経営理念は必要か?

令和3年2月10日快晴

論語と算盤

火曜日に引き続き、水曜日も朝活の日。火曜日の倫理法人会はビジネス抜きで経営者としてのあり方を見つめ直し、姿勢を正す原理原則を学ぶ時間、それに比べて水曜日のBNIはメンバー間でがっつりとビジネスのサポートをしあう1業種1社限定の異業種ビジネス交流会との位置づけになっており、ひとえに朝会といっても全く逆のスタンスです。私は現在、大河ドラマで渋沢栄一が取り上げられるのを機に、論語と算盤を読み直しておりますが、まさに倫理法人会とBNIは両輪だと思っています。

 

Givers Gain

BNIなる朝の異業種交流会の理念はGivers Gain(与ええる者は与えられる)となっており、私もその理念に強く共感してかれこれ3年に渡って活動を続けています。本日ビジターゲストとしてご参加いただいたサードビジネスの提唱者であり著作家の清水ひろゆきさんは参加してみての感想で「ギブアンドギブのコミュニティーがリアルに存在する姿を見て非常に感銘を受けました。」と言ってくれておりましたが、まずメンバーに貢献する事を主眼に置いて活動することでメンバー間で信頼の話を広げ、それが全体のビジネスの発展に繋がっていく仕組みは非常に素晴らしく、信頼できるありとあらゆる専門家が揃うチャプターは実際、実業でも大いに役立たせてもらっています。

理念の共有

まさにGivers Gain。共に掲げる理念を深く理解し、実際の行動に移しているメンバーの姿を見ると信頼の絆が深くなり、紹介してあげたい、応援したいと心から思えるようになると同時に理念の共有の重要さを日々感じています。ちなみに、昨夜リフォーム業者の集まりであるTOTOリモデルクラブの「経営革新会議」なる勉強会で、小規模事業者に経営理念は必要か?と言う非常に根源的で深い問いが話題になりました。この勉強会は「やり方」ではなく経営者としての「あり方」を考え直し、経営を革新していこうと言う高い志から生まれた勉強会で、3人の経営者が「何のために事業を行っているのか」と言うテーマに沿って発表されました。

何の為に?との命題

3名の経営者は事業規模も創業してからの年数も様々でしたが、共通していたのは、経営理念を明文化して明確にしていない事でした。「何のために事業を行なっているのか?」との命題にに対する答えは顧客に喜んで貰いたい、従業員に幸せになってもらいたいとの至極真っ当なもので、職業人として、経営者として誰しもが持つ想いではありましたが、その実現に対して深く掘り下げて考えているという印象を受ける事はありませんでした。たしかに、額縁に入れて飾る経営理念が無ければならない訳はなく、上っ面の理念を掲げても意味はありません。しかし、何のために?と問われた時に答えに躊躇うのは大きな問題だと私は感じました。

当たり前過ぎて作る気にならない。

一人の社長曰く、「顧客の為とか、社員の為とか当たり前すぎてわざわざ掲げる気にならない」と言われていました。それは、そもそも社員20人以下程度の小規模事業者に経営理念が必要か?と言う問いであり、実際、そんな堅苦しい、面倒な事をしなくても事業は成り立ちますし、その方は私よりも長く事業を継続されています。私の場合は顧客接点でも、社員間でも、取引先とでもスタッフ全員が同じ判断基準を持ってコミュニケーションを取ってもらいたい、それは常にイマカネジブンではなく、他者貢献、本当の価値、未来を良くする選択です。

理念の必要ない組織

人は基本的に良心を持っていて、特に一緒に仕事をする仲間が悪い判断をするとは思っていません。しかし、人間はそんなに強い意志を持ち合わせていないのも事実だと思っていて、時間に追われていたり、忙しかったり、心に余裕が無くなると、本来選択すべきではない行動を取ってしまうことがあるもので、それが顧客や社員間や取引先との関係に深い溝を作ります。その現実に向き合った時、当たり前の事を絶対に忘れない様に当たり前のことを日常的に繰り返し、心に刻み込む必要があると思うのです。スタッフ全員、そして自分自身がが絶対に間違いを起こさないメンバーになった時、経営理念は必要無くなると思うのです。そんな境地にたどり着けるは甚だ疑問ですが、、

当たり前のことを非常識なレベルで。

私達、株式会社四方継は「四方良しの世界の実現」を理念に掲げています。自分達、顧客、取り引き先、そして地域社会の全てが良くなる選択をスタッフ全員と共に愚直に積み重ねていきたいとの私の願いでもあり、決意表明でもあり、ダイレクトに昨年新しくした社名に反映させました。いつか、もう経営理念など必要ないと言える組織を目指してスタッフと繰り返し、当たり前過ぎることを非常識なレベルまで取り組んで行きたいと思います。経営理念など要らない組織、心から憧れますし、目指したいと思います。


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幕末 戦慄の絆 #陰謀説は蜜の味

令和3年2月9日 晴れ

苦難福門

火曜日は朝活の日。今朝も夜明け前から神戸ポートピアホテルの会議室で神戸市倫理法人会のモーニングセミナーに参加して原理原則の勉強からスタート。窓の外で徐々に空が白くなり、夜が明けるのを感じながら、苦難は幸福の門、困難に直面するからこそ人は成長もするし、学ぶ機会に恵まれたりする。少し長い目で人生を俯瞰してみれば、問題があるからこそ良い人生を過ごせることが出来るのだと、講話者の宮田さんの赤裸々な体験を聴かせてもらいながら、理屈では分かっていても心底困難を喜んで受け入れる事の難しさを感じながら、その事実に向き合う時間を持ちました。今朝のモーニングセミナーも大変深い学びがありました。素晴らしい講話を聴ける機会をいただけていることに感謝です。

効率化の負荷

モーニングセミナー終了後、急いで出社してから、珍しく全く事務所から出ずに3階のショールームに籠りっぱなしで、コーチングのセッションや会計報告のmtg、zoomを使ってのオンライン会議やセッションを3件、その合間にスタッフとの打ち合わせをしながら、ひっきりなしに入ってくるチャットやメールに対応と息つく暇がない忙しい1日になりました。あちこちで歩かなくてもいろんな方とコミュニケーションが取れるのは素晴らしい事ですし、効率の面からいうとzoomの普及で格段に時間を有効に使えるようになったのは確かですが、なぜかやたらと疲れる気がするのは私だけでしょうか?便利な世の中は私の容量を超えてやたらと脳みそに負荷がかかっている様な気がします。。

毎日、締めくくりは非日常体験

最後のzoomでのオンラインmtgを終えて一息ついて時計を見ると10時を超えておりました。(あまり事務所で詰めてデスクワークをしていないこともあり)いつもならそのまま気にせず日付が変わるくらいまで仕事を続けるのですが、今日は既に集中力が続く状態になく早々に諦めてしまいました。こんな日は、長風呂に使って小説でも読んで、空想の世界に遊ぶに限ります。買い込んだ書籍の中から何を読もうかと考えただけで仕事どころではなくなって早々に切り上げる事にしました。毎日本を読む習慣はもう何十年も続いていますが、最近は特にビジネス書や実務書を読むことがめっきり減って、ほぼ小説を読む様になったこともあり、1日の締めくくりが波乱万丈の物語の中に没入する幸せで楽しみな時間になっています。

脱amazon活動継続中

私は書店経営者の息子として長年本屋を手伝って少年期を過ごしてことも有り、最近のamazonの代表される通販サイトに押されて街の本屋さんが次々閉店に追い込まれている現状を深く危惧しています。ネットでAIに次々に表示される関連のオススメ本を買うのではなく、本の醍醐味は本屋さんの書棚を眺めてタイトルや装丁に惹かれて手に取る偶然(なのか必然)にあると思っていて、その方がずっと刺激的で面白い本に出会えると自分自身の経験則から信じきっています。そんな想いもあり、便利すぎて離れられなくなりかけていたamazonから解放されるべく、定期的に書店に行っては一月では読みきれない数の本を買ってストックする様にしています。潤沢に読むべき本が積んであるだけで急いで本が欲しい状態から脱出したお陰で脱アマゾンに成功しました。(笑)

司馬史観を真っ向否定する加治史観

そんな積み上げていた本の中から最近手にとったのは、昨年読んだ本の中でベスト3に入る衝撃作、加治将一氏の「幕末 維新の暗号」の続編「幕末 戦慄の絆」でした。よく、歴史小説の大家、司馬遼太郎の小説に影響を受けて彼の小説を史実だと信じていることを「司馬史観」と言いますが、加治将一氏のこの二作品を読むと「加治史観」が埋め込まれてしまうのではないかと思うくらい、その内容は強烈で、私が尊敬する多読家の岡橋社長の推薦で二冊を購入しておりましたが明治天皇すり替え説を事実と物語を混ぜ合わせて延々と書き上げられている「幕末 維新の暗号」を読んだだけでお腹がいっぱいになり、続編を読まないまま放置しておりました。

近代史観がひっくり返る。

この度改めて手にとった理由は、先月、大いに盛り上がったアメリカ大統領の交代劇で陰謀論が席巻し、フェイクニュースが溢れかえってどれが本当か誰が正義か、さっぱり分からなくなった際に、人は(もちろん私自身を含めて)本当に陰謀論が好きなのだとつくづく感じたからで、超弩級の陰謀論(既に加治史観に侵されて真実かもしれないと思ってしまっている)の解説書の位置付けになっている「幕末 戦慄の絆」をつい手にとってしまいました。あらゆるものは角度を変えて見てみるべきと言いますが、この本に書かれているのは、明治天皇はクーデターによるすり替えで吉田松陰先生は南朝派のテロリストの頭で伊藤博文は刺客で大久保利通と岩倉具視はフリーメーソンで榎本武揚は鼻から新政府のグルで池田屋事件は内ゲバだったと、司馬史観を片っ端からひっくり返す勢いの凄さで、これがノンフィクションだと日本の近代史はとんでもない事になると思う様な内容です。

事実は一つ、真実は無限。

加治将一氏はノンフィクション作家だと自称されているので、丁寧な調査を重ねて事実を積み上げた上で見解を書かれている以上、これを歴史の真実だと世に問われている様ですがその是非に関わらず、とにかく歴史の裏側というか、陰謀説は蜜の味だと改めて思える面白さでした。だからこそ、先般のバイデン大統領が就任式を迎える際にアメリカでクーデターが起こるとか、カナダとメキシコの国境を超えて軍隊がアメリカ国内に入ったとか、ローマ法皇が逮捕されたとか、様々な真偽のほどが掴めない情報がネットの中で拡散されまくったのだと思います。事実は一つ、解釈は無限なので受け取る側によって真実は変わると言う側面があると思うし、これから益々何が本当か分からない情報が錯綜する時代が加速する事を考えれば、非常識と思えるくらい、違った視点で物事を見て免疫をつける必要がある様に感じます。「幕末 維新の暗号」と「幕末 戦慄の絆」の二部作、ご一読される事を強くオススメします。(笑)

 


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逆算の家づくり。#原理原則は何でも当てはまる。

令和3年2月7日晴れのち曇り

三寒四温

今日も神戸は朝から雲1つない晴天に恵まれ、明るい陽光が燦々と降り注ぐ気持ちの良い週明けの朝を迎えました。ひょっとしたらこのまま暖かな天気が続いて春に突入するのではないか、なんて思いましたが、そこはまだ2月の上旬、やっぱりそんな事はなく昼ぐらいには空は冬っぽい雲に覆われて、気温も大して上がらず肌寒い1日に舞い戻ってしまいました。昔からよく言われるように三寒四温が繰り返されながら、だんだんと春に近づいていくのでしょう。

理想の暮らしの作り方

今日も午前中は新築をご検討中の若いご家族が来社され、今後家づくりを進めていくにあたっての疑問点や、我々が建築に対してどのようなスタンスで向き合っているかについて質問を受けました。私はいつもと同じように、まずはリアルなライフプランに基づいた安心な資金計画からスタートする「幸せな暮らしから逆算する家づくり」の考え方を披露して、まず初めに住まい手さんにしっかりとした判断基準を持ってもらいながら、安全で快適なのはもちろんのこと、理想の暮らしを楽しめる体験をイメージしてそれを実際のものづくりに転嫁させる方法論をご説明しました。

原理原則に則る

成果は状態に由来して、状態は準備の念入りさんによって決まる。そんな原則論から考えれば、家づくりも念には念を入れた準備と計画に結果が大きく左右されるのは自明の理、資金計画と新しい住宅に住み始めた後の体験をいかに細やかにシミュレーションするかにかかっています。つむぎ建築舎では、自分たちで腹落ちするライフプランをもとにした資金計画を住まい手さん自身に立ててもらった後、カスタマージャーニーマップと呼ばれるワークショップなどを通じて、現在の暮らしでの潜在的な問題点や課題を細かく抽出し、問題解決ができるデザイン提案を心がけています。その逆算で作る住宅デザインについての考え方をメモを取りながら熱心に聞いてくださり深くご理解を頂けたみたいで私にとって非常に嬉しい時間になりました。

難しい事は強にすれば簡単だ。

今日お越しいただいたお客様も、住みたいエリアだけは決まっているけれども、新築で家を建てるのか、中古住宅を買ってリノベーションするのかもまだはっきりとした計画にはなっておらず、当然物件探しもこれからです。大きな金額の買い物になるだけに、費用面での不安もあるでしょうし、耐震強度や断熱性等の住宅の性能に関わる部分もなかなか一筋縄では理解するのは難しいと思います。また、家が建てばいいと言うものではなく、そこでの暮らしを楽しむにはお気に入りの家具を揃えたり、趣味の時間を持てるようなスペースのデザインも必要になります。ぼんやりとしてわかりにくい事は細かく小割りにして考えると、1つずつはそんなに難しくはありません。建物の安全は構造計算で明確になりますし、省エネ性能も数値に置き換えて検討できます。費用に対する不安も自分たちで根拠を持って上限を定めることで安心して進められるようにコントロールすることができます。膨大な選択を繰り返せないといけないと感じる家づくりは実はそんなに難しいものではありません。

原理原則に則った家づくり。

建築計画や不動産の取得、そして 全体を通したファイナンシャルは専門知識が必要で、非常に難しいと感じるかもしれませんが、結果は状態に由来する、そして状態は準備によって整えられる原則は普遍の真理であり、何にでも当てはまります。家づくりを始めるにあたって、何から手をつけて、どのような順番で進めていけば間違いのない、後悔しない家づくりができるのかと疑問を持たれている方は、是非とも一度、私どもへ無料相談に来ていただければと思います。四方良しの世界を実現するという我々の事業の目的に従って、幸せな暮らしから逆算し、出来る限りのリスクを排除しながら理想のライフスタイルを実現する後悔しない家づくりの方法論を丁寧に説明させていただきます。下記HPからお気軽にお問い合わせください。(^^)

憧れの大工への道 #大工のキャリアプラン構築

令和3年2月6日 晴

暖かいことはいいことだ。

いい天気が続きます。今日は朝からなんと気温10°c位あり、日中は寒いイメージがある京都におりましたが汗ばむ陽気。これからまだ寒の戻りがあるのでしょうが、これだけ暖かくなれば自然とコロナも収束に向かうやろなーと少し嬉しい気分になりました。暖かいことはいい事ばかりです。この調子だと(私の予想では)来週末に緊急事態宣言は解除されるでしょう。(笑)

新人大工オリエンテーション

今日は朝から神戸を出発して昼過ぎに京都の顧問先の事務所に出社、この4月から顧問先に入社する新卒の大工見習い三人の入社前オリエンテーションに参加しました。顧問を務めていると言っても私は経営コンサルタントではありませんので経営に関する事には何も口を挟んだりすることはなく、大工育成を軸に据えた現場マネジメント改革担当顧問と言う肩書きで、工務部メンバーと人事制度の運用や工事品質の担保、そして現場で圧倒的な評価を得て信頼関係を構築した顧客からの繰り返しの受注や紹介を目指す現場マーケティングの仕組みづくりのお手伝いしています。

新しい風

顧問先のこの事業所ではこの度、大工志望の若者が三人も入社される事が決まり、既存の工務社員さん達はこの数ヶ月随分と気合いを入れて新卒社員受け入れの準備をされてきました。新人が四年間で大工として新築住宅程度は一人で何もかも出来るレベルまで育てるべく、綿密な育成計画を立てたり、先輩大工が自分自身が目標にしてもらえる様にと今まで担っていなかった役割、業務担当を増やしたり、私と長時間のmtgを重ねて社員大工としての役割と責任の定義や意味と意義を見直してみたりと、新入社員が入社するタイミングで現場マネジメントの刷新も図ってきました。新しい風が入るのは全体の活性化に繋がると言いますが、まさにその通りの効果を発揮しています。

大工育成の厳しい現実

近年、建設現場離れが著しい若者に職人として入職してもらうにはまず、条件面で他業種に引けを取らない様に正規雇用で安心して働ける場を提供することから始めるべきだというのが私の持論です。日給月給のような日雇い労働者に毛が生えた程度の労働環境を改善、整備する必要があると、自社で実際に完全適法での社員大工育成を行うと共に一般社団法人職人起業塾の研修やセミナーでそのことを訴え続けてきました。しかし、新卒で大工見習いを採用すると一人前に稼げる様になるまでやはり4〜5年はかかり、事業所としてはそれまでの給与を先行投資的に負担しなければなりません。若手の採用、大工育成の難しさもさることながら、その厳しさを避ける意味もあり社員大工育成に取り組む事業所は一向に増えないのが現実です。

若手大工の離職問題。

更に残念な事にせっかく若くして大工の見習いとして働き始めても、離職してしまう若者も少なからずいる現実があります。職人として働く魅力が失われている、もしくは今の若者の価値観に沿っていないと思わざるを得ないのが現状です。私は、自分自身の経験則から若者が大工になりたいと言ったら親が泣いて止めるような働き方では誰もこの業界に入ってこないと自社で構築し長年運用してきた人事制度やキャリアプラン構築のシステムを公開して、一般社団法人職人起業塾でワークショップを行っており、現場作業から離れても稼げる大工の育成を推奨しており、それに共感いただいた志の高い事業者に対して人事制度改革と運用のお手伝いをする顧問として関わらせて頂いています。

大工の道具化は両面の問題。

30年前まで80万人いたと言われる大工は、現在20万人を切る位まで減少しています。また、若年層と言われる20歳未満の若手大工は全国で2000人を切っていると言われており、ほぼいないも同然です。その原因として挙げられるのは、大工を雇用する工務店が大工を人としてではなく道具として使い捨てにしてきたことと、大工自身も分業化が進んでいく中で、現場作業以外のスキル習得に意欲を示さず、業界用語で「お日さんにしにし」と言われるその日の作業さえ終わればあとは何も考えないような成長志向の無い働き方に陥ってきたことの両方に問題があると思っています。

大工のキャリアプラン。

職人不足の根本的な問題解決は、雇用、育成する側がキャリアプランを提示して、ただの作業員ではない付加価値を生み出せる職人に育てるべく、現場作業以外でも教育を施すことと、職人自体も意識を変えて将来のキャリアに向き合って資格取得や建築全般の知識習得、営業や施工管理までこなせるようにコミュニケーションスキルを高める努力をする必要があると思っていて、私が主宰する一般社団法人職人起業塾では、従業員向けに古典的マーケティング論を切り口に本質的なコミュニケーションの実践研修と、経営者向けの人事制度改革のWS、リーダー向けのマネジメント研修などを通してその両面でのサポートを行うようにしています。

憧れの職業への復権。

本日、オリエンテーションに来ていた3人の若者は全員が大工と言うものづくりの仕事に憧れて自ら大工になりたいと、この会社の門を叩いたと言っていました。私に言わせると、建築業界では現場を知っている者ほど、設計でも営業でも大きな成果を叩きだせます。彼らには子供達から憧れのマトになるような次世代の新しい大工像を叶える輝かしいキャリアを手に入れてもらいたいと思いますし、微力ながら現場改革担当顧問としての積を全うできるように精力的に関わっていきたいと思っています。とにかく、私にとっても非常に胸おどる、ワクワクする1日になりました。未来の棟梁に大きく期待したいと思います。


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夢と志がある仕事。#意図あるところに道は開ける。

令和3年2月5日快晴

春ちかし

立春を過ぎて暦の上ではすっかり春、神戸では朝夕はさすがに少し冷えますが、日中は10度越えの暖かい日が続きます。少しずつ春が近づいてきているようです。今日は朝からクライアントが購入を計画されている不動産投資物件の内覧や、神戸歯科医師会の事務局部長から紹介されたクリニックの先生の改装工事のご相談、子供の頃からお世話になっている幼なじみのご実家のリフォームの打ち合わせに伺って気持ち良く工事のご依頼を頂けたりと、忙しく神戸市内を走り回りながら、3月から公募が始まると噂されて随分とざわついてきた事業再構築補助金の事業計画の相談を複数受ける等、建築屋らしい1日になりました。

暗い世情を打ち破れ

緊急事態宣言の延長措置が発表され、世の中は沈みがちなのかと思いきや、ポジティブで意欲的な人が私の身の回りにこんなにも多いことに驚かされます。日経平均の株価も随分と活性化しているようですし、コロナのリスクの実態がないのか、経済自体が実体のないのか頭をひねってしまいます。テレビの情報番組やネットニュースは相変わらず政治家の揚げ足取りや、センシティブにすぎるニュースで溢れかえっておりますが、実際、コロナの影響で業績を大きく伸ばしている業態も少なからずあるようですし、とにかく、本格的に春になり暖かくなるのに合わせて世の中の景気も上向きになることを心から祈ります。

夢のある仕事

クライアントと一緒に移動中の雑談で、「夢のある事業をしたいですね。」との話題になりました。世の中の需要は老人の方が多くあるのでしょうが、未来を託す子供向けの事業の方が確かに夢がありますし、建築では閉店する店舗の増加や空き家問題で解体業者がバブルかよ、と言うくらい忙しくなっているようですが、やっぱり単純に潰すだけではなく、味のある古民家を再利用、再活用したり、撤去した後も街全体が良くなるような事業に繋げられるようにしたいものです。住宅業界ではこのところ、新築市場がやたら活性化しておりますが、空き家を解体した後に、パワービルダーの安かろう、悪かろう、建てっぱなしで売りっぱなしの建売住宅が立ち並ぶ街並みを見ると少し寂しいものがあります。

残念な土地活用に陥る仕組み

そもそも、土地の売り買いは法律で宅地建物取引士の資格者が行わなければならない事が決まっているので、土地を処分したい持ち主は当然、不動産会社に相談に行きます。ほとんどの不動産会社は建築に対する深い知識を持っていない、と言うよりも、常にいかに早く売り捌いて利益を上げるかが思考の中心にあり、まずはエンドユーザーの買い手を見つけるよりも買い取ってくれる業者に(業者価格で少し低めの設定ですが)オファーをかけるのがセオリーのようになっています。その結果、低性能、低価格の旧態依然の建物が街に溢れるようになっているのが現実です。土地を探しているエンドユーザーになかなかいい土地が回っていかない業界特有の事情があります。

志高い事業者のチーム

別段不動産会社を悪く言うつもりもありませんし、不動産取引とはそういう商売だと私も理解をしています。ただ、すべての不動産会社がすべてそんな風ではなくて、私の周りには志の高い不動産業者の方もおられて、ただ単に不動産を転売して利ざやを稼ぐだけではなく、地域や町並みに配慮して町全体が良くなるような計画を立てたいと奮闘される方もおられます。今日ご一緒していたクライアントにそのような話をすると、不動産投資にぜひとも加わって意味のある事業を進めたいと申し出てくれました。

意図あるところに道は開ける。

今日夜中にたまたまNetflixでイコライザーと言う映画を見ておりましたが、その中の1シーンでデンゼルワシントン扮する主人公が絶望に包まれる若い女の子に「世界は君の思うように作り上げられる」と言葉をかけておりましたが、あらゆる物事は意図する方向に進み、その繰り返しで世界は作られるのだと思います。今だけ、金だけ、自分だけ志向ではなく、志を持って丁寧な仕事を心がけることできっと世の中は少しずつ良くなっていくんだと思いますし、そう信じたいもの。理解やるチームメンバーと理解ある顧客とともに四方良し世界を目指したいと思います。


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マーケティング4.0を実現するライフスタイル提案と情報ソース

令和3年2月4日晴れ

脱建築業

今日は事業系のクライアントに当初の相談内容とは全く違う着地で私の提案を受け入れていただき、無事ご契約を頂くという嬉しい出来事がありました。一昨年から昨年の年頭にかけて社名も事業内容も刷新すべくリブランディングに取り組んで以降、私たちは建築請負業ではなく、お客様の真のニーズを汲み取って暮らしやご商売の課題解決のお手伝いをする地域コミュニティー事業だと言い続けておりますが、だんだんとそれが形になってきたように感じています。建築はあくまでも手段の1つであり、目的にはなり得ないことを肝に銘じてこれからもスタッフと共にお客様に向き合っていきたいと思います。

マーケティング4.0

脱建築請負業を標榜するにあたって、最も重要だと位置づけたのはクライアントの目的を共有する深いインタビューと観察調査であり、同時に私達が身につけ無ければならないのは、見い出した課題を解決するための提案力です。本業が建築業であるだけに、相談される内容は建築にまつわることが多いのは当然ですが、クライアントの目的は理想のライフスタイルの実現であり、建物を作ることではない以上、私たちが提案する内容は建築以外の切り口が必要で、そのためには幅広い知識の引き出しを持たねばなりません。マーケティングの神様コトラー博士がマーケティング4.0は顧客の自己実現に寄与する事業であると予言されましたが、まさに時代のニーズがそこに高まってきていると最近とみに感じます。

何を得るかより誰から得るか。

顧客の真のニーズに対応するには、建築以外にも提案の引き出しを数多く備えなければ本来の我々が目指している事業は成り立たないわけで、それはとにもかくにも情報収集が命です。しかし、闇雲にインターネットをサーフィンしたところで使える情報が手に入るわけではありませんし、情報が溢れかえる現代は余計に必要な情報が手に入れにくくなっているように感じます。私が情報ソースとして大事にしているのはやっぱり人とのつながりで、様々な分野の人たちと交流を持つことで情報得るヒントを数多くいただいています。どんな情報を得るかよりも、誰から情報を得るかの方が重要だと最近とみに感じています。

学ぶべきはあり方と世界観。

今日の夕方からもサードビジネスの提唱者であり、著者で地域活性化コンサルタントの清水ひろあきさんと、専業DIYerになる決意を固めた山中くん、空き家対策プロジェクトチームのキーマン、背は低く、腰も低いが志は高い鶴田さんとのミーティングの場を持ちました。そこでの話題は建築の専門的な話ではなく、ビジネスモデル構築の話でもなく、これから我々が目指すべき世界観とか、地域を創生するコミュニティーのあり方だとか、基本的な価値観を熱く語り合う場になりました。このような多様性を持ったコミュニティーに参加することで、アイディアや情報収集のヒントを得ることができ、提案の引き出しを増やすことができると改めて感じる時間となりました。引き続き幅広い専門分野の方々にご教授いただきながらクライアントの自己実現に寄与できる提案力を磨き続けたいと思います。清水さん、貴重なお時間をいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 


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「安全側思考」が日本をダメにする。#ギリギリチャレンジ

令和3年2月3日曇りのち晴れ

緊急事態宣言延長決定。

兵庫県を含む10の都道府県で3月7日までの緊急事態宣言の延長が正式に決まったようです。小さな規模で営業されている飲食店にしてみれば、時短要請に応えて1日60,000円の給付金がもらえるのは、かなり大きいことで喜んでおられる方もおられると思いますが、そこそこの規模で営業されているお店にとっては目の前が真っ暗になるほどショックだと思うし、大都市圏の経済全体で見るとおいそれとリカバリー出来ない程の大きな打撃になるのは明らかで、大方延長されるだろうとの見通しが大半だったにしても、実際に延長が決まったのを耳にすると非常に厳しい判断をされたと感じてしまいます。

安全側での判断。

兵庫県でも全国でも、新型コロナの第3波による新規感染者数はピークを過ぎたようで少し下降線になりつつあるようですが、重症者数は蓄積して増え続けており、今の段階で緊急事態宣言を解除するわけにもいかないのもよくわかります。また、解除すると一気に弾ける様に街に人が溢れるのも想像に難くありません。とにかく、人の命がかかっている問題だけに、安全側での判断を余儀なくされるのも当然ですし、解除する、しないのどちらの判断をしてもバッシングを受けるのは決まっているだけに、緊急事態宣言を発令したその日に会食をする位、本当は危機感を感じていなかった菅首相も慎重論を重んじて安全策を取らざるを得なかったんだと思います。

ポピュリズムの加速。

先日、このブログでも書きましたが、この一年に及ぶコロナ禍で日本のポピュリズムが一気に加速しているのをひしひしと感じます。SNSが発達したことによって一般市民がいつでも誰でも声を上げれるようになり、特に匿名での発信は攻撃的になりがちで、Twitterなどはこれまで弱いとされていたものが大きな権力を持つ者に対して反旗を翻す格好のツールとなりました。その矛先が政権与党や菅総理に向かう当然の流れですが、そんな集団心理に対して政府が忖度してしまうことこそ、衆愚政治になる入り口で、できるだけ差し障りの無い無難な選択ばかりを重ねて誰も責任を取らないどうしようもない世の中になってしまうのではないかと大いに危惧しています。

リスク無くしてゲインなし。

安全側で判断をすると言うのはリスクマネジメントの基本であり、建築計画を立てる際でも常にそれを意識して判断を積み重ねるのが実は私たちも半ば癖のようになってしまっています。設計の場面でもそうですが、工事のスケジュールや、工事にかかる費用を積算する見積もりでも常に安全側に振っておきたい誘惑に駆られます。しかし、安全面を見てリスクを避けようとすればするほど後期は長くなり、見積もり金額は高くなり、無難なデザイン、設計の建物しか建たなくなります。リスクを取らなければゲインは無いと株式投資の世界では良く言われますが、安全側に寄った判断と言うのは結局チャレンジを排除する考え方でもあり、世の中をくだらないものにしてしまう危険性を内包しているのです。

延期よりも短縮

コロナ感染者のグラフの推移を見てみると、完全にピークが過ぎた様に見受けられます。結局、年末年始に多くの人が動いたのが感染拡大に繋がって、緊急事態宣言の効果が本当にあったかは微妙な感じですし、検証も出来ないのでしょうが、冷静にグラフの示す数字を見ると、あと4日後に緊急事態宣言を解除しても良さそうに見えます。あえて1ヶ月もの長期間の延長に踏み切ったのは、感染者数の推移を見て、解除はいつでも出来るという打算?が働いたとしか思えません。本当に必要な延長の日数を考えること自体をやめて、安全側に逃げた様に映ります。多分、緊急事態宣言による影響の大きな業態の方は、1日も早く通常営業に戻りたいと思って、タイミングを見計らっており、額面通り1カ月丸々延長されることはないと考えておられると思います。政府が考えるのをやめた負担が事業者にしわ寄せとなってしまっていると思います。

ギリギリを狙うチャレンジが未来を切り開く。

銀座のクラブのママさんの窮状を救いたいとお忍びで食事に行って同伴出勤しただけで国会議員が離党や辞職を余儀なくされるセンシティブ極まりない世の中、出来るだけ叩かれない様に大人しくしておくのは大人の選択ではあります。しかし、「安全側思考」がこのままの勢いでどこまでも極まっていくのは本当に恐ろしいと感じます。最近、仲間内で話題によく上る書籍「沖縄から貧困がなくならない本当の理由」に、沖縄の人々は「目立つ行動をする人物を嫌う」「現状維持を好む」などの傾向があり、その結果、「個性的な人や有能な人材をつぶす」「イノベーションを起こそうとしない」といった問題が起きており、これはそのまま世界から見た日本の縮図であると書かれているとのこと。(まだ読んでません)この同調圧力に弱い国民性にこれ以上安全側思考が強まると、どうしようもなくなるのではないかと心配です。せめて私たちは小さな事からでも無難ではなくギリギリを狙うチャレンジに取り組みたいと思いますし、その気概なくして真の顧客満足など得られるわけがないと思うのです。リスクをとる覚悟と責任を持って仕事に向き合いたいと思います。


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鬼は内〜福は外〜!#自戒と他者貢献の日

令和3年2月2日節分晴れ

2月2日の節分。

今日はなんでも124年ぶりに2月2日が節分になったとのこと。節分の日にちが変わるとは50数年生きてきて初めて知ったというか、意識した気がします。娘がまだ小さい頃は鬼の面をかぶって福は内、鬼は外の掛け声とともに豆まきのイベントごとをやっていた気がしますが、それも数十年前の話で節分には一切関係なく毎年この日を過ごしています。改めて意識したのは、毎朝感想をスタッフとやりとりしている「職場の教養」で、鬼は内、福は外!と掛け声をかけるいともいる、観点を変えて物事を見てみましょうとの文章を読んで、そんな風習を持っている人もあるのかと面白く感じたからです。

鬼は内にあり。

少し調べてみると、浄土真宗の門徒さんは基本的に鬼は内、福は外と唱えられるようで、さすが他力本願、悪人正機と逆転の発想?で民衆からの圧倒的な支持を受ける信仰を広められた親鸞聖人だと唸らされました。仏教で言うところの鬼とは邪気であり、人の心の中に住まう三毒のことを指すそうです。三毒とは欲、怒り、愚痴のことであり、それが己の中にあることを認め、戒めることからあり方を見つめ直すことが大事なのは非常によくわかります。そして、福は外と他者に向けて幸せになり利益なりを渡す心構えは稲盛和夫塾長が提唱され続けた「利他の心」であり、ビジネスに携わる人間が根本的に持っていなければならないあり方で、私たちが所属して活動している朝活BNIの理念である“Gevar’s Gain’も全く同じ考え方です。

福は外の選択と実践。

日本人は世界的にも希に見る、四季の移り変わりがはっきりと現れるこの地で、季節ごとに様々な行事を行い、神に祈りを捧げてきました。生活様式の変化やテクノロジーの進化で日本古来の伝統文化はどんどん失われつつあるのが現実ですが、暦を少し意識してみるだけで、様々な困難を克服し国を守り通してきた日本人の根源的な強みに触れることができるのだと改めて感じる今朝の職場の教養の一文でした。謙虚さを書くことが最も成長を妨げると言いますが、今は亡き私のメンターが私に残してくれたのは「自省をなくして成長なし」と言う言葉で、そういえば、そのメンターも学生の息子さんと毎朝職場の教養の感想文の交換日記をされていたことをふと思い出しました。多くの人に教えられ、助けられそれらが複雑に絡まりあって今の自分があることを決して忘れてはならないと改めて胸に刻む1日のスタートになりました。鬼は内、福は外、自分を戒め、他者貢献を考える生き方を選択したいと思います。


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一汁二菜の賄いランチmtg #組織改革は地道な努力。

令和3年2月1日晴れのち曇り時々雨

御朔日のランチミーティング

2月の御朔日は珍しく月曜日と重なり、第一、第3月曜日の定例、昼前からの設計チームとのミーティングでした。昨年、自社社屋の3階のセミナー室を造作キッチンのフィッティングができるショールームに改装した流れで、実際にキッチンを使ってみて、オーダーメイドで作るキッチンの使い勝手を検証がてら、ランチのまかないを作る取り組みを始めました。前回はスパイスペーストを使ってのカレーで、女性ばかりの設計スタッフの料理の評価は平均80点位でした。今回は、もう少し喜んでもらえるようにと気合を入れて、自家製味噌で作る具だくさんの豚汁とお土産にもらった葉付き沢庵と先週畑で収穫してきたトマトを添えて玄米ご飯との一汁二菜のシンプルなランチメニューにしてみました。

効率を追うと効果性は下がる。

今日の私の手料理のスタッフからの評価はと言うと、(忖度もありながら) 100点満点の高評価飛び出すなど、喜ばせてもらい、俄かまかない夫の私もすっかりご満悦です。ただ、前回はカレーに流行のレンコンを入れてみてなかなかやるやん。と数名からお褒めの言葉をいただいたのですが、今回はにんじんとごぼうをカット野菜を使ったのがばれて、そこについては厳しい評価を下されました。手間を省いて効率を追い求めると顧客満足度が下がるのをいたく実感して、やっぱり既製品を使う建築からは完全に脱却しなければならないと改めてスタッフに教えて貰いました。(笑)

笑顔こそモチベーションの根源。

私がミーティングの際にまかないランチを作るようになったのは、少なからず中井貴一さんがナレーションを務める「サラメシ」と言う番組の影響で、社長が一生懸命作った昼食を楽しそうに食べる社員さんの姿が映し出されるのを見て、いつもあまり盛り上がらないミーティングで少しでもスタッフに笑顔になってもらえたらと思って始めてみました。実際やってみたら思いのほか皆さん和気あいあいと楽しそうに食べてくれて、料理すること自体には大して興味を持っていませんでしたが、俄然やる気になった次第です。(笑)

組織風土づくりと言う難題。

曲がりなりにも経営者を20年以上続けてきて、私が最も難しいと感じるのは組織、その風土作りです。これまであーでもないこーでもないと規則や組織図やロジックをこねくり回していましたが、私が多分、理想型だろうとイメージしているのは、個々が自立したスキルと責任感と役割を全うしつつ、全体最適になるように協業する組織で、ヒエラルキー型の指示命令、管理、規則で縛った組織ではなく、フラットでそれぞれの個性が存分に生かされ、相乗効果で高い生産性を実現する組織です。しかし、そんな組織実現するのは一筋縄では叶いません。コビー博士の7つの習慣で言うところの、高いレベルの相互依存の関係性を社内で構築するのを目指してきましたが、一向にその糸口が見つけられずにここまで来ています。

螺旋的成長。

そもそも、一般的な常識で言うと自立は依存を拒絶して、依存は自立を妨げます。相互依存と言う関係はお互いがお互いを認め合い、しかも相手のことを思いやり助け合う関係を築く必要があります。お互いがお互いを尊敬しあい、信頼し合えるようになるには、全員が高い人間性を持ち、専門職として託した知識と技術を兼ね備えるような集団にならなくては絶対に実現しないわけで、おいそれとできるものではありません。しかし、社歴10年起こすスタッフが半数を超えるようになり、少しずつではありますが私が目指す理想への理解も深まっていると感じますし、設計業務等のスキル面では私よりもスタッフの方がずっと高いレベルになっています。時間がかかっていますし同じところをぐるぐる回っているようにも感じることもありますが、少しずつ理想の状態に近づいているとも感じるのです。

問題解決の糸口はいつもコミニケーション。

私たちが理念に掲げる四方良しの世界を実現するには、まず社内の組織が、皆が気持ちよくやりがいを持って楽しく働ける環境にととのうことが不可欠です。決して簡単なことではありませんが、その状態を作り上げる突破口はコミニケーションしかないと思っていて、私がまかないを作って笑顔で食事してもらえる時間が少しでもじゃないコミニケーションの向上に寄与すればと願っています。ま、やってみると料理すること自体も結構楽しいし、皆に喜んでもらえるまかない作り、当分がんばってみたいと思います。(笑)

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