アフターコロナのUSPを構築する無料WS #第82回継塾

令和2年6月20日晴れ

2020夏至。

梅雨前線はどこに行ったのか、今日も神戸は青空が広がる良い天気に恵まれました。今日は夏至、1年で1番昼間が長い日で、日中は燦々と陽が降り注ぎ、まさしく夏に至ったと季節の移り変わりを感じる1日になりました。夕方から近くの車両レッカー搬送の事業所に外部照明の増設の打ち合わせに行くことになっており、電気工事の平山さんと待ち合わせをしていましたが、6時半になってもまだすっかり明るく、これでは暗さが分からん、致し方ないと、夕暮れになるまで1時間ほどのミーティングの時間を持ちました。夏至を満喫です。(笑)

アウトプットに学びあり。

今日は早朝からスタッフとのコーチングセッションを行ったり、昼からは2世帯住宅の新築を計画中のご家族にお越しいただき、スタッフを交えて大勢でカスタマージャーニーマップのワークショップのファシリテートとほとんど事務所にての業務に勤しみました。夜は来週に開催を延期した月に1度の勉強会、元祖職人起業塾改め継塾の資料作り。この勉強会は毎月、古典的マーケティングの基礎理論、コンセプトを取り上げ、ワークショップ形式で参加者の皆さんと考え、意見をシェアして様々な角度からマーケティングコンセプトの理解を深め、実践につなげるヒントを得る勉強会で、主宰する私自身にとっても欠かせない学びの場となっています。

混迷の時代こそ原理原則。

今月のテーマはマーケティング(自社独自のマーケットの構築と定義しています。)の構築に欠かせないとされるUSP(ユニークセリングプロポジション=競合に差をつける自社独自の強力な売り)となっており、アフターコロナの世界で価値観が大きく転換された今こそ見直すべき重要なコンセプトです。我ながら非常にタイムリーなテーマだと思いながら資料まとめましたが、別段タイミングを合わせたわけではなく、年間プログラムで決めていたままなのですが、このタイミングの良さは激変する時代こそ原理原則を見直すべしと言うことの表れなのかもしれません。

アフターコロナの3つの流れ。

アフターコロナにおける経営環境を冷静に見てみると、3つの大きな要素があると思っています。1つ目は世界を巻き込んだ厳しい景気の減退。これまで人手不足と言われ続けていた雇用環境が、失業率の増加が危惧される状況に変わりました。デフレーションの再燃です。2つ目は静かにそして確実に進行している人口減少による国内需要の衰退、これはコロナとは直接関係がありませんが、景気とは国内需要の高まりがあってこそと考えると、頃の騒動が収束した後も景気回復の足を引っ張る根本的な原因になります。マスマーケット、反響営業が奏功しなくなるのは目に見えています。3つ目はテクノロジーの革新による無価値化の広がりと情報革命が定着のフェーズになったことによる非常にセンシティブな消費者の嗜好です。AIによる自動化でこれまで人の手を介して行ってきた事業が一瞬にして無料で提供されるようになった例は、枚挙に暇がありませんし、全国民がマスクを着用し、自粛警察が地方都市にも出現する風潮は情報伝達が圧倒的に変わったからだと思わざるをえません。

時代に適応した強み。

上述したような厳しい経営環境の変化に正面から向き合えば、今年の秋以降、来年にかけて売り上げを維持していくことの難しさに自然と想いが及びます。新しい環境に適応して生き残るには当然、今まで通りの経営手法を押し通すだけでは無理があります。企業倒産の原因の98%は売り上げの減少だと言われます。売り上げはどのような業態であっても、顧客数×単価×購買頻度の方程式が当てはまることを考えれば、そのそれぞれに対して時代にあった強みを磨き、実践していく必要があると考えます。そこで重要になってくるのは、情報過多の時代にあって選ばれる理由となる自社独自の強み= USPです。アフターコロナの世界で通用するUSPを今こそ見直す時だと思うのです。

USPの定義

USPの概念をはじめに提唱したロッサー・リーブスはその著書「Reality in Advertising」の中で、3つの定義を掲げています。

  1. 広告は顧客への提案でなければならない:単なる言葉の羅列や宣伝文句ではなく「この商品を買えば、こういう利益を手にする」と伝えるべきだ。
  2. その提案は独自のものであること:競合が同じ提案をできない、あるいはしないもの。
  3. 提案は強力であること:大衆を動かす力がある提案をする。

このUSPの定義を改めて見直してみると明確な構成要素があり、闇雲に自分たちの得意なものをUSPとするのではなく、顧客目線に立った客観的事実を重ね合わせて見いだすべきだと気づかされます。最近は企業の強みをUSPの上位概念としてコアコンピタンスとして言い表す様になりましたが、以下の5項目がそのチェック項目だと言われています。

  1. 模倣可能性(Imitability):他社による模倣の可能性が低い
  2. 移動可能性(Transferability):幅広い展開が期待できる
  3. 代替可能性(Substitutability):唯一無二の存在
  4. 希少性(Scarcity):特性が珍しい
  5. 耐久性(Durability):陳腐化しない

未来に繋がる光を見出す。

以上の条件をアフターコロナでの市場環境への適応(人口減少→反響営業、マスマーケットとの決別、デフレ→高付加価値サービス、商品への転換、情報過多社会→情報提供の質と手法の独自性確立)と掛け合わせて、自社のウリ、強みを固め、情報を発信出来ればすぐそこまで来ている大きな荒波に飲み込まれる事なく、生き残っていけるのではないかと思っています。決して簡単なわけはないですが、今、マーケティングへの取り組みを見直さなければ、パラダイムシフトした世界では生き残って行けないと思っています。今月の継塾では参加者の皆さんに新たなUSPを見出すきっかけを提供できればと思っていますし、多くの参加者の知見の集積は必ず何かしらのヒントになると思います。開催日時は6月24日(水)19時〜開催。zoomを使ったオンラインも併用しますので全国どこからでも参加可能でしかも参加費は無料、お気軽にお問い合わせください。先行き不透明なこの世界、未来につながる光を見出す場になれば幸いです。(笑)
お申し込みはこちら→https://www.facebook.com/events/272724447177791/


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ゴッドハンドに学ぶ。#職人の美学

令和二年六月一九日 曇り

元町のゴッドハンド。

今朝、久しぶりに事務所の朝礼に出席、ラジオ体操をしてみたらやっぱり左肩が横から上がらずに中途半端な体操になってしまいました。先週、建前に参加して足を滑らせて落下しかけて、間一髪のところで左腕で身体を支えて難を逃れましたが、その代償に肩の筋肉を少しばかり断裂している様でなかなか良くなりません。とはいえ、元町にあるゴッドハンドの整体師さんに施術をしてもらったおかげで(横からは上がりませんが)前方からはなんとか上に腕が上がるところまでは戻しています。一昨日、2回目の治療に行った時は30分ほど肩の筋肉をほぐしてもらっただけで随分と痛みが収まり、肩も上がる様になったのには正直驚きました。さすが、ゴッドハンドと自称するだけのことはありますね、と最大限の賞賛をしてきました。

マス・オオヤマ世代。

私たちの世代でゴッドハンドというと、マス・オオヤマこと大山倍達氏です。今は昔、そんなことを口にしても殆どの人には理解してもらえないと思いますが、日本が戦後の植民地から主権を取り戻し、復興への道を歩むと時期を共にして世界を股にかけて空手で活躍し、世界転回した極真空手を創設した、空手バカ一代や四角いジャングルなどの梶原一騎先生の劇画にも多く登場した大山倍達氏は私にとっては永遠の憧れの的であり、やっぱりゴッドハンドと言えば彼をおいて他にありえません。ですが、元町整骨院の院長にこの度治療を行なってもらい、動かなかった肩が見る見るうちに痛みがなくなり、可動域が広がるのを体感して、確かにこの人もゴッドハンドだと思いました。

底知れぬ未知の世界。

整体の先生によると、交通事故やこの度の私の怪我の元になった落下事故で瞬間的に筋肉に衝撃を与えると身体を守るために筋肉内にカルシュウムが一気に生成されるらしく、それが固まって痛み共に強張って動かなくなるとの事でした。施術を受けながら、それを揉みほぐして血流を増やし、カルシュウムを血液に戻すことで、衝撃で動かなくなった筋肉が動き出し、痛みが治まるとのロジックを聞かせてもらいました。もちろんそんな事は聞いたことが無い初耳ですし、それが最近になって発見されたというのも信じ難い話でしたが、自分自身の身体で証明されて大いに納得した次第です。人の身体というか、自然という神の造形にはまだまだ未知の部分が多くあるのかも知れません。

市場原理の中のゴッドハンド。

そんな院長の話を聞いて、私が「整体って随分と建設的なんですね」口にすると、「当たり前じゃ無いですか、整体は理論ですよ、」との返事が返ってきました。表面的な見た目はマッサージと変わらない様に見えても、その内容は全く違うことに気づかされました。そして、ゴッドハンドと言わしめる技術を持っているにも関わらず、超低料金で施術を行われていることに対して、有り難いような、申し訳ないような、勿体無いような、様々な感情が入り混じった複雑な想いを抱きました。同時に、これってあらゆる職業に当てはまるし、特に職人の世界と同じだと思ったのです。私の周り、知り合いには卓越した技術を持った職人さんが何人かおられます。仲良くさせて頂いている左官の植田親方のように長い年月をかけて身につけた技術と経験、そして知識を持った職人の親方は唯一無二の存在であり、まさにゴッドハンドの域に達しておられます。しかし、その卓越性をひけらかす事なく、高慢にも尊大にもなる事なく、年齢を重ねた後も謙虚に学ぶ姿勢を持ち続けられていると共に、高額な費用を請求することもありません。

職人の美学。

折角の類い希なスキルがなんだか勿体無い気持ちも否めませんが、職人としての生き方を選択するとはそんなものなのかも知れないと、元町のゴッドハンドの施術を受けた帰り道考えてしまいました。残念ながら、私は現場に従事する職人の第一線から引いて、自分の手でものづくりを行う仕事ではなくなってしまいましたが、自己研鑽を続け、独自の価値を生み出しつつも、驕らず、妥協せず、信念と誇りを持って生きる職人的な生き方、美学の様なものは持ち続けたいと思います。ゴッドハンドを自称するまでにはならずとも、所詮職人、されど職人だと言える様になれれば最高です。


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