影法師。

 令和2年6月2日快晴

灼熱の現場。

今日もいい天気すぎる位いい天気になり、進行中のインターナショナルスクールの新築工事の基礎工事の現場に出ると体感は完全に真夏のそれでした。今日はコンクリートの打設も終わり、昨日型枠の解体も終わって、埋め戻しと整地だけの予定だったので、現場事務所でデスクワークに励むつもりで現場へと向かいましたが、いざ現場に行ってみると気になることや、やることが色々とあるもので、結局灼熱の太陽の下、1日中作業にかかりきりになってしまいました。ま、現場担当者になるとしょうがないよね。と割り切って、夕方まで真っ黒になって汗を流しました。(笑)

悪いことばかりではない。

とは言え、緊急事態宣言も解除され、東京ではまだ感染者数が増えているとの報道もありましたが、それでも自粛の緩和もうステップ2に移行して世の中は急速にコロナ前の暮らしへと戻ろうとしています。私もこの週末からは久々に東京への出張となっており、コロナの影響で対外的な活動が制限され、現場に入り浸り、建築実務に集中できるのもそろそろ終わり、少し残念ですが、現場は担当者に引き継ぐタイミングが近づいてきました。今振り返ってみると、このひと月間は何年かぶりに現場に復帰できて悪くなかったような気がします。

本との出会いの場。

コロナの影響で悪くなかった事の1つに、SNS上でブックカバーチャレンジなるチェーンメール的な取り組みが流行したことが挙げられます。私自身も参加して、是非とも人様に紹介したいと思う本を7日間配信し続けて、これまで自分が影響受けた書籍について振り返る機会を持てましたし、友人や知り合いのオススメ本を数多く知る機会にもなりました。おかげで書店に行っては本を買い漁り、読んでいない本の在庫が一気に増えました。(笑)  今日は、そのブックカバーチャレンジをきっかけに、読んでみた本のご紹介です。

当代随一の多読家のオススメ本。

私の身の回りの経営者さんは一概に読書家の方が多いのですが、その中でも一段抜けて小説を多く読んでいる多読家というと、現在、NPO法人ひょうご安心リフォーム推進員会の理事長をされている岡橋社長です。これまで彼に紹介された書籍はハズレなしで、胸が震えるような良書を数多く教えてもらいました。そんな訳で、今回のブックカヴァーチャレンジで岡橋社長が勧められた本は全て購入、読むことにしようと思い、私から岡橋社長にバトンを渡した次第でした。その岡橋社長のオススメ本で初めに投稿されたのが、百田尚樹氏の「影法師」でした。手に取ってみると、私の想像していた通りの感動的なストーリーと、人間としての本質を考え直させられる示唆に富んだ良書でした。作者の百田さんは(エッセイは読むに耐えないものもありましたが、)この手の時代小説を書かれると天下一品だと改めて思った次第です。(笑)

商品説明

生涯の契りを誓った2人の少年。1人は異例の出世を果たし、1人は貧困のなかで朽ち果てた。国家老となった名倉彰蔵は、竹馬の友・磯貝彦四郎の不遇の死の真相を追うが…。単行本未収録の「終章」を袋とじで収録。〔2010年刊の増補〕【「TRC MARC」の商品解説】

「どんなことがあっても貴女(おまえ)を護る」
友はなぜ不遇の死を遂げたのか。涙が止まらない、二人の絆、そして友情。

頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男がなぜ不遇の死を遂げたのか。下級武士から筆頭家老にまで上り詰めた勘一(かんいち)は竹馬の友、彦四郎(ひこしろう)の行方を追っていた。二人の運命を変えた二十年前の事件。確かな腕を持つ彼が「卑怯傷」を負った理由とは。その真相が男の生き様を映し出す。『永遠の0(ゼロ)』に連なる代表作。

「泣くな」父が討たれた日、初めて出会った少年は言った。「まことの侍の子が泣くな」
勉学でも剣の腕でも敵わない。誰よりも優れていたはずの彼が迎えた最期は、予想もしないものだった。
単行本未収録、幻の「もう一つの結末」が巻末袋とじで登場!【商品解説】

出典:honto https://honto.jp/netstore/pd-book_25217286.html

人生の目的を考え直す。

以前、岡橋社長に紹介された高橋克彦さんの東北3部作の「火怨」では電車の中で読んでいたら涙が溢れ出て非常に困りましたが、この小説も久しぶりに何度もウルウルと涙が止まらない現象に、人前で読むのを控えなければと思う胸を突く作品でした。江戸時代の太平の世に行きた武士の苦悩を間接的に体験できたのは素晴らしいことだと感じました。個人主義の今の時代、マズローが提唱した人間の5段階欲求の頂点に立つのは自己実現とされており、自分を殺して人生を賭けて他の人に貢献するという価値観は皆無になっていると感じます。私自身、金や物への執着はあまりありませんが、なりたい自分になる、自分の責任を果たす、人生に価値を見出したいと、自我への執着が強くあるのを自覚しており、その在り方に対して疑問を感じることさえなかったのが正直なところですが、この物語を読んで、アドラーが自己実現の上位概念だと定義した他者貢献の本質について考え直す機会になりました。是非、手に取られることを強くお勧めします。岡橋社長、素晴らしい本のご紹介、ありがとうございました。


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鬼滅隊に入隊する理由。

令和2年6月1日曇り

restart

令和になって初めて迎えた新年からもはや5カ月間が過ぎ、あとひと月で今年も折り返しとなります。大きな変化を迎える年になると、覚悟を持って今年のスタートを切りましたが、突如降ってわいたコロナ禍は想像していたよりも格段に大きな変化を私たちにもたらしました。今年以降の事業計画を大きく見直さなければならないことになりましたし、1時は全く先行きが読めない状況に、焦り、慌てましたが、緊急事態宣言の収束に伴って、これまで止まっていたものが次々と動き出し、新たなスタートを切れる下準備が整ってきたように感じています。

幸先の良い御朔日。

そんな上半期最後の月のスタートは、いつものように近所の総社にお一日参りに行った後、やっぱり現場に向い、定例ミーティングの後、トランシットを据えて来週に迫った建て方の準備に親墨の墨出しを行ったりと、建築実務からスタートを切りました。ただ、上述したように世の中はコロナの影響による自粛ムードから随分と通常時に戻ってきており、私の周りも急に忙しくなり始めています。昼過ぎに現場を出た後はミーティングや打ち合わせ、助成金の申請等忙しく走り回ることになり、いい感じのお一日となりました。

なぜ子供向けのアニメを見るのか?

コロナの影響で出張を控えていたこともあり、最近、現場に出ることが多くなり社員の大工達と一緒にランチをとる機会が増えました。会議や勉強会とは違う雰囲気で、何の事無い、たわいもない会話をするタイミングは普段あまりないこともあり、いろんな話を聞いたり、質問されたりします。今日も大工の大ちゃんと2人でラーメンランチに行き、仕事とあまり関係のない話をあれこれ。その中で、今私がNetflixで熱心に視聴している鬼滅の刃の話になりました。残念ながら彼は全く漫画もアニメも見ていなかったようで、話が噛み合いませんでしたが、キングダムやワンピースなどの有名な長編漫画と比べてどうなんですか?とそれなりに興味は持っていたようです。私としては、鬼滅の刃の人気がすごいらしい、と言う噂を聞いて、まだ見始めたところで、何とも評価をするレベルではなく、言葉を濁しておきましたが、大ちゃんに「忙しく、時間もないのになぜ漫画を見るんですか?」と本質的な質問をされて少しどきっとしてしまいました。

たかが漫画、されど漫画。

ワンピースにしても、キングダムにしても、このたびハマっている鬼滅の刃にしても私が睡眠時間を削ってまで見たり読んだりするのは、基本的にはすごくいいから観た(読んだ)ほうがいいと勧めてくれる人がいるからで、人から勧められた本は必ず読むようにしているからです。そして、子供の頃から小説とともに漫画にも親しみ、カムイ伝を読んで、その迫力に心を震わされ、「ビジュアルは映画を越えて、ストーリーは小説を超えた。」と言うコピーに深く腹落ちしたのが、今も心に残っており、漫画やアニメを低俗なものだと侮ってはいけないと考えているからに他なりません。そして、圧倒的に大多数の人から支持される作品はやっぱり胸を打ち、心を震わされるものばかりだと感じています。

人生の間接体験。

実は、私の中では小説もアニメも漫画も映画も舞台もあまり区切りがなく、同じような観点から見ています。それらは全て人様の人生を間接体験する場であり、感情移入して物語の中に入り込むことによって、絶望的な困難やタフな状況から抜け出す心構えや、目的や目標に向かって突き進む固い意志、全体を俯瞰して、戦略や戦術を練って物事に向き合う姿勢などを現実世界ではなかなか巡り会えないドキドキワクワクする体験として人生を生きていく糧とさせてもらっています。人生は予行演習なしの、ぶっつけ本番の選択の繰り返しであり、経験した事がないことが次々と起こります。実際、私の場合は小説や漫画を読むことで、人生の選択を迫られる局面で、今までずいぶんと参考にさせてもらいました。物語そのものよりも、その作品の根底に流れる作者の思想や考え方、メッセージなどのメタファーを感じることで、人生の選択に厚みが出るのではないかなんて思っています。そんなこんなで、鬼を退治する物語のメタファーを探るべく、当分寝不足の日が続きそうです。(苦笑)


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