令和元年11月26日 晴れ
JBN全国大会
熊本は今日も快晴。昼からは今回の九州出頭のメインイベントであるJBN全国大会の開催に参加、全国から500名を超える工務店経営者やスタッフが熊本の地に集結して盛大にスタートを切りました。熊本県知事や熊本市長等の錚々たる来賓が並ばれる中、粛々と式典が進められ、交流会(懇親会)、二次会、三次会と相変わらず夜中遅くまで盛り上がり、熱い熊本を堪能しました。お付き合い、アテンド下さった地元熊本の皆様、ありがとうございました。また近いうちに戻ってきますので、宜しくお願い致します。(笑)ちなみに、アップしている画像は魂を刻む工務店ファイヤー村田社長と懇親ゴルフコンペで同スコアベスグロだった堺専務のfbから無断で拝借しました。失礼しました。(^ ^)
SDGsが拓く工務店経営
今回の全国大会の基調講演は一般財団法人日本建築センター理事長の橋本公博氏が登壇され、「SDGsが拓く工務店経営」と言うテーマで国連で採択され、世界的な流れになっている持続可能な社会を実現するための17の目標と、工務店経営がどの様に深い関わりがあるかを改めて整理されました。私からすると、SDGsはそもそも地域工務店が行ってきた事が大半を占め、三方よしの考え方が根本的価値観として流れる日本的な事業の在り方論にに世界がやっと追いついてきた、と言う印象で、取り立てて新しい事に取り組むと言うのではなく、今まで目指してきた事を粛々と進めていくのみだと言う認識で、改めてSDGsの指針に自社の取り組みを照らし合わせる事も無いと考えておりました。
共通言語としてのSDGs
橋本公博氏が強く提言されたのは、国連で採択され、小中学校の教科書にも掲載されているSDGsはこれからの若い世代の人たちにとっての、共通言語であり、地域工務店は今までやってきた事かもしれないが、敢えてSDGsの目標と照らし合わせて、整理し直す事によって、広く認知される事になる。と言う事です。確かに、私自身、持続可能な自立循環型の社会を目指すと長年言い続けておりますが、それだけ聞いても具体的に何の事かさっぱり分からない訳で、それをSDGsの目標と合わせる事で、特に若い人達には理解されやすくなると思いました。この機会に現在取り組んでいる事業内容を合わせて、広く見てもらえる様にしようと思います。
SDGsに対する私達の取り組み。
私達の立場での貧困をなくす取り組みは、職人の社会的地位を上げる事です。他業種に比べて、保証が十分でない、将来のキャリアアップが見え難い職人の働き方を見直し、正規雇用と教育システムをセットにして次世代を担う若手職人が育つ環境作りに努めています。
2: 飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する
流石に日本では飢餓に対する問題意識は薄いですが、安心安全な食料を確保できる様に地元の農家さんとタイアップして農業に取り組み、ご縁があった方にも収穫祭にお誘いして自家農園、自家栽培をするきっかけを提供しています。
3: あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
バリアフリー住宅、温熱環境の優れた空間の設計、施工を行う事、あるいは電磁波対策や化学物質対策なども行って住まい手の健康に寄与しています。
4: すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する
社内研修を継続的に開催、社外にも私塾を主催して広く地域の事業者に学ぶ機会を提供している。また、建築実務者向けには一般社団法人の研修事業を立ち上げ、研修と毎年のフォローアップで生涯学習の場を提供している。
5: ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う
建築設計において女性目線を大切にしており、設計部のメンバーは全員女性で業務を行なっています、まさに女性が活躍する事業所となっている。
6: すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する
家庭菜園など外部でふんだんに水を使う場合には雨水タンクの設置を推奨し、雨水利用の促進を心がけている。
7: すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する
住宅の屋根に太陽光発電の搭載を推奨、また住宅の断熱性能を高めて消費エネルギーを抑え、オフグリッドな暮らしを可能にする提案をしている。
8: 包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する
スタッフと顧客の信頼関係構築を元にストック型ビジネスモデルを作り上げてきており、顧客からの評価、感謝される仕事が自社の未来に直結している事を認識してもらっている。
9: 強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る
自社職人の育成を続ける事により、地域の顧客の住宅のメンテナンスを引き受け、地域のインフラを守り、支える企業として認められる事でストック型ビジネスモデルの構築を図っている。
11: 包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する
自社職人の育成を続ける事により、地震や台風などの天災への迅速な対応を可能にしており、地域の安全、安心な暮らしを支えている。
建築工事を担うのは現場の職人であり、職人育成に取り組む、また同業者に対してそのサポートを行う事によって持続性を担保している。
13: 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
建物の構造計算を行い、天災に耐えられる強度を持った建物を建てている。また、酷暑にも少ないエネルギーで過ごせる高性能な家づくりを守っている。
15: 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
地元産の木材、また、国内の木材活用を促進する事によって、循環型社会への寄与を目指している。
SDGsに一番近いのは工務店。
この様に改めて自社で行ってきた事をSDGsになぞらえてみると、取り組めていないのは、
10: 各国内及び各国間の不平等を是正する
14: 持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
16: 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する、
17: 持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する
と4つの項目のみで、殆どの目標に対して何らかの取り組みを実際に行ってていたのが良くわかりました。橋本公博氏が「SDGsに一番近いのは工務店だよね。」と言われたのも納得です。今後は、この取り組みを定量、定性の両方で数値化、目標設定して、進捗が計測できる様にしていきたいと思いました。持続可能な社会を次世代に残せる様に。とてもいいキッカケをもらえる基調講演を聴講できた事に感謝です。くまモン体操のキレの件はさておき、熊本の皆様の手厚いもてなしに心から感謝致します。ありがとうございました!
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