
無常の繰り返し。

神戸と台湾で建築会社を営みながら、私塾「職人起業塾」の活動を通してモノづくりの担い手を子供の憧れの職業にすることを目指す高橋剛志の挑戦。
JUGEMテーマ:日記・一般
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厳しく此の志を立てて以て之を求めば
薪を運び水を運ぶと雖も亦是れ学有る所なり
況や書を読み理を究るをや
志をしっかりと立てて物事に取り組むならば、普通の日常生活すべてが学びになるし、真剣に書物を読むならば必ず答えが見つかる、というような意味です。
この節のすぐ後には、「志も目的もなければ、たとえ一日中本を読んでいても、ただの暇つぶしに過ぎない」というような意味の言葉が続きます。
佐藤一斎の影響を受けた吉田松陰も「志がなければ学問をすることさえ意味がない」と「立志」の重要性を力説してます。
志が立っていれば、人生すべてが学びになり、いかなる試練に遭遇しても勇気をもって立ち向かえるーーーその一斎の思想を受け継いだ人たちは、歴史のなかで多くの偉大な業績を残しています。
*****ここまで転載*****
まず志ありき、ということですね。
この一部を読んで、理念を支えるのが志、ということなのかな、と思いました。
私たちが唯一出来ることである『建築』を通して、
地域社会の皆様に安心安全と健康、そして幸せをお届けしたい。
ご縁がある方の事業の成功のお手伝いをしたい。
そしてそれを支える、ものづくりを行う担い手の社会的地位の向上を叶えて皆が安心して働ける業界に変えたい。
そんな理念を叶えるため、志は大きく、高く持たねばならなくて、そしてその実現は非常に難しいことのようです。
しかし、この世に生を受けた証として、何とか実現に漕ぎ着ける事が出来るように、遠き頂きを目指して情熱を持って上り続けようと思います。
志を胸にね。
日記・一般
真っ白な河川敷を(愛犬)チャックと走り回ったあと、そのままの勢いで事務所を飛び出しました。
今日も良く走り回りました。
まずは新規事業をお考えのクライアントと出店計画のコンセプトとマーケティング戦略のご相談。
店舗の内外装工事の費用の話はそっちのけで、これからのビジョンや事業展開の目的について話は盛り上がりました。
ま、私たちにとってはお店のハコを作る事に価値は無く、そこでクライアントが如何に実現したいご商売を出来るようになるかが重要と思っているので、具体的な話よりもこの前段階のお話がとても重要だと思っています。
そして、(所詮建築屋のオヤジである)私にこんな事までご相談頂ける事を本当に嬉しく思います。
昼からは電車に飛び乗り着工の計画も煮詰まって来たお店の設備計画の最終のチェック。
店舗の計画において、お店の工事はデザインや雰囲気も大変重要ですが、実際のサービスの根幹であるオペレーションに問題が無いかが実はもっと重要だと思っています。
飲食店は厨房が命ということで、怪しいところはキッチリと調査をして着工の前にはっきりとさせておくのが私たちの仕事です。
あくまで、お店を作るのではなく繁盛するお店を作るのがミッションですので、(笑)
その後は少し前からご相談頂いているメンテナンスの調査に行ったり、梅田の近くで着工中の現場にて打ち合わせをしたりと、まるっきり店舗工事屋さんな一日となりました。
かたまるときはかたまるものですねー。
ま、自分の中で切り替えをせずに同じモードで仕事ができるので良かったのですが、、
夕方からは毎月の習慣としてすっかり定着した月に一度の勉強会、『理念と経営』を考える勉強会に参加とうことで、今日もまるっきり事務所に居ない一日となりました。
(住宅ローンの借り換えのシュミレーションなど、)私の作る書類をお待ちの皆様、申し訳ありませんがもう少しだけお待ちくださいませ、、(汗、)
お題目は夕方から参加したその勉強会での設問について。
勉強会の冠が『理念と経営の会』ということで、そこの設問として問われる内容はなかなか鋭く厳しいものが多く、毎回心の奥底に刃物を突きつけられる様な思いをします。(苦笑)
今日の内容で一番ドキッとさせられたのは、
「結果を残すチームづくりの ために、あなたが心掛けているリーダーシップの要諦は何ですか?」
という質問でした。
私は現場叩き上げの大工上がりですので、リーダーシップの要諦なんか簡単な事で、起業してからの15年くらい、常にブレずに一つの事に拘って来ました。
それは、
『率先垂範』
です。
(超)乱暴に言うと、自分がスタッフの誰よりも(仕事を)やっていることを見てもらう事で、スタッフに無理難題をきけ、という事です。
そこには、(自分もこれくらいやってるねんから、)スタッフは私が指示した事くらい出来てアタリマエという驕った考え方が根底にあるのだと思います。
客観的に見ると、ずいぶん偏ったおかしな考え方ではあるのですが、長い間なんの疑問もなくそのおかしな価値観を固持したままやってきました。
で、今日改めてそんな問いを向けられて、ん、と考え込んでしまいました。
冷静に考えるとずいぶんおかしなリーダーシップ論です。
『要諦』という事ですから、もう一度良く考えてみようと最近の自分を振り返ったところ、心がけている事として思いついたのは、スタッフに対して素直に『ありがとう』と言おうと(努力している)事でした。
少し前からスタッフに対して、そもそも、仕事なんだからやってもらわないと困るし、指示した事をやってくれてアタリマエ、出来なければあかんやろ、と怒るような態度で接して来た事に対して反省して、最近になって『ありがとう』という感謝の心を持ち、それを言葉(や文章で)を伝えるように(今更ながら)気をつけている事を思い出しました。
人は人、機械でもなければ家畜でもない、自分が頼んだ事に対して応えてくれたら『ありがとう』と言ってアタリマエですが、そんな事さえ長い間ロクに出来ていない自分がいたのです。
決して感謝していない訳ではなく、いつも真面目に、一生懸命働いてくれるスタッフに対してあり難い、と思っているのにも拘らず、それを伝える事をずいぶん長い間怠って来ましたし、出来ませんでした。
(恥ずかしながら)少し前にそんな事に気付き、これはまずい、と考え直して、やっとこさ重たい腰を上げてというか重たい口を開いて『ありがとう』と伝えるように心がけ(るようにし)ていたのです。
ずいぶん長い間、申し訳ない事をして来たと反省しておりましたが、でもそんな事は気恥ずかしくて今更言えなくて、最近にになって機会があるごとに、そーっと『ありがとう』を伝えるようになっていたという訳です。
この歳(40代後半、涙、)になるまでそんな事に気付かないなんて我ながらずいぶん情けない話ではありますが、、
勉強会でそんな話をしていましたら、メンバーのお一人に
「そんな事に気付いたきっかけは何があったの?」
と聞かれ、改めて思い返してみれば(きっかけはいろいろありますが、)一番は毎朝振り返る13の徳目のチェックではないかと思いました。
13個のチェック項目の一番最後にあるのが『感謝』のチェックで、その後に今日のありがとうという欄に毎日感謝する事を書き続けている効果ではないのかと、
やはり、習慣化の力は凄いのだ、と改めて『習慣が人生を変える』と言われる所以なのだと実感した次第です。
なんのカミングアウトやねん、というツッコミも聞こえて来そうですが、これからも素直に『ありがとう』と口にする事を心がけていきますので、スタッフの皆様宜しくお願いします。(笑)
と、言いつつもイマイチなところもまだまだ沢山ありますが、元来コミニケーションべたなモノですので、その辺り鑑みてご容赦下さいませ、、(汗)
深謝。
今日は朝から名古屋へと向かいました。
リニモなる、(多分)リニアモーターに乗って長久手古戦場という由緒正しそうな駅近くにあるすみれ飲食事業部が加盟するチェーン店のお店にて全国のメンバーが一同に会しての新年会でした。
私は一飲食店の経営者として、メンバーの一員として参加したのと同時に殆ど全店の店舗改装のお手伝いをさせて頂いた建築会社の代表として、一人二役で参加させて頂きました。
北は山形県から南は鹿児島県まで、全国に散らばるクライアントとお会い出来る数少ない機会という事で、ご無沙汰しています、という挨拶からずいぶんたくさんの方とお話をさせて頂く事が出来てとてもいい時間を過ごす事が出来ました、皆さんありがとうございました。
「変わってますよねー、」
って良く言われますが、たしかに神戸の片田舎で地域密着の地道な営業を続けている工務店が全国各地で店舗改装の設計・施工に関わっていることって、確かになんか不思議な気がします。
しかもその数は60店舗を越え、今年も不景気なんて何のその、十数店舗の出店計画があるとの事でした。
クライアントの明るく希望に満ちたビジョンを聞きながら、未だに衰える事の無いパワーに満ちたそのチェーン店の設計・施工を一手に任されている者として気が引き締る思いでした。
皆様、引き続き宜しくお願い致します。
さて、お題目は今から13年程前の事へと遡ります。
私がまだ大工の職人として現場でバリバリと働いていた頃でして、現場の仕事を終えるとしょっちゅう若衆を連れて一杯飲みに近所のお店に行っていました。
ま、完全なガテン系ですので、仕事の終わりはビールの始まり、といった頃の話です。(笑)
その頃、事務所(って自宅の一室でしたが、)からすぐ近くに新しい焼き鳥屋さんが出来てとても気に入って良く通っておりました。
『やれることならなんでもします。』
というのがキャッチコピーのとても勢いのある美味しい焼き鳥屋さんでした。
ある時、頻繁に通っていたその焼き鳥屋さんの大将が、突然、神妙な顔をして
「話があるねんけど、」と切り出されました、
「なんですか?」と、ちょっといい感じでビールを飲み干した後の私は上機嫌。
「これから全国展開して何十店舗ものフランチャイズチェーンの店を出店したいねんけど、手伝ってくれへん?」
とのこと。
「大吉の社長の本を読んだら、チェーン展開をするなら工務店と組まなあかんって書いとったから」
まずは工事屋さんから、という事だったようでした。
私はというと少しキョトンとしてしまいましたが、(笑)その大将の眼差しは真剣そのもの。
その顔つきを見て、(いまは確かにオープンして間もない大将と女将さんでやっているような小さなお店ではありますが、)この大将は本気だなーって分かりました。
「分かりました、手伝わせて頂きます。」
と、即答の私。
「今は若衆2人とやっているだけのただの大工なので全国でお店を作るのは出来ませんが、チェーン展開が始まるまでには準備して出来るようになります。」
と、ビールの勢いもあって少し大きく出ておきました。(笑)
それからしばらくして、そのお店は神戸に2号店、3号店、と増えて行き何年後かに京都にチェーン1号店を出店したのを皮切りに一気に全国に出店を重ねる事になったのです。
その大将が全国に出店を重ねて行くのと同じように私たちも職人の数を増やし、設計の担当者をつけて共に成長させて頂いて来たのです。
今までの十数年間の間にいろいろな事があり、その度に一つ一つ真摯に誠実に向き合って来た結果、今こうして全国の加盟店さんの工事を全て引き受けさせて頂く事になったのだと思います。
今日の新年会で、その大将(今は社長ですね、、)が言って下さったのは、
「実際、今まですみれさんの事を疑った訳ではないが、もっと安いところが無いか探してみたり、相見積もりもずいぶんとって比べて来たが、結局答えはすみれさんが一番だという事でした、スミマセンでした、」
とのお言葉でした。(涙)
今までコツコツと積み上げて来た信頼という残高がずいぶん貯めてもらえているのだ、と感じると共に、今まで以上に信頼に応えなければならないという想いで胸は一杯になりました。
正直、一度のミスも失敗も無かったかというとそんな事はもちろん無く、クレームもありましたし、苦言を呈される事も多々ありました。
その度にしっかりと誠意ある対応と改善を繰り返して来たことが今ある信頼を積み上げて来た根源だと思いますが、実際のところそれを実践して来たのは私ではありません。
スタッフの皆なのです。
社員の皆がクライアントのメリットを最大限になるようにデザイン、品質、そしてスピードと現場でのモノづくりに真摯に向き合って来た事、それをサポートする設計、事務のたゆまぬ努力の結果が一つずつ信頼を積み上げてこのようなカタチで表れて来たのだと思います。
(人ごとのようですが)凄い事だと思います。
大きな信頼を寄せて下さるクライアントに感謝するのはもちろんですが、クライアントからの信頼を十数年に渡り、得続けてきたスタッフに心から感謝する一日となりました。
ありがとうございます。
そして、ありがとう。
深謝。
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初候:款冬華(ふきのはな さく)
次候:水沢腹堅(さわみず こおりつめる)
末候:鶏始乳(にわとり はじめて とやにつく)
まさか!半世紀以上前の計画を継承して、計画ありきの事業を進めているのではないでしょうな、