道徳の時間。#大人の責任

令和2年9月30日晴れのち曇り

第三四半期終了。

水曜日は朝活の日。今日は九月の末日、今年の第3四半期は今日でおしまいです。社内では四半期ごとの面談が花盛りで月末月始の予定がびっしりと詰まってしまいました。今朝の朝活では私が所属しているBNIドリームチャプターでもコロナの影響をモロに受けて運営に大変な苦労を強いられた第4期の最終日を迎えました。先行きの見えない上にこれまで経験のない、暗中模索の中で対人コミュニケーションを回避しながらチームを支えてきてくれたリーダーシップチームの皆様には心から感謝します。そしてまた、明日からまた新たな期が始まります。新たに入会される方も、期末を区切りに退会される方もおられて悲喜交々ですが、出会いと別れ、新陳代謝は生きとし生けるものが必ず受け取る摂理だと、前向きに新たなスタートに臨みたいと思います。

学生からの問い合わせ増。

朝活を終えた後は学生さんの面接を行いました。このところ、何故かHPから学生さんからの問い合わせが多くあり、採用希望だけではなく話を聞いてみたいとか、意見を聞かせてもらいrたいとか、よく分からないアプローチで来られたりします(笑) 私としては、若者離れが進む建築業界に学生が興味を持ってくれるのは嬉しい限りで、採用するしないは別にして話を聞いたり、アドバイスをしたりする時間を取るようにしています。今日来られた学生さんは、高専の建築科を卒業後、大学に進み、現在、院生となって建築思想の研究をするか、それとも就職して実際にリアルな建築設計の世界に飛び込むかを悩んでおられました。私としては工務店で設計者になるにも大工から始めるべきだとの持論があり、その事を伝えましたが、リアルに現場で汗をかいてモノづくりに励むのを勧められるとは予想だにしていなかったようで、びっくりされてしまいました。(笑)
結論、すぐ近くの明石で全国的に大活躍されている新進気鋭の設計事務所のM設計さんにご紹介しておきました。(笑)

住まい手と作り手の媒介になりたい学生。

昨夜は京都の立命館大学3回生の女子学生とみっちり1時間、zoomを使ってのオンラインmtgでした。文系の学生さんで、建築の専門知識を学んでいないにも関わらず、建築に非常に興味を持ち、地域に住まう人の家づくりの想いを共有して、作り手に伝える媒介のような仕事をしてみたいと考え、女性設計ばかりの設計事務所でもある弊社にお客様の要望をヒアリングする実務とはどのようなものかを聞きたくて問い合わせを下さったようでした。要するに、いわゆる住宅営業をもう少し柔らかい立ち位置にしたような仕事をしたいように受け取れましたが、文系にも関わらず、建築業界に飛び込んでみたいと思ってくれたのは嬉しい限りで、君には大きな付加価値を生み出す可能性があるかもね、と激励しつつ、これも私が顧問を務めている京都の新進気鋭の工務店、G社に紹介しておきました。(笑)

10社中2社。

その彼女曰く、全く分からない建築業界で私の考えていることに価値があるのか、立ち位置として成立するのかを知りたくて、大阪界隈の工務店10数社にメールフォームから問い合わせをしたとのことでした。しかし、その中で丁寧に返信をしてくれたのは、弊社と大阪の松原工務店の松原社長だけだったとのことで、HPで熱い想いが伝わってくる会社はやっぱり対応が違いますね。と持ち上げてくれました。大阪の松原社長は私もよく知っているやり手の若手経営者で、私が主宰している職人起業塾のWSにも参加されています。また、彼が音頭をとって大阪で未来建設プロジェクトなる子供達に建設の職業体験をしてもらう大々的なイベントには一般社団法人職人起業塾で協賛もしていますし、私もイベント会場や会合に参加しに足を運んだりしている仲です。

自己欺瞞の認識。

私と、松原社長の関係を説明する際に、自社の事業以外にも業界全体が良くなるようにとの同じ志を持って幅広く活動の場を広げている経営者はみんな繋がっているんだよ、自分だけが良ければ良いという考えではダメだし、イマカネジブンの価値観を排除することが世の中を良くするには必要なんだよ。と熱く語ってしまいました。そして、「私もそんな大人になれたら良いな〜」という彼女に対して、自分の良心にまっすぐ向き合って、正しいと思う事を当たり前に行うように日々心がけるようにアドバイスをしておきました。「例えば、電車に乗った際に(私くらいの)白髪のおじさんが乗り込んできたら、席を譲ってあげるかといえば、相手に失礼かも、とか、自分も疲れているからとか、声をかけるのが恥ずかしいとか、いろんな言い訳を考えて自己正当化して良心を欺く自己欺瞞に陥るやろ、それをやめるんやで、それが良い世の中を作る第一歩や。」との私の説明になるほど、と少し納得してくれたようでした。

因果応報のビジネスモデル。

実は上述の男子学生にも同じような話をしており、地域の素晴らしいサービスや商品、そしてひとを紹介し続けて、地域に住まう人々のご縁を繋ぐ事業である「つない堂」の事業モデルの説明をする際に「因果応報という、良き事を行えば良き事が返ってくるというのを信じるか?」との私の問いに対して、彼は「半々です」とのなんともならない返事をしました。私は、人は全員、良き心を持っていて、お世話になった人にはご恩を返したいと思うもの。私心なく、良き事を積み重ねる事を続ければ、きっと私たちを信頼して良い仕事を紹介してくれる人が現れる。我々は人が持つ良き心を信じて事業モデルを計画し、実行しているんやで。とこれまた熱く語っておきました。なんて青臭いおっさんやと思われたかも知れませんが、徒手空拳だった私が起業して20数年事業を続けてこれたのは、私たちを信頼してくれたお客様に生かされてきたからに他ならず、それらは仮説ではなく原理原則に即しています。

道徳の時間。

立て続けに学生さんと面談する機会が続き、私の持っている仕事への基本姿勢や「信頼」をベースに組み立てる事業の成り立ちを説明するにつけ、感じた事は、これから社会に出る若者は道徳観、倫理観が社会で大きな付加価値を生み出している事に全く気づいていなさそうだという事でした。確かに、インターネットを覗けば方法論やノウハウが幾らでも転がっている今の時代、「うまいやり方」を見つけたものが勝ち、との風潮があるように感じます。しかし、人がお金を使うのは心を動かされた時であり、誠実で真摯な姿勢を持ったサービスや商品にこそ、価値を見出すのもまた真理です。そんな原理原則をあまり理解できていないのは、教育課程において道徳の時間が少ないのではないか、と思ったのです。特に、高校生や大学生になってから、社会に出てお金を稼ぐとは信頼を得る事だと、マーケティングの基本原則程度は人の在り方と一緒に論ずる場を作っておくべきだと思うのです。翻って、私たち大人が今一度襟を正して規範を示さねばならぬとの決意と共に。


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