マーケティングの基本は「全集中」#職人起業塾

令和2年5月30日晴れ

オフライン研修会本格スタート。

今日は緊急事態宣言も解除されたのを受けて、神戸三宮のスペースαでオフラインのリアルな対面で企業研修の講師役を務めました。マドリモと呼ばれる、窓や玄関などの開口部のリフォームに特化したサッシ会社の従業員さん向けに、古典的マーケティング理論を切り口にして、現場改革、顧客との接点強化を図り、激しく、そして先行きが見えない外部環境の変化に対応して、生き残って行ける力を身に付けてもらうための研修です。今日は、4ヶ月にわたって全4回行う研修の3回目で、参加者が研修と研修の間に課題を決めて、実践に取り組む最後の1ヵ月のスタートでもあり、いつにも増して熱を込めて語り続けました。

スモールビジネスの鉄則を知る。

今日の研修のテーマは「スモールビジネスの鉄則」としており、潤沢な資本を持たない事業所が、いかに事業を継続し、そこに集う働く人たちが豊かな生活を送れるようになるか、についてマーケティング理論をひもといてわかりやすくレクチャーするとともに、参加者それぞれの立場や役割で実際の業務でどのように実践するかについて考えて貰いました。強みを見出し、それを認知してもらう、ご縁を大切にして売り上げのもとになる間接的な原因の元を作る、そして顧客生涯価値を認知して、未来に希望を持って目の前の顧客満足に精一杯取り組むといった当たり前すぎる簡単な内容ですが、改めて持続循環していくビジネスモデルの全体像を把握することで、一つ一つの業務の精度を高めてもらう事ができると思っています。

概念を学び、実践に移す。

今日は冒頭に3人のレンガ職人の話をして、「今だけ、金だけ、自分だけ」の考え方を捨て去り、他者に貢献したいという高い志、目的意識を持ち、仕事に集中する職人の素晴らしさを全員と共有し、前回策定した経営理念を皆がそれぞれの役割で実践することで、誰からも仕事を依頼したいと思われる職人になるのだと認識を新たにしてもらいました。これも、特別珍しくも新しくもない理論ですが、ぼんやりと知っていても意味はなく、知っているだけではなく、出来ていると言えて初めてその理論が生きることになります。全員が、ただ言われた作業をこなしているでけではなく、街に住まう人の幸せの場所を提供すべく、大聖堂を作っているという自負と誇りを持って働く3人目のレンガ職人になった時、この会社の力はとてつもなく強くなるのだと腹落ちして聞いてくれていた様に感じました。

ニュースタンダードは鬼滅の刃。

私は、とっつきにくく、小難しい様に感じられるマーケティング理論を職人たちに理解してもらえる様に、様々な身近なエピソードを引用して、説明する様にしています。例えば、ルフィーの夢を仲間たちで叶えようと全員一丸になって数々の難局を乗り越えていくワンピースを取り上げて、経営理念という同じ目的を持って突き進む姿に人は感動するし、メンバーにとってもやり甲斐や生きがいを感じることができる。と行った具合です。しかし、最近、私の引用に対して、知られていない事が多くあり、空振りした時の様な一種の寂しさを感じる事が少なからずあります。今日は少し毛色を変えて、最近、ワンピースよりも多くの単行本が売れていると噂を聞いた「鬼滅の刃」から例をあげると、ほぼ全員が知っていおり、とても嬉しくなりました。

全集中。

私が伝えたかったのは、未来の売り上げを作るには、顧客と繋がり続ける仕組みが必要ですが、その前の段階で、目の前のお客様に満足してもらい、圧倒的な評価をもらう事が必要であり、「一生あなたにお願いしたい」と言われるくらいの卓越した存在になるべきだという事です。そのために、目の前の業務、一つずつに対して全集中して打ち込む必要があるという事で、鬼滅の刃の主人公が鬼と戦うシーンで、呼吸を整え、集中力を高めるシーンを例えに出しました。私たちモノづくりを生業とするものは、結局、「全集中」と言葉を発して、客様に、現場に、モノづくりに向き合う姿勢こそが何より重要であり、この基本を絶対に守り抜くことを強く訴えました。塾生の皆さんはきっと、明日からの現場作業の随所で、全集中!と掛け声をかけながら丁寧なモノづくりに励んでくれると思います。(笑)

 


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世界が注目する(日本の)習慣の力。

令和2年5月29日快晴

アウトドアーシーズン。

今日も神戸は雲1つない気持ちの良い青空が広がりました。アウトドアにもってこいというか、外部での工事をやるには最高の天気でしたが、今日はコンクリート養生中と言うことですっかり担当者になっている基礎工事の現場には出ずに会社のテラスで爽やかな風に吹かれながらデスクワークに励みました。それもちょっとしたアウトドア気分。ほんとにいい季節になりました。

カリスマYouTuberのオンライン勉強会。

このところ現場に出ずっぱりで、たまってる仕事もたくさんあるのですが、アフターコロナのニュースタンダードに対応すべく、朝一番は工務店業界でカリスマYouTuberと言われている本田準一さんによるズーム勉強会が開催されているのを見つけて、これは聞いとかなければいかんと慌てて参加させてもらいました。実は私、ずいぶん前からYouTubeでの配信の重要性に気づき、取り組みかけてはいたのですが、何をやるかよりもどうやるか、圧倒的に質と量が低く、口が裂けてもYouTubeで配信しているなどとは言えないレベルのままこれまでズルズルと来てしまっています。

完全に動画の時代。

今日、本田さんにYouTubeのオープニングとエンディングの動画の作り方をレクチャーいただいた事で、ずいぶんと動画作成へのハードルを下げることができましたし、今後は(私ではないですが、)つない堂とつむぎ建築者のページの中で動画の配信を増やしてもらいたいと思っています。今の時代、このような長文のブログのテキスト等ではなく、もっとハードル低く気軽に親しめる動画の方が時代に合ってるのはよく理解していますし、ニュースタンダードに合わせれるように動画配信を習慣化できるまで(スタッフに)頑張ってもらいたいと思ってます。(笑)

習慣最強説。

話は変わって、私は常日頃、習慣を変えることでどうしようもかった人生を立て直してきた自分自身の経験則から、第二領域と言われる緊急性の低い重要な事柄に対して習慣付けをして取り組むことを社内外に強く推奨しておりまして、習慣が思考を現実化すると、習慣最強説を持論として唱えています。今朝のニュースで、欧米諸国に比べると日本は新型コロナウィルスによる感染爆発が起こることなく、医療崩壊も回避できた事に対する評価が高まっているとの報道がありました。それは、日本人が持つ良き習慣によるものだとの論調で、私としてはとても嬉しく感じた次第です。

日本人が持つ3つの良き習慣。

その習慣とは、1、普段からインフルエンザ対策などでマスクをする人が多く、マスク着用に抵抗が少ない。2、挨拶でお辞儀をする習慣があり、握手やハグといった濃密な接触をする習慣がない。3、屋外から屋内に入るときには靴を脱ぎ室内を清潔に保つ生活習慣がある。の3点で、確かにどれも日本古来より脈々と受け継がれてきた伝統的な習慣で、それが世界を恐怖のどん底に叩き込んだパンデミックから国を守ることにつながったと言うのは本当に素晴らしいことだと思います。習慣の力が環境を整えて、成果に結びつける非常に良い例だと思いました。

聖徳太子
聖徳太子

令和は日本が規範を示す時代。

(私個人の私見ですが)そんな日本人の良き習慣の根底にあるのは、「和の心」だと思っていて、日本で初めての憲法を制定した聖徳太子が、第1条に「和を以って貴しとなす」と定められていることが長い歴史を超えて現代社会の危機を救ったと言っても過言ではないと思うのです。奇しくも、今は令和。聖徳太子が行った律令政治、そして第一条に書き込まれた和の心を大切にすると言う日本人が長い年月を超えて守ってきた考え方や習慣が世界に評価され、また規範となる時代がやってきたように感じています。習慣が運命を、人生を、世界を変える。習慣最強です。(笑)


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ラーメン店で公式LINEに登録しない理由。

令和2年5月28日快晴

基礎コンクリート打設。

今日も朝からやっぱり工事現場へ。工事中のインターナショナルスクールの現場では、何とか予定通り基礎コンクリートを打設することができました。工事期間中何度か雨が降りましたが、大きくスケジュールを狂わされることもなく、これですっかり基礎工事担当になってしまっていた私の役目も1段落、緊急事態宣言も解除されたことですし、そろそろ経営者としての仕事に戻りたいと思います。

ラーメン屋さんのサービス合戦。

ちょうどお昼に立ち上がり基礎の天端レベリングまで首尾よく終わることができたので、帰社する道すがら、やっぱり現場近くのラーメン店でランチをとりました。先日のブログに書きましたが、今私が通っている現場近く、神戸市の北の端から三田界隈は思いのほかラーメン激戦区で、多くのラーメン店が軒を連ね、生き残りをかけたサービス合戦を繰り広げておられます。今日立ち寄った店でも、携帯充電用のコンセントを貸しますとか、ブランケットありますとか、温かいお茶も出しますとか、およそラーメン店では見かけないようなオリジナルサービスを展開されておられました。皆さんとてもがんばっておられます。

オンラインコミュニケーション。

ラーメンをすすりながら、ふと目にとまったのは、公式LINEアカウントにお友達申請をすれば100円割引になると言う告知のカードです。そういえば、この界隈のお店では同様のサービスを多くのラーメン店がされており、替え玉が無料になるとか、ライスが付いてくるとか、特典は様々ですが、オンラインでお客さんとつながるための努力を皆さん熱心にされておられます。800円程度のラーメンで100円割引をすると言うのは、利益率を考えると経営的には非常に勇気の要ることですが、何もしなければただ待つだけの飲食店にとっては、大きなコストを支払ってでも、お客さんとつながりたいと思われるのもわからなくはありません。

残念すぎる事実。

ただ、残念に感じるのは私がどこのお店の公式LINEにも登録していない事実です。しかもそれは、友達申請しての特典に魅力がないわけでも、二度と来る気がないわけでもなく、ただ何と無くQRコードを読み取るタイミングを逃してしまっている程度で、これといって深い理由がある訳でもありません。私もラーメンが百円安くなれば嬉しいですし、おまけで餃子がついてくれば喜んで食べます。多分、オーダーの際に店員さんに「お得ですから公式LINEに是非登録してください!」と笑顔で声をかけられたら間違いなくスマフォでQRコードを読み取って、ありがたく特典の恩恵に預かると思うのです。

店員が登録を勧めない理由。

お店としては、せっかく時間と費用をかけて、顧客と繋がるツールとして公式LINEアカウントの運用を行なっているのでしょうし、お客さんは登録するだけてお得なサービスが受けられる。双方にメリットがあるはずなのに、ラーメン店の人が積極的にLINEへの登録を進めないのは何が原因なのだろうと、考えながらお店を後にしました。私がいくつか思いついた理由としては、①LINEの登録者数が増えても集客に結びついておらず、意味がないと思っている。②お客さんに勧めたら断る人が多くて心が折れた。③なんのためにLINEを導入したか理解していない。④深い理由なく、ただ面倒くさい。⑤経営者が独断で導入して、店員は内容が理解できていない。等々で、本当の理由は何かわかりませんが、どれにしてももったいないのは変わりがないと思いました。

上杉鷹山公の教え。

私が主宰している研修事業「職人起業塾」のなかに、上杉鷹山の経営学というカリキュラムが組み込まれています。破綻しかけの米沢藩を、領民への愛情、相互間の思いやりをベースにして「在り方」を見直し、信頼の輪を広げることで豊かな藩へと大改革を成功させた偉人として有名な鷹山公が当時徳川幕府が改革に失敗した理由、改革を阻害するものとして6つの問題を提起されたと言われます。それは以下の6つですが、このラーメン屋さんのLINE問題も全く同じだと感じた次第です。

  1. 改革の目的がよくわからないこと
  2. 推進者が一部のエリートに限られたこと
  3. 実務者に趣旨の徹底がなされていないこと
  4. PR喚起がなされなかったこと
  5. 改革から生み出される価値を分かち合わないこと
  6. トップが指示命令のみで方法を押し付けたこと

スモールビジネスの鉄則。

これまで待ちの商売と言われて来た飲食店が、来店した客とオンラインで繋がりを持ち、お得な情報やお店のアピールを行なって再訪を促すというのは大きな改革といっても過言ではないと思います。近年、インターネットで食べログやホットペッパーなどのプラットフォームに広告を出して集客を行う手法が広く普及しましたが、その結果、少ない利益をプラットフォーム事業者に吸い上げられる構図が出来上がり、飲食店や美容室などで、お店に残る利益よりも宣伝広告費の方が多くなったという話がいくらでもあります。そんな中、コツコツと店舗に来たお客さんにリピートしてもらえるように繋がりを持つというのはスモールビジネスの事業者にとっては鉄則と言っても良いくらい非常に重要なはずにもかかわらず、LINE登録に対して客も店員もスルーしてしまっている現状は残念でなりません。

何をやるか、どうやるか、何の為にやるか。

何をやるか?よりも、どうやるか?変化を目指しての取り組みはどのレベルで行うかが非常に重要で、システムを導入した時点で、満足してしまっては何をやってもうまくいかないのは自明の理です。そして、どうやるか?よりもどうあるか。なんのためにそれをやるのかという目的意識を明確に持ち、それを全員で共有して向き合うことが、改革、革新の肝なのだと、ラーメン屋さんで改めて勉強させていただきました。激戦地のラーメン屋さんの公式LINEアカウントの残念な運用を他山の石として、自社の取り組みに生かしたいと思います。ごちそうさまでした。


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コトラー博士の予言。#アフターコロナのコミュニケーション

令和2年5月27日快晴

時間の有効活用。

水曜日は朝活の日。すっかりズームを使ったオンラインミーティングが定着してきて、今日も私は朝活の前、6時台には工事現場事務所に到着し、現場のチェックをしながらBNIの定例会に参加、その後は海外から一時帰国している友人というかお客さんと、介護施設のプランニングをご依頼いただいたクライアントと一緒に打ち合わせがてらゴルフ場でグリーンコミニケーション。コロナシフトの短時間でラウンドをさっさと終えた後はまた現場に戻って明日のコンクリート打設の最終チェックを行いました。コロナのおかげ?で時間を有効に活用できている気がします。(笑)

厳戒態勢が続く世界

全国的に緊急事態宣言が解かれて、徐々に普段の生活に戻っていくのかと思いきや、朝活BNIでは、対面式のミーティングは8月末までは行わないと言う決定を下されたようで、多分今期いっぱいの9月末までオンラインでの開催が続く見通しとの事でした。少し意外というか、全くの想像外で、緊急事態宣言が解除されて一安心して、普段通りの生活に戻ろうとしている私たちの感覚とは随分と乖離しているように感じましたが、BNIはアメリカ発祥の全世界に広がるコミュニティーだけに、世界の危機管理の意識はこんなにもレベルが高いんだと改めて思い知らされた感じがします。

後戻りできない変化。

中国では、新型コロナウィルスによる感染拡大がおさまり、外出制限が解かれた後は市街地も観光地も今まで外に出れなかったストレスを爆発させるかのように、多くの人で賑わう姿が報道されておりました。しkし、ヨーロッパをはじめ、その他の先進国においては警戒を強めながら段階的に制限を解いていく方向で、すぐに元どおりに戻ることはなくなっています。「普通の暮らし」の定義自体がは既に大きく変わってしまったのかもしれませんが、そうなれば二度と元に戻る事はない訳で、実際、私自身も早朝のミーティング、遠方で行われていた勉強会や会合がオンラインで参加できるようになり、ずいぶんと助かっていますし、この利便性を手放したくないと言う気持ちが強くあります。このままずっと、オンラインとオフラインの併用の開催になれば良いと思うのです。

コミュニケーションに対するパラダイムシフト。

とは言え、対面でのコミニケーションと、オンラインでのそれとはやはり同じではなくて、それぞれにメリット、デメリット、良い所と悪い所があると思っています。TPOに合わせて選択し、使い分けるべきだと思いますが、私の意識の中でこれまでと圧倒的に変わったのは、これまでオンラインはコミュニケーションの手法の一部との位置付けだったのが、コロナ後の世界ではオフラインと対等の地位を確立し、両極の選択になった事です。アフターコロナと言われる世界でこれまでの常識が大きく変わった、最も大きなパラダイムシフトの一つではないでしょうか。私達のように全国各地に足を運んで、研修講座や講演を行なってきた者にとっては事業形態の根本を見直さなくてはならなくなったと感じています。

コトラーの予言。

マーケティングの世界の大御所、コトラー博士はマーケティングの進化、成長についてその著書に著されておりました。作れば売れる時代を1.0、ニーズを汲み取って売り時代を2.0、モノではなくコト、顧客体験を提供するのを3.0として、その後、マーケティング4.0とは顧客の自己実現を叶えるスキームを備えれるようになるべきだと提唱されています。私は顕在化していない顧客ニーズを汲み取るために、顧客体験の観察調査と分析にその答えがあると考え、この数年間、熱心にUX(顧客体験)デザインを学んできて、現在、つむぎ建築舎では新築やリノベーションのプランに先立って、ヒアリングではなく顧客と一緒にワークショップを行うことを通して、その調査を行う様にしています。新たな仕組みは新たなコミュニケーションが必要になりますが、マーケティング4.0の中で、コトラー博士は「オンラインとオフラインでシームレスに顧客と繋がらなくてはならない」と書かれており、その意味が今、漸く理解できた気がします。

焦りと期待。

まだ、iPhoneが普及する前に現代のビジネスのあり方を予言したコトラー博士の凄さを改めて見直すとともに、対面と同等の意味や価値を持ち出したオンライン・コミュニケーションの使い方、向き合い方を真剣に考え、実践に落とし込まなければなければならないと感じています。同時に、時代に適合しながらも時代に流されず、そして時代の半歩先を進める気概を持って情報収集とその活用に努めなければ、気が付いた時には陳腐化の塊になってしまう危機感を強く感じており、若干の焦りも感じています。しかし、ピンチはチャンスを招くきっかけ、これが大きく良い方に転がる可能性もあるわけですから。この世の中が大きく変わる転換期、志を高く持って気合いを入れ直さないと、と自分に喝を入れてます。やる事はいっぱいだ。。


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安くてうまいラーメンが食べられるのは幸せなことなのか? #神戸ラーメン紀行三田編

令和2年5月26日 曇りのち雨

アフターコロナ。

昨日の午前0時、ようやく日本全国の緊急事態宣言が解除され、アフターコロナと言われている日常生活に戻るスタートが切られました。私といえば、県外への移動を制限された自粛期間の間、すべての出張の予定をキャンセルし、神戸に居り続けることになった時間を利用して新築木造中学校の基礎工事現場に現場代理人の代理人としてハマっておりましたが、緊急事態宣言解除のタイミングであれもこれもが一気に動き出し、忙しさも倍増です。とはいえ、新型コロナの感染リスクがなくなった訳ではなく、十分注意を払いながら、止めていた経済活動を再開したいと思います。
と言いながらも、今日もやっぱり基礎現場に出て、型枠大工さんの相番をして鉄筋の台直しや、ホールダウンアンカーのセットをしたり、サッシの施工計画の打ち合わせをしたり、現場作業をしながらzoomの勉強会にオンラインで参加したりと職人モードの一日でした。

知られざるラーメン激戦区。

現在、この工事を行なっているのは神戸の北の果てで、すぐそこは隣の三田市との国境でして、このところランチはすぐ近くの三田市街、若しくは北区の端っこでラーメンを食べるのが私の中では最近のトレンドです。長らく三田市に足を踏み入れることがなかったのですが、久しぶりに三田に行ってみると、街の風景も結構変わっていて、特にラーメン屋さんが多くあることに驚きました、理由は定かではありませんが、10年ほどの間にちょっとしたラーメン激戦区になっていたようです。ラーメンフリークの私としては新たな発見に少し嬉しくなって、三田のラーメン店全店制覇を目指して毎日せっせと通っています。完全制覇にはまだ途中ではありますが、最近の三田、北区界隈のラーメンレポを以下にアップしておきます。

熟成豚骨 一番軒

 

博多らーめん六寶

武内製麺株式会社

熟成豚骨 一番軒

武内製麺株式会社

武内製麺株式会社

濃厚熟成味噌らーめんゆうや

武田屋

武田屋

ラーメン専門店 だしと麺

 

ふじた

 

切磋琢磨の効果。

神戸市街地から遠く離れた北区、三田界隈にこんなに多くのラーメン屋さんが存在しているのに驚きましたが、私が驚いたのはお店の多さだけではありません。それは、どこのお店もそれなりに美味しくしかも非常にコスパが高い、さらに割引サービスやサイドメニューを充実させていたりして、どのお店も凄く頑張っておられるということです。この界隈が知られざるラーメン激戦区になったことで、競合店同士の客の奪い合いが熾烈になっている事は想像に難くなく、ラーメン好きの三田の人たちはずいぶんと恩恵を被っているなと思った次第です。しかし、同時に感じたのはせっかく切磋琢磨しておいしいラーメンを提供し、お得なサービスを次々に打ち出すも、お店が継続できる適正な価格まで単価を上げれることができなければ、一生懸命に働いても利益を手にすることが難しく、ビジネスとしてはどこまでも厳しく、先行きに不安を感じるのではないかなんて思います。

飲食店、繁盛の方程式。

昔から飲食業界で語られる競売の方程式は、繁盛している店よりも少しうまい、もしくは少しサービスが良くてコストが安ければ必ず繁盛すると言われてきました。昭和から平成にかけてそんなビジネスモデルで成長拡大をしてきたチェーン店も少なくありませんが、今回のコロナショックで業容を巨大化した事業所の方が小規模なお店に比べると厳しい経営環境に立たされることが明らかになりました。先行き不透明で、何が起こるか分からないと言われるこれからの時代、特に日本は人口減少が今後顕著になることもあり、薄利多売の時代は本格的な終焉を迎えるのではないかと思っています。

ラーメンフリークにとって幸せな世界。

これまでと全く曲げ薬の逆転の価値観で考えれば、ラーメンフリークの私とすれば、この三田界隈でおいしいラーメン屋さんがたくさんあるすばらしい環境を維持してもらうためには、今も頑張っておられるお店さんに、もっと付加価値の高い商品を開発、提供してもらうえるようになって、少々高くてもご馳走だと思えるようなラーメンを作り、サービス合戦、価格競争から抜け出してもらいたいと思うのです。安くてうまいラーメンがいっぱいある世の中も決して悪くないですが、開店してから5年で半分以上の店が閉店に追い込まれると言われる今の厳しい世の中にあっては、維持継続できるお店のあり方を目指し、我々消費者がそれに対して理解を示し、応援できるような世の中のほうがもっとラーメンフリークにとっては幸せな世界になると思うのです。とにかく、もうしばらくの間、北区、三田市界隈のラーメン、応援活動を継続して参ります。(笑)


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スモールビジネスが主役の時代。#本質的インバウンド。

令和2年5月25日 晴 夏日

現場復帰。

朝夕は涼しい風が吹いて肌寒いくらいですが、今日も神戸は日中の気温が28度まで上昇、完全な夏日となり、現場でコンクリートスラブの上で作業していると体感はゆうに30度を超える暑さでした。今年も過酷な夏の到来を見越して大工スタッフには空調服の支給を決めて、制服として発注しましたが、この調子だと、今年は私も真夏に現場作業をする機会がかなりありそうだと考え、私の分も追加発注してもらうことにしました。以前からそのうち現場復帰を果たしたいと思っていましたが、まさかコロナの影響で職人生活に戻るとは夢にも思っておりませんでした。(苦笑)

新しい生活様式。

さて、本日25日にでも東京などの特別警戒区域を含んで、全国すべての都道府県の緊急事態宣言が漸く解除されるようです。いよいよアフターコロナ社会への第一歩を踏み出すわけですが、政府が推奨するとされる新しい生活や経済活動のスタイルには、ずっとそこはかとない違和感が付きまとっています。すっかりトレンドワードになった「三密を避ける」行動指針は、ウィルスの感染拡大を防止する観点では必要だと思いますが、西村大臣が発表されていた、新しい生活様式、特に新しい働き方については、なんとなくしっくりこない感じが印象として残りました。

違和感の理由。

この、そこはかとない違和感はなんだろうか?とずっと思っておりましたが、昨日のテレビの情報番組で西村大臣がコメントしてるのを見てその理由がはっきりとわかりました。それは、世界が変わるべき大事件が起こったにもかかわらず、彼の思考は全く既存路線の延長だったからで、根本的な価値観の転換に全く対応する意思が見えなかったからでした。今回のコロナ禍を受けて、私の中でリフレーミングすべきだと思っている大きな2つの点が、西村大臣の口から真逆の方向性でこぼれ出て、それを聞いた瞬間にこれはダメだと絶望感さえ感じた次第です。

効率化とグローバル思考。

その2つとは、徹底した効率化思考と成長拡大路線です。西村大臣が経済再生のために必要な製造業の生産体制について、今回のコロナショックでサプライチェーンが混乱して製造業が大きなダメージを被ったことを取り上げて、今後はリスクが大きくなるが、在庫を抱える方向に転換すべきだと言われました。この発言にはまぁまぁ驚いたし、既存路線どころか、一昔前の量産すれば売れる時代のものづくりに後退すべきだと言う論調です。もう一つは、国の経済は成長拡大が必須であり、グローバル化は止めることなく進めなければならない。との発言で、西村氏個人の意見なのか、国の大方針なのかは定かではありませんが、世界を恐怖のどん底にたたきこんだパンデミックの本質を全く見ようと思うしていない驚きの言葉でした。

本質的なインバウンド。

いまだに世界中で国境封鎖が続いている現状を鑑みれば、サプライチェーンの脆弱性の問題は海外の低コストの工場に頼り切るのはやめて、国内で全て部品を賄えるような体制作りと同時に、生産コストが上がる分、ユーザ体験に焦点を当て直して付加価値を高める取り組みを推奨すべきだと思いますし、コロナウィルスの第二波、第三波がいつ起こるかもわからない、また、違う新たな感染症が発生したら今回と同じことを繰り返す可能性があるのを考えれば、国内で経済を回す方法論、単純明快な成長拡大路線ではなく難しくても自立循環型のマーケットの創造、社会の構築を模索するべきだと思います。そもそも、インバウンドとは内面を磨き、その素晴らしさを発信して経済に結びつけるインサイドアウトの方法論です、今こそ、国を挙げて内面強化を図るべきだと思うのです。

変化に対応できたものだけが生き残る。

西村大臣の発言を聞いて、日本政府の中枢部の考え方が、いかに旧態然としていて、変化に対応する姿勢がないのかが顕著に見られたのに対して、一気にこの国の未来に対する心配が募りました。全く何のパラダイムシフトもリフレーミングもないままで、ただ単に感染者数が落ち着けば元の世界に戻ると信じきっているようにしか思えません。やはり、劇的な環境の変化への対応は、恐竜が絶滅したように、体の大きなものほど変化に対応するのが難しく、小さな哺乳類の小動物が生き残ったように、我々のようなスモールビジネスに携わる者が時代の変化に対する適応能力を発揮しなければならないし、そんな時代がやってきたのだと感じた次第です。時代の変化を敏感に汲み取れば、きっと、ピンチをチャンスに転換出来ると思っています。


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緊急事態宣言解除とローカリゼーションの勃興。

令和2年5月23日 快晴

マスク焼け。

今日の神戸の気温は28度、現場で昨日、ベースコンクリートの打設を終えたばかりのスラブの上で墨出しの作業に勤しんでいると、頭上から燦々と照りつける太陽と、コンクリートからの反射で体感温度は完全に真夏日のそれで、英語で”Farmer’s tan”と言われる日本で言うところの土方焼けに磨きがかかりました。顔と腕はもう真っ黒です。今日も新人のカズキを現場に帯同し、墨出しの相番をさせていました。昼食にラーメン屋に入ってふと見ると、くっきりとマスクの型が顔に焼き付いており、マスクを外してもまるでマスクをしているかの様でした。(笑)
緊急事態宣言の発出から、スタッフには自分がもしコロナに感染していたとしても、誰にもうつしていないと胸を張れるくらいに気をつける様に言っており、真面目な彼は四六時中、私の言いつけを守ってマスクを着用していた様で、昼からは緊急事態宣言も解除されたのでマスクを外して作業してもいいよ、と言ってあげました。

緊急事態宣言解除。

東京はもう少し先に延長された様ですが、関西では実質、今日から緊急事態宣言が解除されました。漸く普段通りの暮らしに戻れるかと思いきや、新型コロナウイルスへの感染リスクが無くなった訳でも、インバウンド景気が戻るわけでもなく、感染者が出れば事業所を2週間閉鎖しなければならない状況は依然としてあるままで、気を抜けないのが実際です。もう完全に元の世界には戻れない、感染症のリスクと共生する時代になったのだと感じています。当分の間は、不特定多数の人が多く集まるイベントや会合、繁華街の夜の飲みなどは大手を振っていけない状況が続くというか、なんとなくぼんやりした、自粛意識が薄い人は非国民的な風潮が世の中を支配するような気がしています。意識薄い系の私も、浮かれて、羽目を外すことのないように気をつけたいと思います。

起こるべくして起こったパンデミック。

ウィズコロナと言われるように、感染症と共に生きていかねばならないこれからの社会について、先日開催した月に1度の勉強会「第81回継塾」でも少し話題に取り上げました。そこで私が参加者の皆さんに伝えたかったのは、感染症との戦いは今に始まったことではなく、生物の歴史がスタートした時から続いており、人間は太古の昔から現代までウイルスと延々と戦い、打ち勝ち、そして共生してきていると言う事実です。そして、当たり前ですが、感染症は世界同時に発生するものではなく、広域の交流を通して拡散し、免疫力の低い国や地域に移動した時に爆発的な危機を発生させてきたのは誰もが理解しているところ。要するに、グローバリゼーションの隆盛によって世界が一体化した今こそ、人類史上で最も、パンデミックが起こりやすい状況になっていたから、起こるべくして起こったと言うことです。ちなみに、Wikipediaなどから紐解いて抜粋すると、その本質が少し見える様な気がしました。

感染症( infectious disease)

•感染症とは、寄生虫・細菌・真菌・ウイルス・異常プリオン等の病原体の感染により、「宿主」に生じる望まれざる反応(病気)の総称。
•感染症の歴史は生物の発生と共にあり、有史以前から近代までヒトの病気の大部分を占めてきた。医学の歴史は感染症の歴史に始まったと言っても過言ではない。
•2013年においても世界では感染症により920万人が死亡しており、全死亡の約17%を占める
•感染症は、民族や文化の接触と交流、ヨーロッパ世界の拡大、世界の一体化などによって規模が拡大していった。

黒死病(ペスト)

•中国の雲南省地方に侵攻したモンゴル軍がペスト菌を媒介するノミと感染したネズミを中世ヨーロッパにもたらしたことによって大流行したものである
•この病気が14世紀のヨーロッパ全体に拡大したのは、モンゴル帝国によってユーラシア大陸の東西を結ぶ交易が盛んになったことが背景になっている。
•ペスト流行による東地中海沿岸地域の人口の急減のために「東ローマ帝国による統一ローマの再建」というユスティニアヌスの理想は挫折を余儀なくされた。
•アルプス山脈以北の西ヨーロッパ世界はいまだ交通網が未発達で、自給自足経済の要素が強く、ペストの流行が相対的に軽くすんだために、それ以降の発展が可能になったともいわれている。

天然痘

•世界中で不治、悪魔の病気と恐れられてきた代表的な感染症である。
•165年のパルティア遠征中のローマ軍のなかで発生し、こののちローマ帝国内で流行したといわれる伝染病、これによりローマは深刻な兵力不足に陥って、国力衰亡の原因のひとつとなった。
•16世紀にスペインがアメリカ大陸を侵略した際、このウイルスを持ち込み、奴隷労働とあいまって先住民人口が激減する不幸な事態となった。
エルナン・コルテスが1521年に600人弱の部下で数百万の民を擁するアステカ王国を軍事的に征服したのみならず、文化的、精神的にも征服しえたのは、コルテス一行が持ち込んだ天然痘ウイルスによってアステカ王国の首都で天然痘が猛威をふるったことに起因するとされている
•1533年のフランシスコ・ピサロによるインカ帝国の征服も、それに先だって中央アフリカから帝国内にもたらされた天然痘による死者が膨大なものであり、人口の60パーセントから94パーセントを失ったことによるとされる。
•日本でも天平年間に遣唐使や遣新羅使を通じて侵入したと考えられる天然痘が西日本を中心に蔓延(天平の疫病大流行)し、737年平城京では政権を担当していた藤原四兄弟が相次いで死去した。聖武天皇が東大寺大仏を建立した背景にも飢饉や政治的混乱とならんで悪疫の流行があった。

予測可能な人類絶滅へのシナリオとその予防

パンデミックにより世界にもたらされる人類を絶滅に追い込む様な深刻な危機はこれまで幾度と無く、小説や映画の題材として取り上げられてきました。いわば予測可能なリスクです。しかし、地球の気候変動と同じ様に、人類はあまり本気になって予防、対策に取り組んで来なかったのが現実で、この度、世界中を席巻したコロナショックは、グローバル経済、国と地域の境をなくした社会はヤバイことを(以前から知ってはいたが、)改めて気づかされた訳で、いつ、新たな強力なウイルスが発生するか分からない以上、ヒトモノカネが制限なく、世界中を自由に移動する世界を見直さなければならない、これまで急速に進んできたグローバル化を今一度見直す時期がきたと認識すべきだと思います。

グローバルからローカルへ。

私は、自身が地域に根ざしたローカルビジネスの事業者であり、長年、地産地消、共生の精神に則った地域経済活性化主義者で、人が幸せに暮らせる社会とは自立循環型の経済圏が各地域に成り立つ状態をまず作り、その中で特色や特徴、価値あるものを他所に出し、足らないものを他所から譲り受けて全体最適化を図るべきだと思っています。過激な言い方をすれば鎖国論者となりますが、日本の江戸時代の鎖国も全く外国との交流や交易の全てを絶っていたわけではなく、取捨選択をしながら、諸外国と付き合っていたわけで、フルオープンにすることよりも、両者にとっての良し悪しをチューニングするべきだと思っています。なんだか面倒な言い回しですが、単純明快なグローバリゼーションを突き詰めると、弱肉強食の動物の世界への回帰だと思っていて、人の幸せとは自分だけが良ければいいのではないのであれば、強いものが支配する世界ではなく、助け合い、支え合うコミュニティーの複合体、集積した社会の方がいいと思うのです。コロナの教訓を生かしたアフターコロナの世界で、ローカリゼーションが勃興することを密かに期待しています。

 

事件は現場で起こっているんだ!と決別しよう。

令和2年5月22日 快晴

現場と研修と会合と面談。

神戸は5月らしい気持ちの良い天気が続きます。今日は、東京での職人起業塾の講座を(講師を小田全宏先生にお願いしており、出来るだけ参加したかった)オンライン開催をしており、副会長を務めている兵庫県木の匠の会の総会、その後は新規のお客さんとの面談もありと予定がてんこ盛りの忙しい1日でした。しかし、すっかり現場担当者になってしまっている、新築の基礎現場では50立米越えの土間コンクリート打設と壱発仕上げの土間押さえの工程となっており、現場からも目が離せない、しかし、以前からの約束もある、どうしたものかと悩みながら現場へと向かいました。

事件は現場で起こっている!

ひと昔前のテレビドラマで、(確か)織田裕二さんのセリフで「事件は現場で起こっているんだ!」と言うフレーズが流行しましたが、ものづくりの現場では毎日いろんなことが起こり、それらは大体緊急を要することばかりです。今日は事件が起こったとまでは言いませんが、構造と仕上げが一体になったコンクリートの金鏝押はワンチャンスで、失敗をすると取り返しがつかないことになるだけに細心の注意を払って、コンクリートの打設と仕上げを行わなければならず、現場から離れる事ができずに結局、1日中つきっきりになってしまいました。

現場はいつも緊急で重要なことの連続。

ただ、今日の場合は現場から離れられなくなるのも想定の範囲内、現場の差配をする代わりの者を段取りできない時点でこんなことになるだろうと思っておりました。参加すると連絡していた上に、閉会の挨拶の役割まで仰せつかっていた総会をドタキャンすることになったのは心苦しい限りで、申し訳ない事をしました。その他の予定は何とか現場の進捗を見ながらzoomを使ってオンラインで行うことができて、文明の利器のありがたさを身に染みて感じるコトになりました。それにしても、現場に出ていると緊急で重要なことばかりが次々に出てくるものだと、久しぶりに現場にズッポリはまって改めて感じているというか、思い出しました。

未来は第二領域にあり!

緊急性と重要性の二軸で時間の使い方を考えた時、第2領域と言われる緊急性の低い、重要な事柄に意識して時間を使う様にする事で、知識を身につけたり、技術の研鑽が行えたり、コミュニケーションが取れるなど、状態を整え、パフォーマンスを担うパフォーマンスキャパビリティーと言われる目標達成能力を向上させられる。というのが私が長年信じて、守ってきた信条で、この20年近く、常に意識してきました。近年になって、自分の時間の使い方を振り返ってみると、随分と第二領域に時間の配分をできる様になったと思っていたのですが、それは、現場をスタッフに任せて自分が現場から遠ざかっていただけだとこの度、痛烈に気づかされました。

職人は常に現場第一主義。

第2領域の時間を使う代表選手、最もわかりやすいのは研修等の学びの時間です。毎月、工務スタッフとの勉強会を行う様にしておりますが、全員がキッチリと時間通りに集まる事がなかなかないのが実際で、私はいつも、遅れて参加するスタッフにスケジュール管理が出来ていない、現場の段取りが下手くそだと、厳しく叱り飛ばしています。そんなスタッフ達が必ず口にするのは現場の都合で、お客様に喜んでもらう為に工事を進めようとすると、事前にmtgや勉強会があるのが分かっていても、その時間通りに現場を離れることが出来ないと言う事。「そんな事を言っていたら、一生何の勉強もできん様になるやないか!」というのが私の立場ですが、この度、すっかり現場担当者になって、現場で事件が起こっている的な考え方に戻っている自分に気がつきました。

状態管理は修身から。

ものづくり企業の私たちにとって、現場第一主義はもちろんです。しかし、だからと言って、毎日事件が起こり、事前に決めた予定をドタキャンすることを繰り返すと、人からの信頼を失いますし、自分の成長も望めなくなります。今日、総会をドタキャンをしてしまった私が口にするのは若干憚れますが、「現場は大変なんですよ」→「じゃあしょうがないなー」という短絡的な思考は非常に危険で、そのまま受け入れるのは人が持つ可能性や効果性を否定することになると思います。苦しみながらもどちらも切り捨てない選択、もっと入念に準備と予防をすることできっと両立ができると信じて、精進したいと思った次第です。事件は現場で起こるけど、それを未然に防ぐ力こそ第二領域にあると思うのです。状態管理は自身の身を修めるところから。大いに自戒を込めて。。


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伝えたい事を伝えるキッカケは朝の習慣から。#Start with why

令和2年5月21日晴れ

新入社員と初めての現場。

神戸はいい天気が続きます。基礎工事中の新築中学校の基礎工事の担当者にすっかりなってしまっている私は今日もやっぱり朝から現場にGo。昨日仕上げた土間コンクリートの養生や70本以上にもなるホールダウン金物の墨出しなど、現場監督といえども、自分でやらねばならない作業は数多くありまして、早朝の倉庫の片付けの際に目をつけて、珍しく若衆を連れて現場へと向かいました。実は、今年の4月から入社した新人のカズキと現場に行くのは今日が初めてで、どんな感じで現場で働いているのかを見れる良い機会でもありました。

新人の活躍。

ま、つい2月前まで高校生だった若者がそんなに急にバリバリと現場で活躍するわけもなく、大きな期待をしているわけではありませんし、指示されたことをきっちりと、根気よく続けることができる位で現時点では私にとっては十分満足できるレベルです。そういう意味では期待を大きく超える事も、がっかりすることもなく、まずまずやな。なんて感じでしたが、行き帰りの車の運転だけはせっかく免許を取ったのだからと運転を代わり、活躍してもらいました。帰りの高速道路の降り口を行き過ぎたのは、余分なおまけというかご愛嬌。(笑)

毎朝の(少しの)学びの習慣。

そんな新入社員のカズキとは毎朝、社内SNSのチャットで文通的なことをしておりまして、これがなかなか良いもので、気にいっているというか、すっかり毎朝の大事な習慣になっています。現在は新入社員の2名とだけで行ってますが、全社員に増やそうかしら、なんて考えています。その教材は倫理研究所が発行している「職場の教養」なる小冊子で、職場で働く人の事例から社会人として、職業人として大切にすべき事を学び、考えるように問いかけがあるスグレモノで、毎日書かれている「今日の心がけ」に準じたその小ネタを毎朝、仕事にかかる前に読んでその感想を言い合うと言うものです。

なんのために仕事をしているのか?

今日のテーマは「仕事の意義を明確に持って仕事に向き合おう」といった内容になっておりました。私が常日頃から社内外に対して言い続けている「目的が全て」という私の信条そのものであり、その目的を以って価値基準を定め、全ての判断をしてもらいたい。といの想いを代弁してくれている様なコラムを若衆と一緒に考え、意見を述べあえるなんて本当に素晴らしいことです。カズキからのメッセージには「なんのために仕事をしているのかや、気持ちで変わると思います。もっと成長するよう頑張ります。」と少しぼんやりしながらも、大事な事を理解してくれている様なコメントが書かれており、密かに喜びました。

 

Start with why

このブログでも以前から何度も紹介しているTEDトークで登場して一躍有名になったサイモン・シネックのStart with why(なんのためにから始めよう)は、実は昔から日本にずっと根付いていた概念で、一般化というか、広く知れ渡り過ぎて誰も気に留めなくなったのではないかと私は思っています。ちなみに、私自身も中学生の頃から「自分はなんのために生まれてきたのか?」という命題を持ち、少しクサイですが、自分探しの旅を始めたし、今も実はその旅の途中の様な気がしています。なので、経営者となって20年が経ちましたが、未だに繰り返し考え続けており、その挙句、昨年には事業所の経営理念の刷新までしてしまいました。その出発点は、自分だけが良けりゃ良いってもんじゃない。というシンプルな良心で、誰もが思っているであろう、事業を通してみんなに良くなってもらいたい。という至って簡単なものです。

伝えたい事を伝える機会。

昨年から今年にかけて、20年親しんだすみれ建築工房という社名を変えてまで行ったリブランディングで、住まい手の気づいていない良い体験を生み出す建築事業の「つむぎ建築舎」と、地域の人、モノ、サービスを繋いで地域の活性化を図る「つない堂」の2つの事業を運営する株式会社四方継の理念は「ひと、まち、暮らし、文化をつなぎ、四方良しを実現する」と定めました。スタッフの皆にこの理念を全ての目的に定め、それぞれの業務に向き合ってもらいたいと思っていますし、その部分を明確にするために社名まで変えたといっても過言ではありません。そんな私の気持ちを伝える機会が毎朝のちょっとした習慣に落とし込めるなんて、「職場の教養」ってなんてよくできた小冊子なんだと感心するとともに、これも良きご縁をいただいたこそ、心から感謝する事しきりです。ちなみに、毎月10冊程度余りますので、事務所にお越し頂いたら無料で配布しております。ご興味がある方はお気軽にどうぞ。(笑)


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リスクリバーサルの本質、結局やるかやらんか。#第81回継塾

令和2520日 晴れ

問題は常にコミニケーションにあり。

今日も好天に恵まれ、着工中の新築中学校の基礎現場では予定通りベースコンクリートの打設を行いました。天候に左右される基礎工事の工程もこれで一段落、工期短縮をミッションに課せられている現場代理人の代理人の私としては、ホッと胸を撫で下ろしました。しかし、計画段階から懸念していた土間一発仕上げの部分では、左官職人による刷毛引きに問題があるとアメリカ人のお施主様から指摘を受けたりして、対応に追われました。出来上がりのイメージの共有が建築では最も重要なのは十二分に承知しておりますが、言葉の壁は思いの外大きくて、自分の英語力の無さを今更ながら悔やみました。これからコミニケーションの改善方法を考えなければなりません。

ひっくり返った世界。

夕方、帰社してからは、月に一度開催している勉強会「継塾」の開催日でした。今回もコロナシフトでzoomを使ったオンライン併用開催だったのですが、20数名の参加者のうち、四方継の事務所に集まったのはほぼ身内の3名のみで、あとは全員がインターネット越しでの参加となりました。こうなるとリアル参加の方が圧倒的に少数派で、オンラインmtgの一般化というか、スタンダード、2ヶ月前では考えられなかった状況で、まさに常識がひっくり返ったのを強く実感した次第です。そんなコロナで世の中が逆転の価値観で回り始めているのを汲んで、今日の勉強会のテーマはそんな時代のリスクを洗い出し、大きな変化に取り残されないように備えようと、リスクリバーサルをテーマに掲げておりました。

ピンチをチャンスに変えるリスクリバーサル。

リスクリバーサルとは文字通り、危険をひっくり返す概念ですが、よくマーケティングを学んだ人が返金保証などを付けて顧客の不安を取り除いて購買を促させる方法論を指すのだと言われるのと、私が定義しているのとは少し違います。私が今回、提唱したのは、自分自身が不安に思っていること(=リスク)を全て吐き出して、顕在化しているリスクだけでなく、潜在的な未来に対する不安要素も認識して、それに対する対応を考えてみる。と言うもので、自分自身の弱みを認識し、それを意識的に補強することでリスクをリバース、ピンチをチャンスに変換しようと言うものです。

結局、やるかやらんか。

あらゆる価値観が逆転した今の時代に浮き彫りになったリスクをひっくり返すと言う事は、逆転の逆転思考であり、陰極まって陽となる。の言葉のように、360度回って元に戻ってくると言う考え方も当てはまると思います。要するに、混迷を極めるこんな時こそ、原理原則に立ち返るべきであり、環境を変えたければまず自分自身に向き合って変化させるしかないのではないか、なんて思っています。結局、リスクの波に飲まれないように状態管理をいかに行うか、自分の身をストイックに修め、人としての効果性を高めることに注力するしかないのではないかと思っています。今日の勉強会でも、この不安定、不透明、複雑、曖昧なわかりにくい世界に対峙するには、自分がやったほうがいいとわかっていて、でも、できていない事とのギャップを埋めるモチベーションを高めるしかない、要するにやるかやらんかそれだけだと(自戒を込めて)熱く語っておきました。(笑)第81回継塾にご参加いただきました皆様、リスクを強みに、ピンチをチャンスにひっくり返せるように頑張ってまいりましょう。(^ ^)


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