を合わせて進めるものです。

となると、全てのスタッフの全ての業務はその同じ目的に向かっていなければならず、コレがブレてしまうとなんの為に働いているのかが分からなくなってしまいます。

その方向性を確認するのが「理念の体現」ができてますか?というこの問いかけです。

スタッフそれぞれがいろんな切り口で自分の体験を書いてくれるのですが、その中に、「(目先の)利益に囚われずお客様の要望を重視した打ち合わせを行なった」と言うものがありました。

 

 

世の中は矛盾に満ちているのではなく、振り子の法則があるだけ。

『経済なき理念は寝言』と言われる様に、事業を継続していく上では、利益は絶対不可欠なものです。

しかし、目先の利益を得ることにばかり注力して、お客様からの信頼を失っていては、それもまた事業を継続することはできません。

『理念なき経済は罪』ですね。

われわれの事業の目的はスタッフの暮らしを守り、事業を継続できる利益を生み出しつつ、建築と言う仕事を通してお客様を始めとする地域社会に貢献すること。

1人ずつのお客様の信頼を確実に勝ちとりながら、自然な流れで次々と工事の問い合わせをいただけるような状態を作ることです。

利益と顧客満足は相反するようで決して相反するわけではなく、中長期的に見ると同じ方向性の上にあります。
矛盾では決して無くて、まるで振り子時計の様に右に、左に振れながら、確実に針を進めて行くようなもの。

そして、時計の針は一見、同じところをグルグル回っている様に見えて、その実、同じ時間を二度と刻むことはなく、確実に新しい時間へと針を進めて行きます。

私の最近の大のお気に入りであるヘーゲルの弁証法にも通じる概念がそこにはあるような気がします。

そんなことをスタッフと一緒に確認することができる良い機会となりました。

 

 

問題も価値も顧客に訊け

答えは市場に(顧客に)訊け、とマーケティングの世界ではよく耳にします。そして、一番身近な顧客(もしくは見込み顧客)は共に働くスタッフだ、とも。

昨夜の「理念と経営」を考える勉強会でも、検証の重要性がテーマに上がりました。このような時間を定期的に持ってスタッフの考えを聞き、お客様に対する姿勢を確認することこそ、最も基本的な、そして重要な検証にあたるのだと思った次第です。

「理念」と言う大きな目的をスタッフ全員と共有し『皆が幸せになる』という同じ方向を見て進んでいけるように。

スタッフのみなさん、まだまだ個人面談は続きますがひとつよろしくおねがいします。

影響忌。

7月16日 曇天 台風接近、強風

明石城の柳
明石城の柳

台風が今夜未明にはどうやら関西を直撃するとのこと。

嵐の前の静けさというか、生暖かい空気に何となく不穏な雰囲気も感じつつ、、

大自然の大いなる力にはどうしようもないことは重々理解しながらも、大きな被害がないことを祈りたいと思います。

そんなことを思いながらも、子供の頃から染み付いた感覚なのか、何時まで経っても子供っぽいからなのかは分かりませんが、どうも風の強い日はワクワクしてしまうのが正直なところで、、

もし、今回の台風で甚大な被害を被られるような方が出たりすると、弁明のしようも無いのですが、どうもじっとしていれない気分になってしまいます。(苦笑)

今日の午前中は知的資産経営報告書作成のミーティング。

三佳先生をはじめとする行政書士の先生三名にご来社頂き、SWOT分析を中心に自社の持つ強み、弱み、そして外部環境よりもたらされる機会と脅威について久しぶりに掘り下げる機会を頂けました。

SWOT分析というと、もうかれこれ10年近く前になりますが、日本のマーケティング界の草分けというか、大家だった故・水口健二先生が主宰されていたマーケティング戦略塾に参加した際に一生懸命に取り組んだ記憶があります。

その際、営業系のリフォーム会社の経営者や営業職の方が中心の研修会にあって自社の強みを『職人、現場力』だと異色の発表をして、水口先生に、「いいぞ、すみれ!」と、励まされ、勇気づけられたことは今も鮮明に覚えており、その後の私の事業の方向性を固めるのに非常に大きな影響を受けました。

きっと、今も天から職人会社を強みとして切磋琢磨を続けている私たちを温かく見守ってくれていると思います。

夕方からは、台風で電車が止まってしまわないかとドキドキしながら大阪へ。

庄内
庄内

月に1度の勉強会、「理念と経営を考える経営者の会」に参加してきました。

こんな荒れた天気の中、わざわざ勉強会に行かなくてもと言う話もありますが、緊急性の低い重要な事を続けるのはやっぱり少しの気合が必要で、ここは踏ん張りどころと考えて荒れ模様の天気の中参加してきました。

行動を起こせば行起こしただけの事はある、今日も自社の理念を振り返り、他の参加者の方の考え方を聞いて深い気づきと学びをいただきました。

以前から興味があった盛和塾で開催される中国から招聘される講師の講演会のお誘いもいただけ、収穫の多い勉強会となりました。

もうすぐ中国に帰国する実習星の王くんと張くんを誘って参加させていただきたいと思います。

懇親会はレトロ居酒屋
懇親会はレトロ居酒屋

さて、お題目、今日はスティーブン・R・コヴィー博士の三回忌です。

ちなみに、『影響忌』と言うのは、私が勝手につけた忌日です。(笑)

 

3年前、突然の訃報に世界中が驚き落胆した日。

世界で最も多くの人に読まれた自己啓発の書と言われる「7つの習慣」を読んで人生を大きく変えることができたと思っている私は、たった1回きりしかコヴィー博士のセミナーに行けてないですが、15年以上前の起業した時から、そして今も心の師と仰ぎ、コヴィー博士が提唱した原理原則に基づいて影響の輪を広げていくことに留意しています。

コヴィー博士が残された偉大な功績を私なりに振り返って端的に一言にまとめるとやはり「影響」の根源をひもとかいたことだと思います。

セールスマンのバイブルと言われるロバートチャルディーニ博士の表された「影響力の武器」とは真っ向から反対側のアプローチで、自分も周りの人も、そして世の中全体が良くなるようにと日本古来から伝わる近江商人の商いの鉄則を非常にわかりやすく『習慣』と言う『継続した行動』を通して、世界中に 広められた功績は本当に偉大だと思い、今も尊敬してやみません。

人格主義と言う少しこそばゆいような言葉に込められた、『あり方』を見つめ直すとこから、考え、行動を始めることで、ビジネスも、プライベートも、人生全体を素晴らしいものに出来るというコヴィー博士の教えをこれからも頑なに守りつつ、影響の輪を広げる活動に励みたいと思います。

とはいえ、なかなか完璧に実践出来たと思えないその高みに対して、この日を私自身の戒めの日と(勝手に)させて頂いています。

コヴィー博士、あの世から見守っていただければ幸いです。

7つの習慣モデル
7つの習慣モデル