BMC(ビジネスモデルキャンバス)が順番通り使えない理由。

平成30年8月31日 晴れ

夏の終わり。

8月も今日でおしまい。子供達は明日から新学期なのでしょうか、私には全く関係ないですが日の出が少しずつ遅くなり、朝夕がめっきり涼しくなって来たこの頃、なんとなく寂しさを感じるのは子供の頃の名残なのか、幾つになっても子供っぽさが抜けきれないのか、夏休みがあった訳でもないのに過ぎ行く夏を惜しむ気持ちが芽生えるのは不思議なものです。そして夏が終わり、秋になると台風のシーズン。先週、神戸を直撃して多くの被害をもたらした台風20号に引き続き、21号も来週に直撃するとの予報が報じられ、今日もてんやわんや。事務所でしっぽりとデスクワークに勤しむつもりが雨漏りや台風被害の確認、次に迫る台風の対策の相談とひっきりになしに電話が入り、その度に走り回りました。来週やってくると言われる21号は日本を外れてくれれば良いのですが、、

BMCの間違った解釈。

さて、昨日のブログでは【元祖】職人起業塾で行なったワークショップ、BMC(business model canvas)でチャネルという伝え方、運び方を変えるだけで手にする成果は大きく変わる可能性があると書きました。その前々日のブログ「ホットシート#3×BMC@元祖職人起業塾」でもBMCの使い方、ダウンロード先のURLなどをご紹介したところ、数人の方がダウンロードされておられた様なので、誤解がない様に(間違った使い方のままにならないように)もう少し説明を加えておきたいと思います。私がUXデザインを教えて頂いているXデザイン学校の浅野先生によると、(解説書にももちろん書いてありますが、)ビジネスモデル・キャンバス(というフレームワーク)は順番が非常に大事だと言われます。そしてその順番の1番はじめにくるのは「顧客セグメント」であり、誰に対するサービスなのかをまず明らかにする事だと言われるのです。

BMCが順番通りに使えない。

実は、これが非常に難しい事でして、これまでマーケティングを学ばれて来た人は(私を含めて)新しいサービス、ビジネスモデルを考えるとき、まずはじめに①自分達が持っているリソース、強みを考えて、その次に②どの様な価値を提供できるか、そして③それは誰が求めているか、という順番で思考を巡らします。「それではダメだ。順番通りにしなければ意味ない」と浅野先生はいつも厳しい口調で言われます。それは、①顧客、②提供できる価値、③リソースの順番で上記の全く逆です。しかし、長年染み付いた思考はおいそれと変わるものではなく、私もずっと苦戦し続けているのが正直なところで、【元祖】職人起業塾でのワークショップでも順番通りに片付けられず行ったり来たりされているグループが数多く見受けられました、というか全員でした。(笑)
それはひとえに私の説明不足というか、BMCの使い方を詳しくレクチャーしていないのが悪いのですが、大人の学びの場なのである程度自習もされるのがフツーだという思いもあり、これまで流して来てしまっています。自習はこちら→https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798136967

(今は)逆の順番で良い理由。

なぜ、順番通りにできないか?というと、その理由はBMCはマーケティング思考ではなく、UX思考をビジネスモデルにまとめる為のフレームワークであるからで、UX(User experience=ユーザーの体験)から商品、サービスを考えようというスタンスが理解できていないとさっぱり訳が分からなくなってしまいます。ま、【元祖】職人起業塾はUXの勉強会ではなく、マーケティングの勉強会なので、USP(競合に対して優位な売りが効く強み)を見出してそれを最大限振り回す事で新たな顧客を得たり、既存の顧客との繋がりを強固にしたりするプランを考案する。というスタンスで問題ないし、それが先ずは出来ていないとUX思考で新たなサービスやビジネスモデルを考えても意味を為さないと思います。ただ、来月で6年目に突入する【元祖】職人起業塾に何年もかけて通い続けておられる方はソロソロ、マーケティングマインドと言われるあらゆる問題解決に対して常にマーケティング思考を発揮する力を身につけられて、実はじわじわと進んで来ている次のステップへの手がかりを掴んでもらいたいと密かに思っております。

逆になる理由は“inside out”ではなく“outside-in”だから。

私はマーケティングとUXは対極にあるわけではなく、マーケティングの次のステップがUXになると思っていて、この3年近く浅野先生に師事して熱心に学んでおるのですが、デザイン思考の入り口がリフレーミングだと繰り返し耳にし続け自分なりに考えて見た所、逆転の発想をしなければ、マーケティング思考からUXデザイン思考への脱皮は出来ないのだと(2年以上もかかって)最近になって漸く分かりかけて来ました。私達が実践しているジェイエイブラハム氏がまとめられたマーケティング体系はその根本をスティーブン・R・コヴィー博士の「7つの習慣」におかれています。そして、コヴィー博士が最も基本として提唱された概念は“inside out”であり、自分自身から変わる事から全てを始めようとその著書の冒頭に書かれています。対して、UXでは一切のバイアス、思い込みを排除して客観的にユーザーの行動を観察、調査してその分析からユーザーがまだ気づいていない潜在的なニーズや問題“insight”をあぶり出し、それを解決するサービス・デザインを提供するという“outside-in”のアプローチに他ならず、そりゃ、BMCの順番も逆になってしまうってもんです。

概念を実践で裏打ちして知恵、哲学を身につける。

そんな風に考えると、「マーケティングの勉強会とは別に、UXの勉強会を開催した方がいいのかも、」なんて考えたりもしますが、残念ながら私自身がUXを人様にレクチャーする程、理解出来てもいないし、学んだ概念も実践での裏打ちを始めたばかりのひよっこです。もう少し、UXデザイン思考を建築実務に落とし込み、「概念」を使える「知恵」に昇華させ、その「哲学」を経験の積み重ねから理解できるようになってから次のステップの勉強会を始めたいと思います。とは言え、新しい試みは時代の半歩先でしかマネタイズが取れず、遅れてしまうのは言語道断ですが、一歩先になってしまうと商売にはなりません。難しいタイミングですが、時代の流れと、他業態に比べて圧倒的に遅れているいまだに「モノ思考」が蔓延る建築業界の動向を見ながら、自分自身の知見の蓄積、思考の研鑽を重ねたいと思っている次第。でも、一人じゃなんとなく寂しいので、建築業界の方で一緒にUXに取り組もうという方がおられたら私(高橋)までお声がけ下さい。是非とも共に学びましょう!(笑)

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「乾太くん」に学ぶ、何をやるかではなくどうやるか。

平成30年8月30日 晴れ

ハツリは細かく順番に。

今日も朝から現場へ。久しぶりに着工の立会いに行き、細かな注意点を担当者に引き継いだり、若衆に出来るだけうるさく無いハツリのコツをレクチャーしたりと実務からスタート。同じ工事を行うにしても少し気を配るだけでお客様に与える工事のストレスは全然違うと、やれば良いのではなく「どの様に」にやるかを考える様に口うるさく伝えてから「あとは任した」と、現場を後にしました。私が着工現場に出向いてアレコレと口を出すのは稀なのですが、今回は「事業所のトイレを改装したい」と問い合わせの電話を頂いたのが定休日の水曜日でたまたま電話番をしていた私が電話をとった流れでそのまま現場に確認とヒアリングに出向き、連絡をもらったキッカケが、10年前に仲が良かった左官の親方が近所で串カツ屋さんを開業するお客さんを紹介してくれたことがあり、その串カツ屋さんの娘さんが勤められている先だった事、その娘さんの紹介で私達を勧めてくれた事が分かって担当窓口をスタッフに引き継がずに着工までやりとりをさせてからで、10年前に一生懸命にお客さんに向き合ってお店を作ったのがこの様に返ってくるのだと、感謝と共に現場に向き合う事の大切さを改めて感じながら工事の段取りを進めさせてもらってきました。完工後の打ち上げは久しぶりに湊川に串カツを食べに行きたいと思います。

当たり前の業務の精度の見直し。

帰社後はリフォーム産業新聞の福田氏が取材がてら遊びに来社され、様々な意見交換の場を持ちました、リフォーム業界の集客、売り上げの中心になっているチラシ、イベントの反響が年々鈍くなっており、新たなビジネスモデルを考えるべき転換期と言われる今、一般的な業務の流れを分解して顧客獲得のためのヒントを模索されているとのことで、御社ではどの様にされていますか?と「近隣への認知拡大」「近隣挨拶」「アフターフォロー」について細かく訊いて行かれました。それぞれ、私が10年くらい前に重点項目として取り組んだことばかりだったので、時代は本質的な方向、原点回帰に向かっているのかという印象を持つ事になりました。ちなみに、すみれでの取り組みとしては、近隣への認知は近所のメイン道路に圧倒的に大きな看板を出して社名と私たちが大事にしているコンセプト(=家は建ててからがスタート)を知ってもらう様にしており、工事現場の近隣挨拶は担当する社員大工が工事中のコミュニケーションをとる入り口として自ら挨拶に回ります。アフターフォローについても社員大工が一年に一度は「無料メンテナンス」と称してお客様先を訪れて困りごとを解決する仕組みを整えました。リピートと紹介が増えて宣伝広告を一切やめる様になった大きなキッカケです。福田氏は「確かに素晴らしい仕組みですが職人の育成とセットですよね、、」と簡単に出来ないと指摘されていましたが、顧客との信頼関係を構築するというP:成果(Performance)を得るには、PC:目標達成能力(Performance Capability)を高めなければならないのは自明の理、モノづくり企業がモノづくりの担い手を育てずに顧客の信頼を得られる筈がないと原理原則論を熱く説いておきました。参考にして頂ければ幸いです。(笑)

何をやるか、ではなくどうやるか。

上記の事例は、一見どこの会社も同じ様に行っている業務でもその内容を見直し、精度を高める事で全く違う結果、成果を得られる様になる非常に分かりやすいマーケティング理論の活用の仕方ですが、顧客から圧倒的な信頼を得られる素晴らしいPC:目標達成能力(Performance Capability)を持っていたとしてもそれを顧客に伝える事が出来なければ世の中に存在しないと同じです。刃を研がない大工はろくな仕事が出来ませんが、作業場に引きこもって刃物研ぎだけをシコシコやっていたところで、腕を発揮する機会には恵まれません。先日の元祖職人起業塾のホットシートに座られた夫婦二人で営まれている大工工務店の秋田建築社もその類いだと非常に勿体無い印象を持ちましたが、当の本人たちは自分達の価値を伝える、認知を広げる、知ってもらう取り組みの精度の足らなさを微塵も感じず(感じているかもしれませんが、笑)に何か新しい事に取り組まなければならない様な強迫観念に囚われておられる様に見受けられました。BMC(business model  canvas)では「チャネル」(=運び方、伝え方)の部分を変える、そこに注力するだけで圧倒的に結果を変える事ができるのではないかと感じた次第です。そもそも、お客様から支持され、喜ばれ、人気を博している成功事例を持っているのですから全体が悪いのではなくボトルネックの解消さえ出来ればbusiness modelは回り出すのではないかと思うのです。

「乾太くん」の知られざるperformance

最近、その様な事が自分自身の体験としてありまして、「やること、ではなくどうやるか」を考える事の重要さを噛み締めているところです。先日、NPOひょうご安心リフォーム推進員会の会合でリンナイ社のショールームに初めて行き、今までじっくり聴いた事がなかったリンナイ製品のプレゼンを聴き、実物を目にしました。そこで、リンナイ社独自の製品で非常に人気のヒット商品「乾太くん」の存在を知りました。それはガス式の衣類乾燥機で全くいい印象を持っていなかった電気式衣類乾燥機とは全く違う性能、高温乾燥で雑菌が死滅&短時間で乾燥&ふわふわの仕上がりというのを聞いて、なるほど、さもありなん!と大いにイメージが出来たのです。実は、我が家では洗濯物が一年通してずっと部屋干しでして、家事を全くやらない私が文句や不平不満をいう口はないし、毎日洗濯してくれる妻に感謝もしているのですが、見ていてスッキリしたものではありません。なんとかならんかな、とは思いますが、今時外に干すと花粉やPM2.5が飛散して来て埃っぽくなるし、何より干しに出るてま、取り込む手間が増えることを考えると口が裂けても部屋干しを止めようなんて事は言えませんでした。そんな潜在的な毎日の暮らしの中のストレスを解消してくれる商品だと直感的に感じて、即購入を決めたのです。

概念を学び、実践に落とし込む。

よくよく聞くと、この「乾太くん」は10年くらい前からある商品で、じわじわと人気が高まり口コミが広がって毎年売上を(地味に)伸ばし続けて来ているらしく、ガスサービスショップ系のリフォーム店では顧客満足の非常に高い人気商品としての地位を確立しているとの事。しかし、私たちの様な建築系の会社には認知度が低く、殆ど知られていない、販売されていないの現状との事。勿体無い事この上なしですが、この度、リフォーム団体に加盟し、その会合をショールームで開催してプレゼンテーションを行う機会を持つというこれまでと違うアプローチをされた事によって、私を始め多くのリフォーム事業者にその良さを知らしめる事になったのは、「チャネル」の見直しとその精度を高める活動以外の何物でもなく、今まで通りの販路の中に引きこもってシコシコするのではなく、外に出て、リアルに人と出会い、自分達の持つ価値や強みを伝える場を作ることこそが重要だという事ではないか、と改めて感じた次第です。同じ手法をそのまま使えるかは別としてその概念は秋田建築さんにも再度取り入れて考えて貰いたいし、私自身も今一度、すっかり当たり前になっている業務全般を小割にして、そのやり方と精度について見直す機会にしたいと思います。「乾太くん」が我が家にやって来たらそのレポートはまたここでアップしますので、楽しみにしていてください!(笑)

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コンセプトの時代 〜Our concept〜

平成30年8月29日 晴れ時々曇り

加速度的に盛り上がる朝活。

水曜日は朝活の日。今日も(少し寝坊しましたが、)朝から張り切って三ノ宮コンベンションセンターで開催されるBNIドリームチャプターの会場に駆け込みました。今日も多くのビジターさんも参加され、新規加メンバーも続々加入と熱気ムンムンの活気ある朝会となりました。そんな元気いっぱいになる朝の異業種交流会ではメンバーが順番に10分間のプレゼンを行うメインプレゼンテーションの時間があり、今日はその順番が私に回って来ておりまして、皆さんの朝の時間を独占して改めての自己紹介と私が行なっている事業についての内容を説明させていただきました。内容と言っても、いわゆる地域密着、地場工務店のすみれが行なっている事業自体はフツーの工務店業務であり、注文建築の新築を建てたり、リノベーションやリフォーム、もしくは店舗の改装工事などの依頼をもらって設計と施工、そしてアフターサービスを行うなんの変哲も無い当たり前のことばかりです。

コンセプトの時代。

そんな神戸に根付く小さな工務店であるすみれの特徴を知ってもらおうと、今日の10分間プレゼンでは「〜Our concept〜」と題して、私たちが大事にしているコンセプトとそのコンセプトを実現するために行なっている実務について話させて頂きました。実は最近、私としては非常にコンセプトを大事にせねば、と考えておりまして、それは以前、社内勉強会でUXデザインの研修を行なった際、講師に来てくださったexperience design unitの漆野女史が示されたppt資料がずっと頭に引っかかっているからです。その時の資料によると、「ハイコンセプト」という書籍に書かれてある時代の変遷を、18世紀=農業の時代、19世紀=工業の時代、20世紀=情報の時代、21世紀=コンセプトの時代だと非常にわかりやすく示されており、なるほどな、と甚く納得したからで、情報、デジタル革命の真っ只中の現在は情報の量から質への転換が行われている時だと以前から感じていた事がズバリ示されていたからで、私が良くセミナーなどで重点課題として取り上げる「集客の量から質の転換」とはまさにコンセプトの時代だからこそ必要なのだと感じたからです。

コンセプトを実現する取り組み。

そんなこともあって、現在絶賛リニューアル中で、公開間近のすみれの新HPでもコンセプトとその実現を重点的に押し出すようにしており、コンセプトを実務に落とし込んでいるのを公開することによってエビデンスを付加したり、もしくはコンテンツを見て頂く事で私たちの言葉だけでは無い「思想」「信条」「理念」「在り方」を伝えたいと考えています。要するに、コンセプトは大事ですが、言葉だけの額に入れて飾っているような見てくれだけのコンセプトなどには何の意味もなく、それが如何に実務に落とし込まれて、顧客への価値提供につながっているかが問題で、理念に実直に向き合い、真摯に取り組んでいる姿勢を伝える事ができれば、必ず共感してくれる人や応援してくれる人が現れると思っています。コンセプトが明確になっていて、価値があるものならばその活動の一つひとつがコンテンツとして、HP上に掲載して意味のあるコトになると思うのです。

すみれの特徴とはマーケティング志向であること。

今日の私のプレゼンでは、まずは大工あがりの経営の知識が全く無いまま起業した私が必死になって学び続けてきた(今もですが、、)中で見出したマーケティング志向の重要さ、そして私たちが建築業界では珍しいマーケティング理論に沿って事業を展開している事が特徴だと端的に紹介して、マーケティングが時代と共に変遷してきた一般的な流れをご紹介しました。こちら、

マーケティングの変遷
  • マーケティング1.0:製品中心主義(Mind:思考)良い物を作れば売れる時代
  • マーケティング2.0:顧客志向(Heart:感情)ニーズのある人に対して訴求すれば、売れる時代
  • マーケティング3.0:価値主導(Spirit:精神)「顧客にとって価値は何なのか」を考え、訴求しないと売れない時代
  • マーケティング4.0:自己実現(Self-Actualization)顧客がそのブランドを通して、自己実現できることが重視される時代

顧客にって卓越した存在を目指す。

その上で、私が大きな影響を受けて、その色を濃く事業に反映させ、落とし込んでいるジェイ・エイブラハム氏の卓越の戦略の概念を紹介して私たちが掲げるコンセプトの根本にある原理原則論に基づいたマーケティング思考の源流を知って頂きました。私がメンターとして慕っていた先輩経営者に誘って頂き、10数年前にこの概念を学び、自分たちにとって卓越の戦略とはどのようなものか?どのような活動をすれば、顧客にとって卓越した存在になり得るのか?を考える基礎になった概念です。こちら、

ジェイ・エイブラハム卓越の戦略

•あなたから何か買う人は、単なる「顧客」ではなく、あなたの保護下にある「クライアント」と考えるべきである。

•クライアントの生活をより良いものにする、という高次の目的のためだけに、ビジネスに取り組む。

•惚れ込むべき対象は、自分の商品ではなく、クライアント。

•クライアントが言葉に出来ない想い、ニーズ、課題を明確に表現し、それを満たすリーダーとなる。

•あなたやあなたの会社、商品、サービスがなかったとすれば、クライアントにとって損になる程のレベルで商売をする。

•あなたとクライアントの双方が、信頼、誠実、尊敬の対象となるような精神的な「きずな」を構築する。

Our concept

現在、私達が掲げているコンセプトとは「家は建ててからがスタート。」というシンプルな言葉に集約しており、モノづくり至上主義の建築業界にあって、「モノではなくコト」というマーケティング思考を突き詰めて、私達の生業である「工事」は顧客にとって単なる手段であり、「その後の快適で楽しい暮らし」の創造こそが建築会社の目的になるべき、ならねばならぬと強い戒めを持ってスタッフ一同、方向性を合わせて取り組むようにしています。長年に渡って実際にそのような考え方からサービスや仕組みを構築してきており、例えば以下のような取り組みを継続して重なっています。

•工事金額が減少してもライフプラン重視の資金計画を提案。

•ZEH提案でランニングコストを抑えた暮らしを実現。

•女性の要望を聞き漏らさないように女性設計士による設計、プランを作成。

•大工の担当が張り付いて施工、その場で要望に対応。

•多くの工事関係者と意識を共有出来るように定期的な会議を開催

•工事後は毎年一回以上、無料のメンテナンス訪問で安心サポート

•工事ではなく暮らしに焦点を当て、顧客向けに暮らしが楽しくなるイベントを毎月開催

•住まいだけではなく暮らしを支える食の大切さを伝えるためにスタッフが畑で野菜作り、シェア。

とはいえ、、

私達は「自分たちの存在意義や理想、在り方を模索してコンセプトを掲げ実践に取り組んでいます!」と、カッコよく言ってはみるものの、とはいえ、残念ながら現在、理想通り、コンセプト通りに全てが出来ており、ジェイの提言通りに「ご縁を頂いたお客様と全て信頼、誠実、尊敬の対象となるような精神的な「きずな」を構築出来ている」とは言える状態にありません。クレーム完全撲滅を掲げて10数年になりますが、未だに顧客に苦言を呈されることも、お叱りを受けることもあり、恥ずかしい、情けない、悔しい想いをすることも正直あります。それでも、私達は決して諦めることは許されず、顧客にとって、地域にとって、社会にとって必要だと存在を許される様にスタッフと共に努力を続けるしかありません。それを忘れる事がない様に、という意味を込めてコンセプトを常に強く意識する集団でありたいと思います。すみれスタッフの皆さん、よろしくお願いします。

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ホットシート#3×BMC@元祖職人起業塾

平成30年8月28日 快晴

灼熱の残暑

久しぶりに神戸に直撃した台風20号の影響は思っていたよりもかなり大きく、週が明けても相変わらず台風被害の調査と応急処置に走り回る日が続いており、空いている時間はほぼ現場に出て屋根に登って汗をかいています。厳しい残暑、というよりも灼熱の太陽の下での作業を終えるとお客様には助かった、と喜んでもらえるし、良い運動にもなるし、(一応、)売上に繋がるし、良いこと尽くめではありますが、予定していたデスクワークはすっかりおざなり。。これはこれでマズイのですが、自然災害時の復旧より緊急で重要なタスクは無いと、腹をくくってこれまでお世話になったお客様への恩返しのつもりで、今日も夕方前まで軽トラックで駆けずり回りました。

アドバイスこそが私たちの仕事

台風の被害に遭われたお客様を回っていて驚いたのは、殆どの方が火災保険の適用がなされることを知らないことです。私が念のため「保険会社には連絡されましたか?」と訊くと皆様キョトンとした顔でなんのことか?と聞き返されます。「殆どの火災保険には風災がセットになっているので、先ずは保険証券の確認をすることをお勧めします。」と伝えると「えっ、知らなかった」と驚かれ、その後で、「良いことを教えてくれてありがとう!」と喜びの声をいただきます。私にすれば、保険会社がもう少し、お客様が保険に加入される際に丁寧に説明をしていなければならないのではないか、なんて思いますが、火災保険は住宅の購入とセットで加入することが多く、しかも長期一括先払い方式で申し込まれる為、長年見直すこともないまま、内容など、すっかり忘れてしまうのも致し方ないのかな、と思ったり。ここはやっぱり、私たちの様な地場工務店が被害の状況の確認と共に、損害保険の適用の確認のアナウンスをする役割をになっているのかもしれません。とにかく、喜んでもらえる仕事はいいものです。(笑)

第60回【元祖】職人起業塾

夕方からはすみれ本社で行なっている毎月恒例の無料勉強会、【元祖】職人起業塾の記念すべき第60回目を開催しました。社員大工向けの独立支援を兼ねた社内勉強会としてスタートしたこの勉強会も丸5年、毎月休むことなく続けてきたことになり、5年間の月日を振り返って、我ながら(ネタ切れにならずに)よく続けて来れたものだと感心してしまいました。笑
独自のコンテンツで毎月の勉強会を続けるのはなかなかハードルが高いもので、ネタ切れもですが、もう一つ陳腐化という問題があり、これまでそれを防ぐためにあれこれと試行錯誤を繰り返しながら、形を作っては壊して新たな枠組みを作り直し、を意識的に繰り返してきました。きっと、勉強会に参加されている誰よりも私が勉強になったのだと思います。「アウトプットこそ、最大の学びである。」のリアル実践の場として本当にありがたい場を頂いているとご参加頂いている塾生諸氏に感謝するばかりです。ちなみに、これまでの勉強会のタイトルのアーカイブはこちら→https://sumireco.co.jp/craftsman-support-project.php
今年のスケジュールはこんな感じになっています。どなたでも無料でご参加頂けますのでご興味がおありでしたらお気軽に私(高橋)までご連絡ください。(笑)

1.30   (火)何をやるかとどうやるか
2.27   (火)ホットシート 【株式会社デンツ】
3.27   (火)遠い世界に学ぶ
4.24   (火)未来を作る
5.29   (火)ホットシート 【株式会社N-style 】
6.26   (火)守るもの、変えるもの
7.30   (月)テストと検証
8.28   (火)ホットシート 【秋田建築】(←昨日はこれ)
9.25   (火)キラー・メッセージ
10.30 (火)百戦百勝の人になる
11.27 (火)ホットシート 【株式会社キャルファーム】
12.27 (木)『影響の輪』の範囲を明確にする

ホットシートとBMC

そんな記念すべき第60回目を迎えた今日の【元祖】職人起業塾では、高砂で大工であり建築士でもある旦那さんと、オーガナイザーであり、インテリア・コーディネーターであり、住宅ローンアドバイザーでもある奥様が二人で仲睦まじく切り盛りされている大工工務店「秋田建築」さんのホットシートを行いました。ちなみに、ホットシートとは、サンプル企業に「特別に熱い席」に座ってもらい、まず自社のビジネスモデルのプレゼンと解決したい問題点3つの発表をしてもらいます。その内容と事前にお送りしている50の質問の回答を全員が把握したのち、グループに分かれてホットシート企業に対するマーケティングアドバイスをBMC(ビジネスモデルキャンバス)を使って考案、発表するというワークショップです。
BMCの解説はこちら→https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798136967
BMCを使ってみよう!という方はダウンロード出来ますよ、こちら→ビジネスモデル・キャンバス

ダイヤモンドの原石を探せ!

さて、ご夫婦で営まれているミニマム工務店が、現在抱えている課題を解決し、これから進んでいく道を探るのを、4チームに分かれた参加者全員で考え、ディスカッションをして新たなビジネスモデルを提案するという今回のワークでは、「このアイデアをこのまま実践すれば成功間違いないね!」という明確な提案まではまとまりませんでしたが、各チームそれなりに斬新な意見も飛び交っており、事業を革新に導くようなヒントが多くあった様に思います。強み、持っているリソースを生かして、顧客をセグメントして与えれる価値を見つけ、伝え方、運び方のチャネルを選び、収支のバランスを整え、マネタイズまでまとめあげてビジネスモデルを提案するなんて短時間のワークで出来る訳が無いのですが、それでもキラリ☆と光るダイヤモンドの原石の様なまだ活用されていないリソース(経営資源)を見つけることが出来れば方向性くらいは定まったりする事も少なくありません。昨日の各チームの発表の中でも秋田さんご夫妻は何かしら見つけられたのでは無いかと思います。

最強のミニマム工務店

私から言わせると、大学を出て物作りに魅せられて大工になったというご主人と、多くの資格を取得し、建築の専門知識と主婦、母親としての経験を併せ持った奥様、その二人共が非常に真面目で、真摯に仕事に向き合って事業を行われているのを傍目から見ていると無敵に思えてなりません。おまけに、秋田さん(旦那)はガンに犯され、ステージⅣまで病気が進行したにも拘らず食事療法で見事ガンに打ち勝ち、元気に職場復帰されたという凄まじい体験をお持ちです。が、しかし、それを本人たちは全く気付いておられない様で、自分達が出来ていない事があまりに多いと問題にばかり囚われている様に見えてなりません。もっと胸を張って、「最少の規模で事業を行なっているので、こなせる案件の数は知れているし、長い間お待たせする、もしくはお断りする事もあるかも知れないですが、私たちを見つけ、ご縁を持ってた事はお客様にとって幸運以外の何者でも無いですよ」と言うくらいのスタンスを持たれてもいいのでは無いかと思っています。本人のプレゼンテーションの中で、職人として稼いでいる事での将来への不安を口にされ、私も自分の昔を思い出して胸がツンとなりましたが、実はそんな不安に苛まれる必要など無いくらいに素晴らしいものをお持ちだと思いました。

大工工務店のマーケティング4.0へ

ミニマム大工工務店の秋田建築さんは、技術的にも素晴らしい、提案も大手の女性プランナーに引けをとらない、フットワークも軽いし、何より顧客の意思がダイレクトに現場に反映される上に、コスト的には絶対的にパフォーマンスが良いわけで、顧客が抱えるリスクと言えば、工事後の保証くらいの事だと思います。それも瑕疵担保保険に入ればある程度ヘッジ出来るし、それで大手と同じ保証になります。決して大きな問題でもありません。必要な数だけ存在と自分達ができる事を知ってもらう事ができればそれだけで十分元請け工務店として活躍できる体制が整っています。なので、ビジネスモデルを考える際に問題志向でできていない事を深掘りするのではなく、これまでご縁を頂いて、成功体験を積んだパターンを抽出し、その再現を行うことに意識を集中するべきだと思いました。いわゆる解決志向で進むべきだと思うのです。そんな、自分達ではなかなか気付かない、夫婦それぞれを個別に見ればなんのこと無い「強み」も一つに合わさることでUSPとして顧客から圧倒的な支持を得られる様になる事を今回のワークショップを通じて感じて貰えれば私としても嬉しいですし、慣れない(人員的にも無理がある)新規事業に手を出すよりも、自分達の存在、自分達の価値をどの様に未来の顧客に伝えるか?に集中されてはどうかと思います。「マーケティング4.0はオンラインとオフラインを融合させてコミュニケーションを深めること」とコトラー博士は言われましたが、大工工務店が勝ち残り、ビジネスモデルを構築するのはそこじゃ無いかな、と思っています。秋田さん、気張って下さい!チェスト!

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LIFEWORKを再定義してみる。

平成30年8月27日 快晴

今週は丹波からスタート。

相変わらず夜明け前に朝靄に煙る丹波、春日の大路地区の古民家にて起床、朝っぱらから高速道路を飛ばして帰ってきました。今日は午前中にお義父さんの百カ日、卒哭忌の供養と墓苑に行っての納骨式があり、昼からも着工前の現場打合せやNPO活動の会議などスケジュールがパンパンに詰まっており、本来、昨夜は丹波泊ではなく、早々に帰宅しておくべきでしたが、満を持して開催した丹波発「古民家から再生プロジェクト」のキックオフ パーティーが大いに盛り上がることを想定して、(篠山のクラフトビールがどうしても飲みたかったし)古民家に宿泊することにしました。広間に子供達と一緒に座布団を並べての雑魚寝でしたが、夜半から朝露が落ちてきて肌寒いくらいの凛とした空気に触れて田舎暮らしの良さを改めて感じることができました。これからは丹波に頻繁に泊まることになりそうです。(笑)

古民家から再生プロジェクトキックオフパーティー

昨日の丹波でのキックオフイベントは地元の人たちはもちろんですが、遠くは京都、奈良、姫路など関西圏各地から大勢の人に集まっていただき、総勢70名を越す大所帯でのイベントとなりました。そもそもはこれから始まる「古民家から再生のプロジェクトに協力、協賛、共感してくれる仲間を増やしたいと言う趣旨で立ち上げたイベントですが、集客は Facebookで告知をした程度の広報しかしておらず、内容を把握して参加された方はそんなに多いわけではなく、「なんとなく、楽しそう」と、興味があるキーワードに つられてきたと言う方が多く見られました。そのワードは「古民家再生」「DIYリノベーション」「ジビエBBQ」「地ビール」「無農薬野菜」等々、人によって様々ではありますが、私たちが大好きで大切にしたいと思っている価値観に沿った共感を得られたのだと非常に嬉しく思いました。

古民家から再生

そんな(ただでさえ暑いのに)大勢の人たちの熱気で溢れ返った古民家の広間で、まず初めに今回のプロジェクトについての説明を自然食レストラン「三心五観」のオーナーでもある藤本さんが、これまた熱く語られました。「今回のプロジェクトは単なる古民家再生ではなく、もう少し多くの意味を持っています。わざわざ古民家「から」再生プロジェクトとネーミングをしているのは、それはただ単に建物をリノベーションして再生するだけではなく、そこに携わる「人たち」の再生や、地域との連携を深めることで日本の各地方で抱えている地方の衰退に歯止めをかける「地域再生」「地方再生」そして多くの人と価値観を共有することができて、多くの共感を得て再現性のあるビジネスモデルになったなら自立循環型の社会への移行、「日本再生」に繋がれば良いと思っています!」と、スケール感の大きな話を絶妙な自虐ネタなども挟んで笑いの絶えない、しかし熱い想いを語るプレゼンテーションと、これから再生する古民家をどの様に使いたい?どんな活用方法がある?と参加者とのディスカッションで意見交換したりと素晴らしいキックオフプレゼンだったと思います。多くの人に、想いが伝わったと思います。

概念の提案、提供

昨日のブログで私は今回のキックオフで「リフレーミング」について話します。と書きましたが、藤本さんの熱くも近感溢れるプレゼンと少し毛色を変えて、いつもの「概念の提案、提供」を行いました。できるだけ汎用性の高い概念を提供することで、参加者の皆さんがそれぞれその概念に対して考え、個別の事例に移行したときほど、行動を帰るきっかけになりやすく、それは大きな成果に直結すると思っているのですが、慣れてない人には私の話をどの様に「自分ごとにすれば良いかがさっぱり分からない。。」という方も多かったかもしれません。しかし、流石に丹波までイベントに参加しに来られているだけあって所謂「意識高い系」の方も多く、ある程度ご理解頂けたばかりではなく、懇親会の席で講演の依頼をいただく様なご縁も頂くことが出来ました。また、自分ごととしてプロジェクトを捉えてくださった方も多く見られて今回のイベントの余波が意外とあちらこちらに広がっていく可能性が垣間見えたりして、本当に何が奏功するか分からないものです。(笑)

reframing

世界に先駆けて人口減少という人類がこれまで体験したことの無い困難なステージに突入した日本は戦後の高度成長期を代表する人口増→内需拡大→経済成長という人口ボーナスに支えられて発展を遂げてきたのとは真逆の流れで、人口減→内需縮小→マイナス成長となるのは明白で、大手メーカー等の海外向けのビジネスを行われている企業はさておき、日本の企業の97%を占める中小企業の殆どはやはり、国内向け、もっと言うとこれから消滅していくと言われている地域向けにビジネスを行なっています。これまで良しとされていたことは全て裏目に出る可能性があり、あらゆることの定義を見直すことが必要だと思います。藤本さんは「再生」という言葉をプレゼンで繰り返し口にされましたが、再生にはその前に「再定義」即ちリフレーミングを行い、意味や意義、進むべく方向性を明らかにする必要があると思います。

LIFEWORKを再定義してみる。

私のプレゼンでは、そんなリフレーミングのキッカケを、成長路線、大都市志向とは真逆のこの丹波での古民家再生プロジェクトでそれぞれの立場や役割、強みを活かして考えてもらえないか?という提案でした。一つの切り口として「LIFEWORK」という言葉を紐解き、価値観の転換にならないか?ということを話しました。LIFEの新英和中辞典での意味は「生命, 一生, 生活, 暮らし方, 活気」という訳がなされており、WORKを新英和中辞典で引くと「勉強,研究,任務, よい行ない,業」と書かれています。一般的には「生涯にわたって続ける仕事、一生かけて行う取り組み、人生を捧げる事業」という風に定義されているLIFEWORKを独自に再定義すれば、「活気ある暮らし方を勉強、研究しながら業とする。」と考えることが出来る訳で、今までと違う、体験、暮らし、楽しみ、仲間、学び、意義、仕事、人生を探すきっかけを丹波で一緒に作りませんか?という呼びかけを行いました。その後のBBQパーティーでは早速、「それぞれの立場で、それぞれの強みを生かして、くらしかた、働きかた、楽しみかたのreframingの糸口を一緒に探しませんか?」という締めの言葉に共感して下さった方から、こんな関わり方ができます!といった嬉しい言葉も多く頂くことが出来ましたし、私自身のreframingがこれからどんどんと進んでいきそうな予感がします。
まだまだこれから仲間を増やしていく段階、これから盛り沢山のイベントをリリースしていきますので少しでも興味がある方は是非とも丹波に足を運んでください。お待ちしています☆

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リフレーミングのススメ。

平成30年8月25日 快晴

台風の余波

台風20号の直撃から一夜明けて案の定、朝から事務所の電話はお客様からの連絡でなりっぱなし。カーポートやテラスの屋根が飛んだと言うご連絡が多いのですが、中には屋根や寿の板金がめくれ上がり深刻な被害になったと言う方もおられ、工務店スタッフ総出で被害の調査や応急処置に走り回っています。当然私にも役割分担が回ってくるわけで、朝から作業服を着込んで軽トラックに梯子を積んで神戸市内を駆けずり回りました。

職人冥利。

朝1番に駆けつけた先のお客様宅ではスレート瓦の上り棟の板金が見事に飛んでおり、拾い集めた板金とブルーシートで応急処置を施しました。風さん被害と言うことで火災保険の適用範囲内になると思う旨を伝え、保険会社とのやりとりの後、本格的な修繕工事を行いますと告げて現場を離れました。別れ際にお客様は、汗でべっとりとシャツが肌に張り付いている私の姿を見て、「早速来てくれてほんとに助かった、戻ってから飲んでね」とビールの入った包みを手渡してくださいました。いざと言う時に自分手で人様のお役に立てる職人をやっていて良かったなとしみじみ思う瞬間です。やっぱり現場っていいよね。(笑)

古民家再生@淡路島

そんな台風関連のお客様周りをやりながら、昼からは橋を渡って淡路島にて古民家再生のイノベーションのご相談にあがりました。現地に伺ってみると大体のプランは出来上がっており、「他社でも見積もりはとっているけど、適正価格がわからんので相見積もりを取ろうと思って紹介してもらった」と正直に言ってくださいました。それでは、工事内容合わせて比較しやすいように見積もりしますねと言いながらいただいたプランをもとに現場の中を細細と見まわってみると、そもそも築年数が古く、老朽化も進んでおり、現行の建築基準法の耐震基準には全く適合していないにもかかわらず、さらに自由に間取りを変更して構造体力が弱くなる方向にプランニングされてありました。

要望を否定した提案。

見積もりを合わせて他社と比較検討したいと言われるお客様の意見はもっともで、それは正しいことだと思っています。なので、私としてはできるだけ比較検討しやすいようにするべきだと基本的には考えておりますが、実現性の低いと言うよりも、建築の専門家として見過ごすことができない構造強度の問題を見逃すわけにはいかず、「プランニングやり直しからご提案をさせていただいても良いでしょうか?」とお客様に聞いてみました。考えてもみれば、リノベーションのプランはオーナー様の要望を反映しているに決まっているし、どこかの建築会社さんが図面化されたのだろうし、こんなに失礼な申し出はありません。「それじゃ見積もり合わせにならんやろ」と言われても致し方ないのですが、大阪で会社経営をされていると言うオーナー様は柔軟に理解を示してくださいました。安全面にも留意したかっこいいリノベーションプランをご提案できるように努力したいと思います。

プチ、リフレーミング。

上述のお客様と私たちとのやりとりは少し前まではあまり一般的とは言えず、建築会社はあくまでもお客様のご要望に応えることを第一とする風潮が業界の中にはありました。それが、立場が変わったわけではありませんが、この数年間で建築の専門家として提案主体の関係性に変わってきたのをひしひしと感じますし、私も常日頃からそこに意識を置いています。これも1つのリフレーミングだと思っていて、1年ほど前に建築の専門雑誌に連載していた初回に、「工務店にはリフレーミングが必要だ」と言うテーマで寄稿したことがありましたがその当時からずっとリフレーミングをどのようにするかを考え続けています。リフレーミングとはいわゆる定義の見直しでもあり、工務店とは、建築とは、職人とは、地域ビジネスとは、と私たちの行っているすべての活動の定義をもう一度見直す必要があると思っています。

リフレーミングのススメ。

明日、丹波で私もコアメンバーの1人として参加し、開催する古民家再生プロジェクトのキックオフパーティーで、少しだけ話させてもらう時間をいただいているのですが、そこでも「リフレーミングしませんか?」と言う提案をするつもりです。そもそも、建築工事の依頼を受けた古民家再生の改修工事を建築請負ではなくDIYサポートや専門知識のアドバイスだけの監修でコアメンバーとして一緒に活動するように言い出したのは、工務店としてのリフレーミングを考えていたからであり、神戸大阪から1時間のチカイナカで豊かな自然とゆっくりとした時間が流れる丹波にはこれまでの街中で住宅事業、商業施設事業を営んできた私たちが全く違う価値観を持って発想転換する糸口があると思ったからです。そんな私たちの行動、実体験をもとにご参加いただく方々にも働き方や暮らし方のリフレーミングをライフ×ワークの再定義と言う形で提案しようと思っています。

リフレーミングをしなければならない理由。

なぜ私がリフレーミングにそんなにこだわり、他人様にも勧めたりするのかと言うと理由は簡単です。上記のグラフの通り、世界に先駆けて人口減少の局面に入った日本はこれまでと全く逆の人口曲線を描いており、これまで成長、拡大が是とされてきた基本的な価値観が崩れ去り、圧倒的に人口が減り内需が減り、国を支える働き手がいなくなる時代にこれまでの延長線上での考え方は通用しないに決まってるからで、まるで時計が逆回りするかのように日本の人口は明治時代の人口に戻ると言われている「既に確定している未来の事実」2正面から向き合わなければならないと思うからに他なりません。今こそ、まさに「これからはこれまでの延長線上にない」「現場維持は緩やかな破滅への道」と言う概念を胸に刻み込むべき時だと思うのです。そんなこんなで、但馬の古民家再生プロジェクトは多くの仲間募集しています。少しでもご興味がある方は私(高橋)までお気軽にご連絡ください。

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いよいよ明日!「古民家から再生プロジェクト」のキックオフパーティーを8/26(日)の15時から開催します。
イベントページはこちら→https://www.facebook.com/events/237375223562920/

・再生前の古民家を実際見たり
・古民家周辺を散策したり
・今回のプロジェクトの説明
・どんな関わり方、利用ができるのか
・丹波の野菜とジビエのバーベキューと地酒、地ビール、中岡さんのワインを飲み食いしたり
・その日はちょうどすぐ近くで花火大会があるので間近で花火観賞したりできます。

【日時】
2018/8/26(日)15:00~21:00 途中参加途中退席OK

▼大まかなスケジュール▼
15:00~古民家周辺の案内&散策
16:00~プロジェクトの紹介&ディスカッション&質疑応答
18:00~バーベキュー
20:00~花火観賞

【場所】
丹波市春日町下三井473-2
https://goo.gl/maps/jR7hLU29fCk

【参加費】
大人:3900円(3000円の宿泊割引チケット付き)
子供:無料

【お申込】
https://www.kokuchpro.com/event/180826/entry/

【送迎について】
▼電車でお越しの方▼
神戸、大阪方面からですとJR黒井駅14:07着の電車でお越し下さい。

▼高速バスでお越しの方▼
全但バスが大阪、神戸方面から出ています。
・大阪(阪急三番街)13:20→春日インター14:33着
・神戸(神姫バス神戸三宮BT)12:30→春日インター13:46着

【お問合せ先】
自然食レストラン三心五観 藤本
3shin5kan@gmail.com
090-6676-6283

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銀行では聞けない「低金利ほどヤバイ」住宅ローンの話。

平成30年8月23日台風一過晴れ

久しぶりの台風直撃

久しぶりに神戸を直撃した台風20号は昨夜一晩中恐ろしいほどの強風と豪雨をもたらしました。台風が来るたびに大蔵海岸にある海べりの露天風呂「龍の湯」に浸かりに行きたい衝動にかられるのですが、昨夜は直撃すぎるのでさすがに自宅でおとなしくしておりました。案の定、未明から朝にかけてお客様からも数件の連絡があり、今日は(高速道路が使えないこともあり)午前中の予定を振り替えて私も台風被害の現場確認と応急処置に走り回る1日となりました。神戸の街中を走っているとあちこちに台風の爪痕が残されており、特に今回はすみれの社屋の自慢の3D看板が大破、私も被災者の仲間入りをすることになってしまいました。ま、自社の修理は後回しですが。(笑)

家族の幸せから逆算する資金計画

午前中は台風被害の応急処置や現場確認に走り回り、一旦昼に帰社して新築を検討中のお客様との面談、夕方からはまた台風被害の応急処置と忙しい1日を過ごしました。新築相談では最近またよくお話しするようになった「家族の幸せから逆算する資金計画」のご提案を2時間と言う長時間をかけて話させていただきました。今回も若いご夫婦に私の提案を熱心に聞いていただき、ずいぶんと驚かれたり、納得されたりされていたので、喜んでいただけたのではないかと思います。すみれで新築を建てようと建てまいと、どちらにしてもちゃんとご理解していただきたい内容をしっかりとお伝えすることができて私も時間を割いた甲斐があったと言うものです。

他人任せの人生計画

新築の相談に来られる方にお話を伺うと、銀行で4千万円貸してくれると言われたから、その範囲で土地と建物を購入したいと言われる方が少なからずおられます。もちろん月々の返済金額も確認してこれぐらいなら大丈夫と判断されてのことでしょうが、私からすると少し違和感を感じずにはいられません。生命保険に加入して命を担保にさし出してまで借り入れをして取得する住宅と言う人生の一大事業の資金計画を他人任せにして乗っかってしまうのはどうかと思うのです。やっぱり、住宅の取得にいくらの費用をかけるのかは銀行や不動産会社、工務店などの提案を鵜呑みにするのではなく、自分達でイニシアチブを取って決めてもらいたいとおもうのです。

仕組みやルールを知る。

確かに、銀行で住宅ローンの融資を受けるなんて事は人生において何度もあることではなく不慣れなのは誰しもで、銀行に言われるがままになってしまうのもわからなくもないのですが、銀行と言うのはお金を貸して金利で稼ぐのが商売で、借り入れする人の味方ではない。とまでは言いませんが、立場的には確実に利益は相反するポジションにあります。めったに借りることのない住宅ローンは、実際何十年も支払い続け、付き合うものであり、その内容や仕組みは銀行に任せきりではなく自分でしっかりと理解しておかねばならないと思います。

これ以上下がる事がない=上がるしかない金利

長期間に渡る日銀の底無しの金融緩和政策の流れで住宅ローンもこのところ史上類を見ない低金利で推移をしてきました。銀行の担当者に聞くと、これ以上、下がることのない金利になっているにもかかわらず、これからもこの低金利が続くと考えて変動金利で住宅ローンを組む人がいまだに多く見られるとのことですが、住宅ローンの仕組みを理解していないまま変動金利で融資を受けるのは非常に危険です。新築をお考えの方がこられたときに、1番最初に私がお伝えするリスクを回避する為の住宅ローンの基礎知識を以下に要点のみをかいつまんで紹介しておきたいと思います。

複利計算の恐ろしさ。

住宅ローン返済の方法には元利金等と元金均等の2つの支払い方があり、ほとんどの方は返済金額が一定になる元利金等を選ばれます。(選べることさえ知らない方がほとんどですが、)金利というのは残高に対してかかるものですから元利均等払いを選んだ場合、支払い当初は元金が少なく金利が多い、返済を進め残高が減っていくのにしたがって金利が少なくなり元金の返済が多くなってきます。全期間固定金利を選ばれた場合はなんら問題ありませんが、変動金利を選ばれた場合、当然、金利上昇に従って返済金額は増えてしまうことになります。ここまでは誰でもわかる当たり前の話ではありますが、問題なのは金利と言うのは複利計算で成り立っているものであり、1 +1 = 2といった単純な計算式ではないことです。

返済し終わったはずの借金が残る!?

それは、金利が1%から2%に上がれば単純に支払い金額が2倍になると言うものではないと言うことです。例えば、4千万円の借り入れをした場合金利1%の利息は6,315,920円ですが、3%になると20,710,833円と言う風に雪だるま式に増えていきます。この恐ろしさを理解していないまま金利変動型で住宅ローンを組むと、金利の上昇がどんな結果を生むかを把握しないまま返済を進めることになってしまいます。銀行のホームページを覗いてみると、変動金利の見直しの時期と適用についての詳細が書かれてあり、その中に金利上昇局面における返済の条件についての記述があります。多くの銀行では「支払いの上限は前回支払い額の1.25倍を上限とする」と明記されてありまして、それ以上に金利が上昇した場合は返済額の内の元金部分の返済が追いつかなくなり、支払い終了時に残額が残ることになります。HPにはその未払い額については最終期日に一括して請求するとハッキリと書かれています。

低金利の時こそヤバイ(ケースがある!)

この仕組みとルールを見て理解しておくべきは、金利上昇による支払い総額が1.25倍以上になるとローン完済時に支払いが残っている状態になることで、雪だるま式の複利計算で元金が残るとそれに対する金利もつくようになり知らないうちに思うように全く支払いが進んでいなかった。と言うよりも予想だにしていなかった未済金が残ることにもなりかねません。バブル期に住宅ローン地獄に陥って首を吊られた方がおられたのはこれが原因で、今は当時とは状況は違いますが、低金利すぎる時に変動金利を組めば少しの金利上昇でも元金の返済割合が大きく減り、気づかないうちに金利ばかりを支払うことになる可能性があります。「要するに固定金利で住宅ローンを申し込めばいいんだな」と言う単純な話ではなく、これから住宅を取得される方には自分事としてよく理解をしておいてもらいたいと思うのです。もう少し詳しい話を聞いてみたいと思われた方はお気軽に私(高橋)までお気軽にご連絡ください。銀行では絶対に教えてもらえない話と、その解決策をわかりやすく説明しますよ。(笑)

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「古民家から再生プロジェクト」のキックオフパーティーを8/26(日)の15時から開催します。
イベントページはこちら→https://www.facebook.com/events/237375223562920/

・再生前の古民家を実際見たり
・古民家周辺を散策したり
・今回のプロジェクトの説明
・どんな関わり方、利用ができるのか
・丹波の野菜とジビエのバーベキューと地酒、地ビール、中岡さんのワインを飲み食いしたり
・その日はちょうどすぐ近くで花火大会があるので間近で花火観賞したりできます。

【日時】
2018/8/26(日)15:00~21:00 途中参加途中退席OK

▼大まかなスケジュール▼
15:00~古民家周辺の案内&散策
16:00~プロジェクトの紹介&ディスカッション&質疑応答
18:00~バーベキュー
20:00~花火観賞

【場所】
丹波市春日町下三井473-2
https://goo.gl/maps/jR7hLU29fCk

【参加費】
大人:3900円(3000円の宿泊割引チケット付き)
子供:無料

【お申込】
https://www.kokuchpro.com/event/180826/entry/

【送迎について】
▼電車でお越しの方▼
神戸、大阪方面からですとJR黒井駅14:07着の電車でお越し下さい。

▼高速バスでお越しの方▼
全但バスが大阪、神戸方面から出ています。
・大阪(阪急三番街)13:20→春日インター14:33着
・神戸(神姫バス神戸三宮BT)12:30→春日インター13:46着

【お問合せ先】
自然食レストラン三心五観 藤本
3shin5kan@gmail.com
090-6676-6283

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神戸ラーメン紀行Vol.160!

平成30年8月23日晴れのち曇り夕方から強風。

台風直撃前夜。

先日、南の海上で4日連続で4つの台風が発生したと驚きのニュースを耳にしましたが、その1つの20号が強い勢力を維持したままどうやら本州を直撃し、関西にも上陸するとのことで、午前中の神戸は少し風が強い位の良い天気でしたが、夕方からはだんだんと雲行きが怪しくなり避難指示のアラートが携帯電話に表示される始末。神戸でも先の大雨の補修工事がまだ終わっていないところも多く、大きな被害につながらないか心配です。10年前から訴えられていた地球の気候変動がここにきて加速しているように思えてなりませんが、大事になることなく行き過ぎてくれることを祈るばかりです。

特技:引越し

今日は朝から作業服を着込み、軽トラックに乗って神戸の北の端にある里山住宅博in神戸に向かいました。ひょうご木づかい王国学校の事務局を置かせていただいていたモデルハウスが売却されたことに伴い、先日の定例会での協議の結果、すみれ本社ビルの1室に移転することとなり、(昔、パンダで取った杵柄的な、笑)得意の引っ越しのお手伝いです。もともと兵庫県と兵庫県木材連合会と共に立ち上げた、地産地消(地元産の木を使った)の家づくりの啓蒙と、これから住宅の取得を考えられている方への第三者的な立場でのアドバイスを行っているこの団体は自立循環型のビジネスモデル、地域社会を作る事を目指している私たちと同じ理念を掲げており、近所(というか同居)になったこともあり、これから一層、提携を深め、協力していきたいと思っています。

女子2名とのラーメンランチ!?

引っ越しの作業が昼過ぎまでかかり、目処がついたのがちょうど昼飯時と言うことで、新旧事務局の秋田さんと池川さんをランチに誘い、近所のオススメのラーメン店にご案内、もちろんすみれで設計施工させていただいたお店です。「女性2人を伴ってラーメンランチってどうなんやろう?」と、若干の不安もありましたが、いざお店に到着してみるとお店の内外装のデザインも「かわいいー」注文して運ばれてきたラーメンも「かわいいー」と、たいそう気に入っていただけたようで、そして、店主一押しの「塩貝そば」も「おいしいおいしい」とスープを飲み干す勢いで食されておられ、私もほっと胸を撫で下ろしました。よく店内を見回すと、周りのお客さんも7割方が女性客で、「昼飯にはラーメン」がおっさん臭い定番と言う概念はもう捨てても大丈夫なようでした。(笑)

神戸ラーメン紀行Vol.160!

そんな時、ふと思い出したのがすぐにほったらかしになってしまいがちな私のライフワーク?であるラーメンブログの更新です。最低でも月に一度はまとめブログを書こうと決めているにもかかわらず、気がつけば8月ももう下旬、先月(7月)のラーメンまとめをアップしていないことに、はたと気がついたのです。そんなこんなで遅ればせながら160回目となる7月のラーメンまとめブログ、以下に羅列します。ランチの参考にしてください!笑

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以上、今月はここまで。(笑)
ごちそうさまでした。

_____以下は告知です!_____

「古民家から再生プロジェクト」のキックオフパーティーを8/26(日)の15時から開催します。
イベントページはこちら→https://www.facebook.com/events/237375223562920/

・再生前の古民家を実際見たり
・古民家周辺を散策したり
・今回のプロジェクトの説明
・どんな関わり方、利用ができるのか
・丹波の野菜とジビエのバーベキューと地酒、地ビール、中岡さんのワインを飲み食いしたり
・その日はちょうどすぐ近くで花火大会があるので間近で花火観賞したりできます。

【日時】
2018/8/26(日)15:00~21:00 途中参加途中退席OK

▼大まかなスケジュール▼
15:00~古民家周辺の案内&散策
16:00~プロジェクトの紹介&ディスカッション&質疑応答
18:00~バーベキュー
20:00~花火観賞

【場所】
丹波市春日町下三井473-2
https://goo.gl/maps/jR7hLU29fCk

【参加費】
大人:3900円(3000円の宿泊割引チケット付き)
子供:無料

【お申込】
https://www.kokuchpro.com/event/180826/entry/

【送迎について】
▼電車でお越しの方▼
神戸、大阪方面からですとJR黒井駅14:07着の電車でお越し下さい。

▼高速バスでお越しの方▼
全但バスが大阪、神戸方面から出ています。
・大阪(阪急三番街)13:20→春日インター14:33着
・神戸(神姫バス神戸三宮BT)12:30→春日インター13:46着

【お問合せ先】
自然食レストラン三心五観 藤本
3shin5kan@gmail.com
090-6676-6283

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インサイドアウトと自助の精神と古民家再生。

平成30年8月22日快晴

漂流するひょうご木づかい王国学校。

昨夜は夕方から、ひょうご木づかい王国学校の定例会。ハーバーランドで立ち上がった地元産の木を使って山と町を結び、地域を活性化しようと言う啓蒙活動を熱心に取り組んでいる地域の事業者が50社ほど集まっているこの会、様々な事情によりハーバーランドから里山住宅博に事務所を移転し、この度また新たに住所を移し、事務方メンバーも入れ替わり、再度、新たなスタートを切ることになりました。目まぐるしく変わる外部環境に対応しつつ、息の長い地道な活動を続けていけるように私達も引き続きこれからも支援していこうと思います。

インサイドアウトとは自助の精神。

私が尊敬して止まないスティーヴィン・R・コヴィー博士はその著書「7つの習慣」の中で冒頭に「インサイドアウト」と言う重要な概念を示されました。何か問題が発生した時、他者が変わるのを期待しても一向に成果には結びつかない、状況を変えたければ自ら変わらなければならないと言う原理原則論ですが、日本人の私的にその考え方を解釈すると「自助の精神」になるのではないかと思っています。すみれでは創業当初からのミッションとして「職人の社会的地位の向上」を掲げておりますが、それは職人自らが学び実力をつけ変化を遂げて稼げるようになり所得を上げるしかないと思っていて、自分自身をはじめ、職人の意識改革をこの20年来のテーマとして一貫して取り組んできました。その一つがこのブログ「職人進化論」でもあります。

地域活性化は地域の自助であるべき。

ひょうご木づかい王国学校が目指す「山と街を結び、林業の再生と共に森‭を守り、地域に根ざし、地域のインフラを守る工務店を盛り上げることで地域を活性化させたい!」という取り組みも、つまるところ肝は自助の精神であり、インサイドアウトの概念を実践できるかどうかにかかっていると思っています。山主、林業家、製材所、流通、工務店、そして地域に住まうエンドユーザーの全てが「自分たちが住まう地域が良くなるように」と言う同じ理念を持って変われるかどうかにかかってると思うのです。目先が安ければそれで良いと言う建て主に、何の提案もなく迎合する工務店、それに追随する材木店、自分たちの価値を見つけようとも、磨こうとしない木材生産者が集まっていては地域は必ず衰退し、次の世代バトンが渡る頃にはどうしようもなくなってると思います。ひょうご木づかい王国学校は、ただ地元産の木を使いましょう!と言うだけではなく、この地域に生きることの意味や価値を見直してもらう活動でもあると思っています。

ちかいなかで始まる自助の取り組み。

日本は現在、今までの長い歴史で人類が見たこともないような人口減、高齢化の波にさらされています。人は大都市に集中し、地方はどんどん衰退していく一方で、人が住まなくなり破綻する自治体がこれから急増すると言われています。兵庫県もその例に漏れず、今後10年間で限界集落になる町や村が続出すると言われており、それを防ぐためには大都市一極集中を解消して、地域に人と経済が分散するべきですが、これもインサイドアウトなくしては進むわけがありません。そんな大きな問題を少しずつでも何とか解決するきっかけを見いだすべく、自ら変わり、行動を起こそうとしている人たちがいます。私達にも決して他人事では無いその問題解決の取り組みに私も積極的に参加しており、同時に、今後、需要が激減する建設業界において新たな工務店のあり方やポジションを探ろうと考えています。それがこの週末に行われる丹波亭の古民家再生プロジェクトで、一緒に行動を起こし、協力してくれる人を大募集しております。いかにその詳細を転記しますので、ご興味がある方は是非遊びに来てください。日本の地方の未来を憂う方、お待ちしております!

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問題思考と解決思考と自ら意味付けした行動の繰り返し。

平成30年8月21日晴れ1時雨

火曜日は朝活の日。

今日も朝早くから起きだして神戸倫理法人会のモーニングセミナー会場であるポートピアホテルに出向きました。今日のモーニングセミナーの後話者はBNIドリームチャプターのメンバーでもある新神戸法律事務所の山本悠先生が登壇されると言うことで、以前から非常に楽しみにしておりましたが、あろうことか久しぶりにポートライナーの始発に乗って見たら、目当ての駅で降り損ね、なんと京コンピューター前まで行き過ぎてしまい、(少しだけですが、)遅刻はするは朝から汗だくになるわでてんやわんやの1日のスタートになりました。ぼーっとしてますね。。(苦笑)

山本先生による「私と倫理。」

なんとかギリギリアウト!のタイミングでモーニングセミナーの会場に滑り込んで聴けた山本先生の講話は私の期待を裏切ることない素晴らしいもので、弁護士と言う法律家の立場から倫理法人会のメンバーが信奉する原理原則、真摯に守るべき人の道の重要性とより良い人生を送ることの関連性を独自の視点でひもとかれ、シンプルかつ大胆な論点の整理と愛情溢れる論理の帰着には大いに共感した次第です。山本先生、素晴らしいお話をありがとうございました。
そんな山本先生の講話の内容を(参加されなかったBNIのメンバーへの紹介も含めて、)以下に自分自身の備忘録として書き留めておきたいと思います。

弁護士という仕事。

山本先生曰く、弁護士と言う仕事の特徴は、人の後始末をする後ろ向きな仕事が大半を占め、その手法は責任の所在を明らかににするいわば犯人探しの様な仕事であり、しかも人の人生に深く関わり、依頼者の価値観や判断を垣間見る機会が多くあるとのこと。当たり前ではありますが、代理人ではあるが、当事者ではなく、(被告や犯罪者であっても)依頼者の利益を考える立場であると言うのは、確固たる倫理観を持つ必要があるのかも知れません。実は私たち建築の仕事も人の人生に大きく関わり、常に責任の所在、設計や施工の根拠を示さねばならない職業でして、前向きな問題解決が多いとはいえ、似通ったところがあるんだな、なんて思いながら聴いておりました。

2つの命題。

自らを「岡目八目」(囲碁を指している当事者よりも第三者の方が先の手が読める例え)と言われ、様々な人達の利害損失、そして罪と罰を客観的に見続けて来た経験則から人生や経営において倫理を学ぶ良さ、大切さについて、「責任論、感情論を回避できるか」「人が変わるための方法とは」と言う二点の命題から論じられました。この辺りの展開が弁護士っぽくてとても素敵で、私をはじめモーニングセミナーに参加されていた皆さんが興味津々の面持ちで熱心に聞き込んでおられました。

問題思考と解決思考

本来の生産性を向上させるのに必要な「責任論、感情論を回避できるか」という命題について、山本先生は、問題思考と解決思考という2つの軸を提示され、問題思考に囚われているとつい犯人捜し、責任論に向かいがちで、その挙句、犯人に対して「絶対に許さない!」という感情的な対立に発展する可能性を示唆されました。事業でも、人生でも問題解決は非常に重要ですが、問題思考に囚われて問題の原因追求に時間を割きすぎると結局、負のスパイラルに陥ってしまうのではないか、という視点はなるほど!と思えるもので、逆に解決思考は問題の原因を深掘りするのをやめて、うまくいった事例の良いところを抽出し、ヴィジョンを元に全体的な改善を目指す考え方であり、確かに生産性の向上を考えた時、問題点を放置するのは良くはありませんが、こちらの方が生産的であり、前を向いて明るく生きていける様な気がします。この解決思考が倫理法人会のバイブルである「万人幸福の栞」の中に織り込まれており、倫理を学ぶことで自然と解決思考が身につくのが素晴らしいと纏められておりました。

「人が変わるための方法とは。」

もう一つの命題であり、あらゆる研修会や勉強会で論じられる「人が変わるための方法とは。」については、岡目八目の経験から「人は良くない行為、習慣であっても現状を維持したがる。」という繰り返し犯罪に手を染めてしまう人たちを見続け、更生を手助けする立場、その経験から、認知行動療法が最も効果を発揮すると体感されているとの事で、一見無意味とも思える行動でもそこに「意味付け」をして繰り返す事で人は変わるきっかけを持つことができるのだと力強く断じられました。これも、朝起きをはじめ、実践すること、習慣を積み重ねることを旨とする倫理法人会の考え方、思想と全く同質の真理であり、だからこそ倫理は素晴らしい!大好きです!と爽やかにまとめられたのは流石の一言、大いに共感するとともに、習慣が人生を変えると盲目的に信じている私としては勇気を頂けた次第です。最後のまとめとして「岡目八目、弁護士から見た倫理とは、問題の原因を人に求めないヴィジョン(精神性)と、自ら意味付けた行動の繰り返しが、人を、組織を生産的に変えていく」と述べられた山本先生の言葉を胸に、朝起きをはじめとした習慣化に更に磨きをかけなければと感じ入った次第です。素晴らしいご講話に感謝します。

 

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