想いが叶う6つのステップ、または想いを叶えない6つの難関。

9月18日曇り

食欲の秋全開!なのか、最近やたらお腹が空きます。今週は外食が少なかったこともあり、自宅で食卓に出されるまま食欲に任せて食べているとどうやら消費カロリーを摂取がオーバーしていたようで、秋本番を前にしてまさかの2.5キロ増。

朝の筋トレの運動量を5分から7分に増やさないと、と若干焦り気味です。(笑)
食欲の秋、摂取と消費のバランスにしっかりと留意したいと思います。

 

今日の(個人的)トピック

昼からは、事業所兼住宅の新築工事の提案と見積もりを提出にお客様宅へ向かいました。
1回目のヒアリングでお客様の要望がまだぼんやりとしており、あまり確かな方向性が見えてなかったので、ご提案ということでオススメのプランを作ってお持ちしました。
お客様に見ていただくと、思いのほかイメージに合っていたようで大まか喜んでいただけたように思います。後は、予算とのすり合わせ。本音の部分のご要望をしっかり汲みとって、ご納得いただけるプランに修正したいと思います。
まぁ、もちろん設計、プランニングは私がするわけではなく、スタッフにがんばってもらうだけなのですが、、

みまっち、よろしくねー。(^^)

175号線
175号線

夢をカタチに。

私たち建築会社の仕事は、お客様の言葉を聞いてそれを図面に現し、なおかつ、実際に建物として作り上げるのが仕事です。

日々、当たり前のようにやってはおりますが冷静に考えるとコレって非常に難しい仕事です。
「夢をかたちに」と、建築の世界ではその一連の流れを相言葉のようによく言われますが、それを実現するためには越えねばならないくつかのハードルがあります。
そのハードルを上手に越えないと建築の仕事は単なる無駄な作業の積み重ねとなってしまいます。

 

6つの難関。

そのハードルとは、

建主がまずどんな建物にしたいかという想いがまとまっているか。

次にその想いが言葉にできているか。

そして聞き手がその言葉を理解できているか。

建築のプランニングにその理解した想いを落とし込むスキルがあるか。

設計した意図を建て主にフィードバックができるか。

そして図面通りに建物を作るのはもとより、建て主の想いを理解して現場で工事を進めることができるか。
と、建て主の想いが叶う建築には次々と難関が待ちうけています。

それぞれ、どれも難しい問題であり一つずつ取り上げてみても一筋縄では解決できないようなことばかり。

 

想いを叶える鍵

私自身、日々その難しさを体感しているわけですが、その解決の方法の鍵はやっぱりコミニケーションじゃないかと思うのです。

建て主の思いをしっかりと汲み取れる場を作ること。
聞き取った内容をしっかりと確認ができること。

設計図に表した際はもちろんですが、絵に描いたよう餅と実際に食べるそれは違うモノ。
実際に建物に出来上がっていく過程でもその安心できる『場』を作って作り手が積極的に建主に向き合い、意に沿った建物になっているか確認しながら進めなければ想いを叶える建築は絶対に叶わないと思っています。

一発勝負の家づくり。

多くの人にとって、家を建てるというのは、そんなに何回も経験出来る事ではありません。
殆どの人は初めての経験、かつ一生に一度の事。

生命保険に加入して借り入れをしてまで取り組む一生に一度の大事業、絶対に失敗は許されない事を考えると、確認の上にも確認、そのまた上にも確認と「これでもかっ」と言う位の周到さが必要だと思うのです。

終わり悪けりゃ全てダメ。

そんなこんなで、入り口から出口まで、一貫して建主の想いを汲み取り、確認する『場』を作り上げる事が、建築会社にとってマストなタスクだと思っています。

そして、どうしてもコミュニケーションが欠落しがちなのは現場の職人。

作業はモチロン、コミュニケーションを積極的に取る事が失敗しないモノづくりに携わる者の仕事だと理解する、職人の意識改革こそ、建主の想いを叶える建築の要諦だと思っています。
すみれでは、毎月一回、職人の意識改革を目指す勉強会、『職人起業塾』をオープンに開催しております。
ご興味がある方は気軽に問い合わせ下さいね。(笑)←今月は25日、結局告知かよ、(^_^;)

http://sumireco.co.jp/craftsman-support-project.php#01

 

おまけ、夕方からは三木で予定外のサシ飲み。

O林社長、ゴチになりました。^ ^

O林社長の事務所
O林社長の事務所

おまけ2、

このところ、すみれで毎月開催している(職人の意識改革とそのシクミ作りの)勉強会のレビューを多数頂いておりますので、コツコツと紹介させて頂きます。

職人起業塾参加者の声⑤

私は開講以来SNSで参加させていただいております。毎回開催後、職人起業塾議事録をアップしてくださるので、そのレジュメと高橋社長の補足、参加者の方々のコメント、ブログでみなさまの意見を知り、一人で設問を考えるスタイルで学ばせていただいております。高橋社長の詳しくかかれた議事録ときめ細やかなフォローのおかげで、日々の行動が変わりました。「信頼を得る」「人として、どう在るか」はビジネスだけででなく、人生テーマにもなっております。職人起業塾に参加させていただき本当によかったです。

アクティブブレインセミナー認定講師 N様

*****転載ここまで*****

Nジュン様、ありがとうございます。

リアル参加されていないにも拘らず、非常に積極的な姿勢で学ばれているのには、いつも頭が下がる思いです。
それにしても、一人で考える時間を持つ習慣って素晴らしいですねー。

引き続き宜しくお願い致します、そのうち是非、リアル勉強会にもご参加して下さい。

お待ちしております。

 

Nジュン様に頂いたレビューにあった様に、実はこの勉強会、SNS上に勉強会の参加者むけの非公開グループページがあり、コンテンツの大公開をしています。
門戸は広く開けておりますので、気になるなーと言う方はお気軽にお声掛けくださいね!

対処ではなく『予防』が未来を作る。

9月17日雨のち曇

午前中は結構激しい雨が降りましたが、昼からは小康状態。
しかし、夕方には日が差しはじめ、空気中の塵が全て洗い流されたような爽やかな風が吹きました。

雨上がりって、気持ちのいいモノです。

雨上がりの新神戸
雨上がりの新神戸

今日の(個人的)トピック①

昼からは新築現場にてオールアース工法®の中間検査でした。
お施主様立会のもとで電磁波測定器を使って住宅内の電磁波の存在とその対処としての除去を行なった範囲の数値の確認をして頂きました。

そういえば!と、「電気カーペットを使っていると私だけピリピリとした違和感を感じるのよ」と現在のお住まいで感じておられる電磁波の怖さにも気付いて頂けて非常に良かったと思います。
漠然とした見えない不安を計測、数値化によって見える化したことで、安心して新居に引っ越して頂く事が出来そうです。モノではなくコト、家というハコではなく快適な暮らしに焦点をあてて電磁波対策を標準仕様としている私たちの『健康な住宅』に対する想いも少し伝わったのではないかと思います。
電磁波の人体に対する悪影響は医学的には未だ臨床試験ではっきりとは証明されてはいません。しかし、疑わしきは予防すべきの大原則は非常に大事な事だと思っています。

電磁波測定@中間検査
電磁波測定@中間検査

今日の(個人的)トピック②

夕方、雨がやんだタイミングで少し前に防水補修の工事をさせていただいたお宅に完工の確認に向かいました。

3社競合で屋上の漏水の改修工事の調査と見積りを依頼され、私以外は全面やり直すべきとの見解で、補修工事でも5年ぐらいは大丈夫ですと言ったのは私だけ。
同じ対処ならば、出来るだけ少ない費用で済ませる方がいいと思います、と進言しました。
結果、雨漏りもきっちりと止まったようで非常に喜んでいただきました。

『最低のコストで最高の工事を。』と言うのは10年前にすみれが掲げていたスローガンです。今でもその思いは変わらずに、質を落とすのではなく適正な工事を行うことで最高のパフォーマンスをあげたいと思っています。

帰りがけには、「予算が大幅に浮いたので、」と、お客様にエクステリアの工事の提案の依頼の声を掛けていただき、自分の選択が間違っていなかった事を喜びながら、ご縁に感謝しながら帰途につきました。

大きな屋根のsumika
大きな屋根のsumika

沈黙は金か?!

昔からの格言で、『沈黙は金』と言いますし、私も普段から沈黙することの重要性をよく気にかけています。
他人とのコミニュケーションをするにあたり、喋りゃあいいっていいもんではなく、相手の想いや考えをしっかりと聞くことがまずはなにより重要だとすれば、沈黙の時間はおのずと長くなると思っていて、相手が沈黙を破って話される言葉に本質的なニーズを汲み取るきっかけが隠されていると思っています。

しかしすべての事は表裏一体、黙っているだけでは伝わらないこともあり、積極的に口火を切ってやっと理解されることもあるのも事実。そんな時は躊躇せずに言葉を発するようにしようとも同時に思っています。
今は大きな問題になっていない事でも、近い将来に大きな問題となる予感がする事に気付き、口火を切って注意を喚起、問題意識を共有する為には黙っていては始まりません。誰も言わない時程、沈黙を破る必要が有ると思っています。

『つもり』と他人の目とのギャップ

人は誰しも、自分のことはなかなか見えないもの。『出来ている』『やっているつもり』でも他人から見ると全くできてないことがいくらでもあるものです。

今日は、ある職人にコミニュケーションの基本となる「挨拶」について改善するように強く指摘をしました。
本人は懸命にコミニケーションを取ろうと思っているようですし、打ち合せ等、話をしているときは努力をしている姿も見受けられます。決して悪気があってしっかりと挨拶をしていない訳ではありません。
私自身も経験があるのですが、ただ黙々と作業をして自分の世界に没頭してしまうと急に人が来て挨拶をされても、切り替えが効かず、おざなりな態度に取られてしまう事はモノづくりの世界に従事している人には少なからず(気持ちは)理解出来ると思います。

しかし、多くの人は、第一印象でその人の人となりを見ることがままあり、出会ったその時の挨拶の印象が悪ければ後々までそれをずっと引きずってしまったりします。挨拶をしっかりと出来ていないというのは、コミュニケーションの入口を閉ざしてしまうものであり、職業人としてもったいなさ過ぎる、自分のとっている態度を見つめなおすべきだと、厳しい口調で伝えました。

クレーム撲滅へのコミットメント。

夜からは社内研修会『職人起業塾』の補講、出張等で前回の勉強会に出席出来なかったスタッフを集めてヒアリングの研修を行ない前述の挨拶の件と同じような話、そしてワークを延々と夜遅くまで行ないました。

私たち、建築会社は当然、工事を行なうのを生業としているのですが、

どうやって作るか、よりも何を作るか。

そして、

何を作るかよりも、なんの為に作るか。

を考える事が重要です。

『なんの為に』という本質を探究する心をなくしたモノづくりは、単なる資材と時間、そしてお金の無駄遣いになってしまいがち。挙げ句の果てにこんなつもりじゃなかった、と依頼主からクレームを受ける事になってしまいます。

逆に、その大命題に対して真摯に向き合い、誠実に工事を進めれば、必ずお客様は喜んでくれますし、信頼関係を構築して未来への種を植えながら、作り手も満足感を得る事が出来ると考えています。

ここで必要となるのが『コミュニケーション力』であり、『聴く力』と『訊く力』です。

本質をつかみ取る事を目指して、お客様が本当に望んでいるのは何か。なんの為にこの工事を行なうかを『聴く』為に、積極的に『訊く』。そして話してもらえる場を作る事の重要性を延々と工務スタッフに説き続けました。

この意識がすべての現場の端々まで行き渡ると、些細なクレームも一切無くなるはずだと思っていますし、スタッフ達にも顧客との齟齬を完全に無くして、全ての現場でお客様に満足してもらうようにする事をコミットしてもらいました。

 

クレームの原因とその根本的解決法

私たちすみれも今まで数多くのクレーム、お客様からの苦言を呈されてきました。

技術的な事、品質の問題の指摘もモチロンあるのですが、その根本となる原因を探ると圧倒的に多いのはコミュニケーション不足であり、お客様の想いを私たちが汲み取れていなかったのが殆どです。

クレーム産業とも言われる建築業界に於いて、モグラたたきのような起きた問題に対する対処ではなく、根本的な原因を改善するのは結局『人』の『意識』を変えるしかありません。

これからも根気強く『なんの為に』という質問を自分自身にもスタッフにも繰り返し、スタッフと共に高い意識を持った施工集団になれる様に鋭意努力を積み重ねたいと思います。

これこそが、私が『マーケティング』と呼んでいる自然と事業が継続出来る様になるシクミの土台を構築すると信じつつ、、

 

対処では無く予防が未来を作る

とにかく、私たちが目指すべきは根本的な問題解決であるはずです。
クレームが発生して、何を置いてでも対処しなければならない『緊急且つ重要なタスク』になってしまう前に、そのリスクの根本的な原因に焦点をあて、『緊急になる前の重要な事』に時間を割き、リスクの芽を叩き潰すことにに対する意識を持つ事。
対処に追われ、忙しいだけの不毛な毎日に決別して、明るい未来を感じながら楽しく充実した毎日を送る為には、『予防』に如何に取り組めるかにかかっているかだと言っても過言ではありません。
そして、結局、企業は人なり。
スタッフみんなの意識がすみれの将来を作っていくのは間違いない訳で、、

すみれスタッフ、協力業者会の皆さん、そこんとこ、くれぐれも宜しくお願いします。(^ ^)

社内版職人起業塾補講
社内版職人起業塾補講

 

おまけ、このところ、すみれで毎月開催している(緊急ではなく重要な事に取り組む)勉強会のレビューを多数頂いておりますので、コツコツと紹介させて頂きます。

職人起業塾参加者の声④

日々の経験を、経験で終わらせず、やってきたことを論理的に理解し仕組み化する。そのことが大切だと理解しながらも、なかなかその時間を確保することは大変な努力が必要になります。

職人起業塾では、自分の考えを声に出すことで、自分自身でも気づかなかったことに、あらためて気づくことができる。同時に、高い志をもち日々成長を続けていく仲間の意見を参考に、また新しい価値観や方法に気づくことができる。

日々、現場にいると無意識のうちに、「短期的」で「数値的」なことに目を奪われがちになってしまう。しかし、職人起業塾に参加することで、「長期的」で「本質的」にものごとを捉えられるようになったと実感しています。

神戸市 農業経営 O様

*****転載ここまで*****

O様、ありがとうございます。

私たちこそいつも畑での農作業で貴重な体験を通して学ばせて頂いている中で、身に余るご感想を頂き光栄です。(^^)
これからも強力なパートナーシップを組んで、共に成長していきたいと思っておりますので、引き続き宜しくお願い致します。

感謝致します。

HARSチャリティーコンペとあんしんリフォームセミナー。

9月16日雨

昔から女心となんとやら、秋になるとどうしても天気は崩れがち。
秋雨前線が北の方から降りてきて、関西も当分天気が崩れるようです。

先日の北関東の水災被害では、まとまって降ったときの雨の恐ろしさをまざまざと見せつけられましたが、同時に雨は作物を育てるためには欠かせない天の恵みであるのも事実。表裏一体、どんなに文明が進歩しようともコントロールすることができない自然に対して畏れと感謝を合わせて向き合わねばならないと改めて感じるこの頃です。

 

今日の(個人的)トピック

本日は第2回目となるHARS(NPO法人ひょうご安心リフォーム推進委員会)のチャリティーゴルフコンペでした。会場は来月に日本オープンを控えた六甲國際ゴルフ倶楽部にて。

私も理事の末席に名前を連ねてさせていただいていることもあり、主催者側の一員として参加させていただきました。

委員会のメンバーさん、賛助会員さん、とそのお知り合いのゴルフ好き方々、5組20名もの方にお集まりいただき、(あいにく土砂降りの足元の悪い中となりましたが)これからのゴルフシーズンのスタートを飾るゴルフコンペとなりました。

ご参加いただきました皆様、有り難うございました。
また、チャリティーに多額のご協力頂きましたこと、重ねて御礼申し上げます。

 

第二回HARSチャリティーゴルフコンペ
第二回HARSチャリティーゴルフコンペ

安心してリフォームを頼めない環境を何とかしたい。

NPO法人ひょうごご安心リフォーム推進委員会は神戸市を中心として兵庫県における消費者が安心してリフォームできる環境作りを目指して地道な活動を行っています。

最近はずいぶんと改善された様に思いますが、一昔前まで、リフォーム業と言うと怪しげな業者のイメージで捉えられることがありました。

20年程前から存在感を示し始めたリフォーム業という業態は建設会社とはまた違うカテゴリーで、建設業の許可も取得しないまま開業できることもあり、業者の善し悪しを判断する基準があいまいで、それに乗じた悪徳リフォーム業者による被害が全国で相次いで、一時は社会問題として大きく取り上げられるようになりました。

私たちの日々の業務の中でも、紹介されたお客様先で以前おかしな業者に引っかかって酷い目にあった。と嘆かれることも少なくありませんで、個々の業者の問題とは別に業界全体の信頼を著しく損なわれるていると感じることもしばしばありました。

そして、そんな悪徳リフォーム業者と言われるような業者が最近いなくなったかというと実は決してそんな事はありません。

訪問販売に関する法律が整備されて、それ以後はなりを潜めているように思われておりますが、いまだに、「近くで工事をしていますから」と屋根の無料点検(実は訪問販売)にやってきて大げさな調査報告をして高額の見積もりや請求をする業者は後を断たず、いなくなったどころか近年は逆に増加傾向にあるようです。

NPO法人ひょう安心リフォーム推進委員会の活動

これでは地域に密着して真面目にコツコツ頑張っているリフォーム外車や工務店が浮かばれないのと同時に、詐欺まがいで無駄な損失を出す消費者が後を断たず、その救済と予防を目指して、地域のリフォーム環境をなんとかしたい、と有志が集まって発足したのがこの「兵庫安心リフォーム推進委員会です」

現在では、地域で活躍するリフォーム事業者、住宅設備機器メーカー、商社などが集まって40社を超えるメンバーで地道な活動を行っており、最近メディアにも取り上げられる様になってきました。

その1つがこちら、

www.yomiuri.co.jp/adv/life/release/detail/00021625.html – キャッシュ
あんしんリフォームセミナー@三田市
あんしんリフォームセミナー@三田市

神戸市中央区、西区に続き、好評頂いているセミナー開催の第3弾を来週末三田市で行ないます。
まだ残席がございますので、ご興味がある方はお気軽に問い合わせいただければと思います。

もちろん、ゴルフコンペで楽しんで頂いたついでにいただいたチャリティーのお金はこのような消費者向けの啓蒙活動に利用させていただいております。

 

本日、ご参加いただきました皆様、誠にありがとうございました。

次回もよろしくお願いいたします(笑)

 

3名の受付オヤジ
3名の受付オヤジ

 

おまけ、このところ、すみれで毎月開催している勉強会のレビューを多数頂いておりますので、コツコツと紹介させて頂きます。

職人起業塾参加者の声③

私は半年間通わせていただいております。

そのおかげで、少しずつではありますが、自分のあり方を意識しながら、日々の仕事に取り組める様になってきています。

まだまだ至らない点は多々あるとは思います。しかし、以前に比べるとお客様との距離がぐっと縮まったように思えます。

そしてこのまま私のあり方を意識し続けることにより、高橋社長の言われる『卓越の戦略』を体現できるのではないかと思っています。

そして今私の思うそのあり方とは『関係する全ての人を笑顔にすること』です。

家を作り、守ることで、たくさんの笑顔を作ります。

京都府長岡京市 工務店経営 N様

*****転載ここまで*****

N社長、半年間欠かさずのご参加ありがとうございます。
『在り方』を見つめなおされることで、顧客との関係性の大きな変化、事業の方向性をしっかりと持たれたのをみて、私も学びなおすことしきりです。

これからも共に学び、考えてそれぞれの卓越の戦略の確立を目指して歩んでいきましょう!

引き続き宜しくお願い致します!

3つの初心、忘れるべからず。

9月15日 晴れ

朝夕は少し肌寒く感じるようになってきて、本格的な秋を感じる季節になりました。

9.15 伊川の空
9.15 伊川の空

今日の(個人的)トピック

昼からは三木市のお客様宅へエクステリアの着工前打ち合わせと一緒に軽トラに二連梯子を積んで行き屋根の10年点検を行いました。

屋根材は『カラーベスト』というスレート瓦で、外壁のガルバニウム鋼板に比べて、劣化スピードが速いのをお施主様は心配しておられましたが、さすがに10年程度では表面の塗膜もまだしっかりしており、塗り直しのメンテナンスが必要となるにはまだ5年程度時間がありそう、もう当分経過を見て他の部位のメンテナンスと一緒に工事をしましょうとご提案しておきました。

しかし、10年の歳月はそれなりで、点検してみると全く何もないわけではなくて、数枚のスレート瓦の割れと、雨押え板金を止めている釘の浮きを発見、雨が侵入し出す前に対処しておけば大きな問題にはならないので、エクステリアのリフォームの際に補修をしておくこととしました。

カラーベスト割れ
カラーベスト割れ

その後は同じ三木市の工場の事務所の建て替え、新築工事のラフプランと見積もりを提出。

川沿い(というかすぐそば)の建物ではありますが、省エネとイニシャルコスト、そして環境負荷の軽減を鑑みて木造建築で建ててみませんか、と提案させていただきました。

先日の北関東の水害で木造住宅が流される中、ヘーベルハウスだけが流されず建っていたと言うニュースが話題になりましたが、木造住宅もコンクリートの基礎ごと流されているわけではないのでホールダウン金物だけしっかり取り付けてメンテナンスを定期的に行なえば大丈夫、耐久性も鉄骨と変わらないと思います。と私の考えを述べさせていただきました。(減価償却の年数が違いますが、、)

敷地内に建っている周りの工場は全て重量鉄骨造ですし、お客様はずいぶん違和感を感じておられたようですが、、、

とにかく、体も家も定期検診、早期発見が非常に大事だということです。(笑)

三木の空
三木の空

経営者の仕事って?

さてお題目、今日はいい天気で張り切ったということもありますが、実は私、はしごをかけて屋根にのぼる事が結構、頻繁にあります。台風や豪雨の後の雨漏りの調査もありますし、今日のように予防の意味を兼ねた点検に登ることもしばしば。

自分自身でも経営者として軽トラにはしごを積んで走り回るのはどうか、と思いますし、実際、他にも行なうべきタスクをどっさり抱えて、焦る気持ちが無い訳ではありません。また、冷静になって周りを見渡してみれば私たちと同じ規模の会社で経営者が自ら軽トラで走り回って屋根に登ってるなんてあまり聞いたことがありません。(汗、)

「これって、どうなんやろ。」とつい考えてしまうのは、そもそも、(大企業ではなく)社員20名程度の中小企業経営者の仕事ってなんだという大変難しい命題が常に頭の片隅にあるからかも知れません。

経営者の仕事の1番はなんと言ってもやっぱり財務、その次は売り上げを作ること。
マーケティング、売上げを作る仕組みが出来上がっていなければ集客、クロージングとなるでしょうか。
モチロン、会社としてのミッションや理念の体現を捨て置いては事業そのものの意義を失ってしまいますが、『事業』として成り立つにはそもそも売上げ利益を上げて経営を継続させなければ意義の前に存在を無くしてしまうのも現実でして、、

その他にも人材育成、マネジメント、情報収集、地域の一員としての社会貢献活動と行なうべき重要な事は山のようにあり、挙げだすと枚挙に暇がありません。

そんな中で、私がいつも思うのは「本分」は何か?ということです。

江戸時代までの日本では、武士は本懐を遂げることが命をかけて貫くべきこと。との価値観があったとの事ですが、本懐とは本分という最も重要な在るべき姿を全うすることだと思います。

そんなことを思いつつ、建築会社、ものづくりを行う職人会社としての私たちの本文は、やはり建築業を通してご縁のあった方々の安心な暮らしを守ることだと思うのです。

それができなければ、山の様に積み上がる経営を継続する為の他の重要なタスクはすべて無意味となってしまいます。やもすれば卵と鶏、どっちが先か?というパラドックスに陥る話のようですが、存在意義とは存在と意義が両立して初めて叶うもので、違和感無く一体のモノだと思っています。

 

世阿弥の言葉、初心忘れるべからず。

能の世界を大成させた世阿弥の残した有名な言葉に、「初心忘れるべからず」というものがあります。何かに取り組んだ時の初心をずっと胸に抱き続けよ、と言う風にとられがちですが、実はもう少し奥が深く、世阿弥は3つの初心を忘れるな、と説いています。

それは、

是非初心不レ可レ忘。

時々初心不レ可レ忘。

老後初心不レ可レ忘。

というもので、初めはモチロンの事、成長するに従ってその時々に新たな出逢い、そして挑戦があるはずで、その時それぞれの初心、そして老いてなお、学び続け、その学びにも初心を持って謙虚にそして真摯にあたれとのこと。

そして、世阿弥が言うところの初心の重要さは、結局、突き詰めれば向かうべき『本文』につながるのだと思います。本分=本質を目指す初心を忘れずに物事の道を極めれば本懐を遂げる事が叶うことを示唆していると。

とは言え、創業時の想いを胸に、いつまで経っても何でもかんでも自分でやればいいというもんではありませんが、いつまでも本分を守っているという実感だけは持ちながら仕事に向き合いたいと思います。

ま、屋根の上に登るのははそろそろ活きのいい若衆の誰か代わってくれると思いますが…。(笑)

とにかく、(色んな事をやってはおりますが、)創業時の想いだけではなく、それぞれのステージに於ける、建築屋(職人)の本懐、果たしたいと思います。

 

おまけ、このところ、すみれで毎月開催している勉強会のレビューを多数頂いておりますので、コツコツと紹介させて頂きます。

職人起業塾参加者の声②

職人起業塾に参加させていただき、約1年間、ほんと多くのことを学ばせていただきました。
目先の利益ではなく、長期的な視点で日々コツコツと取り組むことの大切さを学びました。

また、継続して学ぶことでじわじわと原理原則に沿ったマーケティング理論が身についてくる実感を得ています。

人生を変えるには、まずは、行動です。
ぜひ、一度職人起業塾を体験していただくことをオススメいたします。

西宮市 生命保険営業マン T様

******転載ここまで******

T様、約一年間、毎月欠かさぬご参加を頂きましてありがとうございます。

これからも『行動』そして未来の『結果』にコミットして共に学び続けましょう。
素晴らしすぎるレビューをありがとうございました。

 

鴨サブレーの功罪。

9月14日 晴れ

爽やかな秋晴れ、週末に引き続き気持ちのいい一週間の始まりとなりました。

 

昨日のトピック①

昨日、一昨日とTOTO西神ショールームで開催した秋の恒例イベントは、『TDYワンダーランド』と称して、終わり行く夏を惜しみつつ、子供達に最後に楽しい夏だった!と喜んでもらえるようなイベントをしよう!とTOTOリモデルクラブのメンバーさんと一緒に行ないました。
2日間でなんと1,000人を越える来場者にお越し頂いて、皆さんにずいぶん楽しんで頂けたようで、本当にいいイベントになったと思います。
企画頂いたイベント委員の皆様、本当にありがとうございました。

TDYワンダーランド!
TDYワンダーランド!

昨日のトピック②

実は私は昼過ぎまでイベント会場をスタッフに任せ、朝の間はいつも通りトレーニング、汗だくで帰って来て第3期生となる中国からの実習生の配属に立会い。

これから異国の地で学び、働く彼らに、日本で楽しく暮らせる為の心構えや、為すべき事をクンロク。昼食の後、作業服を買い出しにいったりと新たに一緒に働く仲間を迎えました。
もうすぐ中国に帰ってしまう2期生の王君、張くんのように充実した実習生生活を送ってもらいたいと思います。

第3期中国人実習生配属式
第3期中国人実習生配属式

昨日のトピック③

夏の暑さが厳しい間、1週間に一度の有酸素トレーニングはランニングをやめて、もっぱらチャリンコに変更していたのですが、9月も半ばに来てずいぶん涼しくなった事もあり、もうすぐ始まるマラソンシーズンへの準備もボチボチ始めないと、という事で、昨日の朝は久しぶりの10kmラン。
伊川沿いの田んぼでは稲穂がたわわに実り、頭を垂れている脇で、曼珠沙華が咲き始めていました。毎年、必ずお彼岸に時を合わせて毒々しいまでに真っ赤な花を咲かす彼岸花。季節の移ろいを感じながらのランは最高でした、いい季節の幕開けにテンションを上げてしまいました。(笑)

曼珠沙華
曼珠沙華

今日のトピックス

そんなアウトドアに最高のこれからの季節、淡路島一周や琵琶湖一周のサイクリング、登山にマラソン大会と計画がギッシリ(笑)私たち身体が資本の職のものは健康が何よりも大事という仕事での意味あいもあり、(ほんまかいな、笑)毎月の様にイベントに参加しようと目論んでおりまして、エントリーしたレースに全て当選したらエラい事になりそうですが、、
そんな事を思っていたら、本日!当選の通知がやってきました!

六甲全山縦走合格通知
六甲全山縦走合格通知

※六甲全山縦走とは、神戸に住む人は一度はチャレンジしたいと思う(ほんま?)神戸市の名物ハイキングコースで、西は須磨から、東は宝塚まで、六甲山系の尾根伝いを歩きます。コースの距離は公称56km、最も高い山は六甲山で、山頂の高さは931.3メートルです。

姫路のキヨちゃんも一緒にチャレンジする予定ですが、当落が未だ未確定、(てか、あかんのやろな、笑)若手大工の大ちゃんは残念ながら落選、エース大工のヨーヘーは当選した様なので、まずはここから二人してココロと身体、鍛えたいと思います。(笑)

 

大きな話題となった鳩サブレー

さて、お題目は本日わざわざ広島から来社頂き、JBN京阪神木造住宅協議会の研修事業としてもうすぐ開講する『職人起業塾』のテキスト本の打ち合せを行なっていた出版社のHさんとライターのMさんにめっちゃウケた件。

テキスト本には、職人向けマーケティングの概論と共に分かりやすく噛み砕いた説明を掲載するのですが、もっと具体的な事例を掲載した事例があった方が良いのでは?という事になり、今まで開催して来た勉強会でのコンテンツを整理する作業を行ないました。

毎月、すみれ本社で行なっている職人起業塾はグループコーチング形式で行なっており、事前に課題をお送りして参加者がそれに対する考えや所見を発表していく流れで、その中で以前、鎌倉のお土産で有名な『鳩サブレー』の話がありました。

鳩サブレーの話とは、鎌倉名物のお菓子である鳩サブレーの久保田社長が大金を出して獲得したネーミングライツの権利を放棄して地元の声通り、名前を変えなかったというニュースが大きな話題になった、と言うアレです。

1億2千万円で鎌倉海水浴場の命名権得た鳩サブレーの豊島屋が“名前はそのまま”と発表、絶賛される!

「1億2千万円もの大金を使ったにも拘らず、企業を育ててくれた地元住民の声を汲み取ってネーミングライツの権利を行使しなかった久保田社長の判断に対してどのように思うか?」

という勉強会での設問に対して参加者皆さんの意見も様々、賛否両論ありましたが、結局、美談として大きく話題になった事もあり、その後の製造元の豊島屋の売上げ利益は右肩上がりになっており、メデタシメデタシです。

狙って出来る事ではない、と思うと共に、『義』を重んじて目先の利益を追わない姿勢こそが市場の信頼を得てビジネスがうまく行く秘訣であり、これこそが日本式のマーケティングだと思う。というのが私のまとめなのですが、そんな話をしていた時に、すみれママ☆がお茶菓子に持って来てくれたのがコレ、

 

京都土産の鴨サブレ

鴨サブレー
鴨サブレー

鳩サブレーならぬ、鴨サブレーです。(笑)
鎌倉土産ではなく、京都土産に先週たまたま私が購入しておりました。

モチロン、今日の打ち合せの内容を見越してウケ狙いに買っていた訳ではありませんし、すみれママ☆のクリーンヒット(笑)も打ち合せの内容に小耳を立ててわざわざ持って来てくれた訳ではありません。

コレの製造元は京都の八つ橋で有名な井筒屋さんで、豊島屋さんとの間でどのような話が出来上がっているか知りませんが、あきらかに類似品ですね。

これをパロディーと捉えるか、知的資産侵害と捉えるかは鳩サブレーの豊島屋さん次第ですが、現在のところ訴訟にはなっていないところを見ると容認の方向なのかな?なんて思っています。

というか、既に全国各地に色んなサブレーが続々と登場している様子です。(笑)

鳩サブレーならぬ鴨サブレ? 全国の「鳥形サブレ」まとめ – いまトピ

偶然と言えば偶然、しかし、必然と言えば必然。

今日の打ち合せの中で登場した事で、鳩サブレーはまたその知名度を増して、このまま東京に出張に行くと言われていた出版社のHさんはお土産に鳩サブレーを購入する事になるのだと思います。
そして、そのお土産を手渡す時に今日の出来事が話題に上るのではないでしょうか。
で、それを聞いた人がまた鳩サブレー、もしくはパロディーのサブレーをお土産に購入する。。

そんな風に考えると、鳩サブレーにとって鴨サブレーの登場は意匠をパクられて迷惑を被る、知的資産の侵害どころか、この話題が話題を呼び、廻り回ってまた自社の売上げに繋がる循環を形成している様にさえ思えて来ます。

これら全ては海岸のネーミングライツを辞退した久保田社長の在り方から派生したもので、その在り方が作り出す大きな影響の輪が何処までも広がっているという事なのだと思います。

自然と売上げが伸びていくって結局こんな事、やっぱり『在り方』に尽きるのだと再確認した次第です。

Hさん、Mさん、本日ははるばる神戸の片田舎までお越し頂きましてありがとうございました。
私が提唱しているマーケティング論を身近に感じて頂ける事が出来て密かに喜んでおります、引き続き宜しくお願いします!(笑)

 

おまけ、このところ、すみれで毎月開催している勉強会のレビューを多数頂いておりますので、コツコツと紹介させて頂きます。

職人起業塾参加者の声①

この塾に参加すると、人間の心深くにある『やる気スイッチ』がONになります。
途中参加の自分が参加した最初の課題が
『死ぬまでにしておきたいことを10個考えよう』でした。
些細で楽しい遊び、仕事上の目標など出てきましたが、考えているうちに、
『本当にしておきたいということ』=『絶対にしておかなくてはならないこと』
ということに気づかされました。

それはその人間が生まれもった使命を果たすということかもしれません。
社会人として、親として、あるいは反対に、親から生を授かった子供としても・・・。

マーケティングテクニックだけではなく、人間の『在り方』や『使命』など深いところから掘り下げて学べる希少な、そして熱い塾です。ありがとうございます。

神戸市 リフォーム会社経営 A様

*************************************

A様、熱いレビュー、誠にありがとうございました。
共に学びを重ねて、事業を通じてミッションの遂行に取り組んで参りましょう!
今月もご参加お待ちしています。(^ ^)

世阿弥の教えはマーケティングの真髄!?

9月12日晴れ時々曇り

今日、明日は年に2回、TOTO西神ショールームで行っている地域の同業者さん達との合同イベントです。

TDYワンダーランド!
TDYワンダーランド!

今日のトピック:『TDYワンダーランド!』

「TDYワンダーランド」と名付けて、お付き合いいただいているお客様先の子供たちを中心に一日楽しく遊んで過ごしていただく催しを開催しています。

TOTOリモデルクラブ11社のメンバーさんで協力しあって、縁日のような楽しんでいただけるブースをそれそれ受け持ちました。

キャンドルデコパージュ
キャンドルデコパージュ

すみれの担当は、キャンドルのデコパージュです。

常に1時間以上も待ち時間ができるほど、人気のブースとなり、ご参加いただいた方にはずいぶん喜んでいただけたようでした。

キャンドルデコパージュ
キャンドルデコパージュ

このような大々的なイベントを一社だけで開催するのは非常にハードルが高いですが、大勢の仲間達と力を合わせれば、いとも簡単に実現できます。

まぁ、優秀なイベント委員さん達のおかげっていうのもありますが。。。(^^)

岡本委員長はじめ、イベント委員会の皆様、素晴らしい企画をありがとうございました。

お陰で沢山の子供たちの笑顔に出会うことができました。

明日ももう一日よろしくお願いします!

手作りアクセサリーを作ろう!
手作りアクセサリーを作ろう!

 

知られざる能の世界

さて、お題目。

昨日は夕方から珍しく妻と夫婦水入らずで京都へ行きました。

この度、一般社団法人日本原史文化研究協会の理事に就任された顧問社労士の川西先生からのお誘いを頂き、新作能『祖神~SONOKAMI~』のお披露目発表会に参加させていただきました。

茶道、華道、書道、歌舞伎、文楽、日本舞踊にお琴や三味線のような楽器、相撲や剣術などの武道、日本人が古来から守り育ててきた伝統文化は非常に多岐に渡ります。

私たち建築の世界も在来工法、伝統工法とその一端を担っておりますが、次世代への技術の伝承は入職者の激減、市場ニーズの変容と大きな問題が山積みです。

今回鑑賞させていただいた能もその一つ、世界最古の舞踊とされ、世界無形文化遺産に登録されている日本独自の美学、幽玄の世界を表現する舞台芸術であり、織田信長が『人生五十年、下天のうちにくらぶれば、」と舞ったとされる「敦盛」が有名ですが、もともとは世に広まった室町時代の遥か昔に神事の際に神の世界と現世を結ぶ儀式として広まったものとのことです。

観阿弥、世阿弥が夢幻能として様式をまとめあげ大成した事は有名で、私のようなド素人でもぼんやりとした知識として持っていましたが、その辺りの起源的なお話を聞くのは初めてで、なるほど、幽玄の世界を表現するはずや、と妙に納得した次第です。

川村能舞台
川村能舞台

 

世阿弥の教えはマーケティングの真髄!?

今回、(大人になって)初めてじっくりと能舞台を鑑賞して感じたのは、やっぱり、日本独自の美学です。

余計なモノを極限まで削ぎ落とし、シンプルな笛の音と小鼓、大鼓を叩く音、シテ方の腹の奥底から湧き出て来たような発声は独特の空気感と言うよりは世界観を醸し出します。

言葉に表してしまうと陳腐極まりないですが(苦笑)、日本人として、今一度この世界観、美学を学びなおす必要が有る事をまざまざと見せつけられました。

世阿弥の有名な言葉に、
「家、家にあらず、継ぐを以て家とす。人、人に あらず、知るを以て人とす」
というものがあります。

この言葉を私たち自身に置き換えると、
「会社はただ続くから会社なのではなく、継ぐべきものがあるから会社であり、人もそこで働いているだけではそこの人とは言えない。その会社が守るべきものを知る人だけが、その会社の人と言える のだ。」
と聞き取れます。

演劇、舞踊を極限まで削ぎ落として、シンプルすぎる動きと楽器と人の声のみで能という独自の世界を作り上げた世阿弥の遺した教えというのは、結局、本質に何処まで迫る事が出来るかへの挑戦であり、在り方への回帰だと言えると思います。まさに私たちが取り組むマーケティングの根の部分と同じ。

 

祖神〜SONOKAMI〜
祖神〜SONOKAMI〜

目指すのは日本式マーケティング

今まで、全く関係のない世界の様に思っていた『能』でしたが、今回鑑賞させて頂いて、我々の事業、もしくは日々の暮らしにも少なからず通ずるモノがあるのではないか、なんて思いました。

私たちが目指す自立循環型の事業モデル、その価値観、美学の根源は日本古来から脈々と受け継がれた、自然と共に生きることを旨とした『共生』という日本的価値観、そして良心にあると思います。

私も、(遅ればせながら)これから少しずつでもそのあたりの日本の原史文化を学びたいと思いました。

川西先生、この度は素晴らしいご縁をありがとうございました。心から感謝申し上げます。

出来る事なら、50歳を迎えたとき、(おちゃらけでもいいので、)敦盛の一節を舞えようになってみたいものです。(笑)

心謝。

 

 

おまけ、

さて、何年ぶりかも分からない夫婦水入らずの京都デート。おかげさまで叶える事が出来ました。(笑)

image

 

ありがとうございました。

鴨川
鴨川

 

いつか必ず来るリスクへ向き合う心構え。

9月11日 晴

雨上がりの伊川
雨上がりの伊川

神戸は初秋の爽やかな朝を迎えました。

が、朝のTVニュースではこの度の台風による鬼怒川を始め関東、そして東北の水害の様子が流れっぱなし。台風自体、そんなに勢力が強く無いと思っていただけに、ショック過ぎる映像でした。

まだまだ被害の状況も明らかになっておりませんが、被災地の皆様のご無事を祈りつつ、心からお見舞い申し上げます。

 

それにしても、、

100年に一度起こりうる可能性があるとされたハザードマップでシュミレーションされた通りの被害を目の当たりにして、自然の力の凄まじさ、恐ろさを改めて思い知らされる事になりました。

100年に一度って、結局その100年間の1日、それが明日かも、今日かも知れない訳で、ぼんやりと100年先まで生きてないや、と楽観視していてはいざという時に全く対応出来ないという事が良く分かりました。

 

いつか必ずやって来るリスク

100年に一度でなくても、必ずやって来る事が分かっているリスク、頭で分かっていても実際に今すぐの行動に落としてそれに対して行動を起こすのは非常に難しいと思います。

そして、それは決して自然災害だけに限った事ではなく、人生全般に言える事だとも。

特に事業の舵取りを行なっている経営者は本来、リスクがある事が分かっているならば、直視してそれに対しての対策を講じるべきです。

例えれば、少子高齢化、職人不足、消費税増税後の市場の冷え込み、2020年の建築基準法改正施行、と数え始めたら枚挙に暇がありません。そのすべてが必ずやって来るリスクな訳で、考えただけで頭が痛くなる想いです。。

しかし、その現実から逃げていてはどうにもなりませんし、手をこまねいてその時を待ってもいい結果がやって来る訳は絶対に有りません。

どげんかせんとあかん。と、私も無い知恵を絞って必死になって布石を打ってはおりますが、全てのリスクを回避出来るとは思える訳も無く、、日々悩みは尽きません。

 

稲盛名誉会長の言葉

京セラの稲盛名誉会長はその語録の中で、

「楽観的に構想し、悲観的に計画し、 楽観的に実行する」

と経営の要諦を語られておりますが、いくら思い悩んでも自分の力で解決出来ない問題も多くある、と言うよりそれが殆どであるならば、そんな思考が必要なのかもしれません。

そんな、山の様にあるいつか必ず来るリスクの中で最たるものは、誰にでも必ず訪れ、避ける事が絶対に無い『死』であり、しかも、それがいつやって来るか、誰にも分かりません。

悲観的に計画するならば、いつそのときがやって来てもいい様に準備をするべきとなりますが、私たちのような中小零細企業では経営者の人的資産の比重は高く、もしもの時があったとき、経営者の代わりをすぐに出来る様にと、準備をする事は容易ではありません。

難しいと言いつつも、楽観的な計画=無行動は経営者にとって無責任以外の何者でもなく、自社のビジネスモデルの構築を考えたとき、論理的な破綻と言わざるを得ません。

それは私自身、かなり以前から気になっていた部分であり、もしもの時に残されたスタッフや顧客の事を考えたら、何か手を打たないと、と思いつつ、どうしていいか分からずに過ごしてきました。

 

暗黙知の明文化と共有がリスクを減らす

しかし、『求めよ、さらば与えられん』の言葉通り?ひょんなご縁からその悩みに対する解決の糸口を頂き、まさに今、それに取り組んでいる真っ最中です。

それは行政書士の先生方にお手伝い頂き、数ヶ月に渡る時間をかけて作り込んでいる『知的資産経営報告書』の作成。
すみれがこれまで培って来たビジネスモデル、その方向性やビジョン、そして強みや弱み等、暗黙知として私が持っている全てを明文化して社内全体で共有する取り組みです。

これだけ作っていればいつ逝っても大丈夫。とまでは行かないかも知れませんが、今まで私が必死になって考えて来たプラン、その実行による成果、必ずやって来るであろうリスクへの対応策、それらを元にして持続可能な会社のシクミづくりを果たすまでの道程をスタッフ全員と共有したいと思っていて、これが全て理解出来て、もう少し深い部分を伝える事が出来れば、私の代わりに誰でも事業の舵取りが出来る様になると思っています。

知的資産経営報告書作成の行政書士の先生方、期待しておりますので、宜しくお願い致します。

 

知的資産経営報告書作成MTG
知的資産経営報告書作成MTG

死生観こそがリスクに対する心構え

武士道の流れを汲む日本人が持つ『死生観』とは死を見つめる事によって生きる事の意味を問い、日々を精一杯に生きる為の価値観だと思っています。(私見です)

考え出したらキリが無いくらいある、私たちが抱える将来のリスクに対する心構えは、結局、死生観を持つ事、死に備える事ではないかと思っている次第です。

稲盛和夫塾長の言葉に学び、

(楽観的に)10年先までのビジョンを構想し、(悲観的に)いつ死んでもいい様に準備し、 (楽観的に)日々の取り組みに集中する。で、為すべき事、為さねばならない事を当たり前に進めて行きたいと思います。

今回の台風被害でお亡くなりになった方のご冥福を心から祈りつつ、被災地に一日でも早くあたりまえの日常が戻りますように。

魂の磨き方、ハンドクリームの法則。

9月10日 雨のち曇り

農業研修@キャルファーム
農業研修@キャルファーム

今日は農業研修日

今日は近所の農家さん、『キャルファーム神戸』さんにて農業研修の日。

朝から農作業やる気満々で作業服を着込んで、準備をしていたのに、愛犬チャックの散歩に行くと何故かいつもと違うルートを通りたがり、「しゃあないなー」と付き合ってみたら、やたら熱心にあちこちの臭いを嗅ぎ回り、思いの外時間がかかって帰ってみると、農作業部隊は既に出発。。

置いてけぼりを食らってしまいました。。

でも、これはきっと神様の(ではなく完全にチャックのですが、)思し召しだと思い、掃除とデスクワークに集中する事に頭を切り替えました。

仕事も捗ったし、それはそれで悪く無かったかと。(笑)

ま、収穫してきてくれた野菜は今夜、美味しく頂きたいと思います。

農業研修@キャルファーム
農業研修@キャルファーム

建築会社に不動産の相談。

昼からは顧客からの紹介を受けた、とご連絡を頂いて、「空家になっている家屋をなんとかしたい。」と、ご相談を頂いた方の物件確認へ、丁度雨も上がったのでトレーニングがてら自転車にのって向かいました。一石二鳥とはこの事やなー、なんてすっかりご満悦。上機嫌で雨上がりのアップダウンの激しい住宅街を走り抜けました。

基本的には土地家屋を処分したい、とのご要望なので、(すみれでは不動産免許を取得しておりませんので、)ビジネスパートナーのパワフルなネットワークを駆使して、いいご提案が出来る様に精一杯の努力をしたいと思います。K村社長、宜しくお願いします。

「家の事なら何でもすみれさんに一度相談してみたら、」と、知り合いに奨められたとの事で、全く面識のない方からこの度ご連絡を頂いたのですが、本来、不動産の処分ならその専門業者に相談するのが筋で、そんなことは十分承知の上でのことでした。
ご紹介頂いた方の信頼を裏切らないためにも、ご期待に出来るだけ応えられる様に努力したいと思います。

 

秋雨の合間の伊川
秋雨の合間の伊川

広告費をかけるくらいなら顧客に使う方がずっとマシ。

それにしても、ご紹介を頂くというのは、本当にありがたいものです。

私たちすみれはマス媒体と言われる、チラシや雑誌、TV、ラジオ等のCMを一切やめてもうすぐ5年になります。とはいえ、毎月新しい工事を受注するには当然、新しくご縁を頂くお客様が必要な訳で、世の工務店さんの殆どが何らかの広告を出して新規顧客の獲得に努めておられます。

会社によって事業の方向性は様々なので、何が正解で何が不正解かは分かりませんが、私たちは規模拡大よりも品質重視、持続継続ビジネスモデルを作り上げることを目指して、創業当初、売上げの3%くらい!も使っていた販売促進費と言われる宣伝広告費をゼロにして、その分をご縁を頂いてお付き合いしている顧客のフォロー、無料巡回メンテナンス訪問を行なって同じお金を使うなら、とそちらに費用をかけることに切り替えました。

現在、全く広告をしなくても毎年同じくらいの売上げを上げる事が出来る様になったのは、その当時から取り組んで来た私たちの姿勢を顧客の皆様が理解して下さったお陰だと思っています。

これからもこのスタンスを貫いて、顧客に生かされている事を真摯に受け止め、スタッフ一同と共に、更なる設計提案、工事品質の向上による『現場顧客満足』を目指して奮闘していきたいと思います。

皆様、引き続き宜しくお願い致します。

 

一昨日のコーチングセッションにて。

さて、お題目は先日コーチングを受けた際に四辻コーチとの話の中に出て来たコト。

私たちのようなスモールビジネスは、兎にも角にも顧客からの『信頼』を得て、積み重ねる事が何よりも重要です。というか、それ以外に生き残る術は無いくらいに思っています。

その為には、会社、もしくはそこに働く者達の『在り方』を正す事から始めなければならない、それがマーケティンングの根本だと言うのは『7つの習慣』のスティービン・R・コヴィー博士から学んだ事です。

それを日本的な価値観に照らして言い換えると、『魂を磨く』事になるのではないかと思っています。

四辻コーチにはビジネスコーチとしてお付き合い頂いているので、話をする内容は、事業の問題点の解決やスキーム、シクミ作りの話題が殆どです。しかし、我々の共通の認識ではマーケティングの根本は『在り方』を正す事=『魂を磨く』となっているので、魂をどう磨くか、という話題が往々にして登場します。

 

ハンドクリームの法則

過日もそんな流れから、、

コーチ:「ハンドクリームの話って知ってる」

私:「いえ、知りませんね、聞かせて下さい」

コーチ:「手をスベスベ、ピカピカにする為に、ハンドクリームを使いますよね。」

私:「あ、はい。」

コーチ:「例えば、右の手の甲をきれいにしようと思うと、左の手で塗りますね」

私:「ですよね、」

コーチ:「右の手のひらをきれいにしようと思うと、左の手に塗らないと出来ませんね」

私:「そりゃそうですよね、」

コーチ:「要は、外側をキレイにするには、人に手伝ってもらわないと出来なくて、内側をきれいに磨こうと思うと、人にしてあげないときれいにならないってことですよ。」

私:「あっ、なるほど。」

コーチ:「人間の内なる魂を磨くには、目先の利に囚われず、利他の精神で他人の為に真剣に何かをする事しか無いってことですよね。」

私:「なるほど、分かりやすい例えですねー」

と、こんな話題で盛り上がりました。

マーケティング戦略を立てる、とか、ビジネスモデルをデザインする、とか大げさに聞こえる事も結局、根本はこんなシンプルなのだと改めて感心、納得した次第です。

出来る事なら、すみれのメンバー全員で、右手、左手と言わず、両手で他人様の手にクリームを塗りまくれるような集団になれればいいな、なんて思いました。(笑)

 

四辻コーチ、いつも示唆に富んだ的確なアドバイス、ありがとうございます!

理解した事をしっかりと行動に移せるよう、この想いを社内で共有する様に致します。

深謝。

アタリマエに出来ないのがあたりまえ!?

9月9日 台風接近 雨のち曇り

関東地方は記録的な大雨とのこと、近年、何十年に一回と言う規模のの大きな災害が毎年の様に起こっているように感じますが、気のせいでしょうか、、

自然災害が起こる度、大自然の強大な力の前に人間の力のちっぽけなさを感じずにはいられませんが、とにかく、大きな被害にならない様に祈りたいと思います。関東の皆様、お見舞い申し上げます。

八条側からの京都タワー
八条側からの京都タワー

 

今日は京都へ。

FPグループという工務店団体の研修会に講師としてお招き頂いて、同業の経営者さん達に僭越ながらマーケティングについてのグループコーチングをさせて頂きました。

事務局様はじめ、参加者の皆様には講師として呼んだのに、コーチング?と言う疑問があったかと思いますが、大先輩の経営者さん達が私ごとき若輩者の話をただ聞いたところで、そんなに為になる事など大してありません。

すみれの自社社屋で行なっている勉強会も同じですが、忙しい中、学ぶ為に割かれたせっかくの時間なので少しでも気付きを持って帰って頂きたいと思っています。それには私が一方的に理論を話すよりも、私たちの提言についてご自身の事業に照らし合わせ、考えて頂く事でなにか少しでも役に立ちそうな事を拾ってもらえればと思い、質問を投げかけては考えてもらうというグループコーチングのスタイルを取る様にしています。

FPの家 京都支部研修会
FPの家 京都支部研修会 杉浦社長のFBから無断で拝借

ビジネスモデル構築って、

本日の内容は、『職人起業塾』でいつも行なっているマーケティング理論の総論と、ビジネスモデル構築の為の9つのステップに対する参加者の方それぞれの考え方や意見をお聴きして皆様の事業のマーケティングマインドを浮き彫りにするという少しヘビーな内容となりました。

若干、時間切れ、というか最後のまとめまで辿り着けなくて申し訳なかった感も否めませんが、大枠で私たちが提唱している職人的マーケティング理論はご理解頂けたと思います。

事業を発展させる、もしくは持続させる為にはビジネスモデルの構築が不可欠です。

そして、ビジネスモデルとは理論構築とその理論を実践出来るシクミ作りに他なりません。

まずは理論的な整合性をしっかりと持つ事から全ては始まると言って過言ではありませんが、これがなかなかどうして簡単ではありません。

こうした方がいいのは分かっている。この様にするべきだ。もしくは、これが正しい。と思う事を全て実践するのは並大抵のことではなく、「せなあかんのはわかっとうけど、、」と、様々な理由を付けて『しょうがない』と、在るべき姿に目をつぶってしまう事は煩雑な日常の中ではありがちです。

 

『あたりまえ』って、

楽天の三木谷社長がその昔、記者会見で「当たり前の事をするのがなにより難しい」と言っておられたのを見て、あんなに急成長した大企業の経営者でも私たちと同じような悩みを持っているんや、と思った覚えがありますが、考えてみると、理論構築とはまさしく当たり前の事の積み重ねであり、当たり前の事が出来ない=理論破綻を引き起こすとなってしまいます。

事業を安定させて、発展、継続出来るようにする為にビジネスモデルを作り上げるべきだ、とよく耳にするのも、言い方を変えると、事業としての理論構築をしっかりと整えることであり、それは全て当たり前のことがあたりまえに出来る前提となります。

そんな風に考えると、あたりまえの事が出来ない=理論破綻を起す=ビジネスモデルとして成立しない、となり、中小企業が安定した事業を組み立てる事が如何に難しいかが垣間見えるようで、まさに、パラドックス。

中小零細企業の前にはどっかりとあたりまえに出来ないのが当たり前になってしまっている現状が横たわっている様に思います。

 

あたりまえの根源。

以前、職人起業塾で『あたりまえ』の定義を考えた時の答えは、

  • 自然の摂理
  • 原理原則
  • 法遵守
  • 人の道(良心)に背かない事

だと結論づけました。

そして、あたりまえの理論構築を事業の一部に例えてみると、

顧客に安心、信頼してもらうにはまず、将来に渡って事業を安定させなくてはならない。

将来の事業を安定させるには人を育てなければならない。

人材育成には労働環境を整備するべき。

労働法を遵守するには、業務効率を上げて利益を確保出来なければならない。

スタッフ全員の業務効率を上げるには、全員が高い意識で同じ方向を見ていなければならない。

スタッフと意識、方向性を共有するには経営者は人としての『在り方』をまず正すべき。

例えてみると、こんな感じでしょうか。

 

結局、在り方を見直す事から。

この例は、マーケティングの根幹は、企業として、人としての『在り方』にある。というコトの根拠を指し示している様に思いますが、この中のどこか一部でも実践出来なければ全体の論理的破綻を起して、顧客からの信頼は損なわれると考えると、あたりまえの事を当たり前にするのは非常に難しいことがよくわかります。

 

とはいえ、兎にも角にも、行動するのは今日しか無い訳で、、
一日いちにち、未来をしっかり見据えながら自らの『在り方』を正して、日々の努力を積み重ねるしかないってことですよね。

やっぱり、人生って修行ってこと、、(苦笑)

朝のラジオ体操の代わりにアタリマエ体操でもやろうかな。。

ま、ガンバロ。

 

 

おまけ、

久しぶりの祇園、やっぱり何とも言えない風情は最高でした。

中澤社長、ありがとうございました!

雨上がりの祇園
雨上がりの祇園

残心のココロ。

9月8日 雨

今日は二十四節気で言うところの白露。

wikipediaから引用すると、白露の期間の七十二候は以下のとおりです。

初候

草露白(そうろ しろし) : 草に降りたが白く光る(日本)

鴻雁来(こうがん きたる) : が飛来し始める(中国)

次候

鶺鴒鳴(せきれい なく) : 鶺鴒が鳴き始める(日本)

玄鳥帰(げんちょう かえる) : が南へ帰って行く(中国)

末候

玄鳥去(げんちょう さる) : 燕が南へ帰って行く(日本)

羣鳥養羞(ぐんちょう しゅうを やしなう) : 多くの鳥が食べ物を蓄える(中国)

初候の今日は、露が降りるどころか、昼からは完全に本降り。よく雨の降る一日となりました。

関西技術協力センター理事長挨拶
関西技術協力センター理事長挨拶

 

 

入国式に向かう道すがらの会話

その雨の中、中国からの実習生、張くんを帯同して大阪へ、

今月で3年間の実習期間を終えて帰国する張君、王くんと入れ替わりに配属される3期生の2人の実習生の入国式に向かいました。

行く道すがら、もうすぐ帰国するにあたっての心境を張君に聞いてみたところ、

「家族と会える、一緒に暮らせるのがやっぱり嬉しいです。」

とのこと。

「だよねー」

と私。

小さな子供を含む家族を祖国に残して外国に実習生として出てきた事は、彼の人生にとって、非常に大きな決断であり、出来事だったと思います。

そして、それが良きものになったか、無駄な時間に終わったかは、我々受け入れ企業にも大きな責任があります。

張くんが続いて言ってくれたのは、

「とは言え残心はあります」

変わった言い回し使うよなー、なんて思いつつ、

「心残りのこと?」

と聞き返すとそうですとのこと。

「日本での経験がこれからの人生にとって大きな糧になった。」とも。

そんな風に行って頂くと、本当に嬉しいモノです。

「それにしても、なかなか使わん日本語使うよねー」

と私。

「そうですか?武道でも普通に使いますよね」

と彼。

武道をやっている人しか使わないような日本語を、普段に使うのを聞いてさすが日本語検定1級合格者!と若干驚きつつ、、残心という言葉のそもそもの意味合いを聞いてみました。

「例えば弓道で矢を放った後に的を射抜くまで集中していることですよね」

と、秀逸な答えが返ってきましたが、せっかくなので私なりの意味合いというか、解釈をわかりやすく説明してみました。

張くんスピーチ
張くんスピーチ

 

 

残心とは、

ざんしん【残心】

① 不満や未練が残ること。未練。

② 武道における心構え。一つの動作が終わってもなお緊張を解かないこと。剣道では打ち込んだあとの相手の反撃に備える心の構え,弓道では矢を射たあとその到達点を見極める心の構えをいう。

出典:大辞林

残心と言う言葉には2つの意味があり、一つの言葉である以上、それぞれはバラバラのものでは無く、包括した意味というか、考え方が在ると言うのが私の持論です。

この2つの意味合いを私なりにわかりやすくまとめて説明してみたのは、

「武道における修練の心構えとして、一つの所作、型を行なったあとも、気を抜かず、集中力を持続しておく、すぐに次の動作に切り替える事が出来るようにする、と言った事は非常に重要だが、そもそも、心を残すとは未練という意味があり、それは人を殺す技能を磨く武道を修練するにあたって、実戦の際に立場上、やむなく人を殺めた時に、その相手の命を奪った事に心を残す意味合いが混在している。

昔の日本において、武士はいわば職業軍人。と言えども決して誰しも人を殺めたい訳ではなく、時代が人を本来あるべきでない立場に追いやったことで、日々武道という人を殺す為の修練を積み重ねなくてはならなかった訳で、本来、人として在るべき姿、人の道から外れる事に対して心を残す事が必要だと言うことです。

だから、残心という言葉には、未練と言う意味と武術の心構えが混在しているのだと。
そして、本来在るべき姿を外れた自分を戒める言葉、『在り方』を見つめなおす姿勢として、心を残すという言い方をするんだよ。」

要は、残心とは、在り方への回帰の姿勢のこと。

そんな、私の説明を聞いて、張くんは、「深いですねー」と苦笑い。

 

自分なりの根本を持つ

実は、この解釈はあくまで私の私見であり、どの辞書を引いて見てもこんな風に明確に書いてあるものはありません。

私がこの話と共に張くんに伝えたのは、自分が世の中、様々に起こる出来事に対して思い、考える為の根本を持つべきであり、私の哲学、信念、価値観に照らすと『残心』という言葉の解釈はこの様になる、という事です。

技術実習生入国式
技術実習生入国式

一見、この世の中は矛盾に満ちており、複雑怪奇、問題が山積みの様に感じてしまいがち。

しかし、表面的な矛盾や問題の奥に隠されている根本に目を向けて、根気よく突き詰めていく思考を重ね、取り組みを続ける事で、次第に根本的な解決方法を身につける事が出来ると思っています。

彼ら実習生が3年間、日本で建築技術や日本語を学び、大きく成長した事はこれからの彼らの人生にとって大きな糧となると思います。

しかし、私が彼らに本当に学び取って帰国してもらいたいのは、そんなことよりも、社内勉強会で繰り返し、口を酸っぱくして言い続けている、周りの人々と共に幸せになりながら人生をマネジメントしていく力。

それは『在り方』を見つめ直し、正すことから全てが始まると。

 

三方よしへの願い

王君、張くんの帰国まであと3週間余りとなった事もあり、絶好の機会とばかり、大阪までの往復の道すがら、熱っぽく『在り方』についての私の概念を説き続けました。

きっと、よく理解してくれたと思いますし、帰国してからも記憶の片隅においといてくれると思います。

彼らの中国に帰ってからの健勝と活躍、歩む道程に幸多き事を心から祈念すると同時に、新しく日本にやって来た実習生達もこの度入れ替わりに帰国する二人の様に多くの学びを得て大きく成長してくれる事を強く願います。

 

ま、その辺りは、(私もですが、)すみれのメンバーの温かなサポート次第の側面もあります。
皆さん、よろしくお願いしますよ!

張くん、今日はお疲れさんでした。改めての時間が持てて、私も嬉しかったです。
王君、出張ご苦労さん、入国式に連れて行けずにごめんよー。(^ ^;)

長かった様であっという間だった日本滞在も残り二週間、無事に楽しく過ごして下さいな。

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