しくじって、気づいた事。#習慣の力

令和2728日曇り

火曜日は朝活の日。

いつもの火曜日はポートアイランドの神戸ポートピアホテルで開催している神戸市倫理法人会のモーニングセミナーに出席するのですが、今日は北播磨倫理法人会から講話の依頼を受けて、早朝5時前から神戸の北に位置する小野市に向かいました。北播磨倫理法人会は立ち上がってからあまり日が経っておらず、まだ50社弱の会員数と少しこじんまりした単会の様でしたが、その分和気あいあいとしたアットホームな雰囲気があり、皆さん熱心に聴いてくださったこともあり、とても近い距離感で気持ちよく話させて貰いました。

いつもの当たり前の話。

今日の講話のテーマは「マーケティングとあり方と倫理」としておりました。誰でもが知っている「人の道」の様な原理原則論を地道に実践することで人生が徐々に開けて、思いがけず良くなってきたと言う私の経験談をもとに、人としてのあり方に真摯に向き合おうとする倫理法人会のバイブル「万人幸福の栞」を元にした実践の大切さについて話させてもらいました。何の目新しさも変哲もない当たり前の話ではありましたが、聴いてくださった皆様からは、(お約束ではありますが、)とても良かったとずいぶんと高い評価をいただけたようで、ほっと胸を撫で下ろしました。

違和感。

実は私、今日の講話を何食わぬ顔で話し、一応責任を全うしてきたのですが、非常に大きな失敗をやらかしたておりまして、内心、冷や汗をかきながらドキドキした瞬間がありました。それは、今日に備えて先週の連休中に講話で使うPowerPointスライドを見直していたのですが、あろうことか、自分が申し上げていたテーマをすっかり忘れており、違うテーマのスライドを一生懸命修正していたのです。その失敗に気づいたのは、朝5時半に会場に入ってリハーサルをしている最中で、壇上に書いてあるテーマを見て、あれ、これは何かおかしいぞ、、と違和感を感じたのでした。

ぼーっと生きてんじゃねーよ、

そこでやっと、今回は先月に西播磨倫理法人会で話した内容とかぶらないテーマにしようと思い、テーマは何にされますか?と質問されて「マーケティングうんぬんの話をします」と答えたのを思い出したのです。正直、かなり焦ってPCの中のフォルダを確認してみると、かなり以前に姫路で登壇した際に全く同じテーマのPowerPointを作っているのを発見し、スタート前の数分で少しだけスライドを修正して何とか事なきを得ることができました。本当にツイテいたというかラッキーというか、 九死に一生を得た位の間一髪セーフでの登壇と講話でしたが、ぼんやりしていたらテーマと全く違う話をしていたかも知れず、同時にこんな失礼な事はないと、深く反省させられました。

ギリセーフの理由

小野市のひまわりホテルでのモーニングセミナーと朝食会を終えての帰り道、「それにしてもギリギリセーフやったなー」と反省しつつも事無きを得て、ふー、とため息をつきながら車を走らせつつ、奇跡的なリカバリーが出来たのは何故だろうかと自己分析をしてみました。考えても見れはあながち偶然でもない様な今回のリカバリーが出来た最も大きな理由は、いつも同じ様なことを伝えたいと思っているからでは無いかと思いつきました。倫理法人会のモーニングセミナーで何について話したいですか?と問われたら、自分自身の在り方を見つめ直し、正しいと思う選択を繰り返すこと。=良き習慣を身につける事に尽きる様に思います。学も無ければ、事業を始めてたかだか20年、錚々たる諸先輩方を前にして偉そうに語るほどの業績を上げている訳でも無い私が、胸を張って言えるのは、正直、選択と行動の連続体である習慣を継続してきた位しか無いのです。

増幅する原理原則と習慣の力。

私がこれまで20余年間、事業を行ってきた中で、習慣の力を事業に落とし込む為に行った最大の選択は、17年前の大工の正規雇用化だった様に思います。その当時、銀行の担当者に時代に逆行しているとか、人材の在庫を抱えてどうするのか?とか、こんな収益性の低いモデルに融資は出来ないとか、許し難い忠告というか、提言をされてブチ切れたり、同業の経営者にも気でも狂ったのか?と諌められたりしましたが、事業の中心であるモノづくりの担い手の生活を安心出来るものにしなければ、同じ目的を持って顧客接点を任せられる様にならないと確信したのは原理原則に則るべきだと感じていたからに他なりません。それは、全ての現場で誰にでもできる当たり前のことを誰にも出来ないレベルまで引き上げるには、私一人の力ではどうしようも無い事を認識していたからであり、結局、今の私達があるのはスタッフの皆がお客さんの立場に立って、判断、選択を繰り返してくれたお陰だと思っています。今日の失敗で、原理原則は増幅する力でもあるのだと、改めて気付かされました。


信頼され選ばれるリーダーのための
職人起業塾 マネジメント革命研修 〜経営の未来をつくるイノベーション〜

コロナ禍の下、大きく世界が変わってしまった今、生き残るには、マス・マーケットに広く浅くアプローチするセールススキルではなく、狭く、深く質の高い顧客との関係を築くマーケティング思考です。理論と想いを仕組みに転換し、社内に落とし込んで運用できる様にリーダー向けに少人数での研修を開催する事にしました。経営者、経営幹部、リーダー候補の方に一緒にご参加頂き、マーケティング思考のマネジメントを社内に根付かせて頂きたいと思います。
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アフターコロナの今こそ内部からの強化を図るWS再開します。

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欅や栗の原板を使う贅沢な木工教室があるらしい件、の真相。

令和2727日 曇り時々雨

繁忙期突入。

今年はコロナの影響で、全体的にも世間的にもゆっくりしている感があり、あまり意識しておりませんが、例年、7月の終盤は盆と言う区切りまでに工事を終わらせるべく、非常に忙しくなる時期です。いわゆる繁忙期のスタートとなる7月最終週の始まりである今朝は、早朝から社員面談、その後、昨日開催していた、夏休み木工教室で最後まで出来なかった作品の残工事?の続きのお手伝いから。1時間程の時間でしたが、子供と一緒にものづくりをするのは楽しいモノ、いい気分で1週間のスタートを切ることが出来ました。(^ ^)

夢を叶える木工教室。

つむぎ建築舎で毎年開催している夏休み木工教室は「夢を叶える」と言う冠がついており、作りたいものをなんでも形に出来るのを特徴としています。前もって子供達(大人も、笑)に書いてもらった図面をもとに材の段取りをして置いて、若手大工がサポートしながら子供達が頭の中で描いたイメージを形に出来るのを体験してもらいたいと、(一方的にお題を決めて皆に同じものを作って貰うのに比べて)結構大変なのですが、15年間毎年続けています。

大工泣かせのワークショップ。

今回もなかなかの難易度の高い図面(というか、絵)が届いており、予定の2時間では難しそうなものもいくつかありました。結局、午前の部も午後の部も時間を超過して頑張ってもらう事になり、挙句、完成にたどり着かず、今日の居残り教室の開催となった次第です。ただ、参加頂いた皆さん共、楽しかったと言って、出来上がった作品を大事そうに持って帰ってくださる姿を見て、私も嬉しく、いい時間を過ごせたと毎年感じる事が出来ています。

木工教室を続ける理由。

長年に渡り毎年、木工教室を継続している理由はいくつかあります。ものづくりの楽しさ、素晴らしさを子供達に知ってもらうのは、未来の大工志望者が増える種蒔の一面もありますし、お客さん宅の子供達に会えてその成長していく姿を見られるのは、本当に貴重で嬉しい時間です。実際に、新入社員として入社する若者の大半はお客様の子供で、木工教室がリクルート活動の一面として機能しています。

若手大工の学びの場。

また、若手大工が担当となって、子供のイメージを形にするにはどうしたら良いか?に想いを馳せ、材料を考え、段取りして、コミュニケーションを取りながら工作をするのは教育の場としても非常に大きな意味を持っています。若奥様のDIYや子供の工作は意外とセンスがいるもので、実際に場数を踏まないと良い物は出来ません。今年はいつもよく作る単純な踏み台だけではなく、三段の脚立や餌場付き小鳥の巣箱、鳩時計に果ては安土城と、なかなかハードな希望を貰っており、頭を抱えておりました。(^ ^)

木づくりと木づかい

それにも増して、時間がかかった理由に、今回の木工教室はひょうご木づかい王国学校とコラボして、兵庫県も協賛を得て、国産材のケヤキや栗、ポプラなど広葉樹の原板を仕入れて木取りから行ったと言うことがあります。原板を割って削り、仕上げる工程を増やしたことで工作の時間よりもそちらの方にかえって時間と手間がかかってしまいました。しかし、分厚くデカい板を加工すると可愛い小鳥の巣箱や華奢な踏み台が出来るのを間近に見てもらうことで、木づかいの面白さ、無限の可能性、木と職人の価値を認識してもらいたいと思いましたし、ある程度は伝わった様に思います。

大工なめるなよ。

後は、昨日の楽しい体験が良き想い出として記憶の片隅に残り、国産木材を使う意味や意義、職人の持つ技術の価値を感じてもらい、将来、なんらかの場面で思い出して貰えれば、私にとってこれ以上嬉しい事はありません。ちなみに、木材加工の大した設備を備えているわけでは無い、一介の街の大工として私が木取り(原板から使う材を切り出す作業)をしながら心の中でつぶやいていたのは、大工をなめるなよ。でした。(^ ^)  鋸と鑿、鉋が有れば小さな差物から大規模建築まで出来るモノづくりの力と価値を伝える活動を、参加してくれるちびっ子達の笑顔を糧に、これからもずっと続けていきたいと思います。(^ ^)