Xデザイン学校台湾ステージ 〜その①〜

6月2日曇り

Xデザイン学校台湾ステージ

昨日に引き続き台北にいます。今回の台湾出張には3つのタスクがあり、台北と台中での仕事と、今年から研究生としてUXデザインの研究でお世話になっているXデザイン学校の台湾ステージへの参加です。今日と明日はその講義とワークショップが行われ、今日は朝早くから懇親会と二次会を合わせると夜中まで(笑)、台湾の人たちと共にUXデザイン、サービスデザインを学ぶ非常に稀で勉強になる時間を持つことができました。このブログにも備忘録がてら写真とともに二日間の出来事を書き残しておきたいと思います。

産官学×サービスデザイン@

朝9時の集合は台湾大学のすぐ横にある台湾科技大学のキャンパスで、唐教授による大学生たちとの取り組みと、実際に学生さんが研究したサービスデザインについてのプレゼンテーションを聞きました。台湾の学生さんのレベルは少し圧倒される位高くて、その研究テーマも日本と変わらないと言われる高齢化社会へ対応して、介護の移動手段であったり、どんどん進化するデジタル革命についていけず、取り残されるお年寄りを救済するためのインターフェースデザインを考えるなど、産官学が一体になって地域社会により良いサービスデザインを生み出し、幸せな社会にしていくのだと言う意思が伝わる志の高い内容だったと感じました。実際の企業に入り込んでマネタイズを考えながら学ぶことも重要ですが、このような一見地味な、しかしこれからの私たちの社会にとって重要なインフラ整備にこそUXデザインを通してのイノベーションが必要なのではないかと考えさせられました。

イノベーションにはメソッドに裏付けされたフレームワークが必要だ!

昼前からは台湾科技大学生後にして、一転、マネタイズをいかに生み出すかの思考のフレームワークで超有名なビジネスモデルキャンバスを提供されているビジネスモデルインク台湾オフィスへと会場を移し、世界的大ベストセラーとなったビジネスモデルジェネレーションの次にリリースされるフレームワークサービスの予告を兼ねた?ビジネスモデル構築に関する全体像をプレゼンテーションして頂きました。私も実務や研修でビジネスモデルキャンバスはよく利用していますが、その使い方の全体像を改めてレクチャーしてもらい、なるほどと大いに腹に落ちました。特にアメリカのトップ企業の経営陣が集まってワークショップを行っている動画には圧倒されて、同社が提供されているコンテンツが新しいビジネスモデルを作るためのスキームであることを再認識した次第です。帰国したら再読します。(笑)

調査が全ての根幹という原理原則

イノベーションを起こすには、スキルとメソッドに裏付けされたツールが必要でそれこそ私達が提供している!と刺激的なプレゼンテーションの後は続いての講義は我らが浅野先生が登壇、ユーザーエクスペリエンス、サービスデザインの根幹を担う質的調査についてその必要性と重要性を再度丁寧に示されました。調査に失敗すればインサイトを得られないどころか、せっかく作り上げたサービスデザインが上っ面を滑る机上の空論になってしまう可能性がある、と地味な部分にこそ最も注力しなければならないと原理原則論とも言える自論を展開され、エスノグラフィーの母と言われるイザベラ・バードの伝記的小説を少し前に読了したばかりの私にはこれまたドスンと腹に落ちる再認識。良い復習になりました。

モノからコトの社会実装

浅野先生に続いて登壇されたのはもっとシャープのデザインチームを求めて来られ、退職されて今はUXデザイナーのトップランナーであり教祖?として崇められている佐藤氏、Iot時代のUXデザインについてメーカーでの取り組みを中心に上にわかりやすく説明をしてくださいました。ゲームチェンジと言う言葉をよく口にしますが、高度成長期の延長線にはない全く違うビジネスモデルの転換をあらゆる企業が迫られていることを如実に示されました。マーケティングの大家、コトラーが提唱した「モノからコトへ」と言う概念がテクノロジーの発達とともに社会に実装されていく過程と構造を改めてよく理解することができました。短い時間のシンプルなお話でしたが、これも非常に良い復習になったと大いに喜んだ次第です。

地域創生×デザイン思考

続いては今回のワークショップを共催している台湾側の林事務所の林承毅氏からサービスデザインと地域創生の取り組みについてのプレゼン。台湾だけではなく、日本の地方でも地域創生のアドバイザーとして依頼を受けるなど、デザインシンキングを起点にして国内外を問わず幅広い活動をされておられる姿には時代のニーズを先取りされて来たのを感じさせられると共に、多くの人に共感を得られるサービスデザインで世の中を良くしたいという志と熱量を感じさせられました。自立循環型社会の実現を標榜して来て地域創生の取り組みを進めている私としても大いに共感するところ大であり、今後もお付き合いさせてもらいたいと思いました。

LT@台湾+日本

林さんの後は台湾、そして日本からの参加者の自己紹介を含めたライトニングトークでUXデザインを実務として活躍されている皆さんの取り組みを見せて頂き、優秀で熱い想いを持ったデザイン思考の集団にまみれていることを改めて認識。仕事以外でもサービスデザインのスキルを使って個人的な活躍を(若いのに!)されている方もおられ、凄いなーと年甲斐も無く感嘆してしまいました。そんな場違い感も否めない私も、それを逆手に取って何故建築とマーケティングの専門家がここにいるのか?という説明というか、言い訳がましいトークをさせてもらい、なんとなくサービスデザインのトップランナー達の輪の中に馴染んでおきました。(笑)

虎穴に入らずんば虎子を得ず。

とにかく、海外にまで学びに来てみて感じたのは、(分かったつもりの事ほど)やってみなければ分からないという当たり前過ぎること。あとは日本ではまだまだ先進的な取り組みの様に思われる人が多いUXのデザイン思考は世界では既にサービス(サービスを含めたプロダクツ)を考える上で前提条件になっているという事で、これは現地に飛び込んで空気感を味わって初めて感じられると思いますし、この感覚を身につける事こそ実際のビジネスにデザイン思考に汎用性を持たせるUXデザインマインドだとすれば、海外で現地の人と交わるワークショップは大変意義の深く、重要な学びになると感じました。懇親会も大いに盛り上がりましたし、明日は実際に街に出て調査からインサイトを見出すワークショップの本番、実に楽しみです。

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家づくりではなく暮らしづくり@Xデザイン学校大阪分校 #1 ブートキャンプ

平成30年5月28日曇り

松山高速バス日帰り出張。

今日は朝から松山へ。三宮から高速バスに乗り込んでの弾丸日帰り出張です。先日、5年ほど前に松山の二番町で工事をさせていただいた店舗のクライアント先で漏水事故が起こったとのことで、とにかく現地に調査と善後策の提案に向かいました。現地に行ってみると、すでに漏水は収まっており、店舗の設備には根本的な問題は無いようでしたが、使い方を鑑みた上で予防的な処置のご提案をさせていただきました。ひとまずご安心頂けた様で良かったです。

疾走感ハンパない。

そんなこんなで今日も事務所には出社できませんでしたが、先週末から疾走するような日々が続いています。金曜日は講師として鹿児島弾丸日帰り出張、土曜日は大阪でXデザイン学校のブートキャンプに研究生として運営側の一員として参加、昨日の日曜日は「すみれ暮らしの学校」なる毎月開催しているイベントの一環で畑での収穫祭にスタッフとして参加、今日は工務店の代表としてクレーム対応と目まぐるしすぎる日々を送っており、日によって立場もやっている事もバラバラ、若干エネルギーを消耗しすぎている感が否めません。ここらで少し充電しないといけないのかも、なんて思ってます。(笑)

家は建ててからがスタート。

建築の仕事でご縁をいただいたお客様に向けて「暮らしを豊かにしてもらおう」との思いで続けている「すみれ暮らしの学校」と言う取り組みはいわば私たちのコンセプトを形にするメインのコンテンツで、私たちの目的は工事ではなくその後の暮らしだと常々言い続けている言葉を具現化した取り組みです。昨日も大勢のお客様と子供たちに畑でトマトやイチゴの収穫やトラクターの運転体験など随分と楽しんでいただいたり、コラボしているキャルファームの大西さんによる植物の種子の話など普段は触れることのない食の安全に対する根本的な問題について耳を傾けていただきました。

暮らしとは連続した体験。

来月は天然のアロマオイルを使っての体に優しい虫除けスプレーを作るワークショップを行ったりと精力的にご縁をいただいたお客様の暮らしを豊かに楽しくしてもらうための取り組みをしてはおりますが、私はずっと心の片隅に引っかかっているのはこれらの活動はいわば全て後付の、あくまでも補足的な活動だということです。家は最も身近な環境だと考えると、本来は家を新しく建てる時、リフォームする際に工事を終えて住みだした後の豊かで楽しく健康的な暮らしを強烈にイメージしてもらい、その思考に沿ったデザインや設計、そしてモノづくりを行いたいと以前からずっと考えていて、お客様がまだ見ぬ素敵な体験を提供したいと思うのです。

潜在的ニーズのその先へ。

もちろん、我々のような注文建築を中心に行っている建築会社はヒアリングが命であり、お客様の要望を顕在化されているもの、潜在的なものを含めて引き出して具現化するのが仕事です。そこは私も設計スタッフも重々認識しているし、丁寧なヒアリングを心がけて図面の設計をするようにしてもらってはおりますが、いかんせんお客様もまだ気付いていない潜在的なニーズを汲み取ると言うのは一筋縄で行く訳もなく、お客様の要望を形にして行く中で(これといってお客様から不満を聞くわけではありませんが、)本当にこれでいいのかと言う思いはいつも心のどこかにくすぶり続けているのが正直なところです。せっかく新築したりリフォームしたりするのですから、もっとワクワク楽しい暮らしをデザインできるのではないかと思うのです。

50歳の手習い。

そんな忸怩たる思いから、なんとかこの殻を破ることが出来ないかと考え、この2年ほど前から熱心に学び続け、年甲斐もなく若い人たちに混じって年間通しての講座に通い続けていいるのがUXデザインで、UX=顧客体験をサービスデザインに落とし込む手法、思想、哲学に顧客のまだ見ぬ幸せな体験を建築の世界で具現化できる可能性があると感じています。ただ、2年間通い続けたにも拘わらず全く実務に落とせていないのが実際のところで、はてどうしたものかと思い悩んでいた所にHCDの第一人者でありXデザイン学校の主宰者でもある浅野先生にお声がけを頂き、今期は研究生としてXデザイン学校に参加、講座で復習をしつつ、自分たちで決めたテーマ、スケジュールでリアルなサービスデザインを考える機会を与えて頂けることになりました。

Xデザイン学校大阪分校 #1 ブートキャンプ

で、その一回目が先週末の土曜日に行われて、私は一般の参加者に混じって浅野先生によるUX概論の短縮版で復習をさせてもらった後、私の声がけで集まってくださったメンバーさん達と、建築×UXDでのサービスデザインについてのテーマ決めとスケジュール感について話し合いました。年齢層も50代(の私から)40代、30代、新卒1年目の若者といい感じに分かれ、私の固い思考に対してダメ出しをして貰える心強いメンバーに恵まれて、まずはいいスタートが切れた様に思います。私はこれまでの経験則に従って、住宅の取得を目指す人たちに対して、暮らしに焦点を合わせた楽しく、ワクワクする家づくりのスキームを考案したかったのですが、そもそも、今の若者には住宅を所有したいという願望が根本的に無いという意見にいきなり頭を強烈に殴られてリフレーミングをさせられることになりました。結果、まずはスターバックスが売っているのはコーヒーではなく3rd プレイス(家でも仕事場でも無い第3の寛げる場所)という定義を紐解き、戸建でもマンションでも賃貸でも寮でも良いけど、最高の1st PLACE(=住居?住まい?と暮らし)を手にして貰えるサービスデザインを考えることになりました。(仮)

チーム1st PLACE(仮)

で、まず手始めにメンバー内で住宅の取得に関する認知と理解度の格差を埋めるために関連情報の収集とシェアを行い、次回に備えることとなりましたが、それにしても、これまでワークショップで行ってきた疑似体験を実際のビジネスに乗せれるようにリアルに行うのはなかなかの難易度で、エスノグラフィーや質的調査などバイアスだらけの私がそれを排除して、ペルソナを作り、ユーザーの本質的なニーズを掴み取り、インサイトを抽出してビジネスモデルとして昇華させるのは生半可な難しさでは無いと改めて感じると共に、そんな自由な立ち位置で浅野先生の講義の復習もしながら研究を進めていけるのはなんて素晴らしい機会と環境を与えてもらえたのか、また素晴らしいメンバーとご一緒出来ることを非常に喜んでおります。チーム1st PLACE(仮)の皆様、宜しくお願い致します。

バーチャルとリアルのハザマ、もしくはインターバル。

それにしても、今回のXデザイン学校大阪分校での(年甲斐もなく)研究生としての参加はイメージしていたよりも随分と良い感じで、バーチャルとも言えるセミナー受講、研修に参加するのと、高い壁に悩んでいたUXデザイン思考をリアルなビジネスシーンで学んだ理論や思想を実際に応用する、その中間での立ち位置は正に私が望んでいたポジションと言っても過言ではありません。(わがままを言ってテーマを建築にしてもらえたということもありますが、、)しかも、以前受講したワークショップの復習や間違いなく時代の最先端を走られている浅野先生の講義も聴けるなんて本当に幸せです。(笑)
「概念は実戦で裏打ちしてやっと使える知恵になる」という出光佐三氏の至言にリスペクトしている私としては学んだことは即実践に落とし込みたい方なのですが、その前段階として社内での実務者との情報、意識の共有を行う必要があり、浅野先生の講義で今回も言われていたプロトタイプを早く作ってさっさと失敗を繰り返すべきだ、という言葉に共感しながらも、そこに進めないジレンマを抱えておりましたが、それを一旦解消して、準備と試行の同時進行が出来るのは本当にありがたいと感謝するばかりです。浅野先生をはじめXデザイン学校大阪分校にご参加の皆様、チーム1st PLACE(仮)のメンバーの皆様、一年間宜しくお願い致します。

今日のアタリマエ(浅野先生語録より)

  • ゲームチェンジの時代が本格化、今までと全く違うルールでのゲームに変わるのを理解すべし。
  • デジタルトランスフォーメーションの本格化はあらゆるビジネスモデルに変容を迫る。
  • 日本の未来は現在が量的に拡散したものではない。
  • 不完全でもスピード感のある失敗を繰り返すことが成功への前提条件になっている、じっくり考え込むよりも早い段階での失敗を経験して次の糧とすべし。

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概念のアップロードで未来を標榜する。@UX/サービスデザイン概論

平成30年3月1日 曇り

春の嵐

昨夜から未明にかけて神戸を駆け抜けた台風の様な低気圧は激しい風雨となり空気中の塵や埃を全て洗い流してくれたようでした。嵐の後の青空が広がったお朔日の今日は大阪にて【第九期】職人起業塾の第4講の講師として大阪のTOTOショールームに朝から向かいました。駅に着いてみると昨夜から懸念していた通り、激しい風雨によるトラブルが発生していたようでJRのダイヤが乱れておりました。お朔日参りを早めに切り上げて余裕を持って自宅を出て大正解。と、イメージ通りの行動と結果に朝からご満悦です。(^_^)

USPと第二領域

今日の【第九期】職人起業塾の講義は「スモールビジネスの鉄則」と題してマーケティングの基礎的なレクチャーを行い、一度に大きな費用をかけて集客するのではなく自然に顧客に来て貰う仕組みを在り方から構築して成果に結びつける、時間の経過と共に確実に力を蓄積する第2領域(緊急性の低い重要な事象)に対する取り組みと、マーケティングを考える上で欠かせない、USP、コアコンピタンスと呼ばれる自社独自の強み、個人的な強みについて塾生さん達に自分の行動を振り返りつつ考えて貰いました。

強みを発揮するべくは顧客接点

「企業は人なり」の大原則を鑑みれば、顧客接点(の担当者)の強さがそのまま企業の価値と捉えられるとも考えられます。建築業で最も濃厚で長期に渡る顧客接点とは現場で作り上げる建築物であり、その品質、デザインや収まりの最終確認者である現場実務者が担う責任は非常に重いものがあります。設計図書で決まった通りの建物を作るという最低限の仕事ではなく、現場で作業を進めながらも、最終チェックを行い、机上ではなく現場で最高のものづくりを心がける事で真の顧客満足を勝ち得る事が出来、それがセールスの世界とは全く異次元の集客チャンネルとなり、次の受注に繋がるという職人的マーケティング論の根幹をなす部分です。塾生の皆さんには今日をきっかけに改めて自分達がいかに重要な役割を担っているかを認識して実務にあたってもらえると思います。

はじめに言葉あり

とは、新訳聖書の冒頭の言葉ですが、同じ様なニュアンスで成功法則として有名なナポレオン・ヒルは「思考は現実化する」と言われました。私が尊敬してやまないスティーブン・R・コヴィー博士は「全てのモノは二度作られる」と世界で最も多くの人に読まれたビジネス書「7つの習慣」に書かれています。人生を成功に導く為の法則というか真理として、まずは頭の中で考え、それを実践する事が重要だと先人達がこぞって指し示されています。「海賊と呼ばれた男」で一躍有名になった出光興産の創業者、出光佐三氏は観念、概念を持たずにまず動く者を「行動バカ」と一笑に付しました。そう考えると世でいうノウハウといった目先の行動指針ではなく、本質的な概念を学ぶ事が非常に重要だと考えらます。

概念を学ぶ

私が主宰している職人起業塾の15回コース半年研修では、研修対象を建築現場実務者に絞っている為、品質の担保やクレームの撲滅、顧客満足を得る状態を担う信頼をベースにした集客チャンネルを作り上げる為のマニアックな建築実務についてのレクチャーも行いますが、実は大半の時間は前述の第2領域やUSPなどの概念を伝え、その考え方に対して実際に現場でどの様な行動に落とし込むかを塾生自ら考えて貰います。「概念を学び、実践で裏打ちすれば知恵になり、哲学が生まれる」と言ったのも海賊と呼ばれた男、出光興産の創業者であり海外大資本、メジャーの石油カルテルと戦い続けた民族系経営者、出光佐三氏ですが、まさにこれから混迷の時代を迎える建築業界において勝ち残る知恵を身につけて哲学に昇華させてもらう取り組みを行なっています。

陳腐化を防ぐには学び。

観念や概念、理論がいくら原理原則に即した普遍的なものであっても、時代に即した価値観や方向性を無視した計画や行動では使い物になりません。変化に対応すべく新たな概念を学ばずにいると古い固定観念に縛られた、自己満足を得る為だけの思考に凝り固まってしまいかねません。「不易流行」「温故知新」と先人達は新しいことと伝統は常に表裏一体だと述べられておりますが、最新の情報の収集を行ったり、新しい学びを得なければ原理原則をいくら理解していたところで、それを実際の現場実務で使うことなどおぼつきません。激しい変化に晒されている現代を勝ち残るには常に新たな概念、概論を学び続けることが不可欠だと思っています。

マーケティングの次の概念は経験

そんなこんなで私が2年前からマーケティング理論の次に重ねる概念として学び続けているのがUXデザインです。モノからコトへ、とコトラーが提唱したマーケティングはプロダクトではなくライフスタイルに焦点を合わせることで商品、サービスの提供する価値の本質に迫るべきだと強烈に示唆されましたが、それも今は昔、すっかりアタリマエの理論になりました。顧客に提供する「新しいコト」(=顧客がまだ知らない素晴らしい経験)をデザインする事がこれからの建築設計、プランニング、そしてアフターフォローやメンテナンスを含めた建築会社のビジネスモデル全体に不可欠だと考えてこの2年間、熱心に学び続けているという訳です。

前期のUX KANSAIでのセミナーの振り返り一覧。

そんな私が通い詰めた前期に受講したセミナーの振り返りの一覧、以下のブログを覗いてもらうと建築業とUXの関係性が少しはご理解頂けるのでは無いかと思います。

UX KANSAI #9「アクティングアウトと発表」

UX KANSAI #8 ペーパープロトタイピング

UX KANSAI #7ストーリーテリング

UX KANSAI #6 ユーザー情報の可視化と日本絶滅。

UX KANSAI #4/5 質的調査(記述と分析)その2

UX KANSAI #4/5 質的調査(記述と分析)

UX KANSAI #3 ビジネスインタビュー 目指すのは新しい顧客体験

天命を知る日と、UX KANSAI #2 オブザベーション

UX/サービスデザイン概論 2017

UXD LTと日記の破壊力。

Xデザイン学校大阪分校公開講座:UX/サービスデザインの今とみらいを考える

そんな平成の次の時代を標榜する建築会社の経営者、設計者に是非とも体験して貰いたいUX概論の公開講座が今年も大阪で行われます。建築業界でもエクスマ塾(エクスペリエンス マーケティング塾)と言ってユーザー体験を切り口にした集客、販売促進の手法の研修が一部で盛り上がりを見せておりますが、その本質的な概念であるUX(ユーザー エクスペリエンス)をビジネスモデルに組み込みたいとお考えの方は是非とも参加されるコトを強くお勧めします!お申込みはこちらから↓

https://peatix.com/event/351114/
https://peatix.com/event/351114/

詳細

■趣旨:毎年大阪でお話をさせて頂いておりますUX/サービスデザイン概論を、今年も開催したいと思います。サービスデザインの導入から実践的な活用な時代となり、エモーショナルな顧客体験作りのサービスデザイン、IoTやAIを活用したサービスデザイン、共創型のサービスデザイン、サービスデザインのプラットフォームなど、これからのサービスデザインとして考慮すべきことが変化してきています。今回は、UX/サービスデザインの今と未来についてお話しするとともに、後半は「UX/サービスデザインを自分の未来に如何に活かすか」、参加者の皆さまと一緒に考えるためにアンカンファレス方式のワークショップを行いたいと考えています。また、最後にXデザイン学校大阪分校2018年度コース説明会もあわせて開催します。みなさまのお越しをお待ちしています。

■タイトル:Xデザイン学校大阪分校公開講座:UX/サービスデザインの今とみらいを考える

■日時:3月24日(土)13:00-18:00(開場12:30)

■会場:ヤフー株式会社 大阪グランフロントオフィス

■住所:大阪府大阪市北区大深町4-20 グランフロント大阪 タワーA 37階

■主催:株式会社経験デザイン研究所

■協力:Xデザイン学校、ヤフー大阪

■プログラム:

13:00-15:30 UX/サービスデザイン概論

・講師:浅野智(Xデザイン研究所共同創業者CEO/経験デザイン研究所代表)

16:00-17:45 ディスカッションワークショップ

17:45-18:00 Xデザイン学校大阪分校2018年度コース説明会

■定員:100名

■参加費:5000円

https://peatix.com/event/351114/

 

私も運営スタッフの一員として会場にてお手伝いをしておりますので、ご質問等あればお気軽に私(高橋)までお問い合わせください。

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東北初開催!『ポスト平成の歩き方』

いよいよ来週スタート!

ボトムアップ式実践型現場マネジメントセミナー&厚生労働大臣認定研修入塾説明会

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□3月5日(月)仙台オープンセミナーはこちら

□3月23日(金)東京オープンセミナーはこちら

◆東京、大阪、福岡、鹿児島と全国で開催している厚生労

◆オープンセミナーでは書籍『職人起業塾』の増刷記念と

◆入塾説明会では「企業は人なり、建築は現場なり」を合

◆IT、情報革命による本物しか生き残れない時代に圧倒

 

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◆東京、大阪、福岡、鹿児島と全国で開催している厚生労働大臣認定の現場実務者向け実践型研修「職人起業塾」の15回コースの総論のオープンセミナーと入塾説明会を東北で初めて開催します。(助成金を活用しての職人、施工管理等の戦力化、現場品質向上を図るサポートの説明も有り。)

◆オープンセミナーでは書籍『職人起業塾』の増刷記念として最新のマーケティング情報、職人的マーケティング総論と共に『ポスト平成の歩き方』と題した消費税増税後の荒波を乗り越える力を身につける提言を行います。

◆入塾説明会では「企業は人なり、建築は現場なり」を合言葉に現場実務者にマーケティングの基礎理論を理解してもらいコミュニケーション力、人間力、問題解決力の向上で顧客接点である『現場』で圧倒的な信頼を得ることによって自社独自のマーケットを作り上げ、競合他社と血みどろの戦いをせずに持続的な受注を重ねられる様に「信頼関係に基づいた集客チャンネル」を作り上げるプランを立案、実践、検証を繰り返して、それぞれの会社に応じたマーケティングプランの仕組を作り上げる具体的な研修内容の説明をします。

◆IT、情報革命による本物しか生き残れない時代に圧倒的な職人不足の到来、消費税増税後のマーケットの縮小と建築業界は非常に先行き不透明な状況です。混迷の時代を乗り越えるのは品質とコミュニケーション力を掛け合わせた現場力だと考えています。現場マネジメントの見直しでの根本的問題解決のアプローチこそ未来を開く扉です。
詳細、申し込みはこちら→https://www.facebook.com/events/1933654733616090/

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UX KANSAI #8 ペーパープロトタイピング

12月2日晴れ

UX KANSAI #8 ペーパープロトタイピング

今日は朝1番から大阪へ。UX KANSAIのセミナーでした。朝の9時から研修前のチームメンバーとの下打ち合わせ、10時から夕方6時まで丸一日みっちりと講義とワークショップ、終わってからは東通りの焼き鳥店での懇親会ととん平での二次会、丸一日どっぷりとUXデザインの世界につかりました。一年近くかけて行われる全9回の講座も今回を終えると1月のあと1回を残すのみ、最終会はサンプル企業へのサービスデザイン、ビジネスモデルのプレゼンテーションなので実質、今回がUXの思想を取り入れたサービスデザインを学び、考える最後のワークショップとなりました。幸運なことに今年のサンプル企業に取り上げられたのは日本最大手の某住宅メーカーで、これからの住宅市場の縮小に備え新たなビジネスモデルを模索しており、そこにUX的観点から新たなサービスデザインを提案するという私にも非常に深い関連のある興味深いテーマとなっています。

新しい働き方と住まい方。

私たちBチームが立案したプランはフリーランスや企業に所属しながらも自分の持つスキルを活かして余裕のある時間で仕事をしたいと考えるクラウドワーカー、もしくはこれからスタートアップを目指す若者が働きながら暮らしやすいコワーキングスペースと住居が一緒になり、仕事や情報が集まるSOHOのような施設の運営で、プライベートと仕事のバランスをこれまでとは違うボーダレスにすることによってそこに住まう人が自分らしい生き方を標榜できる梁山泊のような賃貸施設を全国に展開するプランです。これから日本が抱える人口減、人材不足の解消には働き方改革が求められると言われていますが、新たな働き方、稼ぎ方ができる場の提供、また人材不足に悩み、アウトソーシングを増やしていきたいが、クラウド経由だけでは心許ない、もしくはクラウドでの発注に慣れていない企業にも業務委託の選択肢を増やせる可能性があると考えました。

意味があるのか?尊敬されるのか?

上記のプランで目指したはテーマである、企業が持て余している現在使われていない社員寮などの遊休施設を再活用することでその施設の所有者である企業と建設会社であるサンプル企業、そして入居するユーザーの3者が共に幸せになるようなスキームです。講師の浅野先生が繰り返し口にされる、「その事業をこの企業がやる意味があるのか?」と「そのビジネスは尊敬されるビジネスなのか」という問いに対する答えを織り交ぜつつ、これまで行ってきたユーザー調査やインタビューで得た知見をもとにまだ顕在化していない顧客のニーズや劇的に変化する時代の流れを鑑みながらあれこれと議論をたたかわせてきました。その中で一番の問題は、マネタイズと言われる事業としての収益性の部分であり、ここにはチームメンバーさんと一緒に随分と頭を悩ませました。その結果、私が提案したのは、事業収益のサイクルを短期間ではなくもっと長期的な視点に立って計画をすることです。

ビジネスの起点は常に集客。

遊休施設の活用にはとにかく、そこに住まう人が集まらなければ話になりません。スキルと経験を持った社会人や才能を持った若者に集ってもらうにはそれなりのメリットが必要でこれが出来なければ何も始まりません。ある程度のスキルを持った人が移り住みたくなる理由づけには仕事が集まるSOHO的賃貸マンションというコンセプトなので、そこで得た収入に応じて家賃設定をするのはどうかと考えました。仕事が順調に回れば家賃を多く支払うし、収益が上がらない内は最低限の格安な家賃しか課金されないという条件です。建物のオーナーにすると最低限の収益が必要となるため、事業主体となるサンプル企業が一括借り上げをして建物オーナーの利益を確保して事業に参画してもらいます。問題は一括借り上げをする事業主体である住宅メーカーが手にする利益ですが、これは採算を取れないことを初めから覚悟して、CSR活動の一環、もしくは企業のブランドイメージ向上のための広告費という位置付けで予算計上をしてもらいます。結局、採算の取れない慈善事業のように感じられるかも知れませんし、マネタイズが成り立っていない無謀な計画のように見えるかも知れませんが、才能やスキルを持っているにも拘らずそれを活かせていない人たちに活躍の場を提供する取り組みは社会的に大きな価値を持つだけではなく、住宅メーカーとして近い将来、注文建築を受注することができる信頼関係を結んだ見込み顧客を創造する企業ブランド価値を高める大きな可能性を秘めていると思います。

リフレーミングから始める。

以上のプランは私の個人的な提案であり、まだチームメンバーとの合意が取れている訳ではないので、まだ最終回のプレゼンでサンプル企業に提案するかはわかりません。大体、収益は取れませんが、社会のためになるので新規事業として取り組んでください。なんて失礼な提案をするなんて常識的にはあり得ません。(笑)しかし、UX KANSAIでこの2年間学ばせてもらったのは今まで通りの思考では激変するこれからの時代には通用しない、ユーザーの体験から導いてまだ顕在化していないニーズを見つけ、提供することで新たな価値を生み出し、これからの時代にあったサービス、デザイン、ビジネスとして成り立たせることができる。今までの常識を打ち破ること、リフレーミングの思考を持つところから始めるべきということでした。実際にこのような新たな事業を立ち上げるというのは簡単なことではありませんが、業界を牽引するトップ企業であるからこそできることでもあると思いますし、全く新たな視点での事業モデルという点に関しては建築業界の枠組みにはない発想の提案ではないかと思います。(絶対に採用はされませんが、笑)

未だ見ぬ、未来の素晴らしい体験を作る哲学。

2年近くUXデザインを学んでみて、私がその理論体系が理解出来たかと言うと残念ながらそんなことはなく、未だ何にも実務に落とし込めてないのが現状ではあります。しかし、そろそろ来年から設計のステップにUXの手法を取り入れて、顧客の体験を調べること、知ることから未来の素晴らしい体験をデザインできる設計手法の確立を目指して行きたいと思います。とはいえ、漸く全体の流れ、ユーザー調査から分析、情報の可視化、そしてストーリーテリング、ペーパープロトタイピング、アクティングアクトというサービスデザインを生み出すプロセスの概要がぼんやりと理解できたに過ぎません。ご縁を頂いた浅野先生、UX KANSAIのコミュニティーの皆様にはこれからもご指導、ご教授をお願いしなければなりませんし、来年以降も引き続き学び続け、UX的な思考、哲学を身につけることができるように精進したいと思う次第です。特に今回は建築業界からサンプル企業が選ばれたこともあり、本当にいい勉強になりました。他のチームも(苦しみながら、笑)斬新なアイデアを考案されておられましたし、来年一月の最終講、各チームの発表を非常に楽しみにしています。とにかく、新しい世界を学べる環境よご縁には本当に感謝するばかりです。

深謝

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UX KANSAI #4/5 質的調査(記述と分析)その2

9月4日 曇り

 

中耳炎発症中(涙)

久しぶり?に神戸で迎える朝はしっとりとした曇り空。朝目覚めたら少し肌寒いくらいに涼しく(日中はともかく)すっかり秋の風情が漂って参りました。季節の変わり目で体調を崩される方も多い様ですが、皆様お変わりなく元気いっぱいにお過ごしでしょうか。私といえばこのところ(鼓膜に穴が空いているせいで、しょっちゅう患う)中耳炎になってしまいまして、抗生物質を摂取せずに治そうとしたら思いの外時間がかかって少し困っています。右耳が聞こえにくいせいで何度も聞き直して申し訳ありませんが、そろそろ治癒すると思いますので、お会いする皆様にはご迷惑をお掛けしておりますがよろしくお願い致します。(苦笑)

 

UX KANSAI合宿2日目

昨日の日曜日は西本願寺にお参りした後、一昨日に引き続きがっつりとUX KANSAIの研修の受講に勤しみました。土曜日に合宿1日目の振り返りというか反省をこのブログにまとめてみましたが、2日目もやっぱり気持ちよくワークをこなして、納得のいく成果物を作れたわけではなく、若干モヤモヤとした感じが残ってしまいました。それでも昨年に引き続きの受講で今回2日連続で集中した講義を受けられたことで問題提起から観察、分析、そしてパターンを見出してサービスデザインに落とし込む一連の全体像がぼんやりとではありますが、見えた気がしています。

研修の内容は大きく2つ、1日目にフィールドワークに出て調査したサンプルを価値グループで分類していたものからパターンを見出し、パタンランゲージ・シートに書き起こす。そのパタンランゲージを概念化してサンプル企業(今回は建設業!)に当てはめてサービスデザインとして提示できる資料を作る。です。

パタンランゲージとは元々環境設計に由来する概念で、私たち建築設計をする者にもにも深く関わっている考え方です。こちら→https://www.amazon.co.jp/パタン-ランゲージ-環境設計の手引-クリストファー-アレグザンダー/dp/4306041719/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1504525853&sr=1-1&keywords=パタンランゲージ

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パタン-ランゲージ-環境設計の手引-クリストファー-アレグザンダー

 

イノベーションのきっかけ

今回のテーマ(問題提起)として私たちが与えられたのは「人はどの様な時に何が嬉しいのか?」建設会社が住宅や施設を設計、建築するにあたっても非常に重要なテーマであり、この解を住宅(今回は集合住宅)の設計もしくはコンセプトにサービスデザインとして落とし込むことでサンプル企業が抱える問題を解決しようという試みです。

UX的思想ではこの解を直接ユーザーに聞くのではイノベーションは起こせない(イノベーションのジレンマ)ので、全く関係ない人達を調査してそこから本質的な概念を抽出して解を見出すことによってこれまでとは全く違う新しいサービスデザインを作り出すことができる=イノベーションのきっかけを見出せると言われます。そんな訳で、京都市動物園や平安神宮などのフィールドに出かけて嬉しそうにしている人たちを調査、そこから集合住宅の提案に活かせる概念を抽出してみたという訳です。

 

メタファーを見出す。

今回の合宿ワークを通して参加者の数だけ、サービスデザインの提案ができた訳ですが、(もちろん私も含め)なかなか荒削りな成果物となり、講師の浅野先生の講評もほろ苦い感じになりましたが、わたし的にはここからさらにブラッシュアップを繰り返していくと面白いコンセプトハウスの提案が生まれるのではないか、なんて思ったりしています。

ちなみに私が考案したのは、京都で着物(浴衣)を着て神社巡りをして嬉しそうにしている女性達をサンプルに取り上げ、憧れている世界観に浸ることで嬉しいという感情を感じていると分析し、パタンランゲージでは本当に世界観に浸って喜びを得るにはもっと詳細な情報収集とリスクの認知が必要で、解決方法としては足繁くその世界に通い詰めてみる、もしくは同じ世界観を楽しむ人たちとのコミュニティーに参加したり、知識と経験が豊富な友人を作ることが問題解決になると考えました。メタファーとしてのパターンは「虎穴に入らずんば虎子を得ず」(笑)

 

思想を思考に落とし込む。

このパタンランゲージから建設会社へ提案するサービスデザインに転換すると、「虎の穴住宅」(笑)となり、同じ世界観を持つコミュニティーに集合住宅で一緒に住める提案、もしくは世界観と言える様な極端な?コンセプトを決めた集合住宅にリノベーションして価値観が会う人を募集するといった内容になりました。例えばバイカー向きに作業ができる大きなガレージ付きの単身者向け賃貸アパートや、虎の穴だけにプロレス同好会専用住宅でリングがあり、毎日トレーニングとスパークリングができる(古いか、笑)といった常識的にはあまり発想しないというか、事業性に問題がありそうな案になりました。ここからもう一度リフフレーミングしてもう少し形を整えてみたいと思います。笑

とにかく、今回のワークでの成果はともかく、全体像と流れが理解でき始めたこと、そして重要なのは「メタファー」という概念だと気づかせてもらえたのは大きな収穫でした。引き続きUXマインドを普段の思考に落とせるレベルまで習得できる様に励みたいと思います。

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UX KANSAI #4/5 質的調査(記述と分析)

9月2日晴れ

今日は京都にて。

昨日までの九州出張から神戸を飛び越してそのまま京都に来ています。博多でテンションをあげて気を吐き続けたアウトプットとのバランスを取るわけではありませんが、今日は明日と二日間UX KANSAIの合宿に、受講生として参加しています。あろうことか開始時間を勘違いすると言う大チョンボもありましたが、何とかフィールドワークの途中からチームメンバーと合流できて、『質的調査(記述と分析)』という難解な、しかしイノベーションを起こす、これまでと違う発想を生み出すには欠かすことができない重要なテーマのワークに取り組んでいます。

 

 

やる気だけではできない世界。

昨年に引き続き2年目となるこのUXデザインの研修には、昨年一年間に渡り学ばせて頂いた事の復習の意味合いで継続参加しておりますが、悲しいかな回数を重ねるごとに去年の体験が全く経験として腹おちしていないことをつくづく感じさせられています。今まで触れてこなかった考え方、新しい概念、全く違うパラダイムはそんな簡単に血肉となるような理解はできず、そしてマインドに浸透しなければいくら手法を学んだとしても全く使えないということを実感しています。「学びに意味はなく、実践してこそはじめて学び」とは私が私塾の塾生さんたちに対して常々申し上げている事ではありますが、いくら行動に移す気持ちがあっても表面的な理解しかできていなければ行動に移しようがないと言うことを 改めて感じた次第です。気合いや根性、気持ちだけでは叶わない世界が頑然とあった事を思い出させてもらっています。(涙、)

 

 

インサイト、本質を見出す。

今日は質的行動観察の調査手法を使って街にフィールドワークに出て、調査結果をKA法やKJ法で分類、分析を行って多くのサンプルの中から共通するパターンを見出して概念化するというワークを行いましたが、仮説を立てず、バイアスをかけることなく観察し、調査結果を価値という基準で記述するところで足がすくんでしまい講師の浅野先生から「高橋さん去年もやってるよね」と言われる始末。イノベーションのきっかけとなる新たな発見はユーザー調査から導かれる生活価値、ニーズの発見でありインサイト、本質を見つけることと教わったにも拘らず、全く本質に迫れている実感がなく、昨年の学びは経験ではなく、単なる体験だったと思い知らされました。(涙、)

 

 

マーケティングとマネジメント

研修が終わった後食事に行く際、とある大手企業でプロダクトデザインをされている若者に「高橋さんの社長の仕事ってなんですか?」と素朴な疑問を投げかけられました。私の仕事の中心はマーケティングの構築であり、小さくても持続可能な事業モデルを築くべく、自社独自のマーケットを作る具体的な方法論を考案し社内に提示し、スタッフに実践してもらうことです。また、10年以上の歳月をかけて愚直にマーケティング理論に基づいた現場マネジメントを基軸にして信頼に基づいた集客を作り上げる手法の実践と検証を繰り返し行ってきた内容を、研修事業として同じ方向性、同じ価値観をを持つ同業他社の現場実務者に教えているのが一般社団法人職人起業塾のメインコンテンツで、どちらも十数年前から学び続けているマーケティング理論が切り口になっています。

 

 

UXマインド

「全てのものは陳腐化する」とドラッカー博士がその著書に書かれてから随分と年月が経ちましたが、その20年前と比べると現代はドラッカー博士が「歴史が見たことのない未来がはじまる」と予言した通り、いやそれ以上の変化に直面しており、特に時間軸、全てのスピードが圧倒的に早くなっていると感じています。そんな焦りにも似た危機感から、私が十年以上取り組んできた原理原則に基づいたマーケティング理論も不変ではないかもしれないと感じていますし、UXKASNSAIで教わったイノベーションのジレンマはそのままマーケティングのジレンマとなって私たちを直撃する可能性があると思っています。マーケターとしての役割を担っている私としてはUXデザインの思想はマーケティングの次に来るべきだと思っており、十数年前にマーケティング的思考=マーケティングマインドを手に入れた様に、この一年で何とかUX的思考=UXマインドを手に入れたいと思っています。明日はいよいよ観察、分析した内容を元にパターン・ランゲージとサービスデザインの作り込みに進みます。私もなけなしの脳みそを絞りますので、チームの皆様、よろしくお願いいたします。

 

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UX KANSAI #3 ビジネスインタビュー 目指すのは新しい顧客体験

8月8日 曇り時々晴れ

 

 

限界突破の体験談

今日は火曜日、朝活の日。昨夜、すっかり毎年恒例となった夏の富士山登山から帰ってきていきなりの朝起きで大丈夫か?と若干の心配をしておりましたが、なんとか寝坊することなく6時半から姿勢を正して倫理法人会のモーニングセミナーに参加しました。奇しくも、今日のスピーカーは会社経営者でありながら世界最高峰のエベレストに登頂した経験を持つという木村正均氏で、富士山とは比べるべくもない壮絶な生と死の境を乗り越えて無事に登頂、そして下山された体験談を拝聴することができました。地球上で天国に一番近い場所にてお母さんへの感謝を言いたくてエベレストへの登頂を決意されたという話は本当に素晴らしく、心を大きく揺さぶられました。著書も購入したのでまたの機会に木村社長の限界突破の人生についてはご紹介させてもらえればと思っています。

 

 

某大手ハウスメーカーのビジネスモデルキャンバス

さて、先週末は富士山の前に大阪にてUX KANSAIの研修に参加してきました。昨年に引き続き、通年での研修参加を決めてからの、今回で3回目のワークショップは実在のサンプル企業を招聘してビジネスインタビューを行い、BMC(ビジネスモデルキャンバス)でAs-Is(現状)を明らかにした後、UX的見地からTo-Be(これからのビジネスモデル)を考えて提案するという非常に実務に置き換えやすい実践的な内容の研修でした。これからの研修では今回のBMCをベースにサービスデザインを考案、ブラッシュアップを繰り返しその実在の企業様へプレゼンテーションを行うという流れになっており、(たまたまですが、)そのサンプルとして来られた企業様がなんと!建築関係(某大手ハウスメーカー)でして、UXデザインの建築への転用に頭を悩ませていた私としては願っても無い展開であり非常に嬉しい益々楽しみな研修になってきました。どー考えてもツイテます(笑)

 

 

前提条件と目指すべき方向性

今回も実際のワークに入る前に講師の浅野先生による留意すべき点のレクチャーがありました。冒頭の30分でサラサラ〜と話をされるのですが、実はここが肝で、前提条件や目指すべき方向性を明確に示されます。当然といえば当然ですが、この全体像の理解がなければ、UX的見地に立ったビジネスモデルの考案などできるわけがないわけで、毎回聴き漏らすまいと注意をする様にしていますが、いざ実際にワークショップに入るとその大事な部分をすっ飛ばしてしまったりします。また、軸足はずれていないはずなのに、5人のグループで様々な意見を集約するうちにコンセプトがぼやけてしまったり、サービスのコアな部分が不鮮明になったりとワークショップの落とし穴にはまってしまうこともしばしば、今回も若干そのきらいもあったこともあり、浅野先生が冒頭に語られた重要な部分について改めて自戒を込めてまとめておきたいと思います。

 

 

 

マーケティングのパラダイムシフト

UXデザインで学ぶべきはユーザー体験の情報収集を元にサービスデザインを考案することであり、それは企業の経済活動で収益を得られる様に使えるものでなければなりません。当然、マーケティング的な要素もふんだんにあるのですが、劇的な変化を続けている今の時代を泳ぎきるにはその精度を更に上げるだけではなく、根本的な視点移動を含めてこれからの時代に即した商品、サービスを考える必要があります。今回の冒頭、以前から何度も聞かされ、その度にドキっとさせられるマーケティング活動にパラダイムシフトが起きており、これまでの様に高性能なモノ、美しいモノを作れば売れる時代からサービスドミナントロジックと言われる体験に価値がある商品やサービスしか売れない傾向が加速している。コトラーが「モノからコトへの転換」を提唱された時とはそのレベルが格段に変わっているというお話がありました。

 

 

イノベーションのジレンマ

これまでP・F・ドラッカーやスティーブン・R・コヴィー博士が基礎的な概念をまとめ、コトラーやジェイ・エイブラハムが体系化してきた原理原則に基づいたマーケティング理論の深化もしくは本質化というべき流れですが、単にモノからコトへと焦点を移すだけではなく、多様性と細分化が激しくなり、個別対応が出来ないレベルに達したユーザーニーズを炙り出し、未だ顕在化していない顧客が求める体験を提案、提供する。というのはこれまでの経験則の積み重ねからの発案では絶対に出来ません。イノベーションのジレンマという説明を以前にお聞きしましたが、自社のサービスや商品を気に入ってくれている既存の顧客にいくらインタビューを繰り返し、ニーズを掘り起こしても新たな顧客を獲得するイノベーションは起こらないと考えると、私たちはニーズを調査する対象のユーザーのペルソナから根本的に見直す必要があり、ここにUX(ユーザーエクスペリエンス=顧客体験)デザインを学ぶ必要性と意義があると思っています。

 

 

(当たり前の)逆転の発想

象徴的なのはビジネス調査において、「顧客>提案価値>強み」の順でなければならないという考え方です。私たちがこれまで行ってきたマーケティング理論は自社のUSP(ユニーク・セリング・プロポジション=自社独自の強み)ありきで、それを明らかにしてそこからどのような価値を提供できるか、それをどのようにして顧客に見つけてもらうかという順番でビジネスモデルを考案していました。しかし、全くその逆のロジックこそがIT革命、情報革命が起こって劇的な変化を遂げようとしている今の時代には必要だと釘を刺されたことです。理屈から言えば、ユーザーニーズを知ってからその要求を満たす方がビジネスの構築としてスムースなのは当たり前ですが、前述のイノベーションのジレンマの中ではあらゆるサービス、商品が一瞬にして陳腐化してしまう訳で、そんな中、調査のやり方もわからないままでは手のつけようがないということです。ただ、浅野先生が繰り返し口にされるのは「何をもって社会に貢献し、尊敬される企業になるのか」という言わば事業に対する理念の重要さであり、ここだけは私たちが長年取り組んできた「在り方から始める」というマーケティング理論と根幹を同じくする部分です。

 

 

新しい顧客体験を提供すべし

少し前に「技術革新で仕事の5割が消滅」20年後の社会 – ハフィントンポストという記事が話題に登りましたが2030年までに、現在、人間が行なっている仕事の8割を自動化することが可能と言われる学者もいるくらい私たちは劇的な変化に晒されています。これまでの顧客がスマフォ世代に変わり、生活スタイルも価値観も大きく変化する(既にした!?)これまでの延長線上にないこれからの時代に向けて、UXデザインの考え方と手法を学ぶことで、サービスデザインと呼ばれるこれまでのマーケティングからもう一歩踏み込んだ、顧客の行動、文脈、そして期待価値を把握した上でビジネスとして成り立つべく競合優位性や自社が持つ提供価値をリフレーミングし、顧客体験を提供(要するにここが肝!)できる企業になるべきで、私たちは顧客がぼんやりとしかイメージできていない「素晴らしい体験」を具体的に提供できる工務店となって、建物という箱(モノ)ではなく、暮らしというコトをデザインするスキルを身につけなければならないということになります。

 

  

体験を提供している事例(後付けですが、、)

今回は実際のワークの内容などはさておき、UXデザインの概念的な部分をおさらいしてみました。「抽象的でさっぱりわからんわい」と思われたかも知れませんが、例えば昨日の富士登山には私の(研修事業の)クライアント企業からも多く参加されておられます。研修では目標達成や計画の実践の為のマインドセット、具体的な行動の共有などを行いますが、その象徴としてのイベントで日本最高峰の頂に立って、目標達成と自分自身の限界突破の体験を提供していると考えればわかりやすいかも知れません。山登りなど実務と関係のないレクリエーションのように見えるかも知れませんが、実際にその体験をきっかけに大きく人生を転換させた方が(私を始め)数名おられることを考えれば、(後付け理論にはなりますが、)研修事業を行なっている事業所が企画しているツアーとしては建築事業を行なっている自社をペルソナとして期待価値を把握した上で自社が持つ提供価値をリフレーミングした結果、対外的なサービスとして継続している事業とも言えると思うのです。
イマイチ、、な感も否めませんのでこれからもう少し浅野先生にご教授頂いてUX的思考回路を身につけて建築実務に反映できるように精進したいと思います。
浅野先生はじめ、UX KANSAI運営メンバー、そして共に学びの場に来られている皆様、宜しくお願い致します。


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スライド1 

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ユーザー体験とビジネス経験。@しまなみ海道

6月5日 快晴

念願の聖地へ。

最高の天気が続きます。昨日からしまなみ海道の真ん中あたりに位置する大三島にいってきました。以前から、自転車乗りの聖地とも言われるしまなみ海道でのライドに「そのうち行ってみたいなー、」と漠然と思っておりましたが、この度ひょんなきっかけ?を頂き、思いの外早く念願が実現することになりました。想いを持てばチャンスが向こうからやってくる。引き寄せの法則が働いた、などと陳腐なことを言うつもりはありませんが、興味がある、行ってみたい、と口にした事が実現へのきっかけになった事は間違いないと思っています。引き寄せの法則の真偽はともかく、アウトプットは大事って事ですね。(笑)

 

しまなみ海道行の目的。

ただでさえ超過密スケジュールになっている忙しいこの6月に単に自転車で走って回る遊びに行ったわけではもちろんなく、(目先の収益性は全くありませんが、)メインは仕事の一環であり、昨年から継続して学びを重ねているUXデザインの理解を深めるための経験を積みに行ったと言うのが本来の目的です。ただ、最高の天気と美しいロケーションの中で素晴らしい仲間と過ごせたサンクチュアリでの体験はとても素晴らしく、非常に楽しかった事は書き添えておきたいと思います。(笑)

 

きっかけはサービスデザイン。

今回の(念願だった)しまなみ海道行が実現した経緯は、昨年から取り組んでいたUXデザイン研修の1年間の総まとめとしてリアルに実在するサンプル企業に向けてサービスデザインを考案、プレゼンしたことに端を発します。そのサンプル企業というのがしまなみ海道で地域に密着して事業を行なっている企業で、近い未来に来るかも知れない大規模な収入源のリスクをヘッジする新規事業を模索されておられ、私たちはUXで学んだフレームワークを駆使しながら実現可能な事業のサービスデザインに取り組み、新規事業としての提案をさせて頂きました。

 

そのビジネスは尊敬されるのか?

私たちのグループが発表したのは講師の浅野先生に「そのビジネスは尊敬に値するのか?」と繰り返し問われた、問いに対する解を織り込んで、しまなみ海道の島々に増え続けている古民家を中心とした空家を再利用、宿泊施設や研修施設として活用する事で自転車の聖地として多くの人が訪れる強みを生かし、その集客力を軸にビジネスユースや家族での長期滞在など、年間を通じて利用されるビジネスモデルを作り上げる事で、抜群のロケーションの場所にも拘らず、物件の取得費等のイニシャルコストを抑えることで低価格でのサービスを実現し、また地域が持つ良さを発信する事で人気を得て、地域に雇用を広げて活性化できると言う三方良しのビジネスモデルの提案です。

 

社会問題解決こそが社会のニーズ。

私たちが考案したサービスデザインは、収益を上げるモデルと言うだけではなく、地方の人口減少や、雇用の創出、10人の高齢化とともに増え続ける空き家問題とその老朽化に歯止めをかけるなど多くの社会問題の解決作でもあると思ってて、残念ながら提案したサンプル企業にはまだ採用いただけてはおりませんが、研修会の運営メンバーで大三島在住のTさんが実際にそのビジネスモデルにいち早く取り組まれました。今回私はその古民家をリノベーションするにあたり、DIYワークショップの開催やクラウドファンディングでの仲間集めを建築の専門家としての立場からアドバイスするために大三島に呼んでいただいたと言う次第です。

 

ペルソナの実体験。

サービスデザインを作るにあたり、ペルソナを自転車好きの中年経営者として設定した事もあり、私の個人的なニーズを随分とサービスに組み入れて頂きました。今回はワークの中で妄想をかき立ててイメージしてたユーザ体験を実際にしまなみ海道に行って私自身が体験してみる検証とも言える稀有な機会ということで非常に楽しみにしていました。また、一緒にUXの研修で学んだ仲間も私の空いていた日程に合わせて(有給とって!)同行いただけることになり、当初考えていたストイックに自転車ライドに集中するのとは大違いの非常に楽しい時間を過ごすことができました。

 

インバウンドのタネ。

今回、しまなみ海道、大三島、そして出発点の尾道に行って感じたのは、日本の各地方にはそれぞれ特徴的な魅力があり、それを見つけ発信することでインバウンド効果を発揮して経済的な成果を得られる可能性がたくさんあるということ。



また、尾道、向島、大三島で繁盛しているお店の共通点はセンスの良い事と本物志向である事で、それはデザインとかおしゃれとかと言った浅はかなものではなく、その地域と共に生きると言うあり方を根元にしており、そこに触れる顧客体験をデザインに織り込んでいる様に感じました。だからこそ遠方から人が集まるのだと一人の旅行者としての体験は大きな気づきで、パターンと言うには少々難しいですが、この共通点を見出したビジネスモデル、サービスデザインを考えることで、先行きが非常に不透明な建築業界にあっても光を見いだせるような気がしました。

 

体験と経験。

トータル120キロメートルものライドを楽しむ中で、しまなみ海道の素晴らしさや人気店の魅力をUXの見地から話し合う中で、先日のUX KANSAIのセミナーの中であった、体験と経験の違いについての話題が出ました。体験豊富な大工さんに仕事を頼みたいとは思わないが、経験豊富な大工さんには仕事の依頼をしたくなる。というのは、体験を通して学び吸収し自省することで体験が経験として蓄積され、技術や知識の向上につながるということで、私自身も今回の体験を通して経験値として生かせるようにしたいと感じた次第で、これは非常に大きな学びとなりました。

 

行動は次の行動に!

大三島でお世話になったTさん、Mさん、ご同行頂いた、しまなみ突撃隊の皆様、今回は本当にありがとうございました。心より感謝いたします。そして、行動は次の行動を生む、弁証法の螺旋の様に同じことを繰り返している様でもワンステップ上のステージに進むことを意識しつつ、今回のしまなみ海道行をきっかけに始まる新たなプロジェクトも非常に楽しみにしております。また(自転車で)夏に伺います!
引き続き勉強させて頂きますので、これからもよろしくお願いいたします。

心謝。

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Xデザインフォーラム2017@Kyoto

5月27日 快晴 風強し

 

へうげもの美術館から。

今日は京都からスタート、午前中は少し時間があり、(私個人的に)京都で行ってみたいリストベスト10の内の一つ、北山の古田織部美術館に念願かなって行ってきました。日本漫画史に燦然と輝く名作、『へうげもの』の主人公、古田織部が残した織部焼の世界を堪能すべく胸を膨らませて行ってみましたが、思いの外、小さな建物で展示が少ないことに少し落胆してしまいましたが、発掘調査で出土した陶片から京焼と織部焼の関係性を探る展示会はそれはそれで興味深く、勉強になりました。昼からは長岡京に移動して半年に一度、すっかり定期開催となった?第4回目となる職人起業塾@長岡京女子部のワークショップでファシリテーターを務めさせていただきました。今回も非常に盛り上がり、強力な女子パワーに圧倒されました。(笑)その模様はまた後日にアップしたいと思います。

 

 

Xデザインフォーラム2017@Kyoto

昨日はマテリアル京都で開催されたXデザインフォーラムに昼からのワークショップ、夕方からの講演会、その後のビアバッシュにどっぷり参加、”Service design (pattern) workshop”と題されたフォーラムという名にふさわしいハイレベルなワークショップと”Out of box design thinking”をテーマとした日本のHCD(人間中心設計)を引っ張る先駆者の教授達の脳みそが痛くなるような刺激的ではありましたが難解な講演に随分と頭を悩ましました。非常に専門的で難しい内容ではありましたが、教授達が社会学や経済学、心理学の見地から今後のデザインを語られたのはデザイナーではない(理解度の低い)私にしても非常に面白かったので、私のレベルで乱暴にかいつまんだ要点を以下にご紹介しておきたいと思います。

 

 

Service design (pattern) workshop

まず初めに行われたのは参加資格がHCD、UXD中級者以上と括られたハードなworkshopで、私が参加して良いものかと、随分悩みましたが、一応、2016年度のUXD KANSAIの修了証をもらったことだし、と自分に言い聞かせて潜り込むことにしてみました。参加してみると、(私も含めて)中級者のレベルに?がつきそうな方も散見され、ほっと胸を撫で下ろしたり、物足らないような気持ちになったりとちょっと複雑な感じではありましたが、それでもワークショップ自体は内容もさることながらスピード感がハンパなくなるほどと納得させられ非常に勉強になるものでした。

ワークショップの内容はクリストファー・アレクサンダー著『パタン・ランゲージ』にか書かれてあるパターンの原理「すべての設計と建設は、正式に採択されたパターンと呼ばれる計画原理の集合体によって指導される」からグループ内で出したうれしい体験をパターン化して『大人のための学び』と言うメインテーマに対するサービスデザインを考案するというもの。

限られた時間の中でパターンを見出し、そこからテーマに対する解を導いて発表をするのはなかなか厳しく、私が所属したグループでは結局時間内に何らかの結論を出すのが精一杯といった感じになってしまいました。しかし、他のグループの発表を聞いてみるとさすが中級者クラス!と思える素晴らしい発表もあり、レベルの高さ(違い?)を感じさせられることになりました。

 

 

「闘争としてのサービス」

第二部は山内裕氏(京都大学経営管理大学院)と安藤昌也氏(千葉工業大学教授)お二人の講演で、人間中心設計の本来の目的と定義についてもう一度深く掘り下げる対論的な討議が行われました。山内裕氏は「闘争としてのサービス」と言う書籍を上梓され、非常に話題となっており人間中心設計ではなく人間(脱)中心設計と言う新しい概念をその著書の中で発表されました。今回の講演のテーマも「文化をデザインする: 「闘争」としてのサービスの含意」というその著書で展開された概念の説明が中心で非常に楽しみにしておりました。

山内裕氏の講演は人間中心設計の創始者であるノーマンが著した定義の最後に「全く反対のサービスが求められる場合がある」と書かれていることから、人間(脱)中心設計という逆説的な概念こそがこれから求められるサービスデザインだと定義していきなり荒技からスタート。HCDに浅学の私もこれには度肝を抜かれました。大まかな理論構築の要点のみを書き残すと以下の通り。

主客分離から相互主観性へ お互いに相手を理解する相互関係の水準に着目
全ての表現は遂行性を含む
これまでのマーケティングは主客分離の前提に立ってきた。
寿司屋の大将は客を試す
サービスの弁証法 顧客を満足させようとすると客は満足しなくなる。

 

 

デザイナーはアーティストへ?

よく耳にする考え方ですが、デザインに限らずサービスにしても市場に出たものは全て陳腐化してしまうのは今の時代、確実でしかも急激にスピードが加速しています。そのように考えると確かに陳腐化しない(していない)価値の源泉は市場の外にしかないとも言えるわけで、今後、デザイナーがデザインするべきは文化であり、これまでの延長線上には全くないということです。

山内裕氏は資本主義社会での成功は文化の世界では失敗だと断言されておりましたが、私としてはアーティストとデザイナーの違いは商業ベースの世界の内外の立ち位置の違いと考えておりました。しかし、今後はそのような生ぬるいものではなく常に社会を批判してきた文化のレベルでサービスデザインに取り組むべきだという論調は確かに『闘争』の域に踏み込むことなのだと感じました。残念ながら、このレベルになると私にはさっぱり関係のない世界に思えてしまい、何らビジネスに生かすヒントをもらえることはなく、面白い話を聞かせてもらえました。という着地になってしまったのは悲しかったですが、そこは浅学と職種の違いとして受け入れることにしておきました。(笑)

 

 

HCDの誤解

二人目に登壇された安藤昌也氏(千葉工業大学教授)の講演は山内裕氏の逆説的なHCDの定義をISO基準の観点から見直し、その中のユーザーのニーズの定義は広範でありステークホルダーも含む利用状況の設計が必要であることを起点にHCDの誤解(ユーザーが要求するニーズに応えることが人間中心設計だ)を解くことで山内裕氏が提唱された人間(脱)中心設計がこれまでの人間中心設計の概念、定義とそんなに大きく変わらないこと?志は同じであることの説明に多くの時間を割かれましたが、正直、定義を深く掘りまくり解釈を広げる的な学術的なお話は私にはよくわかりませんでした。(苦笑)
ただ、印象に残った「お客さんが言っているので作りますではダメ」という言葉を聞くと、そもそもHCDの考え方に(大げさにいうと)闘争する姿勢がなくもないのだと少しばかり納得したような、、

私個人的には講演のテーマだった「利他的UXデザイン(仮)」の実際の事例を延々と紹介してもらえた方がよかったなー、なんて思いましたが、UXD/UXの中級者以上が集まったフォーラムで学者さんが登壇されるというのはやっぱり概念的な話が多くなるのは致し方ないというか、こうゆうのが重要なのでしょう。きっと。

 

 

まとめになってないけど、まとめ。

以上、ここまで自分自身への備忘録も兼ねてXデザインフォーラム@京都での学びをレポート風にまとめてみました。今回得られた学びをまとめてみると、ハイレベルな議論をたたかわされたサービスデザインのこれからの方向性や指向性はさておき(←この時点で全然ダメですが、、笑)これまでも度々行ってきましたが、定義の見直し、深堀することの重要性を再確認出来たことではないかと思います。頑固オヤジのいる高級寿司店の様に既に世の中に確立され、権威があるサービスがその他の一般的なサービスの概念や定義から大きく外れているいるが存在しているのは確かで、相反する二つが同じサービスの分野で両立している時にその整合性もしくは特異性を確認するための調査や思考を巡らしてみることで新たなサービス、デザイン、ビジネスのヒントを得られることがあるというのは非常に面白いと感じましたし、今まで私が持っていなかった観点でもあります。
知らない世界に飛び込んでみるのは刺激的で面白いし、何かしら為になるものです。(笑)

美味しいコーヒーが飲める会場、goodでした。(^ ^) 

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平成29年6月12日(月) 14時~17時
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■職人起業塾【全15回 厚生労働大臣認定コース】

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そのビジネスは尊敬されるのか?UX KANSAI#10 サービスサファリ

2月11日 晴れ

木育施設でリトミック

昨日に引き続き大阪から、朝一番に宝塚に移動、fbからの繋がりで何かと親切に下さる建築家の菊池先生のご紹介で(またまた)兵庫県の山を守る活動、地元産の木材利用を切り口に地域の活性化を図る「ひょうご木づかい王国学校」の運営にご参画を検討頂く企業をご紹介いただき、私の話を聞いてもらいに伺いました。

この度御紹介頂いた先様は建築ではなく、教育の分野で事業展開をされており、木育の施設でもあるひょうご木づかい王国学校に非常に興味を持って頂いておりました。リトミックなる教育理論を使って幼児向けの情操教育を中心として、塾の運営などをされており、ひょうご木づかい王国学校で(実費程度の費用で!)リトミックの教室の開催をご検討いただけるとのこと。学校と言う名に恥じない施設へと進化し、新たな価値が生まれる予感がヒシヒシと伝わってくる、非常に素晴らしい提案を頂き、もちろん、運営へのご賛同もいただける、非常に嬉しい打ち合わせとなりました。

M社長、そして菊池先生、本日は本当にありがとうございました。

ちなみに、リトミックとは、https://www.eurhythmics.or.jp/whats/

 

UX KANSAI#10 サービスサファリ

昼からは大阪に戻り、UXDの研修に参加、総論のセミナー参加から計11回、一年弱もの間、毎月通い続けた研修も今回で一旦終了となり、これまでの学びを元に(瀬戸内海の豊かな自然の中で事業を行っておられる)サンプル企業に向けての事業計画のプレゼンテーションを各チームごとに行いました。

これが、先行きに売上を大幅に失うリスクを抱えている会社に対して、そのリスクをヘッジできる新規事業の提案と言う非常に難しい課題で、企業に対するビジネスインタビュー、そしてユーザー調査、ペルソナの作成等々、ユーザーのインサイトを明らかにしつつ、この企業が行うべき、取り組む価値のあるビジネスモデルを考案しなかればならず、発表の度に講師の浅野先生に辛辣な批判を浴びるチームが続出、研修会場が凍りつきました。(笑)

ダメ出し?の中で浅野先生が繰り返し述べられたのは、「アイデア勝負はない、インタビュー、インサイトに注目しなきゃダメだよ」と言う厳しい言葉。非常に印象に残りました。私自身の経験を振り返っても、新しいサービスや商品を考える際に自分の出した(と言うより思いついた)アイデアに酔って、思い込みで突き進み、てんで顧客にウケなかったことが何度もあります。顧客もしくは潜在顧客の声にもっと真摯に耳を傾けて、慎重に考えるべきだった、、と反省することしきりだったのですが、UXDの世界はそれをもっとシビアに突き詰めることをベースにサービスデザインを組み立てるのだと言う認識を新たにした次第です。

 

 

尊敬されないビジネスモデルはダメだ。

私の所属するBチームでは過疎化が進む地方の空き家を利用して、リノベーションをかけ、ゲストハウスとして生まれ変わらせることによって、売上の補填と雇用の創出が出来るようなビジネスモデルを考案、年中通して稼働率が高くなるように行列が出来るラーメン屋理論を駆使してメインユーザーであるサイクリストだけではなく、その家族、ビジネスユース、教育機関にも利用してもらうプランを立てました。

ビジネスモデル考案の際に私が最も留意したのは、浅野先生が繰り返し口にされていた「そのビジネス、その企業は尊敬されるのか?」と言うことです。企業が事業を行う目的である理念の実現は事業を通してなされるべきであり、新たな事業を立ち上げるにあたってはその理念にコミットした事業計画であるべきだ。と教えられた概念を織り込みました。

サンプル企業のHPを確認して見ると、「しまなみを、つくる しまなみを、伝える しまなみを、守る」との地元の価値創造とその拡散、次世代に引き継ぐと言う3つの視点を守りながら事業に取り組むとのことで、我々の古民家の再生とその利用を通して地域を活性化させるという提案はその観点に沿ったビジネスモデルだったと思います。

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学びはまだまだ続く。。

今回の研修を終えて、一年近く学んだUXDの研修は一区切りではありますが、理解出来たかというと非常に頼りなく、実践に活かせるかというともっと曖昧な感じです。。
ま、サービスデザインという建築の世界には馴染みの薄い概念だけに、そんなに簡単に理解できることはないのかも知れませんが、よーく分かったのは、これからの建築には絶対に必要だということ。そんなわけで、今日は一旦、修了証をいただきましたが、来期も引き続き、(出来ればスタッフも巻き込んで)UX KANSAIさんにお世話になることにしました。浅野先生はじめ、皆様、宜しくお願い致します。

そして、半年間さっぱり訳の分かっていない私を導いてくださったBチームの皆様、本当に優秀なチームメイトに恵まれて幸せでした、本当にありがとうございました!またお会いできるのを楽しみにしております!

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