現場の力。

3月9日 雨のち曇り

春雨の伊川
春雨の伊川

3月になって1週間が過ぎました。

月初に顧客や協力業者の皆様にお送りしたニューズレターがお手元に届いた様で、早速、紙面を割いていたキャンペーンについてのお問い合せを頂きました。

【住まいの電磁波相談会(スプリングキャンペーン)】

午前中は雨の中、1週間のスタートとなりましたが、ご依頼頂いたお客様先に電磁波測定器を携えて電磁波測定士でもあるスタッフミマッチと一緒に測定に向かいました。

一番気になっていたのは『ホットカーペット』とのことで、

「大手F社の電磁波カットと書いている製品を購入してみたが、何となく体調が良くならない。」との事でした。

早速計測してみると、、

思った通りの結果です。電磁波とは書いた字のとおり、電場と磁場から成り立っており、一般的な家電メーカーが販売している『電磁波カット』と銘打った商品は磁場のみの対策をされており、実は電場については野放しになっているものが殆どです。

電気カーペットの電磁波測定
電気カーペットの電磁波測定

やっぱり。でした。

交流の電流が流れると発生する電場についての対策はアースを取るしかありません。

導電性のシートで発生している電場を集めてアースすると、

アース処理後のホットカーペット
アース処理後のホットカーペット

400v/mだった電場が5v/mになりました。

数値で見れば一目瞭然、お客様にもアースを取ることで電場の対策が出来るんですよ、ということが一目でご理解頂けた様でした。

その他にもダイニングやパソコン、キッチン等、気になっておられた部位の測定を行なって、身体に負荷の無いレベルまでの対策のご提案をさせて頂き、なるほどね、とご納得、そして安心して頂いた様子。

喜んで頂ける仕事って、本当にいいモノです。(笑)

 

パソコンの電磁波測定
パソコンの電磁波測定

さて、お題目は今回電磁波測定に伺ったお客様先でのはじめのご挨拶でのことです。

何度かリフォームをさせて頂いているお客様のW様は、元々、お客様のご紹介ですみれに問い合わせを頂いた方。

私は初対面ということで、「はじめまして」と名刺をお渡ししてのご挨拶からでした。

W様「高橋さん、、あ、もしかして社長さんですか!」

私「あ、ハイそうです、いつもお世話になっております。」

W様「はじめまして、こちらこそいつも良くしてもらって、、ニュースレターとても楽しみに読ませてもらってます、お友達にも回して読んでもらっているのよ、」

私「ハハハ、ありがとうございます、恐縮です。。」

W様「御社の経営理念に感動して、本当に紹介してもらって、出会うことが出来て良かったと思っているの、今回も電磁波のことが気になっていたからすぐに相談させてもらいました、いつもありがとうございます。」

 

と、『涙もの』のやり取りとなりました。

これは決して自慢なんかではなく(笑)、私が全くタッチしていないところで、すみれのことをこんなに良く思ってくれる、好意的なお客様(ファン)になるまでの関係性を構築してくれているスタッフに心から有り難いと思いました。

会ったことの無いお客様先で「経営理念に共感、感動して、」と言って頂けるなんて、経営者としてこれくらい嬉しいことは有りません。

設計、見積りから現場作業、アフターメンテナンスまで全て社員で行なっていることの『自社の強み』を改めて再確認出来た気がします。

セールス(売り込む方法)ではなくマーケティング(信頼を得るシクミ)

販売力ではなく、現場力。

地域に根ざす私たちのような事業所の守るべき強みを再確認させて頂きました。

W様、本日はありがとうございました。

心から感謝致します。

心謝。

 

おまけ、

夕方からは新住協関西のマニアックな研修会でした。

清水支部長のご指名で、何故かスピーカーとなったついでに、大工、職人の内製化のススメをしておきました。(笑)

ご静聴、ありがとうございました。

新住協関西 研修会
新住協関西 研修会

セールスの苦手な職人さん達へ。

3月7日 雨

雨のお陰か、あったかい一日でした。

3月に入ってもう一週間が過ぎました。良く降った今日の雨も、もうそろそろ春雨といっても良さそうな、、

春と言えば、ゴルフシーズンが始まり、春スキーが楽しめ、花見や登山などイベントごとに事欠かない、楽しい季節。(遊びばっかり、、苦笑)

そんな季節のスタートに、来週は社を挙げてのイベントを企画しております。

スペシャル感謝祭
スペシャル感謝祭

名付けて、『スペシャル感謝際』

TOTO西神ショールームの10周年を記念してこれまで支えてくださったお客様に感謝の気持を込めて、楽しんで頂ける催し盛りだくさんの企画をTOTOリモデルクラブのメンバーの皆さんと一緒に考え、合同でスペシャルなイベントを開催します。

おでかけにはモッテコイのこの季節、是非遊びに来てください!

http://sumireco.co.jp/event.php 

告知はこれくらいにして、、(笑)

今日はしっとりとした天気に合わせた訳では有りませんが、一日中事務所に引き蘢っておりました。

昼からはMKTMTG(マーケティング部ミーティング)、夕方からは工務部のメンバーと社内勉強会と完全に内向きに過ごしました。

外向きの活動に比べ、内向きのそれは対応、対処といった短期的なものではなく、中長期の目標や計画に対するアクションです。

定期的にこのような時間を持つことで、すぐには成果も効果も出ないかも知れませんが、長い目で見るときっと目指している方向に少しずつステップアップして行くと思っています。

MKTMTGでは改良を続けているHPについての検証と改良点を中心に議論をしました。

今日の結論は、そもそも、すみれは営業職がいない会社で有るにも拘らず、HPでは良くありがちな、売り手目線の呼び込みになっていないか、という事でした。

普段の営業姿勢は、モノ作りに真摯に向かい合い、現場で顧客満足を勝ち取ることを中心に、適正価格を提示する誠実な見積りと丁寧な設計をお客様に理解して頂くことで成り立っています。

したがって、営業力ゼロ、(苦笑)

おかげさまで今年に入って工事のオファーは既に100件近く頂いており、そのすべてがリピート、もしくはご紹介による新規案件です。

そんなスタイルと同じトーンをHPで表現することですみれらしさをご理解頂ける様になるのではないか、という結論に達しました。

随時改良、改善を続けているすみれのHP、たまにチェック頂ければ幸いです。

http://sumireco.co.jp 

夕方からの勉強会も同じような話。

人を行動に誘う影響力のについて、工務のメンバーとセッションを行ないました。

(外資系)セールスマンのバイブルと呼ばれる『影響力の武器』という書籍を例にとって実務におけるすみれの営業のシクミについて(事細かな)説明も。(笑)

メンバーにとっては耳にタコができる、いつもの話の繰り返しでは有りますが、繰り返し復習することによって、皆の血となり、肉となると思っています。

ロバート・チャルディーニ博士が著した影響力とは、顕在的、又は表面的な影響力の使い方であり、また消費者に向けてその予防策です。

実際の生活の中にそこに書かれている事例やテクニックは頻繁に使われており、「たしかになー」と唸る部分も少なくないのですが、私たち日本人にとってはどうも上っ面を滑るテクニックやノウハウに終始している印象も否めません。

 

私たち、モノづくりに従事している企業は得てしてセールスべたで、実際、営業ノウハウ等持ち合わせない上に才能も有りません。

要するに売り込みが苦手、、(苦笑)

 

そんな我々が目指すのは、セールス(顕在的な影響力)ではなく、マーケティング(潜在的な影響力)であり、ドラッガー博士が言った、「マーケティングとはセールスを不要にすること」を実践するしか無いと思っています。

表面的な影響力の武器(セールス)を使うのでは無く、潜在的な影響力=在り方や理念を体現することで、信頼を積み上げて行く(マーケティング)しか無い、ということを延々と説明しました。

ここが良く理解しておけば、顧客からの信頼を勝ち取り、結果、成果を現場で見せてくれると思いますし、それが私たち職人会社としての工事店の強みだと思っています。

本物の時代がもうすぐやって来る。そう言い出して暫し経ちますが、絵空事ではないのを日々実感しているのも正直なところです。

スタッフと力を合わせて、卓越した職人集団へのステップを駆け上がりたいと思います。

社内勉強会打ち上げ〜
社内勉強会打ち上げ〜

そんなこんななので、みんな宜しく!(笑)

 

火天の城

3月6日 快晴

今日は朝から現場へ。

海の見えるsumika
海の見えるsumika

天気予報に従って、雨で延期を2回も余儀なくされた新築工事の上棟が中国に出張に行っている間に行なわれていたので、早速現場に見に行ってきました。

海の見えるsumika
海の見えるsumika

立ち上がった建物の中に入ると、思っていたとおり、と言うよりも思っていた以上に気持の良い眺望がリビングダイニングから開けており、図面で見るのとはまた違う印象の空間に暫し見入ってしまいました。

 

上棟に立会えなかったのは残念ですが、現場を守ってくれるスタッフがキッチリと進めてくれて、一日で棟上げ、屋根仕舞だけではなく、外壁の合板張りまで進めてくれていたようで、本日のサッシの搬入に合わせて外部の仕舞も目処がつく勢いでした。

淡路島が一望
淡路島が一望

早ければいいというものでは有りませんが、早いのは仕事の段取りがいいという事でもあり、得てして仕上がりも良くなったりします。

(手前味噌ながら、)頼もしい限りです。(笑)

と、言いつつも現場の中に入ると、すぐに職人の仕事にケチを付けてしまうのは、長年染み付いた癖みたいなもので、今日もグチグチと応援に来てくれている若衆に小言や指摘を言ってやりました。(笑)

梅の花
梅の花

さて、お題目は久々に、小説のご紹介。

 

火天の城
火天の城

ビジネス本は読むのをやめた、と言いながらも、(ミーハーな性格が禍して、)話題に上る本はつい取り寄せてしまうので最近、また小説から遠のいておりましたが、これではいかん、と積み上がった専門書を尻目に読みたかった歴史小説に取り掛かりました。

『火天の城』

たしか、アマゾンで30円くらいで買ったと思うのですが、素晴らしい本でした。

乱暴且つ超簡単に言ってしまうと日本史上唯一無二の天才にして英雄の(←私見です。笑)織田信長に仕えた棟梁の物語で、日本で初めての高層天守(天主)を備えた安土城築城と亡滅の物語です。

あまり文献も残っていない安土城の築城を良くこんなに細かな描写で書上げることが出来たものだと関心すると共に、現代の様に道具が無い時代に人力で壮麗な建築を作り上げて来た先達の苦労と技術の凄まじさを垣間みた気がしました。

とにかく、久しぶりにのめり込む様に読めた一冊でした。(以下、ネタバレ御免なので、読もうかな、と思っている人は飛ばしてください。笑)

 

安土城復元CG
安土城復元CG

圧巻だったのは、天主を支える大通し柱を調達して来るくだり。

日本の歴史を通じて初めてとなる七層の天主を支える大通し柱の大きさは一尺五寸角、長さ八間の柱。というと、メートル法に直すと、太さ45.5cm角、長さ14m56cmの桧の正目の材となります。伊勢神宮の遷宮用に御神木として守られているものを伐り出して木曽の沢からを切り出して運んでくるのですが、丸太にすると末口が二尺三寸、元口になると五尺!なんと口径1m515cmの怪物のような御神木です。

想像しただけでもぞっとする、小説と分かって読んでいながらも鳥肌が立つような物語になっており、史実に忠実に基づいているとは思いませんが、実際にこの物語に近しいことを行なったのだと思うこともあり、手に汗を握りながらストーリーの中に入り込んでしまいました。

その他にも、全国から集めたといっても過言でないくらいの多くの番匠(大工)をまとめる棟梁、岡部又右衛門が口にした心に残る言葉やエピソードがいくつも有るのですが、最も唸らされたのは、信長の一言で土壁に石を混ぜ頑強にする変更の結果、天主の外壁が沈むという大変な事件の対処、「木に聞く、」と、木曽から運んで来た大通し柱に耳をあて、瓦が載り、土壁が塗られてもの凄い荷重がかかる天主を支える大通し柱の根元を切り飛ばす場面。

職人魂が震えました。(笑)

人工の計算をすると天主を立ち上げ、造作をして竣工するには大工だけで一三万七千七百人、他の職方を合わせるとその何倍にもなる人々が集まり、それを三年で竣工させたというのは想像出来ないくらい凄まじい工事だったのだと、日本で初めての高層建築の事業に想いを馳せつつ、規模も質も全く違いますが、出来るのか?、間に合うのか?とドキドキしながらクライアントの依頼を請け負って来た今までの自分と重ねてみたりして、単なる歴史小説とはひと味も二味も違う強く印象に残る1冊となりました。

 

職人の皆さん、Amazonで30円ほどで買えるこの感動、是非味わってください。(笑)

悩み、迷う時間が生み出すもの。

3月5日 曇り

気持よく中国でのミッションを終えて、昼の便で関空へ帰ってきました。

煙台国際空港
煙台国際空港

海外での面接とあって、ワンチャンスを逃さない様に、短い時間で集中しすぎたのか、それともフルマラソン完走後のリカバリータイムのピークが来たのか、長い晩餐のあとホテルに戻るとそのまま寝落ちしてしまいました。。

寒くて目覚めたら明け方、ベッドの上。こりゃいかん、と二度寝をしたら寝過ごしてしまいましたが、珍しくしっかりした時間寝たような気がします。。

疲れてたんやなー、なんて思いましたが、よく考えると直接の原因はこれ?

白酒
白酒

大陸の北部では乾杯!と杯を重ねる古式ゆかしい習わしが共通してある様で、南国のキツい酒とは若干違う飲み方をなされるということで、、

2日続けてずいぶん飲んだことに原因が有ったのかしら、なんて、、(笑)

燃える白酒
燃える白酒

なんと言っても(今密かに流行っているらしいスピリタスの様に、)ライターの火を近づけると燃えるくらいのキツさですので、(苦笑)

とにかく、疲れを癒しながらの移動の一日となりました。

 

さて、お題目は、今回の面接で実習生の採用に際して私が投げかけた質問から、

 

簡単な実地試験と個人面談を終えて、6名の中から3名を選び二次面接へと進んで私がその3名に質問したのは、

「日本で働き出して、指導係の先輩と一緒に現場に行き出して、もし、その先輩がルール違反を犯したのを見たとしたら、どうしますか?」

実習生の3人とも、「先輩にそれはいけないことなのでやめましょう」と言います。と、模範的な答えです。

「そして、上司に報告します。」とも。

「では、先輩に、上司に告げ口したら二度と一緒に現場に連れて行かないと言われたら?」

「上司にはだまっておきます。」とこれも3人とも(笑)

「では、社長に呼び出されて、現場でルール違反が有ったのではないのか、と問われたら?」

これには意見が割れました。

「しりません〜」とシラを切るのが一名、「先輩を裏切る事になるが報告します。」と言ったのが二名。

 

私はどちらが正解とは言いません。

現場での人間関係も重要ですし、組織としてルールの遵守が無ければならないのは自明の理。

そして個人的な倫理観や正義感に従った行動も重要です。

ただ、正義ってそんなに単純なものでもないし、そもそも大げさに正義を振りかざしている時に限って間違いを内包していたりします。

大事なことは『大きな目的』で本来目指すべき方向に向いて判断をしているか?という事であり、その方向性が間違っていなければ、社長に少々隠し立てする位のことは別段構わないと思っています。

だまっていることで、結果がいい方向に進み、『大きな目的』に向かっているのであれば。

今回の面接で私がこんな質問をしたのは、言葉が分からないので彼らが出す解答の細かなニュアンスが理解出来ないこともあり、質問を聞いてから、答えるまでの時間を見てみたかったからです。

どちらを裏切るか?という悩ましい問題はそんなに簡単に即答出来るものでは有りません。

こんな「もしも」の質問なんかバカバカしいと少しでも思うと、それはやはり態度に表れますし即答に近い返事が返って来ることになります。

仮定の話では有りますが、考えて、整理して、選択するその過程でどれだけ真剣にイメージをして、どれだけ真摯に悩んだかは言葉は分からなくても目の前で見ていれば分かります。

そんな彼らの態度を見ていて、今回もいい採用が出来たのではないかと満足した次第です。(^^)

 

迷い、悩み、決断する。そしてその選択に責任を負う。

その選択には成功も失敗もモチロン有るでしょうが、そんなプロセスを繰り返すことで魂が段々と強くなって行くと思っています。

人はお金や名声や快楽の為だけに生きているとはどうしても思えませんし、人生は魂を磨く為にある。と真剣に思っています。

『今』をいい人生になる様にコツコツと魂を磨きながら、半年後に日本にやって来る彼らと共に大きな目的に向かって進んで行きたいと思います。

 

 

 

おまけ、

煙台からの出国の際、ライターを全て没収されました。。

空港の喫煙室ではたぶんそのライターの再利用だと思えるこんなものが有りました、鉄の掟ですね、恐るべし。ですが、ちょっとディティールがね、、(笑)

煙台国際空港のライター
煙台国際空港のライター

遺言。

3月4日 晴れ 煙台にて

煙台の街
煙台の街

中国出張2日目、朝から早速、実習生の送り出し機関である煙台国際に面接に向かいました。

今回は関西技術協力センター協同組合のメンバー3社合同での面接という事で、20名を越す候補生がずらりと整列して待っていてくれました。

煙台国際の授業風景
煙台国際の授業風景

簡単な実技試験のあと、個人面談を経て、3名に絞り込んで二次面接と、たっぷり時間をかけて、2名の実習生を指名することが出来ました。

これから入国までに3級レベルの日本語の習得等、まだ越えてもらわないといけないハードルが有るので私の選択の結果はまだまだ先まで分かりませんが、ベストな選択が出来たと思っています。

家族を残して異国の地にやって来る彼らの人生が大きく飛躍するきっかけになることを切に願いつつ、「日本で待ってるよ、」と固い握手を交わして面接会場をあとにしました。

第3期技術実習生と記念撮影
第3期技術実習生と記念撮影

面接を終えて、今回の訪中のミッションがひとまず成功した夜、同行の協同組合のメンバーさん、送り出し機関の担当者、そして中国No1の実積を誇るまでになった煙台国際のyuu会長と夕食を共にしました。

通訳の趙経理を通していろんな話をしましたが、そんな中私がこれだけは聞いて欲しいと話したのは、中国人実習生事業を継続している理由。

今では国策とも相俟ってずいぶんと認知が広がった海外からの実習生の受け入れ事業ですが、関西でそのパイオニアとして奮闘されて規模を拡大されて来たのが、生前非常にお世話になった故嶋田理事長でした。

3年前、その嶋田理事長が急逝されたあと、協同組合の幹部の方が、法改正で建設業の受け入れ条件が変更された等もあって一時途絶えていた実習生の受け入れを再開してくれないか、と訪問されました。

強面のその幹部の方は、目に涙をうっすらと浮かべて、「故嶋田が最後に行なった『商品力の強化』の成果を見て欲しい。」と訴えられました。

実は、実習生の受け入れ事業は社内で賛否があり、工務部のスタッフに諮ると3年間という期間限定の人材よりも、もっと長い目で育てることが出来る若者を採用するべきだ、という意見が多数を占めており、当面実習生事業の再開は見送ることになっていました。

しかし、その幹部の訴えは、『商品力とは人間力と語学力だ!』と、当時どこの機関も取り組むことをしなかった、いや出来なかった実習生の来日時点での日本語検定3級の全員取得と、感謝力に重点を置いた日本式の教育を中国で実施する!と気を吐いていた故嶋田社長との勉強会でのエピソードを思い出すこととなり、社内の反対を押し切って、実習生の受け入れ事業の再開を決定することに私を決意させることになりました、

そして、その決断が現在の王くん、張くんの大活躍に至っています。

私自身、感謝することしきりですが、中国人実習生の受け入れに難色を示していた工務スタッフも配属された彼らのレベルの高さに非常に喜んで、助かっていると言ってくれており、また実習生の彼らも周りから認められる環境で加速度的に技術、語学の習得を早めてくれているのは嬉しい限りです。

と、そんなエピソードと共に、実習生と受け入れ企業の双方のこれからの為に、(為替の問題や、中国国内での賃金の高騰など、様々な問題は有りますが、)今のレベルを維持、継続してもらえますように、とyuu会長にくれぐれもお願いをしておきました。

故嶋田社長の夢であり、遺言です。と。

いろいろと難問も山積みの日中間のこの事業が民間レベルで少しずつでは有りますが、小さなWin-WInの関係を広げ続けることで『世界中の人に日本を好きになってもらう』という理念の実現に寄与出来ればと思っています。

『夢は叶う。叶うから夢なんだ』

嶋田社長、あの世から見てくれてますか?

運を天に任す。けど、

3月3日 曇り時々晴れ

天気予報ではおもいっきり雨の予報だったので予定していた新築現場の上棟を明日に延ばしたのですが、雨雲はどこかに行ってしまったようで、あまり降りそうにありません。

先日のマラソンの時の教訓で天気予報は疑う事無く、まるっぽ信じることにしたのですが、マメにチェックしてみると半日の間でコロコロ変わるし、思いの外頼りないことを再認識、結局、大自然には逆らえないし、科学技術の粋を集めても完全な予測なんか出来ないということですね。

運を天に任す、と言えば投げやりに聞こえてしまいますが、出来る事と出来ないことはハッキリと区別することが大事ってことなのでしょう、どーしようもないことって結構あるものです。

image

昼からは中華人民共和国の山東省、煙台に来ています。

受け入れから7年目、3期生となる中国人技術実習生の面接です。

現在、大活躍してくれている張くん、王くんの様に優秀な人材を採用出来るかどうかは、面接試験に集まってくれている6名にかかっている訳で、半ば運を天に任せる部分が大きいのですが、『優秀な人材を選ぶ』という私がコントロールする、役割をになっている以上、五感を総動員して最善を尽くしたいと思います。

人が人を評価する。

そして選択すると言うのは本当に難しいことであり、一度の面接で選ぶことが果たして出来るのか?という疑問をいつも持ちながら中国に来ていますし、私の選択が実習生として祖国を離れ異国にやって来る彼らの人生に大きな影響を及ぼすことに対する畏れもあります。

人とのご縁なんて、天気予報のようなもの、必死で探して、捕まえようとしても絶対にコントロール出来るものではありません。

しかし、運も実力の内、と言われる様に引き寄せることが全く出来ないとは思っていません。

天に委ねながら、出来る限りのことを尽くし切る。

頑張って見ます。

 

おまけ、

フルマラソン後のアイシングをしっかりしなかったので膝にダメージが残ってて、フライトは出来れば通路側をお願いします、とお願いしたところ、なんと!ビジネスクラスの席になってました!

運は我にあり!(笑)

 

ラッキービジネスクラス
ラッキービジネスクラス

 

 

 

試練は成長への糧やろ。

3月2日晴れ時々曇り

今日も日中は現場周り、完工現場のチェックと、新たに着工させて頂く物件の担当者への引き継ぎを兼ねた現場打ち合せ。

神戸牛源吉ファザード
神戸牛源吉ファザード

『神戸牛源吉』

デザイナーさんが入られただけのことはあって、凄いお店になりました。

神戸牛源吉 カウンター
神戸牛源吉 カウンター

オリジナルティー溢れる意匠と、デザインが醸し出す空気感に、流石!と唸りながら出来上がったお店の中を見て回りました。

オリジナル行灯
オリジナル行灯

デザイナーの尾前先生にも完全にイメージパース通りに出来ている、と言って頂いた様で、一安心、お店のオープンが楽しみです。

神戸牛高倉 現場確認
神戸牛高倉 現場確認

厳しい工期と高い現場品質の両立を目指して頑張った担当のイッペー君には引き続き次の現場も頑張っていい仕事をしてもらいたいと思います。(^^)

 

さて、気付けばもう3月。

今月が終わると今期の第一四半期が終わるということで気合を入れ直そうと密かに燃えております。

そんな3月の初っ端、昨日は二度目となるフルマラソンに挑戦してきました。

「淀川寛平マラソン」

淀川の河川敷の芝生の上を走るコースで寛平ちゃん主催ということもあり、吉本の芸人さんが若手中心に220人も参加されるという楽しそうなマラソンイベントです。

 

淀川寛平マラソン2015
淀川寛平マラソン2015

いかにも楽しそうな看板がかかっておりました。(笑)

 

が、しかし、当日は天気予報通り朝から本降りの悪天候。

それでも、そんなに土砂降りにはならんやろう、どうせ走って汗かいたら一緒やし、と暢気に楽観視して参加してみたのですが、冬の雨の中でのマラソンの過酷さを身をもって体験することとなりました。(涙、)

淀川寛平マラソン2015
淀川寛平マラソン2015

雨と風で体は冷え切り、手がかじかんでと言うよりしびれてiPhoneを手にとって写真を撮ることさえできませんでした。

軽快に走るはずだった芝生は雨で沼のように泥にまみれて、アスファルト部分は避けるところもない位に水たまりに。

そんな中でも、ふんどし姿で頑張ろう頑張ろうと声を出しながら走ってくれてる芸人さんもいて、それなりに楽しめたと言えば楽しめたような…

 

淀川寛平マラソン2015
淀川寛平マラソン2015

ゴール前の10キロぐらいはいっそう雨足が強くなり、走るどころか靴が脱げそうになるぐらいぬかるんだ足元に完全に心を折ってしまいましたが何とか完走、ネットタイムは5時間11分でした。

この(ボロボロの)完走証明書が全てを物語っている気がします。(笑)

淀川寛平マラソン2015完走証
淀川寛平マラソン2015完走証

ちなみに、今日のマラソンサイトによる昨日の参加者による昨日のレースの評価は見たことも無い40点台という低評価のレースとなってました、皆さんぼやきまくり(苦笑)

大会レポ
大会レポ

私も「雨の日のマラソンなんて二度と出場するものか!」と若干キレ気味に帰ってきましたが、温かいお風呂に入って冷え切った体を戻し、ビールを一杯飲むとやっと冷静さを取り戻して、ふと我に返って思ったことは、

肉体的、精神的にかなり追い詰められた今回のフルマラソン、目標タイムには届きませんでしたが一応最後まで走りきった事でC目標は達成できたし、高い負荷の中での完走は自信にも繋がるかも、

また、近年こんな厳しい経験をしたことがないよなー、と思い返し、それはそれで良い経験ができたのではないかと考え直しました。

きっと、次のレースでは天気が良いだけですごく幸せな気分で、42.195キロメートルの距離が長いことなど辛いなんて思わずに気持ちよく走れるような気がします。

試練を乗り越えてこそ人は成長するとよく耳にしますが、今回の経験は走ることに関してはずいぶんメンタル面で鍛えられたと共に、思い出に強く残る良いレースだったと思える様になってきました。(笑)

喉元過ぎれば熱さ忘れる。というか、風呂に入れば辛さ忘れる。ですね。

今となっては、試練を乗り越える機会を与えてくださった寛平ちゃんに感謝したいと思います(笑)

ぼやいてごめんねー。

伊川の夕暮れ3.2
伊川の夕暮れ3.2

PS.そんなこんなで(諸事情あり、)出場を取りやめたキヨちゃんの判断は正解だった、と思うと共に、こんな貴重な経験二度とできんかもわからんでー、と(負け惜しみではなく)言わせて頂きたいと思います。(笑)

キヨちゃん、堺シティーマラソン一緒にどう?

直感力を鍛える方法。

2月28日晴れ

 

2月の最終日はまるで春のような良い天気になりました。

淀川河川公園
淀川河川公園

今日で1年の6分の1が終わり。

2月は逃げるとよく言いますが時が経つのは本当に早いものです。

今日は工期に間に合わそうと必死になって現場を進めてくれているスタッフの負担を少しでも減らせればと、朝から作業服を着込んでダンプに乗って現場へ。

廃材積み込み
廃材積み込み

午前中はクライアントの管理物件の空き家を張くんと片付けて、昼からは大阪へ。

本日中に完工予定の現場に搬入する家具を引き取りに向かいました。

 

オーダーチェア積み込み完了!
オーダーチェア積み込み完了!

せっかく大阪に行くからついでに、と我孫子商店街のクライアントのお店のメンテナンスに行ったり、明日出場する淀川カ寛平マラソンのエントリーに立ち寄ったりといろいろと所用を片付けました。(笑)

とりのすけ我孫子店メンテナンス中
とりのすけ我孫子店メンテナンス中

神戸に住んでいると大阪の道は非常にわかりにくく、車の数も多くて非常に運転しにくいという印象で、渋滞も多いし、はっきり言って好きではありません。

なので大阪をうろうろする時は大体電車バスを利用するのですが、荷物の引き取りにそうも言っていられないし、とダンプに乗り込みましたがやっぱりなじめません。

やっぱり神戸の人はどこを走ってても山と海が見えないとあきませんね。(笑)

神戸牛 源吉工事完了前夜
神戸牛 源吉工事完了前夜

そんなどうでもいいぼやきはさておいて、、

お題目は最近、長距離の運転をする時にすっかりハマっているpodcastで聴く田坂広志先生のお話しの中で強く耳に残った言葉から。(youtubeの音声だけの番組をpodcastと言うのかは疑問ですが、、)

ネタもとはこれ、凄いですよ。

https://www.youtube.com/results?search_query=田坂広志+公式チャンネル

 

4時間以上にわたって熱心に聞き込んでしまったpodcast(?)では、量子力学の物理的見地から紐解いて人の心の在り方を説かれるという秀逸な内容でした。

備忘録と私なりのまとめを残しておきたいと思います。

この宇宙は全く何もない真空から元素が生まれ、ビックバンが起こり、地球ができて生物が誕生、進化してきました。それはシンプルなものが複雑なものへと進化していった軌跡でもあります。

そして現代のインターネットのインフラ整備、そしてスマートフォンの普及は誰もの手のひらの中にいつでも世界の情報があると言う凄まじい変革をもたらしました。

心理学者のロバートチャルディーニ博士は多すぎる選択肢を持てるようになった人間は逆に情報収集を諦めてしまう、とその著書「影響力の武器」に書かれました。

確かに、ほとんどの人は急激な情報収集力の高まりに対して分析力や判断力が伴っていないのかもしれません。

複雑化する社会の進化ここに極まる。と言う事でしょうか、、

陰極まれば陽となる。という陰陽学の言葉がありますが、結局これから重要になってくるのは論理的な判断力だけではなく「直感力」なのだと感じた次第です。

では、その直感力はどうすれば鍛えることができるのか?

その答えがが亀井勝一郎氏が残された言葉にあるのではないかと田坂先生は解説をされているように思いました。

『割り切りが魂を弱くする。』

という言葉は、「何を選ぶか」よりも「どう考えて選ぶか」というその思考と心情が重要であるということを指しているようです。

結果ではなくプロセスこそ重要だと、

そのプロセスこそが複雑化していく社会で対応できる力をつけてくれるのではないのかなと思いました。

世の中は矛盾に満ち溢れており、いくら考えても正解を見つけ出すことができない事はいくらでもあります。そもそも、正解自体が無いことも。

結局、最終的な判断は直感に頼るしかないのかもしれませんが、その直感とは言葉を変えると「魂が響く」 ということだと思った次第です。

普段から、「シンプルイズベスト!」と簡単に答えを出してしまうのではなく、考え、悩み、そしてその選択に対して後々まで心を残すことで魂が鍛えられていくような気がします。

武士道で言う「残心」というのはこんなことを教えてくれていたのかもしれません。

悩ましいこと、複雑なことこそ魂を鍛える絶好の機会だと、そんなふうに考えるようにしたいと思います。

それにしても、今日のロングドライブ、非常に良い勉強になりました。

忙しくさせて頂けるというのはいいことがいっぱいありますね。

心から感謝します。

心謝。

神戸牛源吉 完成目前
神戸牛源吉 完成目前

『あたたかい』と『しあわせ』の親密な関係。

2月27日 晴れのち曇り

明石大橋と淡路島
明石大橋と淡路島

気がつけばなんと明日で2月も終わり。

なんか出張の合間に現場を走り回っていただけのひと月だったような気がします。。

明後日からは3月、長く寒かった冬もそろそろおしまい、時の経つのが早いのはなんだかもったいないですが、春の訪れと共に暖かくなるのは嬉しいものです。

もうすぐやって来る、生きとし生けるもの全ての命が芽吹く新しい季節、訳も無くウキウキした気分になってしまいます。(笑)

 

春と言えばイベントも目白押し、すみれ事務所では昨日からスプリングキャンペーンやお客様感謝祭イベント等のお知らせを盛り込んだニュースレターの発送に追われました。

ニュースレター発送中!
ニュースレター発送中!

2〜3日中にはお客様や協力業者さんのお手元に届くと思います。

 

隔月で発行している『すみれだより』というニュースレターの中で唯一私が担当しているのは、A4一面のコラムです。

(プライベートネタが多いんですが、、)日常の些細な出来事やふとした気付きを連載させて頂いておりまして、それを読んで頂いたお客様から、身内ネタに対するツッコミや助言を頂いたりと、すっかりお客様先に出向くことが少なくなった私のことを身近に感じて頂いているようでして、身内ネタばかりで恐縮ですが私のことを忘れずにいて頂ければと思いながら毎回書いています。(笑)

ニュースレターの発送に先駆けて、ここでもそのコラムをご紹介しておきたいと思います。

 

***ここから転載***

『あたたかい』と『しあわせ』の親密な関係。

古くから三寒四温と言われるこの季節、ゆっくりではありますが、漸く春の訪れを感じられる様になって来た今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

この冬は例年になく早くから関東以北で大雪がふり、全体的に寒かった印象です。

寒い冬には暖かいものに心を奪われがち、我が家でも「今日は寒いね、」を合い言葉に夕食に鍋を囲む日が多かった様に思います。

私は仕事の都合、娘は受験勉強で塾通い。普段なかなか家族揃って食事を摂る機会が持ていない中にあって、夕食が『鍋』となると何となく時間を合わせて食卓を囲もうとするから不思議です。暖かい食事と共に、なんて事無い会話を交わしながらの家族との時間は気持も少しほっこり。そんな風に考えると寒い冬もそれはそれで悪くないな、なんて思ったりします。

この冬に流行した『あったかいもの』というと、『クマムシ』という漫才コンビのネタの中の『あったかいんだからあ~』という歌がずいぶんと流行ったようです。

私はTVを殆ど見ないので、その辺りの流行には非常に疎いのですが、漫才だけではなく、歌のCDリリースまでされた様で、ずいぶんと好評を博していると、中学生の娘に教えてもらいました。

私の個人的な見方ですが、漫才(と言うよりコント?)が面白いから人気があるのかというと一概にそうでもなく、以前から使っていたネタが寒い冬になり無意識の内に暖かいものを欲している人々の心にヒットして一気に広がったのではないかと思っています。(娘はそんな事無い、と否定すると思いますが、笑)

寒い=辛い、暖かい=幸せという固定観念が多くの人の意識にあり、特に寒さが厳しい折は『あったかいんだから~』というフレーズを連呼するのは衆目を集め、好感を持たれるのに非常に効果があったように思います。(私見です。笑)

鍋にしても、歌にしても暖かいものが小さな幸せを運んで来るのなら、私たちはもっと暖かな住宅を提供する事を心がけなければと思ったり。

冷えは万病の元、と昔から言われますし、最近は断熱効果が高い住宅に住むと風邪や喘息等の疾患の発症が少ないとの研究結果が複数の国の調査機関で発表されています。

もしかしたら思っている以上に『あったかい』と『幸せ』は深く結びついているのかも知れません。

もうすぐやって来る春爛漫、全ての人にあたたかいという幸せが降り注ぐ素晴らしい季節の到来を喜び、楽しみたいと思います。

これから草木は芽吹き、花が咲き誇るとても良い季節になりますが、同時に季節の変わり目は体調を崩しやすいとも言われます、皆様に於かれましてはお身体にくれぐれもご自愛頂き、あたたかな春を楽しんで頂ければと思います。

高橋拝

***転載ここまで***

長文にお付き合い頂きましてありがとうございます。

もう少しで待ちに待った春、あったかい季節、楽しみです。(笑)

 

おまけ、

だから一緒にいかれへんねんて、、(^^;

引き止めるにゃろ
引き止めるにゃろ

八つの心。

2月26日 雨

彦根城遠景
彦根城遠景

今日は新築現場の上棟日の予定でしたが、昨日、天気予報を何度見返しても雨が降る、となっていたので思い切って工事の延期を決めました。

雨は天の恵み、祝い事の日の雨は決して悪くはないのですが、さすがに上棟には不向き、延期した来週には私は海外に出張に出ており、立会えないのが残念ではありましたが、早々に決断しました。

朝目覚めたら、キッチリ天気予報通りの雨、気象庁の予報の精度には脱帽。と、感謝ですね。。

ひこにゃん
ひこにゃん

今日は久しぶりに滋賀の彦根へ。

彦根城の周りに昔の建物を復刻させているきれいな町並みは大好きです。

今日は時間が無く、店舗内装工事の新規物件の調査と打ち合せだけ済ましてすぐに電車に飛び乗ってしまいましたが、次回はもう少しゆっくりと時間をとって、というか、桜の季節に工事が出来ればゆっくりと彦根城のお堀の周りを歩いてみたいと思います。

 

彦根で仕事を終えて帰り際、ふと一際目を引く立派なお店が目に入りました。

『たねや』

創業150年という和菓子、洋菓子のお店です。

丁度、夕方から参加した勉強会の題材となっていた企業だったので、興味が湧いて立ち寄ってみようかと思いましたが、残念ながら時間の都合で断念、またの機会にいってみたいと思います。

彦根ベラミロード
彦根ベラミロード

さて、お題目はその夕方からの月に一度の勉強会のお題にあった、『たねや』さんの企業事例を読んで思ったこと。

滋賀の近江八幡発祥で150年もの長きに渡り続く老舗で、種苗の販売から和菓子のお店に、今では洋菓子でも関西では超有名なクラブハリエというブランドを立ち上げて売上げ200億円を超える企業へと躍進を続けておられます。

 

その企業事例を読んで私が改めて感じたのは、日本の歴史ある企業の底力って凄いってこと。

島国って事もありますが、独立国家として他民族に侵略されず古代から連綿と安定した国家として成立し続けている国って世界でもあまり類を見ないわけですし、なおかつ、近代国家として安定している、そして先進国としての成熟を遂げているのは日本の他には無いと思っています。

そんな中、日本の伝統文化を軸にして、近江八幡という地域に根付きながら、現代の多様なニーズに合わせる商品開発を行ない、全国に店舗展開を続ける『たねや』さんはこれからの日本の企業が進むべき道を示しておられるようにも思いました。

 

その『たねや』さんの家訓とも言える経営理念には近江商人の心構えが色濃く反映されているとのこと。

お題目は、その理念等が記されているたねやさんの従業員さんが必携する冊子の中の言葉です。

 

『八つの心』

たねや末廣の末廣がりの「八つの心」それは日々の八つの反省なり

一つ、私は素直な心でいただらうか。

従順ではなく 心に扉を持たず 明朗闊達 いはゆる健康にして清らかな心

二つ、私は人様の無事と倖せを祈る心を忘れはしなかったか

三つ、私は正直と敬ふ心を持っていただらうか

四つ、私は装う心を持っていただらうか

装う心とはそのものの実を美を最大に引き出し表出する心をいふ

五つ、私は手塩にかける心を忘れてはいなかったか

六つ、私は感謝の心を持っていただらうか

七つ、私は親切の心を持っていただらうか

八つ、私は活き活きした前進する心を持っていただらうか

 

 

やっぱり、成長とは自省の中にあり、商いは在り方を正すことから始まるってことなのでしょう。

世界で最も多く長寿命の企業を生み出し続けている日本式のマーケティングの真髄を垣間みた気がしました。

今回も素晴らしい学びを頂けました、見習いたいと思います。

 

おまけ、理念と経営を考える経営者の会のあとの懇親会は初体験の『ラーメン居酒屋』

ラーメンを全面に打ち出した新しいスタイル、斬新でした!(^^)

ラーメン居酒屋!志みづ家
ラーメン居酒屋!志みづ家