超絶オススメ!論語物語。

平成31年4月22日晴れ

夏日!

朝の間は少し曇っておりましたが、その雲もすぐに消え去り日中は汗ばむ陽気、今日の神戸の最高気温は24度と初夏を思わせるような陽気というより暑いくらいの良い天気になりました。この調子だと今年の夏は思いのほか早くやってきそうです。今日昼から、強さを増してきた日差しの下、NPO法人ひょうご安心リフォーム推進委員会の定例会に出かけた際はとうとう歩きながらハンカチで汗を拭い、扇子を使ってしまいました。昨年の猛暑を思い出すと、暑すぎるのも困りますが冷夏は消費が落ちて不景気になると言いますし、早い内から冷たいビールで長く暑くなりそうな夏を乗り切りたいと思います。(笑)

 Zoomミーティング

午前中は事務所で、BNIのメンバーKさんと1to1のミーティングをZOOMなるインターネットを介したTV会議?で行いました。最近、このサービスを使われることが多いと耳にすることが続き、その便利さを以前から噂には聞いておりましたが、使ってみるのは今回が初めて。台湾のメンバーとはLINEのTV電話をよく使っておりましたので、一対一で使っている分には大して目新しさはありませんでしたが、複数名で会議をするのにはかなり使えそうな感触を得ました。それにしても、全国というか世界中どこにいても気軽に対面でのコミュニケーションが出来るのは考えたら凄い事で、私が子供の頃ならSFの世界の技術が、いつでも、どこでも誰にでも使えるようになったのはまさに夢の21世紀だなと、ムーアの法則と呼ばれるテクノロジーが加速的に進化し続ける新しい世の中をまさに体感した次第です。

 温故知新。

そんな近未来的なミーティングをしながら、雑談の中で「何かオススメの本ありませんか?」と訊かれました。迷わず私が即答したのは、ちょうど今、読んでいるところでもうすぐ読了する「論語物語」下村湖人著です。タイムリーだったのは、Kさんがいま熱心に読まれているのが、新しい日本の紙幣の顔となった渋沢栄一氏の「論語と算盤」だったことで、論語に興味を持っていたところに、私が「大学中庸はなかなか読むのが大変なのでストーリー仕立てにしたこの本は超オススメですよ」とアドバイスしたのがハマったようで、「すぐさま購入して読んでみます!」と喜んでもらいました、実際、私も大学中庸を何度も読み直しましたが、やはりなかなか腹落ちするのが難しかった経験があり、原理原則系マーケティングの根本的思考が論語にあると考えている私にとって「論語物語」は学び直すのにはもってこいの良書でした。塾生にも推奨図書として積極的に進めています。

 論語とマーケティング。

論語を学ぶことを私が強く推している理由である、マーケティング論と論語の関係をここで少し整理しておきたいと思います。私が15年以上も学び続け実践し続けてきたスティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」とその原則を元にマーケティングアクションを体系化したジェイ・エイブラハム氏、また、ビジネスを遂行するマネジメント理論をまとめられたドラッカー博士が揃って根本に据えられたのがインサイド・アウトの「内面の在り方」から変えようとの概念です。コヴィー、ドラッカー両博士が大の日本好きだったのは有名で、お二方の著書にも多分に東洋的な思考が盛り込まれています。また、ドラッカー博士の著書には「日本人がその意思決定過程に活用している原則は,一般(世界)に適用できるものである。それらの原則こそ効果的な意思決定の核心である」と書かれています。要するに、アメリカから渡ってきたマーケティング、マネジメント論の根本は日本からの逆輸入なのです。

 日本の発展の源。

日本資本主義経済の父と言われる渋沢栄一氏は「道徳無き経済は罪、経済無き道徳は寝言」の至言が有名な二宮尊徳翁に学んだとされています。私たちが子供の頃、どこの小学校にも二宮金次郎の銅像があり、その銅像で幼い日の金次郎が読んでいる本こそ大学であり論語です。江戸時代から明治維新と続く日本近代化の教育の根本が論語だった証左ですが、日本の商業が大きく発展したのは戦国時代を終えた後の江戸時代で、その当時、塾、寺子屋で武家のみではなく商人も学んでいたのは孟子、朱子学、陽明学と孔子を始祖とする儒学が中心だったのは明らかで、五常(仁、義、礼、智、信)という徳性を拡充することにより五倫(父子、君臣、夫婦、長幼、朋友)関係を維持することを教えた儒学の教えを経済活動で実践したのが、「伝国の辞」を表し、領主自らが在り方を正し、実践をもって城中、領民との信頼関係を構築し、破綻しかけた米沢藩を生き返らせた上杉鷹山です。

 消えた士魂商才。

アメリカのケネディー元大統領が尊敬する人物としてその名をあげて一躍世界から歴史上で卓越した経営者として脚光を浴びたと言われる上杉鷹山公からの、王道を求めて経済振興を果たす流れは、山田方谷→二宮尊徳→渋沢栄一と受け継がれ、鎖国政策によって西欧列強から大きく立ち遅れていた江戸時代末期から、明治維新で近代化を目指した日本が、昭和の第二次世界大戦での敗戦、植民地化の蹉跌もありながらも「ジャパンアズナンバーワン」と世界から注目され、世界第2位の経済大国に成長、復興した日本国民の驚異的な力の源になったと考えています。コヴィー博士やドラッカー博士がその驚異の成長ぶりと強さに着目し、研究されたのも決しておかしなことでは無いと思います。しかし、戦後の人口爆発に乗って高度経済成長、その後の地価q高騰によるバブル経済を経験した日本は欧米の短期決算、株主に向いた企業運営がスタンダートになり「士魂商才」と言われた渋沢栄一的な思考がすっかり褪せてしまったように思います。

 持続可能な経営概念。

現在、日本の企業の寿命は30年から更に短くなっていると言われています。長く続けばいいと言うものでも無いですが、それでも顧客への責任を考えると企業が存続する事は一つの価値である。と考えれば、世界最古の企業は日本にあり、100年以上継続して事業を行なえている事業所が世界で最も多いのも日本です。規模拡大ではなく、事業継続を事業の価値にするならば、日本式経営は世界でも類を見ない成果を上げ続けていると言っても過言ではありません。その根本は儒学の教えを色濃く反映している近江商人の三方よしに代表される、自分達だけが良けりゃ良いってもんじゃ無く、周りに関わる全ての人や環境を良くする「在り方」を持った日本人独特の商売感では無いかと思うのです。フロンティア精神に則って開発、拡大を継続し続けるのは、地球の面積、資源が有限である以上、どこかで行き詰まるのは自明です、昨今、新しい価値観の指標として世界的な盛り上がりを見せている持続可能な社会を目指すSDGsはまさに環境や異文化の共生であり、三方よしの考え方そのものだと考えれば、今こそわれわれはもう一度論語に学ぶべきではないかと思うのです。とにかく、論語物語、超絶オススメしますので是非一度、手に取ってみてください。新しい時代へのビジネスのヒントがきっとあると思います。(笑)


◆いよいよ明日!超久しぶりに地元神戸でセミナーします!

日時は4.23 場所は三ノ宮のオサレコワーキング「WAY OUT」です!

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建築実務者向け実践型現場マネジメント研修
□ 第14期生  【 東京会場   2019年6月24日~ 12月6日 】
□ 第15期生  【 大阪会場   2019年7月19日~ 1月16日 】

職人起業塾14期、15期募集

◆【元祖】職人起業塾は無料でご参加頂ける原理原則系マーケティングに特化した勉強会です。

次回の開催は5月30日(木)です。テーマはビジネスモデルキャンバスのフレームワークを使って「リフォーム工房おおばやし」のビジネスモデルを考案するホットシートのワークショップです。年間にのをスケジュールから変更になっており、場所も三木市での開催ですのでお間違いなく。

69回【元祖】職人起業塾&波動セラピー


◆一般社団法人職人起業塾オフィシャルサイトリニューアルしました。

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