令和3年1月6日 曇り
年始一発目の朝活!
一昨日までのお正月気分は何処へやら、全くの平常営業モードに戻っています。1日中事務所に籠り、お年賀でお越しになった来客に挨拶をしながら、メール、メッセンジャー、LINEで次々に来るメッセージに数が分からないくらい黙々と返事を書き続けました。本当は現場周りに行きたかったけどそれどころではなく、工務店経営者の仕事内容も変わり果てたものだと時代の流れにため息をついてみたり、、とにかく忙しい1日でした。そんな仕事始め2日目、早朝は水曜日という事で朝活の日。新春一発目と言う事で、ビジターを呼ばずに内輪だけでのmtgでしたが、昨年新しく入会された新規メンバーによるプレゼンテーションがあったり、役員や運営チームの代表からの所信表明的なお話があったりと、新しい年を迎えた初回に相応しい良いmtgでした。圧倒的他者貢献を一緒にやろう、と同じ志を持つ仲間がいるのは本当に良いものです。
日本人の消費に対する問題提起。
今朝の朝活で新規メンバーのDIYer山中君のプレゼンテーションで、グローバル化による安価な外国製品の国内流通への問題提起がありました。貿易協定により関税が次々に撤廃された影響もあり、低い賃金の国の安い労働力から生み出される製品により国内製品の競争力が失われ、日本の労働者の賃金がさらに低下して、所得が低くなるが故に更に低価格の外国製品を買わざるを得なくなり、更に国内産業の景気が悪くなる・・、そんな負のスパイラルに陥ってしまっているのではないか、との事でした。山中君はそんな低賃金に喘ぐ人達の暮らしを少しでも楽にするには、出費の大きな割合を占める住宅費を抑えることが必要ではないかと、空き家をDIYでリノベーションして、費用を抑えて自分好みの住宅に住める手伝いをしたいと言う、とても心根の優しい、志の高い若者で、朝からとても感銘を受けました。
グローバルからローカルへ
そんな素晴らしいプレゼンテーションを聞いた後に、感想を求められて、私は、一概に労働力の安い外国製品を拒絶するのではなく、国を超えて分かち合いの心を持つことも大事ではないか、問題はそのビジネスで潤うのが巨大資本のグローバル企業であり、発展途上国に非があるわけではないと言うようなことを述べました。本来は地域ごとに循環型の経済が回り、余剰生産したものを輸出なり他の地域に販路を拡大する、もしくは地域ごとの特産物を交換するような経済の仕組みになるのが一番良いと思いますが、世界がカップリングし全ての国も地域も資本主義社会に飲み込まれた今となってはそんなローカル経済論は容易く実現しそうにありません。しかし、コロナの影響で実質、世界中が鎖国してしまっており、また、パンデミックが収まりかけたら次の変異種が生まれ、ひょっとしたらずっとワクチンや治療薬と感染症の鬼ごっこが続くかも知れない時代になった今、もう一度、循環型社会の構築を考えてみる時が来たように思います。
問題は常に内にある。
そんな、深く考えさせられる議論もあったりした朝会の後、山中君とLINEで「ちなみに私は愛国主義者なので日本人は(少々高くても)出来るだけ国産の製品を使うべきだと思っています。そのためには海外製品に負けない価値を生み出すことが必要で、ブランディングやマーケティングの理論を深く理解してアップデートを繰り返さなければいけないと思ってます。脱アマゾン活動をする位、アンチグローバル企業の私ですが、問題は常に内にありだと考えるようにしています。」なんてやり取りもありましたが、それこそが私が職人相手にマーケティング理論を教える私塾を長年継続している最も大きな理由です。守られる人は、守られるべき人になるべきで、そこには絶対に自助の精神があるべきですし、それが無ければ弱肉強食の資本主義の世界では生き残ってはいけません。
論語読みの論語知らず
問題は常に内にある、問題を解決したければコントロールできない外部に働きかけるのではなく、自分の内側から変わる努力をすべきだ。と言うのは、有名な「7つの習慣」の中にあるInside Outの概念です。理論や概念を知っている、頭でわかっているような気になっていても、実際の行動に反映させるのは一筋縄ではいかないのは誰もが納得するところだと思いますが、私もその例にもれず、20年前から7つの習慣に書かれている原理原則に取り組んできたつもりですが、実際のところはまだまだできていないことがたくさんあります。いわゆる、論語読みの論語知らず状態です。そんな反省をしょっちゅうしているのですが、今年に入り、本格的に風の時代になったと言うことで、今までと根本的に考え方を変えて取り組もうと決意したことがあります。それもやっぱり、今更ながらInside Outの原則に立ち返ってと言うことです。
全ての元凶は我にあり。
私が今年、出勤日(ほぼ365日)に必ず行うことに決めたのは社員全員とのチャットを使っての毎朝のコミニケーションです。「おはようございます!」の挨拶はもちろんですが、倫理法人会の会員企業に配られる「職場の教養」と言う小冊子の日めくりページを読んでその感想を一言添えて全員のチャットに送ることにしました。本当なら、スタッフにもその冊子を読んで感想を返してもらいたいところですが、風の時代はトップダウンはダメとの事なので、そこは強要せずに「返してくれてもくれなくても、どちらでもいいよ。」と言うスタンスで半ば一方通行で送っています。慣れない(特に人に言われた)習慣を新たに始めるのは人間誰しもあまり積極的にはなれないもの。なのですが、中には熱心に職場の教養を読んで感想を送ってくれるスタッフもいて、密かに喜んだりもしています。なぜこんなことを始めたかと言うと、その理由は明快で、社内でずっと問題視されてきたコミニケーション不全を解消するのが目的です。そもそも、女性の設計士と大工とは水と油。これまでスタッフ間のコミュニケーションがうまく取れないのはそれぞれ個々の問題であり、私の責任ではないと逃げておりましたが、電柱が高いのも、ポストが赤いのも全て経営者の責任だと言われるように、私が自分を変えなければいつまでたっても何も変わらないと今更ながら気づき、チト大変ではあるのですが長年の課題を解決すべく一念発起して取り組みを始めた次第です。
コミュニケーションが世界を変える。
世界をよくするアイデアをプレゼンテーションする世界的なイベント、TEDで30日間チャレンジで人生が変わる!というものがありましたが、365日続ければ絶対に無理だ、と諦めていたこともきっと何かが変わる、もしくは変わるきっかけぐらいは掴めると思うのです。あくまでも人が変わってくれるのを期待するのではなく、自分が変わった効果がそのうちきっと現れることを信じて毎朝続けていきたいと思います。人間が抱える問題や課題は全て人間関係にある。とは心理学の巨人、アドラーの言葉、コミュニケーションがその解決の唯一無二の糸口だと信じて取り組んでみます。スタッフの皆さん、気が向いたら返信ください、よろしくお願いします。(笑)